──
→ モービルアイ(MBLY)- 先進運転補助システム(ADAS)から自動運転へ
モービルアイ mobileye という会社の詳細情報だ。どんな技術開発をしているかわかる。
単眼カメラのメリットとして、
・ コストが安い
・ 設置スペースが小さい
というようなメリットを掲げている。
だが、そんなことは二の次だろう。肝心の「自動ブレーキの性能」について、「検出性能が低い」せいで、「前方の障害物に衝突しやすい」という欠点が見逃されている。
あまりにも馬鹿げた主張だ。
それでもまあ、この会社が技術的には「どんづまり」の道を進みつつあることはわかる。そういう意味で、情報は得られる。
《 オマケ 》
次のページもある。Mobileye の技術解説。
→ Mobileye モービルアイ 後付けできる衝突防止補助システム
[ 付記1 ]
単眼カメラの性能が低いことについては、下記項目で詳述した。
→ 単眼カメラ方式の欠陥(自動運転)
→ 《 お知らせ 》
要するに、低コントラストの対象を見失いやすい。対象が灰色の物体だと、対象が灰色の背景に溶け込んでしまいがちなので、カメラはその対象を見失いやすい。かくて、自動車は前方の障害物に衝突する。(すぐそばまで近づいてから気づいたときには手遅れだ。)
[ 付記2 ]
ついでだが、トヨタは自動運転の技術を開発中だという広報を出した。まったく新しい実験車を出したそうだ。
→ トヨタ、完全自動運転と高度運転支援の実現に向け新たな実験車を開発
実験車は新しいようだが、技術そのものは、従来の技術開発の延長上にあるようだ。
特に、ステレオカメラの採用はまだやっていないらしい。いまだに単眼カメラに頼っているらしい。ググると、情報の有無がわかる。
→ トヨタ 単眼カメラ - Google 検索
→ トヨタ ステレオカメラ - Google 検索
ちなみに、トヨタの子会社であるダイハツは、ステレオカメラを搭載するようになったが、ステレオカメラが日立製(スバルと同じ)ではなく、トヨタ系列のデンソー製であるために、技術が著しく低く、まともな自動ブレーキになっていないそうだ。
→ ダイハツのステレオカメラ、性能全くダメかも〜 | 自動車評論家 国沢光宏
※ 後述の 追記 を参照。
とはいえ、トヨタ本体の自動ブレーキは、まともなものが多い。その理由は、デンソー製ではなくて、コンチネンタル製だから。こちらは、単眼カメラとセンサー(赤外線 or ミリ波)の組み合わせだ。
→ 日産の自動ブレーキが駄目なわけ
近年は、ミリ波レーダーがどんどん安価になっているので、赤外線の方は縮小気味で、ミリ波の方が増えているようだ。(例。マツダ・アクセラ)
→ ミリ波レーダーの低コスト化
→ マツダ・アクセラの自動ブレーキ
ともあれ、各社はそれぞれ、自動運転・自動ブレーキの開発を進めている。たった1社、蚊帳の外に置かれる感じで、取り残されているのが、日産だ。
→ 日産の自動ブレーキが駄目なわけ
記事にあるように、日産だけが著しく性能が劣る。理由は、コンチネンタルの自動ブレーキを使えないから。そのまた理由は、契約に縛られているから。
( ※ 横浜マリノスが英社との契約に縛られているのと似たようなものかも。)
【 追記 】
少し上で、次のように書いた。
ちなみに、トヨタの子会社であるダイハツは、ステレオカメラを搭載するようになったが、ステレオカメラが日立製(スバルと同じ)ではなく、トヨタ系列のデンソー製であるために、技術が著しく低く、まともな自動ブレーキになっていないそうだ。
しかしこれは記述が不正確だという指摘がコメント欄に寄せられた。
上記の話(国沢光宏)では、スマアシ(スマートアシスト)のバージョン2のテスト結果を見て批判しているが、実際に新規搭載されたのはスマアシ3という新バージョンだ、という指摘。
まさしくそうですね。新型を批判するなら、新型の搭載機能で批判しなくては。新型を批判するときに、旧型の搭載機能の劣悪さを批判しても仕方ない。
その記事では、「スマアシ2の宣伝は嘘だったから、スマアシ3も嘘だろう」という理屈。それはちょっと論理に飛躍がある。
ところが、このあとで、新型(スママシ3)のテスト結果が新たに掲載された。(つい最近らしい。)
テスト結果のページ に、次の動画がある。
50 km/h の衝突テストで、盛大に衝突している。( 40 km/h ぐらいまでなら大丈夫そうに見える。)
ただし、これは嘘ではない。もともとの公称性能が 30 km/h までだからだ。( → 出典の図表 )
その意味では、上記記事(国沢)は、明らかに間違えたことになる。(嘘つきでないから。)
とはいえ、公称性能が低くて、実際の性能が低いのであれば、、「公称性能を高くする」という意味の「嘘つき」ではないのだが、とても褒められたものではない。
ダイハツの自動ブレーキは、スズキ・ソリオのステレオカメラ(日立製)が、50 km/h の衝突テストでうまく作動しているのに比べると、明らかに劣る。
その意味では、上記記事(国沢)は、「当たらずと言えども遠からず」というところかもしれない。
( ※ ただし一部では明らかな間違いも含まれるそうだ。コメント欄の指摘による。)
【 関連サイト 】
1年半ほど前の動画。
【 関連項目 】
朝日新聞で、自動運転車とトロッコ問題、という話題を扱っている。歩行者との衝突が不可避のときに、自動運転車はどうするべきか、という問題。
→ 自動運転 「完全」実現に倫理の課題も:朝日新聞 2017-03-07
問題の紹介だけがあって、解答がない。「正解はわからない」というふうに述べているだけだ。
しかし正解は、すでに私が示した。こうだ。
→ 自動運転車とトロッコ問題
基本としては、「交通法規を守るだけでいい」となる。具体的には「ブレーキをかける」ということだけでいい。そのあと、歩行者にぶつかって歩行者が死ぬかどうかは、歩行者の運しだいだ。
だいたい、高速で走っている自動車の直前に、いきなり飛び出す歩行者がいるとしたら、歩行者の責任だろう。
《 加筆 》
交通法規を守らないのが、歩行者でなく、自動車だ……という場合も考えられる。青信号で横断歩道を渡っている歩行者に自動車が突っ込む、というような例。
この問題に対しては、「赤信号で自動ブレーキ」という装置を搭載するだけでいい。
「赤信号で自動ブレーキ」という装置は、すでに開発済みであり、テスラの自動車にも搭載されている。ただし日本政府が「その機能を使っては駄目だ。その機能を解除せよ」と命じて、強制的に機能停止になっている。馬鹿げた話だが。
→ 自動車の自動ブレーキ
かくて、政府の馬鹿げた方針により、「赤信号で自動ブレーキ」という装置は使用禁止となる。そのせいで、無謀な自動運転車は、青信号で横断歩道を渡っている歩行者に突っ込む。
( ※ 高速走行している自動車の前に、歩行者がいきなり飛び出すわけだ。歩行者にとって青信号なのだから、そういうことはある。)
青信号で横断歩道を渡っている歩行者に自動車が突っ込む、というような例は、トロッコ問題ではないのだ。「赤信号で自動ブレーキ」という装置が搭載されているかどうか、という問題だ。トロッコ問題の論者は、ちょっと事例の示し方が良くないね。
あと、途中に [ 付記1 ] の追加しました。本文の補充情報です。
タイムスタンプは 下記 ↓
>ちなみに、トヨタの子会社であるダイハツは、ステレオカメラを搭載するようになったが、ステレオカメラが日立製(スバルと同じ)ではなく、トヨタ系列のデンソー製であるために、技術が著しく低く、まともな自動ブレーキになっていないそうだ。
→ ダイハツのステレオカメラ、性能全くダメかも〜 | 自動車評論家 国沢光宏
国沢さんは、一般人に毛が生えた程度しかカメラのこと分かってない感じなのに、こういう批判記事書くので、あまり参考にならないかと思いますよ。。
記事も、各メーカーがそれぞれ自分たちで出している数字を比較していて、国沢さん自身が検証しているわけでもないですし。国沢さんの記事には、「センサーはソニー製」とありますが、ダイハツの関係者に聞いて見たら違うソニーじゃないとのことでしたし、嘘も平気で書いちゃうみたいです。
少なくとも、スマアシ体験会に参加してみた感じでは、スバルと遜色はなさそうに感じました。(デモなんで止まって当たり前でしょうけど、、、)
> 国沢さん自身が検証しているわけでもないですし。
だから、いいんじゃない? 国のお墨付きデータなんだから。自分で検証する方がまずい。
ただ、デンソー製が劣るというのは、国沢さんだけでなくて、業界の一致した見方のようです。あちこちに書いてある。
実際、トヨタはデンソーからコンチネンタルに乗り換えたし。
とはいえ、以上は、レーダの性能だ。
一方、今回のは、デンソー製のステレオカメラだ。この性能については、私は何とも言えない。
下記に記事あり。
http://response.jp/article/2016/12/27/287648.html
https://www.denso.com/jp/ja/news/news-releases/2016/20161227-01/
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-03-13/OMR5JA6K50XS01
JNCAPの数字を見て書いているのは、旧モデル(スマアシII)の数字であって、新しいほうではないんですよ。
で、私がお伝えしたいのは、国沢さんはまともに調べもせず、数字だけ見てダメだとか嘘を書くので(SONYセンサーのことしかり)、
>技術が著しく低く、まともな自動ブレーキになっていないそうだ。
というように、国沢さんが書いた記事に乗っかって管理人さんが書いてしまうと、国沢さんの嘘をそのまま管理人さんが風潮しているように見えてしまいます。いつも楽しく読ませてもらってたので、それが残念で。
自動ブレーキの性能だけ見ると、ご紹介いただいたデンソー製カメラはアイサイトに劣っているようですね。ただ、スズキ(日立)でも16cmのカメラ幅だったのを、半分の8cmにしつつ、性能もそれなりに保持しているのは、ダイハツのようなコンパクトな自動車を作るメーカーには良いことだったのでしょうね。
情報ありがとうございました。
情報を受けて、本文の最後に 【 追記 】 を加筆しました。
国沢氏のブログもなかなか面白く拝読しているのですが、僕はいいと思います
ステレオカメラが性能に効いてくる事はスバルが実証済み
しかし、同様にステレオカメラを使ったダイハツの自動ブレーキはJNCAPの試験で不可解な結果を出してますね.
CCRsシナリオのFCW試験で時速50キロでは停止できたのにAEB試験では時速45キロで衝突しています
これは警報が出てドライバーがブレーキかけるタイミングに比べて、自動ブレーキが作動するタイミングが遅いためかと思っています
歩行者に対する自動ブレーキの性能が最も不可解です
時速15キロ以上では35キロまで衝突回避できて、40キロ以上の速度では低減はするものの回避不能
この結果はわかりやすいのですが、時速10キロ以下でノーブレーキで衝突するのは困ります
ダイハツの話ではないのですが、スズキがステレオカメラを採用して好成績を出していたのにワゴンRには単眼カメラを乗せて性能がダウンしました
一旦性能向上させといて再びダウンさせるのは信じがたいです