2017年03月26日

◆ 森友問題は騒ぎすぎか?

 「森友問題について騒ぎすぎだ」という意見がある。そうか?

 ──

 「森友問題について騒ぎすぎだ」という意見がある。特に国家について、「こんなことで騒ぐより、もっと国家的に議論すべき大問題がいっぱいある」と指摘する。また、マスコミについても、「こんなことより、もっと重要なことについて報道しろ」と批判する。

 これは「ごもっとも」という感じだ。では、本当にそうか? 考えてみよう。

 ──

 前々項 で述べたように、この問題の首謀者は昭恵夫人であり、実行者は(首相の胃を忖度した)下位の役人である。そのどちらも、大きな罪にはならない。
  ・ 昭恵夫人は公務員ではないので、汚職にはならない。
  ・ 下位の役人は、私腹を肥やしたわけではない。


 どちらにしても、「犯罪」を構成するには弱すぎる。「悪事」というより、「不適切な行為」と呼ぶのがふさわしい。
 とすれば、この問題は、昭恵夫人や、下位の役人が、自分のやったことを認めて、「ごめんなさい」と謝れば済む問題だ。それにて一件落着する。その意味で、問題自体は、小さな問題であるにすぎない。とても国会で騒ぐような問題ではない。大きく咎める必要もない。

 ──

 ところが、である。昭恵夫人や、下位の役人が、自分のやったことを認めない。上のことの前提(認めること)を、満たしていない。したがって、その後半のこと(咎めないこと)も成立しない。
 では、「咎めないのではない」という結論になるとして、どうなるのか? 

 ──

 実は、この問題の本質は、安倍首相の対処にある。
 「問題の解明を徹底的に拒んで、すべてを隠蔽しようとして、嘘ばかりついている」
 ここに問題がある。
 仮に首相が「すべてを解明します」という方針を取ったなら、「昭恵夫人と下位役人が不適切なことをした」という事実が判明するだろう。その上で、両者が謝罪して、一件落着するだろう。
 なのに、首相は徹底的に隠蔽しようとする。さまざまな証人喚問も拒否する。こういう首相の隠蔽体質が、物事を大ごとにしてしまっている。
 つまり、「どのような事件があったか」ということよりも、「首相が隠蔽しようとしている」ということが、大きな問題となってしまっている。
 これがこの事件の本質だ。

 ──

 とすれば、国会やマスコミの意図も、別の形で理解するべきだ。
 「森友事件の真相を明らかにする」
 ということ自体が大切なのではない。その真相は、すでに前々項で判明している。そんなことを今さら知ったとしても、たいしたことではない。大事なのは、
 「森友事件の真相を明らかにする」
 という形式を通じて、
 「森友事件の真相を明らかにしたがらない安倍首相」
 という実質を示すことだ。安倍首相の腹黒さを示すことだ。

 そもそも安倍首相は、やたらと横暴だ。
  ・ 集団的自衛権のために内閣法制局を勝手に動かした。(政府組織の私物化)
  ・ NHK の会長人事を勝手にした。( NHK の私物化)
  ・ 百田尚樹を NHK 経営委員にした。( NHK の私物化)
  ・ 政府に批判的な国谷裕子をクビにした。( NHK の私物化)


 こういうふうに、あちこちで私物化して、横暴なことをしている。トランプと同じぐらい横暴だ。自己抑制というものがなく、政府を好き勝手に動かしている。ほとんどジャイアンだ。
 こういう安倍首相の体質の一端が、今回の事件でも露出したと言えるだろう。特に、「隠蔽体質」がひどい。

 安倍首相の「首相としての不適格性」を示すことが、この騒動の本質だと言えるだろう。
 安倍首相が「真相を解明します」「ごめんなさい」という方針を取るなら、この問題は起こらなかった。そもそも、森友問題自体は、たいした問題ではなかった。しかるに、安倍首相の「真相解明の妨害」という体質は、はるかに大きな問題である。これが、真の問題となっている。


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 【 追記 】
 何で安倍首相はこれほどにも隠したがるのか? その理由が判明した。
 それは、この事件の主犯が安倍首相自身であるからだ。このことは、下記項目で示した。
  → 森友問題の真相

 その続編もある。おまけふう。
  → 森友問題に残る謎
posted by 管理人 at 13:21| Comment(10) | 一般(雑学)4 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
あくまで私見ですが、今般の事案で一番得したのは財務省だと思います。

安倍首相の弱みを掴み、真相を隠蔽し続けるしかないように追い込んだ上で仕掛けているように見えます。

元々、財務省と安倍首相の関係は悪かった。来年度予算の成立が見えた段階で切りに行った、という印象です。

野田内閣のときに、増税が決まったタイミングでポイ捨てしたのと似たようなものを感じます。

しかし、安倍内閣の場合は、支持率が高いので、財務省としても、事前準備を万全にしていたのではないでしょうか?

いち民間人の籠池さんが物怖じせずに証人喚問を受けていたのを見て、そのように思いました。
Posted by 反財務省 at 2017年03月26日 14:07
この問題を考えるにおいてのスタートは国有地が不当に安い値で払い下げられたかどうかだと思うんですが、管理人さんもまずそこを確認した方がいいんじゃないですか?騒動が起きてから相当な日数が経っているので、さすがにもう明らかになっているでしょう。
Posted by ゆう at 2017年03月26日 16:30
> 国有地が不当に安い値で払い下げられたかどうか

 それについては「イエス」なんだが、やったのは忖度した下位役人なんです。
 安倍首相が介入したならスキャンダルなんだが、そうではない。前々項を参照。そっちを読むのが先です。
Posted by 管理人 at 2017年03月26日 16:34
ではその忖度した下位役人を証人喚問すれば良いのでは?
Posted by ゆう at 2017年03月26日 16:46
> 証人喚問すれば良いのでは?

 「証人喚問すれば良い」と思うのは国民だが、「証人喚問すればまずい」と思うのが首相。

 だから、真相解明に役立つ証人を喚問することを、安倍首相がすべて拒否している。昭恵夫人についても、

> 「名前を出された人は私の妻以外にもたくさんいるが、全員証人喚問をするのか」と反論しました。
 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170324/k10010923321000.html

 あらゆる点で証人喚問をいやがる。その目的は、真相を解明しないため。理由は
 → http://openblog.seesaa.net/article/448403493.html
Posted by 管理人 at 2017年03月26日 18:48
一国民としては、証人喚問するかはともかくとして、少なくとも関係した公務員の考えは知りたいですね。どういうつもりで行動したのか。圧力があったのか。圧力に逆らうとどうなるのか。それとも自分のためにやったのか。そもそも不当に安いという認識がなかったのか。払い下げるに至る手続きに不備はなかったのか。そこが本質だと思うのですが一切報道しない。
いずれにせよ不当に安い値で払い下げたのなら検察が動くはずなので、それに期待したいですね。
Posted by ゆう at 2017年03月26日 22:34
> 不当に安い値で払い下げたのなら検察が動くはず

 私腹を肥やすためならば検察が動くが、単なる「まずい行政措置」ならば検察は動かない。特にそれが総理の命令・示唆(→ 次項)によるものであれば、検察が介入する余地はない。
 検察が介入するとしたら、首相自身を逮捕する場合だが、それはまず無理。検察に首相の命令が出る。
 比喩。部下は社長を処分できない。

Posted by 管理人 at 2017年03月26日 23:00
まずい行政処置なら検察は動かないというのは変ですね。管理人さんのブログに感銘を受けた役人が管理人さんに国有財産を格安で払い下げたならその役人が捕まるでしょう。ブログに感銘を受けた首相が指示したなら首相が捕まるでしょう。
私腹を肥やしたかどうかだけではなくきちんとルールにのっとって払い下げたかどうかも問題だと思います。ルールにのっとって格安で払い下げたのならルールがおかしいです。
Posted by ゆう at 2017年03月27日 01:39
 悪いことをしても、安倍首相の周辺だけは、起訴されないんです。
 その一例が、東電の元経営者。原発の責任(違法性)で、告発されたのだが、検察は二度にわたって不起訴としました。検察がどうしても起訴しないので、検察審査会の側から強制起訴するという、異例の展開となりました。
 たぶん検察には、安倍首相の息がかかっていたので、起訴しなかったのでしょう。いくら検察に起訴する気があっても、首相命令が出たら、起訴することは不可能です。先に述べたとおり。ちゃんと読んでください。
 ルールがどうのこうのという問題じゃない。ルールをねじ曲げてでも命令を下せる首相権限の問題です。内閣法制局さえ、勝手に変えてしまう安倍首相なんだから、検察ぐらいは、いくらでも勝手に動かせるでしょう。臆面もなく。
 独裁者というのはそういうもの。金正恩と同様。北朝鮮警察が彼を逮捕できないのと同様。
Posted by 管理人 at 2017年03月27日 03:36
国会には立法機関としての役割を果たしてほしいです。
Posted by 北海道の人 at 2017年03月27日 12:09
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