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宅配ロッカーの推進のために、政府補助金を出すそうだ。
《 宅配ロッカー設置に国が補助金 》
配送員の負担軽減と宅配サービスの効率化に向け、政府は駅や商業施設など外出先で荷物を受け取れる「宅配ロッカー」の普及を促す。平成29年度から、ロッカーを設置した事業者に対し、他の業者も使用できることを条件に費用の50%を補助する制度を始める。ヤマト運輸は同制度を活用して、34年までに宅配ロッカーを5千カ所設置する計画を前倒しする。
政府は29年度予算案に設置促進費として5億2千万円を計上した。設置費用は1カ所当たり150万〜200万円かかり、政府は29年度で500カ所への補助を見込んでいる。
( → 産経ニュース 2017-03-09 )
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まともなことのように見えるが、これには滅茶苦茶に問題がある。
・ 一般の私企業の経済活動に国が補助金を出す。
・ ろくに残業代も払ってこなかった悪徳企業に補助金を出す。
・ 不当な値下げを強要した Amazon に利益を与える。
要するに、健全な企業に金を出すかわりに、違法行為をする悪徳企業に金を出すわけだ。それも「5割負担」という効率で。
国民の税金を何だと思っているんだ。こんな馬鹿げたことのために無駄遣いするなんて、まともじゃない。
まともなことは、Amazon みたいな悪徳企業が、ちゃんとコスト分の負担をすることだ。なのに、その歪んだ状況を改めるかわりに、国民の税金を投入して、Amazon に利益を与えるなんて、とんでもないことだ。これじゃ、盗人に追銭 だろう。呆れて、ものが言えない。

比喩的に言えば、過労死で女子社員を死なせた電通に対して、処罰するかわりに、補助金を与えるようなものだ。
「大変ですね。だったら、残業手当を払うようにしてください。そのために、電通に限って、残業手当に対して補助金を5割与えます。これで残業手当を払うようになれば、状況が改善しますね」
という感じ。本末転倒も甚だしい。
ヤマトの経営者も馬鹿だが、政府がこれほどにも愚かだとは、思ってもいなかったよ。
( ※ たとえ、いくらかは効果があるとしても、そのコスト負担は全額、業者負担とするべきだろう。そんなことがどうしてわからないのか?)