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(那須の)雪崩事故の責任は誰にあるか?
警察の方針では、「業務上過失致死罪」の容疑ということで、関係者(教諭を含む)の責任と見なしているらしい。
《 雪崩事故、大田原高校を家宅捜索 業務上過失致死容疑 》
県警は 31日、栃木県大田原市の県立大田原高校を業務上過失致死容疑で家宅捜索した。同校は講習会を主催した県高校体育連盟登山専門部の責任者と、死亡した引率教諭の勤務先。亡くなった高校生7人も通っていた。
( → 朝日新聞 2017年3月31日 )
ここで、「県高校体育連盟登山専門部の責任者」というのは、下記だ。
《 訓練「絶対安全と判断」 講習の責任教諭ら 》
習会を主催した県高校体育連盟登山専門部の猪瀬修一専門委員長(50)らが29日、県庁で記者会見した。猪瀬氏は訓練の実施を決めた理由について「何年か前に同じ場所で訓練したことがあり、絶対安全と判断していた」と述べた。
( → 朝日新聞 2017年3月30日 )
詳しい会見記事もある。
《 雪崩事故会見、主な発言 》
会見での猪瀬専門委員長の主な発言は以下の通り。
――登山の中止を判断したのは誰か
私は現場から車で2、3分の本部にいた。現地の副委員長ら2人と話をした。雪は降っているので茶臼岳を目指すのは無理だが、スキー場のところでラッセル訓練はできるだろうと提案を受けた。
――ラッセルができると判断した理由は
雪の量がさほど強くない。風もほとんどない。スキー場に新雪が積もっていたが 30センチくらいで、歩行訓練には向いていると判断した。7時半に管理事務所から現場を見た。3人で状況確認をした。雪はぱらぱら、風はない。雪崩の危険はないと確認した。
――雪崩の危険性は
雪崩が起きやすいところに近寄らないということで大丈夫だろうと。
――雪崩が起きないと思った根拠は過去の訓練か
そうだ。私も1度か2度そこに行ったことがある。
――判断について今どう考えるか
その時には絶対安全と判断した。正直こういう形になって、今現在はその判断が私としては、こういうことになってしまったことを反省しなくてはいけない。
( → 朝日新聞 2017年3月30日 )
まとめると、こうだ。
責任者は、「絶対安全」と判断した。その理由は、
・ 雪はぱらぱら、風はない。
・ 雪崩が起きやすいところに近寄らない
・ 雪崩が起きないと思った根拠は過去の訓練
これはいかにも素人判断だ。ちなみに、専門家の判断はこうだ。
《 専門家「典型的な危険地形」 》
専門家は「雪崩が起きる典型的な斜面」と指摘しており、……
雪崩発生翌日に現場を調査したNPO法人「日本雪崩ネットワーク」の出川あずさ理事の話 一般に雪崩の起きやすい斜面は、勾配が30〜45度▽風で雪がたまりやすい▽木が生えていない、という特徴があるが、今回の斜面は35度以上あり、条件を満たす典型的な危ない斜面だった。
( → 朝日新聞デジタル )
《 事故現場、雪崩毎年発生の「危険な場所」か 地元関係者が証言 》
事故現場の斜面の危険性を指摘するのは那須山岳救助隊の男性で、「雪崩があった斜面は毎年春先に表層雪崩が起きている」と証言。自身もゲレンデで雪崩に巻き込まれた経験があるといい、「なぜあそこを(訓練場所に)選んだのか分からない」と話した。
この男性などによると、昭和40〜50年代には近くにある那須ロープウェイの職員が事故現場近くで雪崩に巻き込まれ、死亡する事故も発生しているという。現地を調査した専門家も「典型的な雪崩発生地形」と言及している。
( → 産経ニュース 2017.4.3 )
以上のように、「絶対安全とは正反対」というのが専門家の認識だ。
さらに言うと、春の雪崩事故の発生頻度は、前項にある。再掲しよう。
( → 雪崩 - Wikipedia )
- 1957年4月12日 - 新潟県中魚沼郡津南町の石炭採掘場の飯場が雪崩に襲われ2棟が全壊、2棟が半壊した。この雪崩により20名が生き埋めとなり19名が死亡した。
- 1965年(昭和40年)3月14日 - 北海道の日高山脈を登山中の北海道大学山岳部員6名が雪崩に遭遇。6名全員が死亡した。(札内川十の沢北海道大学山岳部遭難事件)
- 1983年(昭和58年)3月21日 - 長野県の八ヶ岳連峰・阿弥陀岳(2807m)で兵庫県の山岳会の11名と長野の登山客1名の合計12名が表層雪崩に巻き込まれ死亡した。
- 2000年(平成12年)3月27日 - 岐阜県吉城郡上宝村(現在の高山市奥飛騨温泉郷)左俣谷で雪崩が発生。建設現場で除雪作業をしていた作業員が巻き込まれる。死者2名。
- 2016年(平成28年)3月25日、長野県の八ケ岳連峰・阿弥陀岳で雪崩が起こり、登山者が1人死亡・2人重軽傷となった。表層雪崩と見られる。
春の雪崩の事故はけっこうある。それでも、「毎年起こる」というわけではない。15〜20年にいっぺんぐらいだ。事故にならない雪崩はもっと多いだろうが、人が死ぬような雪崩は15〜20年にいっぺんぐらいなのだ。
したがって、「過去において雪崩が起こらなかったから、今後も起こるまい」というような経験則はまったく成立しない、とわかる。
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なお、前項の再掲になるが、野口健がこう述べている。
「冬山か春山か、ということより、雪山であることが大事だ」(趣旨)
そのリンク先( YouTube )の解説には、
「厳冬期よりも、雪崩のリスクが高まる春山の方がむしろ危険ともいわれる」
という記述もある。
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以上のことからわかることは、こうだ。
「県高校体育連盟登山専門部の専門委員長は、まったくの登山の素人だ」
その根拠は、こうだ。
・ 春山の雪崩の危険性を理解できていない。
・ 雪崩が起こりやすい地形の条件を理解できていない。
・ 地形でなく、降雪量と風で危険性を判断する。
・ 雪崩注意報が発令されたのを知らない。(調べない。)
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ここまでわかると、責任を責任者個人の力量不足や瑕疵に帰することはできない。
比喩的に言えば、「有能なベテラン運転手がトラックの運転に失敗して事故を起こした」のではなくて、「トラックの運転能力もないし免許もないような素人に、あえてトラックを運転させた会社がある」という状況だ。
似た例で言うと、スキーバス事故の運転手の例がある。
→ 粗悪業者を減らせ(スキーバス) の[ 付記2 ]
小型バスの運転はできるが大型バスの運転はできない、と言っていた 65歳の運転手を雇用して、経験のない大型バスの運転を無理やりやらせたら、まともに運転できないまま、事故を起こしてしまった……という例だ。
ここでは、自分の能力を超えたことをやらされた運転手に責任があるのではなく、本人の能力を超えたことをやらせた会社に責任がある。
雪崩事故も同様だろう。ただのど素人を「県高校体育連盟登山専門部の専門委員長」に据えたという組織の問題だ。
これは、三重の意味で組織責任がある。
・ 県高校体育連盟という組織
・ 各高校という組織
・ スポーツ庁という組織
このあと、個別に考えよう。
(1) 県高校体育連盟
県高校体育連盟という組織が第1問題となるが、これは、自分自身が責任者であるようだから、あまり意味はないようだ。別に誰かが任命したわけではなくて、やる人がいないので、勝手にやらされた(自発的にやった)、という形らしい。ほとんど形式だけがあって実質がない。責任を問うのは難しい。
(2) 各高校
各高校という組織は、大きな問題となる。そもそも、「県高校体育連盟登山専門部の専門委員長」というのは、本来の肩書きは「大田原高校山岳部顧問である大田原高校教諭」である。( → 出典 )
そして、教諭が部活動の顧問をやるというのは、ただの無給のサービス残業だ。たいていの教諭は(無給労働 or ボランティアなので)やりたくないといっているのに、学校側から半強制的に押しつけられる。
部活動の顧問を事実上強制されている。
勤務時間外の朝練習から放課後、さらに土日まで顧問として出なければならない。「ボランティア」なのに、部活動も教員の大切な仕事だという風潮が強い。
部活の顧問をするかしないか、教員に選択させるべきだ。
( → 朝日新聞・声欄 2017年03月31日 )
このような無給労働の教諭に対して、警察は「業務上過失致死罪」を適用しようとしているが、無給なのに「業務」と言えるのだろうか? 「どれほど働いても1円ももらえないし、むしろ交通費などを自腹で払って足が出るのに、責任だけは一人前に取らされる」というのか? それはあまりにも不公正だろう。
となると、ここでは、部活動の顧問をした教諭が悪いというよりは、無給で顧問をさせている高校が悪い、というふうになる。
なお、以上のことは、各高校の引率教諭にも当てはまる。ここでは、引率教諭が悪いというよりは、引率教諭を任命した高校が悪い。
(3) スポーツ庁
スポーツ庁は高校生の冬山登山を「原則禁止」としてきた。
《 冬山登山の事故防止について(通知) 》
冬山登山は、自然現象の影響を受けやすく、しばしば悲惨な事故を招いており、事故防止について万全の措置が必要です。
高校生及び高等専門学校生(1年生から3年生まで)以下については、原則として冬山登山は行わないよう御指導願います。
( → スポーツ庁 28ス庁第422号 平成28年11月28日 )
ここでは、二点において甘い。
・ 「原則として」という修飾句が付いている。
・ 「冬山」と限定されており、「春山」が排除されている。
この二点からすると、今回の事例は、上記に反していない。
・ 登山ではなくて、麓付近における「ラッセル訓練」である。
・ 3月27日という「春」なので、「冬山」ではない。
この意味で、高校の側は、スポーツ庁の指針に反していない。逆に言えば、スポーツ庁の指針はまったく不十分である。
にもかかわらず、本年 3月27日の当日、スポーツ庁はほとんど同内容の通知を出した。再通知の形。
→ 冬山登山の事故防止に関する緊急通知について(通知) 28ス庁第741号 平成29年3月27日
馬鹿じゃなかろうか? 「無効なので事故を招いた通知」というのを、ふたたび出している。どうせなら、次のようにするべきだった。
・ 冬山に限らず春山であっても、雪山は登山禁止。
・ 登山でなく麓の訓練であっても、雪山での訓練は禁止。
つまり、高校の部活動という形では、「雪山での訓練」は全面的に禁止するべきだ。
なぜか? 高校の部活動では、専門知識のある指導者がいないからだ。雪崩の知識のない指導者がいるような部活動では、、雪山での活動は全面的に禁止するのが当然だろう。
ただし、注意。
これは、「高校生による雪山登山を全面禁止する」という趣旨ではない。高校生は、やりたいのであれば、高校の部活動に頼るのではなく、専門家のいる団体に頼るべきだ。
あるいは、高校の部活動でやるならば、必ず専門家の指導を得られるという状況でやるべきだ。(高校教諭では駄目だ。)
なお、専門家であるか否かの判断基準は、下記でいいだろう。
「大学または会社の山岳部で4年以上の活動歴があり、猛烈に厳しい冬山登山の経歴があること」
なお、今回の専門委員長が、この条件を満たさないことは、まず確実だと思える。これほどの無知な素人は、立派な登山活動の経歴があるはずがない。(もしあったとしたら、こういう素人は、とっくに山岳事故で死んでいるはずだからだ。)
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というわけで、結論としては、こうなる。
「今回の雪崩事故の責任は、根源的には、スポーツ庁にある。春の雪山の登山や訓練は、高校の山岳部レベルではやるべきではない。特に、高校教諭しか指導者がいない状況では、やるべきではない。雪崩の危険性を熟知している外部の指導者を招くべきだ。それができないのであれば、高校の山岳部については雪山の活動を停止するべきだ」
※ 雪山訓練は、命を賭けるスポーツだという点で、
他のスポーツとは事情がかなり異なる。
[ 付記 ]
野口健は、次のように述べた。(3月28日)
高校山岳部に外部の登山家をコーチとして入れた方がいいでしょう。学校の先生方が皆が皆、もちろん登山家というわけではない。僕の知り合いですが、山岳部の担当になり慌てて登山道具を買っている先生もいる。つまり完全に素人なわけです。人命が関わる活動なだけにプロを入れた方がいい。
— 野口健 (アルピニスト) (@kennoguchi0821) 2017年3月27日
「素人は駄目だからプロを入れろ」という主張。ごもっとも。私が本項を書くに当たっては、この意見に依拠した。
一方で、最近になると、野口健は逆のことを言っている。
野口氏は、栃木県教育委員会が高校生冬山登山を全面禁止で検討しているという記事をツイッターに添付し「意味が分からず」とバッサリ。今回事故が起こった3月下旬は「間違いなく春山」とした上で「ならば春季や秋季のエベレスト登山、夏のグランドジョラス北壁ならOKなのか。季節で規制する意味があるのか」と、“冬山限定”の対処に疑問を呈した。
続くツイッターでは「今回の事故により『高校山岳部の冬山登山禁止が検討されている』はあまりにも安易」とし、……
( → 野口健氏、高校生冬山禁止に「あまりに安易」と警鐘/デイリースポーツ )
前のツイートでは、「素人は禁止」と言ったくせに、最新の記事では、「高校生の冬山登山を禁止するな」と言っている。これでは自己矛盾であろう。
ま、こういう矛盾が起こるのは、本人が現実を理解していないからだ。その現実とは、
「高校山岳部の指導者は素人ばかりだ」
ということだ。この現実を理解すれば、「素人に任せるな」という前提から、「素人だらけの高校山岳部には冬山を禁止せよ」となるのだが。
では、正しくは?
「まともな冬山登山をしたい高校生は、高校山岳部ではなく、外部の登山クラブを利用せよ」と語るべきだろう。それが正しい道だ。
なお、本当を言えば、高校生レベルでは冬山登山をする必要性は薄い。大学に入ってからやっても遅くはない。高校生は、体が大きくなる成長期だから、冬山なんかで体を冷やすよりは、もっと暖かな場所で体を大きくする体力訓練をした方がいいだろう。その方が長期的にも有益であるはずだ。
( ※ 寒いところで過ごすと、成長が遅れるからだ。)
[ 余談 ]
野口健は、「2009年の北海道トムラウシ山での大量遭難の事故」を挙げて、「夏山にも危険性はある」と主張しているが、見当違いも甚だしい。この件は、Wikipedia を見ればわかる。
→ トムラウシ山遭難事故 - Wikipedia
夏山にも危険性がある、という問題じゃない。この程度の危険性なら、日常生活でも、交通事故とか何とか、いっぱいある。危険性の有無の問題ではない。
トムラウシ山遭難事故が起こったのは、夏山に危険性があるからではない。では何か? 「素人の観光客を集めた上で、無知なガイドが無謀な旅程を進んで、異常な気象条件のなかを撤退しなかったからだ」と言える。
単に撤退すればいいのに、異常な気象条件のなかをあえて進行した。そのせいで、死者多数。ここでもリーダーの無知が大事故を引き起こしている。今回の雪崩事故と同様だ。
トムラウシ山の教訓は、「無知なリーダーに任せるな」ということだ。「夏山にも危険性がある」という問題じゃない。一言でいえば、「(冬でも夏でも)山を舐めるな」ということだ。
【 関連サイト 】
この場合の(刑法上の)「業務」とは、そのような意味ではありません。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A5%AD%E5%8B%99%E4%B8%8A%E9%81%8E%E5%A4%B1%E8%87%B4%E6%AD%BB%E5%82%B7%E7%BD%AA#.E6.A5.AD.E5.8B.99.E4.B8.8A.E3.81.AE.E9.81.8E.E5.A4.B1
趣味で自動車を運転しても業務でした(現在は自動車だけ別扱いになっているが)。
1)高校の山岳部の顧問には登山の素人がいる。
2)高校生の冬山登山を一律に禁止しても意味がない。
ということで、矛盾しているとは思えない。
高校の教師だって本格的に登山をしている人はいるので、「高校山岳部の指導者は素人ばかりだ」は言いすぎ。野口氏が例としてあげているのは、むりやり押しつけられて義務的に顧問をしている教師であって、すべての顧問がそのような人ではないでしょう。
高緯度や標高の高い山では1〜2月よりも11〜12月と3〜5月の方が雪崩の危険性は高く、5月を冬山とはいえない。逆に、低緯度や標高の低い山では、1〜2月でも雪がなく、あっても滑落すると危険だから(大げさでない)アイゼンはつけた方がよい程度。これを一律に季節で区切って冬山は禁止とするのは意味がないということでしょう。
トムラウシ山遭難の最大の問題は、この事故が「ツアー登山」で起きたということ。『トムラウシ山遭難はなぜ起きたのか』の著者の一人・羽根田治は、「本来、登山というのは、信頼できるリーダーのもとにメンバーが集まってパーティを組み、計画を立て、必要な装備をそろえ、実際の現場ではメンバーが協力し合って行動し、万一のアクシデントにも臨機応変に対処しながら無事下山してくるもの」で、「その根底には“自己責任”という考え方がある」。しかし、ツアー登山は、「自分たちが計画立案に参加することなく、他人がつくったプランに100パーセント依存し、初めて会う人たちといきなりパーティを組み、信頼できるかどうかわからないガイドに連れられて山に登る」ことなので、「かつてはとても考えられなかった」と評している。
情報ありがとうございました。たぶんそんなところだろう、と思っていました。そのつもりで書きました。
本文の話は、警察や裁判の話ではなくて、道義上の「責任」がテーマです。司法の話はまた別の話となります。それはそれ、これはこれ。
野口さんの話は三つあって、上記の1,2のほかに、3があります。それは
> 今回の事故により『高校山岳部の冬山登山禁止が検討されている』はあまりにも安易」
という箇所。その前提として、栃木県の「禁止」という方針がある。それに反対している。私は「禁止」を唱えている。
1 は別件だから除けておくとして、次の記事では2でなく3が、本項の話題です。2は、別の話。(前項の話であり、本項の話ではない。)
それはそれ、これはこれ。
日本では原因究明・再発防止よりも(個人の)責任(刑事責任)追求が優先され、
一方そもそも日本では法人や組織の刑事責任は追求できる法体系ではない…みたいな部分があります。
https://ja.wikibooks.org/wiki/%E6%A7%8B%E6%88%90%E8%A6%81%E4%BB%B6#.E6.B3.95.E4.BA.BA.E3.81.AE.E7.8A.AF.E7.BD.AA.E8.83.BD.E5.8A.9B
そのへんはどう思われますか?
(関係ありませんが死刑をめぐる話題でも日本は処罰感情がやたらと強い気がしてます)
私の独自見解はなし。
以下、引用。
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7年前にも同じ講習会中に雪崩に遭い、高校生の体が埋まる事態が起きていたことがわかった。
6班のうちの1班に大きな雪の塊が落ちて、数人が腰まで埋まったが、けが人はなかったという。講習は今回の雪崩現場の近くにある「郭公沢(かっこうざわ)」という沢で行われていた。
この時に引率していた教諭が、今年3月の講習会も引率していた。教諭は県教委の聞き取りに対し、「当時の事故はけが人が出ていなかったため、県高体連に報告していなかった」と話しているという。
→ http://www.asahi.com/articles/ASK4P3HGPK4PUUHB001.html
→ 那須雪崩事故、教諭3人を近く書類送検
https://www.sankei.com/life/news/190302/lif1903020026-n1.html
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この件では、本サイトで別項に記事がある。
→ http://openblog.seesaa.net/article/448498593.html