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※ 最後の 【 追記 】 で、話の趣旨を修正しています。
(それまでの分は、消さずに残しています。)
豊洲市場の地下室に溜まっていた水については、次の二つの説があった。
・ 地下から上に浸透してきた地下水だ
・ 地上から下にこぼれてきた雨水だ
ここで、「アンモニア臭がある」とか、「PHがすごい」とか、「NOx がいっぱいある」とか、あれやこれやと「有害物質が含まれている」という情報があったことから、「地下の汚染水が漏れてきたんだ! 大変だあ!」という大騒ぎがあった。
一方、私は、「雨水だろう」と推定して、「騒ぐべからず」といさめた。
→ (豊洲)地下室の水は雨水だろう
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以上は、過去の経緯だ。その後、ようやくにして、正体が判明した。
というのは、地下室にある水を排水したところ、地下室は水がすっかいlなくなり、もはや何の水も溜まらなくなったからだ。
東京都の豊洲市場(江東区)の主な施設下に土壌汚染対策の盛り土がされていなかった問題で、都は7日、水産仲卸売場棟の地下空間を報道陣に公開した。たまっていた水は、ポンプによる強制排水でほぼなくなった。
都によると、同棟の地下空間では、排水を始めた昨年12月半ばに最深20センチほどの水がたまっていたが、昨年末までにほぼ水がない状態となり、その後、再び多量の水がたまることはなかった。水産卸売場棟と青果棟の水もなくなっているという。
【 動画あり 】
( → 豊洲市場地下、水抜けた 報道陣に公開:朝日新聞 2017-02-07 )
地下にたまった水を抜く作業を行っている水産仲卸売場棟の地下の空洞も公開され、水位が30センチほどだった地下水がほぼなくなり、地面のコンクリートが乾いた状態になっていることが確認されました。
( → 豊洲市場の地下水再調査を初めて公開 | NHKニュース )
というわけで、「地下室がしみ出て溜まった」という説は否定された。つまり、外部の雨水(など)がこぼれて溜まったことになる。
こうして、私が先に推定したことが正しかった、と判明したわけだ。
同時に、「汚染した地下水が地下室に溜まったんだ! 地下室は危険だ!」という騒ぎは、ただの無駄騒ぎだった、と判明したことになる。
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以上のことは、とても大切なことだ。なのに、報道から1日待ってみても、上記のような解説はどこにも報道されていない。過去の騒動の検証ができていない。
マスコミは何をやっているんだ? 小池都知事を持ち上げることしかできないのか? 猫に鈴を付けることができないのか?
小池都知事のやっている大騒ぎは、単に世間を掻き回していることだけだ。そのパフォーマンスで、「有能だ」という印象を世間に与えているが、実際には単に騒ぎ立てて混乱を起こしているだけにすぎない。
米国にしろ、日本にしろ、とんでもないトップ(大統領と都知事)がいて、世間に今らを巻き起こしている。
困ったことだ。ただ、米国ではマスコミが批判しているが、日本ではそうなっていない。
【 関連サイト 】
→ 豊洲市場「地下水の再調査」公開 : 動画 : 読売新聞
ANN ニュース。
【 追記 】
コメント欄で指摘を受けたが、本項の説を否定する指摘がある。
(1) 地下室の水は礫層から出た地下水である。
(2) 今は乾燥しているのは、水位管理システムが働いたため。
(水位が上昇しなくなったので、地下水が出ない。)
なるほど。これが正しいようだ。本項の冒頭の主張は、正しくないようだ。結論を修正します。
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ただ、この場合は、礫層から出たものであるから、「コンクリートの壁を越して、しみ出てきた」というものではなく、隙間から当然ながら湧き出てきた」というだけのことだ。礫層ならば、もともと水が出るのは当然だからだ。
とすると、工事不良というよりは、指定された工法通りにしたから、自動的に水が湧き出てきた、というだけだろう。どうして礫層のままにしたのかは、意味不明だが。(コンクリート代のコストを浮かすため?)
とすると、問題視するならばここだ、ということになる。
「なぜ礫層のままにしたか? なぜコンクリートの床にしなかったか?」
壁を遮水壁にしておいて、底面を礫層にするなんて、頭隠して尻隠さずだ。ここを問題視するべきだろう。この件は、前にも述べたとおり。
→ 豊洲問題の近況(2016-09 下旬) の (3)
( ※ なお、コンクリートの床があって、礫層になっていないところもあるが、礫層で湧き出た水が、こちらの床に漏れてきた、とも推定できる。)
( ※ なお、以上は「たしからしい推定」だが、断定するほどの根拠にはなっていない。ヒ素の多さは、「雨水の濃縮」でも説明できるからだ。別項のコメント[ 2016年09月16日 21:40 ] で述べたとおり。)
敷地内の観測井戸で採取した地下水と、成分分析を比較した結果、専門家会議の座長が地下水であると結論しています。
念のため述べておきますが、言葉の定義上、雨水であっても地下に一度しみ込んだら
それは「地下水」となるので「雨水」と呼ぶには直接雨水が地下空間に流れ込んでなければなりません。
地下空間にたまった水は「地下水」 専門家会議
http://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000084142.html
> http://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000084142.html
その記事は 2016/09/24 の日付。
「地下水だ」というのはただの推定。「成分が一致している」という理由。
一方、新しい報道( 2017/1/15 )では、地下水は汚染されていた。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG14H7S_U7A110C1CC1000/
こちらの地下水は汚染されていないから、成分は不一致。
つまり、 2016/09/24 の推定は誤りだ、と今回判明したことになる。
本項の趣旨は、「以前の見解が間違いだったと判明した」ということ。この記事に対して、「以前の見解では地下水だったと結論が出ている」とコメントが来ても、「それはわかっている」と言うしかないね。「以前の見解では地下水だったと結論もあったが、それが間違いだと判明した」というのが、本項の趣旨なんだから。
環境基準を越える値がでた地下水は土壌改良をする以前の地下水脈
建物地下にたまった水は土壌改良をして新たにつくられた礫層の地下水脈
地下にコンクリートを打たなかったので礫層が露出してるので
土圧がかからないから水があふれでた
また梅雨の季節や台風の季節がきて排水容量をこえれば溜まるだろう
最初の設計案通りに頑丈な地下空間をつくればよかった
途中で設計変更を指示したやつの大失敗
礫層の部分はそうなんでしょうけど、動画(後半)だと、コンクリートの床になっています。ここは違うのでは?
自然由来としては濃すぎるヒ素が検出されたというのがあったはず。
雨水に含まれるヒ素ににしてはあまりに濃度が高すぎて説明できないと。
ですからやはり『地下水』なんですよ。
でなければ説明がつかない。
地下水が沸かなくなった理由はもっと単純です。
地下水面が低下したから流れ込んでこなくなったというだけです。
現在の豊洲の地下水位は以下のようになっている。
概ねA.P+2.5m程度の箇所が多いのがわかると思う。
http://www.shijou.metro.tokyo.jp/toyosu/pdf/waterlevel/290130_0210.pdf
では地下水が溢れていた9月はどうであったか?
殆どの箇所でA.P+3mをオーバーしており、平均するとA.P+4m程度であったことがわかる。
http://www.shijou.metro.tokyo.jp/toyosu/pdf/waterlevel/281003_14.pdf
なぜこうなったというと、
地下水管理システムが9月中旬から試運転を開始し、10月中旬に本格稼働をしたから。
豊洲地下の構造はA.P2メートルの地点までは処理がされた土壌であり、そこからA.P2.5メートルまでの50センチが砕石層である。
その上に地下空間(地下ピット)がある構造となっている。
青果棟の地下空間は砕石層が剥き出しの構造になっている箇所があるのであるから、青果棟の地下空間の床がA.P2.5メートルであることがわかる。
であるから、A.P2.5メートルより地下水面が低くなっているのであれば、そもそも地下水が流れ込んでくることはない。
ちなみに青果棟以外の棟は、地下空間の底面はコンクリートで覆われているので流入しにくくなっているし、より高い地点である。
尚、汚染度が急激に上昇した原因として取水方法に問題があったのではといった指摘もあるようだが、
専門家の間では地下水管理システムを稼働することで地下水を抜いた結果、
より深い場所(汚染された場所)にあった地下水が移動してきたからはないかと言われている。
(豊洲の敷地は遮水壁で隔離されているので、地下水は下から流れ込んでくるしかない構造になっている)
地下空間の構造が砕石層剥き出しであったとしても、それだけでただちに問題があるということではない。
では何故地下水が溢れたかというと、地下水管理システムが稼働する前に施設の建設を完了したせいで、地下水管理システムの稼働が遅れたから。
あらかじめ地下水位を下げた上で慎重に建設すべきだったところ、(オリンピックに間に合わせるために)急ピッチで建設しようとしたために工事計画に無理が生じたと思われる。
汚染された地下水からの毛細管現象によって土壌が再汚染されることを防ぐために砕石層を作って遮断しようとしたのだから、
それより上に地下水位がきているということは汚染物質が上昇してくるのを遮断できず、
現状のまま放置すると再汚染が進むということであるから、この点は大いに問題があると言わざるをえない。
疑問点は他にもいくつかあって
@そもそも地下水管理システムによってA.P1.8メートルで管理するということが可能なのか?
東京湾の海面は満潮時A.P2メートルを超えることがあるし、地下水管理システムが稼働して半年近くたつのに目標の地下水位に到達していない。
今年は降水量が記録的に少ないにもかかわらずこの調子では、梅雨になったらどうなってしまうのか。
いくら遮水壁を入れるとは言え、海水面よりも低い地下水面を維持することが可能なのだろうか?
A単なる手抜き工事では?
青果棟地下は砕石層剥き出しなのに、他棟は地下がコンクリートがきちんと打ってある。
管理施設等に至っては水密性コンクリートで防水性が施されており、実際に地下水の流入がなかった。
水密性コンクリートは一般に高価であるし、単純にコスト削減のためにした可能性もある。(各棟は異なる企業体によって建設されている)
総じて杜撰であるというのは間違いないかと思われる。
地方に住んでいればとんでもない金額ですね。 マスメディアのサボタージュですね。彼らは給料高いから、そんなこと関係ないかな。
千代田区を国有の特別区にしなければ、とんでもない知事が税収上がる自治体で、税金を垂れ流しまくりますよ。
例えば「大雪に注意」の記事で述べているリスク管理の考えと矛盾してませんかね?
小池都知事は、リスクが小さいと判明した後も、やたらと延期を続けるわけで、過去の決定状態(に由来する無駄)のこと。
ま、危険性は小さいと判明しているのだが、自分が愚かでわからないから、「まだわかっていません」と騒いでいるわけ。
自分の無知による未判明状態を、未来における未発生状態だと、勘違いしている。
トランプにしっぽ振るのかな。