2017年05月11日

◆ 釜石は防潮堤を拒否した

 「震災復興」の名分で、国は防潮堤を作りたがるが、かつて巨大防波堤があったのを破壊された釜石では、防潮堤を拒否したそうだ。

 ──

 朝日新聞の記事を引用しよう。
 ■ 防潮堤は不要、みんなで高台へ 釜石・根浜
 釜石・根浜地区の海岸から見上げた高台に、集団移転地が完成した。
 地区にある旅館で4月、祝賀会が開かれ、町内会長の前川昭七さん(64)が胸を張った。全67世帯が被災したが、移転地に38世帯が戻ると決めたからだ。
 住民と行政が納得するまで話し合うよう促し、大きな決断の合意に導いた。
 高さ14.7メートルの防潮堤計画は「全員で高台に移転するから要らない」と早々に拒否し、市に認めさせた。
( → 朝日新聞 2017-05-11

 14.7メートルという数字を見て、「前にも読んだことがあるな」と思って、サイト内検索したら、見つかった。下記項目の最後だ。
  → スーパー堤防が復活

 ここでは、追加情報ふうに、宮城県気仙沼市の例ができている。やはり、自治体が14.7メートルの防潮堤を立てようとして、住民はそれに反対した。「高台に移転する」と。
 ここまでは同じだが、その後が違う。釜石では自治体が住民の意向を聞いて、防潮堤の建設をやめた。一方、気仙沼市では、防潮堤がどんどん建設中である。下記に公式ページがある。
  → 宮城県における防潮堤災害復旧・復興の進捗状況 - 宮城県公式
  → 東日本大震災に伴う復旧工事進捗状況について紹介します - 宮城県公式

 賢い釜石と、愚かな気仙沼。
 「津波てんでんこ」で被害を最小限にした釜石は、さすがに違うね。
 
( ※ 本項は、私の見解はありません。ちょっと感想を付け足しただけで、基本は、情報の提供のみです。)



 【 関連項目 】
 釜石では防潮堤建設に反対の声がある……という話は、本サイトの過去記事でも紹介した。
  → 釜石の防潮堤の欺瞞

 釜石の防波堤建設が無駄だったことは、下記で説明した。
 釜石は津波対策として、ギネスブックにも載るような世界最大級の堤防を構築していた。

 釜石港湾口防波堤は、約30年という時間と総事業費約1200億円というお金をかけて作られた。

 1200億円もかけて、役立たずの堤防を作った。それで死者を減らすどころか、「堤防があるから大丈夫」という慢心を招いた。(そのことでかえって死者を増大させた。)
( → 南三陸の津波被害

 釜石の「津波てんでんこ」は、小学生の被害を最小化することができたが、一方、多くの大人は、「巨大な防波堤があるから安心だ」という慢心のもとで、かなり多くの被害を受けたのである。
 今の釜石は賢いが、昔から賢かったわけではない。「巨大な防波堤を建設したが、先の大津波で防波堤は破壊された」(そのせいで被害が出た)という悲しい経験をしたからこそ、そこから学んだわけだ。
( ※ 気仙沼や国は、何も学んでいない。だからまたしても、無駄な防潮堤を建設する。つまり、奥地の高台に移転しようとしない。……これではふたたび被害が生じるだろう。)



  【 関連項目 】

 防潮堤は不要だ、というような話は、サイト内で何度も記したので、知りたければ、そちらをご覧ください。大量の項目があります。
  → 防潮堤 - サイト内検索



 【 画像と動画 】

 気仙沼の防潮堤の画像がある。
  → 宮城県気仙沼市で建設中の防潮堤(産経新聞)(2016年3月)

 ──

 同様の動画もある。






 【 関連サイト 】
 防潮堤建設の問題点を指摘したテレビ番組のコピペ(引用・転載)がある。
  → TVタックルの巨大防潮堤建設問題

 ──

 次の記事もある。(動画あり)
  → 気仙沼の川、両岸に 800メートルの堤防

posted by 管理人 at 21:12| Comment(0) |  震災(東北・熊本) | 更新情報をチェックする
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