2017年02月19日

◆ 高齢者免許と認知症診断

 高齢者の運転免許に認知症診断をすることにしたら、受診者急増で、医者不足となり、診断できなくなった。制度不全。

 ──

 高齢者の運転の問題が生じている。
 そこで「運転免許の更新のときに認知症診断をする」という方針を立てた。
 ところが受診者急増で、医者不足となり、診断できなくなった。
 これでは制度不全である。「制度を立てたら、制度が機能しない」というわけだ。
 比喩的に言えば、軍隊に「前へ進め」と言ったら、密集した状態でぶつかりあって、全員倒れてしまった、というようなものだ。馬鹿丸出しとしか言いようがない。
 《 認知症診断、遅れる恐れ 改正道交法で受診者急増 》
 高齢ドライバーの認知症対策を強化した改正道路交通法が来月12日、施行され、医師の診断が義務づけられる人が一気に増える。
 認知症診療拠点の医療機関を朝日新聞社が全国調査したところ、8割超が受診者急増による「診断の遅れ」と「専門医不足」に懸念を示した。
 75歳以上の人は3年に1度の運転免許更新時に、記憶力・判断力などの認知機能検査を受ける。今は「認知症のおそれ」と判定されても、信号無視などの交通違反がなければ受診義務はなく、運転を続けられる。
 改正道交法では「認知症のおそれ」と判定された更新希望者すべてに診断が義務づけられる。警察庁は、診断対象者が2015年の1650人から年5万人規模に増えると見込む。
 受診者増の影響で診察を受けるまでの予約待ち期間が長期化し、診断が遅れることについて、84%の計61機関が「懸念がある」「やや懸念がある」と答えた。新規患者の予約待ち期間は、29%の21機関が現状も平均1カ月程度かそれ以上かかっているとした。
 また、全国に約1500人いるとされる専門医の不足について「懸念」「やや懸念」と答えたのは82%の計60機関に上った。
( → 朝日新聞 2017-02-18

 ただでさえ高齢化社会で医者不足になっているところへ、新たに「認知症検査」の患者を年5万人も送り込むのだから、制度不全になっても当然だろう。
 まったく、馬鹿げている。


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 ──

 では、どうすればいいか? この件は、前にも述べた。
  → 高齢の運転不適格者
 一部抜粋しよう。
 高齢の運転不適格者を排除するには、どうすればいいか? 認知症チェックなんかより、まともな方法はないか?

 ここで、困ったときの Openブログ。うまい案を出そう。

 まずは、基本方針を示そう。こうだ。
 「認知症であるかを決めるには、医学的な方法に頼らない

 
 これが重要だ。
 現状では、医学的な方法に頼っている。だから、医学的な認知症患者(重症化した人)ばかりが検出される。しかし、検出したいのは、重症化した人ではないのだ。

 では、何か? いったい何を検出したいのか? こうだ。
 「運転に適さない人」
 これを検出したい。

 では、これを検出するには、どうすればいいか? もちろん、運転させればいい。運転させることで、運転能力のない人を排除すればいい。

 この項目では、「実際に運転させてチェックする」という方法を示したが、よく考えると、これはコストがかかりすぎる。
 そこで、もっと簡単に、不適格者を低コストでスクリーニングする(選別する)方法を新たに提案しよう。それは、こうだ。
 「運転シミュレーターで、不適格者を選別する」


 具体的に言えば、ゲームセンターの運転シミュレーターみたいなものだ。これを使って、選別する。
 もちろん、慣れない人は成績が悪いだろうから、慣れてもらうための時間をいくらか与える。そのあと、何度か使用させて、その成績をグラフにプロットする。
  ・ 慣れた人ならば、成績はずっと一定である。
  ・ 慣れない人ならば、成績は急上昇する。


 後者の場合、最終的な到達点は予想できる。それは、「体温計で最終的な体温を予想する」というのと同様だ。体温の上昇カーブから、最終的な安定温度を予想できる。それと同様に、運転シミュレーターにおける習熟度の得点の上昇カーブから、最終的な安定得点を予想できる。

 これによって、運転不適格者を、ある程度絞り込める。そのあとは、実地における運転テストを課して、そこでの不合格者のみ、「運転不適格者」として、免許更新を許可しない。

 以上のようにして、「認知症」とは別の基準で、「運転不適格者」を排除することができるようになる。
 というわけで、「医者不足になる」というような弊害も発生しない。



 【 関連項目 】

 (1)
  → 高齢者には限定免許を

 「自動ブレーキが搭載されている自動車に限定して、運転を許容する」
 という方針。
 政府は「将来的には自動ブレーキを強制する」という方針だが、これは、新車に限られる。中古車は、範囲外だ。したがって、中古車に乗っている限りは、自動ブレーキのない車は残る。
 そこで、車単位でなく、人間単位で、自動ブレーキを義務づける。特に、高齢者がそうだ。

 上記の運転シミュレーターで、「免許停止にするほどではないが、運転能力が落ちる」というような人には、「自動ブレーキ限定免許」が好ましいだろう。

 (2)
  → 自動ブレーキの義務化は愚策
 (人間単位でなく)車単位で自動ブレーキ車を増やすにしても、「義務づける」という方針は愚策だ。むしろ、「罰金と補助金」という形で、経済的に促進策をとった方がいい。その方が、新車以外についても、普及率を高めるように促進できる。また、時期を早めることができる。
  


 【 追記 】
 すぐ上の「高齢者には限定免許を」という話では、次のように述べた。
 「免許停止にするほどではないが、運転能力が落ちる」というような人には、「自動ブレーキ限定免許」が好ましいだろう。

 これは、一部の人に限定しての話だ。当然、運転シミュレーターによるチェックが必要となる。

 しかし、ひるがえって、これを標準化した方がいいだろう。つまり、こうだ。
  ・ 65歳以上は原則、自動ブレーキ限定免許に移行する。(自動移行)
  ・ 自動ブレーキ車以外に乗りたければ、一般免許を再取得する必要がある。(運転シミュレーターで合格するだけでもいい。)


 つまり、原則と例外を交替させるわけだ。
 これでも問題はないはずだ。なぜなら、日本で販売される車は、将来的にはすべて自動ブレーキ付きになるはずだからだ。自動ブレーキ限定免許でも、何も問題ないはずだ。単に、高齢者における普及を早めるだけのことだ。

 以上によって、65歳以上の乗る車はすべて、自動ブレーキ付きになる。かくて、事故率は激減する。おまけだが、自動ブレーキ車の販売増加で、自動車メーカーは活況に沸く。
( ※ ただし日産自動車だけは、まともな自動ブレーキ車がなくて、倒産するかも。 (^^); )

 なお、理論的(統計学的)に考えるなら、こう言える。
 「安全対策に費用をかけるのであれば、最も事故の多い箇所において安全対策をするのが、最もコスパがいい」
 つまり、ブレーキをかけないことゆえの事故を起こすのは、高齢者が圧倒的に多いのだから、高齢者において自動ブレーキのコストをかけるべきだ、ということ。これが最も社会的にコスパのいい方法だ。

 ついでだが、コスト負担としては、「自動ブレーキの有無で、高齢者の保険料に大幅に差を付ける」というふうにするといいだろう。自動ブレーキ付きの車なら、保険料が大幅に安くなるわけだ。(高齢者の場合)。
 この件は、別項でも同様の趣旨を述べた。
  → 高齢者の事故・自動ブレーキ・保険

posted by 管理人 at 16:22| Comment(3) | 安全・事故 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 最後に 【 追記 】 を加筆しました。
 高齢者には自動ブレーキ限定免許を標準化するべきだ、という話。
Posted by 管理人 at 2017年02月19日 11:28
そもそも医師は個別高齢者の認知度合いを把握できていないのに介護申請の医師の意見書で日常生活の自立度でチェックが入っているいる度合いで介護度が2段階上下するという変な設計が入っている(樹形図のシステム)。
ケアマネジャーに認知症の程度を判定させれば一番正確だと思います。毎月最低1回はモニタリングしているから。
しかし、免許証取り上げるよりは技術開発と保険料減免の方に旗が上がるでしょう。地方では車に乗れなければ高齢者餓死しますよ。ヘルパー使って介護保険料アップして経済回すのもありですが。介護職員が60万人不足ですから。
Posted by 35年前は現役 at 2017年02月26日 02:47
> 地方では車に乗れなければ高齢者餓死しますよ。

コンビニかスーパーまで徒歩か自転車で行けるような、地方の都市部に移転するべき。

自動車をやめると、月2.5万円が浮くので、月2.5万円で一間を借りることができるはず。

月2.5万円の根拠は、軽自動車の維持費が年17万円(駐車場代を除く。)
 http://j.mp/2lHuOWX
軽自動車本体の購入費用が月額1万円程度。
Posted by 管理人 at 2017年02月26日 06:15
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