2017年02月18日

◆ フリーゲージ・トレインの失敗 2

 狭軌と標準軌の双方を走れるフリーゲージ・トレインが失敗しつつある。代案として、全線フル規格(標準軌)という案が出ているが、超高額。

 ──

 狭軌と標準軌の双方を走れるフリーゲージ・トレインの開発が難航している。朝日の記事から。
 《 「フリーゲージ」よりフル規格? 建設中の長崎新幹線 》
 新幹線と在来線を直通できる新車両「フリーゲージトレイン(FGT)」の国の開発計画が難航している。建設中の長崎新幹線のほか、誘致をめざす各地にも影響を与えそうだ。
 FGTは、車輪の幅を伸縮させて、在来線(線路幅1067ミリ)と新幹線(同1435ミリ)を行き来できる軌間可変電車。鉄道総合技術研究所(JR総研)などが国の委託で1997年に本格開発に乗り出し、1代目の試験車両は98年に完成。
 ところが、量産を見据え、14年にようやくできた3代目は、60万キロを走る耐久走行試験を始めて約1カ月後、3.3万キロを走ったところで、技術の根幹となる車軸や軸受けに摩耗や欠損が見つかり、試験は中断された。
 こうしたなか、長崎新幹線の関係者から、FGTに見切りをつけるかのような発言が相次いでいる。費用はさらにかかるものの、全線をフル規格の新幹線にすべきだとの考え方だ。
 長崎新幹線の在来線区間をフル規格にするのに必要な費用は4千億円超と試算されているが、財源のめどは立っていない。財政負担が増える佐賀県は、全線フル規格に否定的な姿勢を崩していない。

( → 朝日新聞

 つまり、フリーゲージ・トレインは開発難航で、メドが建たず。また、たとえ実用化しても、コスト高になるそうだ。
 車軸の頻繁な交換で維持費がかさむ懸念から、「経済性からも事業者としては運行できる状況にない」

 とのことだ。
 かといって、フル規格にすれば、費用は4千億円超だ。とんでもない額だ。
 あちらも立たず、こちらも立たず。では、どうすればいい?

 ──

 実は、この件は、前に論じたことがある。
  → フリーゲージ・トレインの失敗
 2015年12月07日だが、ここで予想したことが、まさしく現実化しつつある、と言える。

 で、その対策も、上記項目に記してある。次の3通りだ。
  ・ 三線軌条
  ・ 狭軌の新幹線
  ・ 在来線の高速化


 詳しくは、上記項目似記してあるので、そちらを読んでほしい。そこを読めば、正解がわかる。

 ──

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 そのうち、どれがいいか? 実は、初めは、「狭軌の新幹線」がいいと思った。そこで、その部分のみ、上記項目から抜粋すると、こうだ。
 新幹線は普通は広軌だが、新たに狭軌の新幹線を開発すればいい。具体的には、床下モーターではなく、フランスの TGV みたいに、車輌の両端にモーターを置く。このことで、乗客席を低くして、車輌の車高を下げて、重心を下げる。また、幅もかなり狭くする。横4席でなく、横3席にして、車輌の幅を狭くする。
 こうすれば、新幹線でも、狭軌の線路を安全に使えるだろう。特に、速度を200キロぐらいに制限すれば、その点でも安全性は高まるだろう。
 さらに、カーブの場所では、遠心力に対抗するように、内側に傾くように、線路にバンク(傾斜)を付ければいい。このことでも、安全性は高まる。
 こうやって、狭軌の新幹線が成立する。

 この場合、線路の敷設費は必要ないので、列車の開発費だけで済む。総合的には、安価になるだろう。地元負担もなしで済むし。……と思った。
 しかし、この方式は、Wikipedia を読むと、デメリットが多い割にメリットが少ないそうだ。
  → Wikipedia : 連接台車

 かといって、三線軌条はコストがかかりすぎる。また、標準軌を使うミニ新幹線も同様だ。

 となると、消去法で、「在来線の高速化」しか残らない。これが最もお薦めだ。

 なお、在来線の高速化だと、速度はたいして高くない。時速 130〜160キロだ。
 しかし、現代の最新技術を使って、高速化に専念して新車両を開発すれば、もうちょっとは速度を上げることができそうだ。

 あと、もう一つ。在来線の高速化の場合にも、新幹線の場合と同等の補助金を投入すればいい。北海道新幹線や長崎新幹線では、数千億円の補助金が投入される。この金を、在来線の高速化に投入すればいい。
 たいていの人にとってありがたいのは、時間の短縮よりも、料金引き下げだ。新幹線を作って赤字を垂れ流すよりは、在来線の料金引き下げに無駄金を投入する方が、ずっとマシである。

posted by 管理人 at 12:46| Comment(2) | 一般(雑学)4 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
そもそも在来線特急が独占している長崎新幹線は北陸新幹線(金沢大阪間)と並んで作る必要がまったくない路線
完全に政治新幹線
Posted by ナナシ at 2017年02月21日 20:59
TGVの駆動方式は集中式で、車両の前後に動力を積んでいるのではなく、編成の先頭車両と最後尾車両に動力を積んでいるのです。連接かどうかとは直接関係ありません。この方式は動力車の重量が大きくなりすぎて日本の軟弱地盤には向かない、とされていますね。

在来線の最高速度は130km/hでこれは法令上求められているものです。一部に160km/hで運行される在来線が存在しますが、これは、踏み切りが無いなどの用件を満たした高速規格路線に限定されます。なので、長崎本線の在来線は130km/hが上限で、それを超過した速度で走るためには大規模な改修が必要=大規模予算が必要です。

基本的に長崎新幹線に関しては博多〜長崎の流動に関して考えるならば、まったくの無駄な投資です。山陽新幹線との直通が実現して、大坂・岡山・広島〜長崎を直結させてようやく、(多少なりとも)意味を見出せるものになると思います。

総合して考えればミニ新幹線方式しかないと思うのですが、現実的には長崎本線を運休させずに工事を行うことが困難のようで、やむを得ずFGTを開発しようとしている(のだけど、実現可能性はどうなんだろうか)、ということみたいです。
Posted by とおりすがり at 2017年02月25日 22:16
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