2017年05月07日

◆ 絶滅危惧種の繁殖

 イリオモテヤマネコなどの絶滅危惧種を絶滅から救うには、どうすればいいか?

 ──

 イリオモテヤマネコや、ツシマヤマネコは、個体数が 100程度となっており、つがい(カップル)が 50組ぐらいしかない。そのせいで遺伝子的多様性を失っている。もはや絶滅寸前である。では、どうすればいいか? 


iriomote.jpg
「フォト蔵」


 一方で、猫の繁殖力はきわめて強いことが知られている。
  → 猫は繁殖力の強い動物です

neko-hueru.jpg


 これほどにも猫の繁殖力は強いのに、イリオモテヤマネコが絶滅寸前であるというのは、どういうことか? 

 ──

 一般的には、次のように言える。
 「自然界における繁殖の限界を与えるものは、食料である。食糧不足によって、死亡率が高まり、増えにくくなる」


 このことから、次のように結論できる。
 「絶滅危惧種を絶滅から防ぐには、その種を減らす要因(天敵や競合種)を減らすよりは、その種の増加率を高めればいい。そのためには、食料を与えればいい」


 このことは重要だ。
 現状では、絶滅危惧種の保護策として、さまざまな保護策がとられている。だが、そういう保護策よりも、「個体数を増やす」という目的で、食料を与えることの方がずっと有効なのだ。
 食料を与えれば、絶滅危惧種はどんどん増えていく。なのに、そういうことをしないから、絶滅危惧種はどんどん減っていく。

 実は、「食料を与える」というのは、私の独創ではない。この方式は、すでに取られたことがある。
1979/10  環境庁、生きたニワトリを使って給餌事業を開始する
( → [ヤマネコ]データベース/イリオモテヤマネコの保護

 ただし、そうすると、「自然への介入だ」というふうに保護論者が反発する。そのせいだろうが、「食料を与える」という方式は捨てられた。
 1979年に環境庁(当時)がイリオモテヤマネコへの3年間の給餌作戦を開始し、幼獣生存率の上昇を図っている。しかし、このような給餌活動には、批判的な意見もある。
( → イリオモテヤマネコ - Wikipedia

 ニワトリとかヒヨコとかなら、猫の大好物だから、生きたままの餌となる。これを多く与えていれば、絶滅の危惧から免れることもできるだろう。なのに、そうならないのは、環境保護論者が反対するからだ。
 絶滅危惧種が絶滅の危機にあるのは、環境保護論者のせいだ、というわけ。とんでもない矛盾が、ここにはある。



 [ 付記 ]
 もしかしたら、環境保護論者のせいではなくて、環境省がサボっているせいかもしれない。
 だとしたら、状況はいっそう危機的だ。環境省の仕事は、環境保護や絶滅回避ではなくて、自分たちの職場と予算を守ることだけであって、生物のことなんか何も考えていない、ということになる。
 私が思うに、環境省はちょっとサボりすぎなので、いったん職員を解体して、民営化した方がいいかもね。三つぐらいの会社に発注して競合させることにすれば、現状よりはまともな仕事をするようになるかも。現状では、サボりすぎ。
 予算の問題もあるかもしれないが、ニワトリとヒヨコを餌として与えるぐらいの予算はあるはずだ。「予算不足」は理由になるまい。

posted by 管理人 at 12:32| Comment(7) | エネルギー・環境2 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
本稿のテーマからは外れますが...

ウナギやクロマグロに代表される実利ある漁業資源は除いてです。絶滅危惧種が絶滅してしまうことによる不都合の中、具体的で合理性のあるものが見出せていません。学術研究に支障を来すといった程度でしょうか。

”これまで在ったものを失うことに対する恐れ”という情緒的部分が多分にあるように感じます。勿論、絶滅を望む意図は毛頭なく、心情的には絶滅危惧種の生息数が回復してほしいとは思っていますが。
Posted by 作業員 at 2017年05月07日 16:16
環境省って、日本で必要な省庁なんですかね?役に立つ仕事してますかね?彼らは。

少々キツい言い方ですが、存在自体が税金の無駄なような気がします。
Posted by 反財務省 at 2017年05月07日 16:47
> 具体的で合理性のあるものが見出せていません。

 それを言ったら、「自国民以外の全人類を滅ぼしたって、ちっとも問題じゃない」と言われますよ。

 そもそも、合理性や経済性の問題じゃないし。「宗教なんか合理的じゃないから廃止していい」というのと似ている。話が噛み合わない。
Posted by 管理人 at 2017年05月07日 19:38
”絶滅危惧種の生息数が回復してほしい”と書いています。
どこをどう曲解したら動物の話がヒトの話に置き換わった上、
「自国民以外の全人類を滅ぼしたって、ちっとも問題じゃない」
と言われるのか理解に苦しみます。似たものとして宗教を例示するのは適当ではないように思います。
Posted by 作業員 at 2017年05月08日 09:28
「食料を与える」ことで個体数が増えたとしても
それをいつまで続けるのかという出口戦略が必要だと思います。
元々食料が少ないために絶滅寸前になってるのなら
未来永劫与え続けないと絶滅してしまいますから。

島全体を放し飼いの動物園と見なしたり、ヤマネコを地域猫のように扱うというのなら別ですがw

ふと思いついたのですが
天敵が絶滅の原因の一つであれば、ヤマネコを全頭捕獲して食料が豊富(なければ与える)で天敵のいない島に移して繁殖。その間に元の島では食料(ヤマネコ)不足で天敵が絶滅。その後元の島に戻す。
というのはいかがでしょうか。
Posted by 横断中 at 2017年05月08日 09:59
> 天敵が絶滅の原因の一つであれば

ヤマネコの天敵って、人間(の罠や交通事故など)以外にはいないと思います。狼も熊も虎もいないんだし。大型犬が少し問題視されているだけです。
ヤマネコは天敵に食われて減ったわけじゃありません。人間による環境破壊が主原因です。
Wikipedia を参照。

> 未来永劫与え続けないと絶滅してしまいますから。

それでいいんじゃないの? 
それが駄目なら、人間を追い出すしかない。
人間が共存したければ、猫に「賃料」みたいに食事を出せばいい。猫の土地をタダで借りる人間がけちくさい。土地を借りたければ永遠に賃料を払うべき。

餌を与えるといっても、ニワトリやヒヨコを放し飼いにするだけなんだから、別に、野生の性質を奪うわけではない。

「人為的介入は駄目だ」と思うかもしれないが、そもそも、西表島は人がほとんどいない島だった。(→ Wikipedia )
戦後になって人が急増して、観光客などを招いて、金儲けで人口が増えた。そのせいでヤマネコはどんどん死んでいく。
Posted by 管理人 at 2017年05月08日 20:28
本当におっしゃる通り環境省の存在意義って
なんなんでしょうね。
色々調べて○○が減少している。絶滅の危機だって
言うだけ言って多少の反対活動があったら
あきらめて我々の仕事はそこまででハイおしまいと。
こんな楽な仕事そうそうないですよ。私もやりたい。
少々のことを調べるだけでおしまいの職なら
もっともっと給料を安くしてほしいです。
Posted by とおりすがり at 2017年05月08日 22:19
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