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1〜8回目は「汚染されていない」という結果だったのに、9回目は「汚染されている」という結果だった。
そのあと、新たにまた測定結果が出た。今度も、大幅に汚染されているそうだ。
→ 豊洲地下水、ベンゼンは最大で飲み水の環境基準の100倍(サンスポ)
→ 豊洲市場の地下水、基準100倍のベンゼン 専門家会議:朝日新聞
→ 小池氏「重く受け止める」 基準100倍のベンゼン検出:朝日新聞
→ 豊洲市場:100倍ベンゼン 「移転」小池知事どう判断 - 毎日新聞
→ 豊洲市場地下水再調査 25か所で基準超の有害物質 | NHK
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さて。この件では、前に9回目のデータが出たときに、「このデータはおかしい(不正だ)」というふうに述べた。
→ 豊洲の地下水のデータ不正
しかし、今回も同じデータが出たとすると、9回目のデータはおかしい(不正だ)というわけではなかったようだ。
どういうことかというと、測定方法が違うし、測定状況も異なるので、従来の測定とは結果が異なるということのようだ。
測定方法については、あまりおおげさに考える必要はないようだ。そのままデータを受け取ればいいようだ。
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では、結論ないし判断は?
測定結果からはっきりとするのは、「地下水はかなり高濃度に汚染されている」ということだ。この点は、「東京ガスが高濃度で汚染されていたのを高値で売っていた。それを東京都も歓迎していた」というような話で、最近報道されているとおりだ。
→ 汚染処理範囲、水面下で合意か=都と東ガスが01年に確認書
→ 土壌処理 東京ガスに異常な譲歩/「豊洲」百条委 都との確認書存在
→ 豊洲汚染対策で非公表「確認書」 移転合意後、都と東ガス
→ 「対策後も汚染残る」 東京ガス、当初から都に伝えていた
高濃度の地下水汚染があることは最初からわかっていたし、それを前提として豊洲市場の建物が建設されたわけだ。
その意味では、いくら地下水の汚染が判明したとしても、「それは最初からわかっていることだ」というしかない。
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問題は、このあといったいどうするつもりなのか、ということだ。次の二者択一だろう。
「地下水の汚染がある。だから豊洲市場への移転をやめてしまえ」
「地下水の汚染があるが、たいしたことはないから、豊洲市場への移転を実行せよ」
このどちらであっても、理屈は通る。
前者は、今になってわかったわけでもない汚染について大騒ぎして、ちゃぶ台をひっくり返すというのだから、あまりにも馬鹿げているが、理屈は通る。(放射脳と同じで、過剰な反応だが、論理よりも感情を優先させるわけだ。)
後者は、危険の範囲を認識した上で、移転を実施するということだから、従来の方針通りだ。これはまあ、最善ではないが、現実的な判断だろう。
上の二つがある。そのどちらであっても理屈は通る。
しかし、小池都知事が選んでいるのは、そのどちらでもないようだ。単に「危険だ、危険だ」と騒いで、移転を延期することしか考えていない。延期したあと、どうするのか?
・ 移転を取りやめるのなら、馬鹿げている。
・ 移転を実行するのなら、単に時期を遅らせるだけだ。
つまり、馬鹿げた愚策をとるか、下らない無駄騒ぎをするか、ということだ。どちらであっても、あまりにもひどい。
結局、小池都知事がやっていることは、単に混乱を引き起こしていることだけだ。何のために? たぶん、馬鹿げたパフォーマンスをするために。
そして、そのパフォーマンスに踊らされて、都民は小池都知事を圧倒的に支持している。
トランプ現象ですかね。衆愚政治の見本。トランプは米国を破壊しつつあるが、小池都知事も東京都を破壊しつつあるようだ。
【 関連サイト 】
動画がある。
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新たな報道。石原・元都知事の件。
→ 移転交渉「浜渦氏らに一任」=石原氏、決裁責任は認める
→ 石原慎太郎氏「脳梗塞の後遺症で平仮名も忘れた」 百条委で告白
→ 喚問不発 質問都議のSNSが炎上「いつまで馬鹿げたこと続けるのか」