──
オートファジーは、組織をバラバラにして、そのアミノ酸を再利用することだ。
これを読んで、思いついた。
「オートファジーと昆虫の完全変態とは関係があるのでは?」
なぜなら、昆虫の完全変態も、同様のことをしているからだ。
オートファジー ……
組織をバラバラにして、そのアミノ酸を再利用すること。
昆虫の完全変態 ……
組織をドロドロに溶かして、そのアミノ酸などを再利用すること。
ほら。両者はそっくりでしょう? とすれば、昆虫の完全変態というのは、オートファジーによってなされているのかもしれない。そう思って、ググってみたら、まさしくその通りだとわかった。文献は少ないが、そういう趣旨の話が見つかる。
→ オートファジー 変態 - Google 検索
──
以上で、話のポイントは示した。
もっと詳しい話を知りたければ、下記で。
(1) 昆虫の完全変態
昆虫の完全変態は、組織をドロドロに溶かしてから、新たな組織を形成することだ。たとえば、蛹(さなぎ)の組織をドロドロに溶かしてから、蝶の組織に作り替える。ここでは、遺伝子が働いている。遺伝子は、個体発生として、卵から幼虫の組織をつくる。そのあと、幼虫が葉っぱを食べて、たくさんの栄養素を取り込んで、成長する。そのあと、組織をドロドロに溶かして、アミノ酸などにしてから、そのアミノ酸などによって、蝶の組織を作る。……これは、「第2の個体発生」と言える。下記に詳しい。
→ 昆虫の変態の謎
(2) オートファジーと変態
オートファジーと変態の関係については、上記の Google 検索からいくらかわかるが、要するに、書籍に詳しく書いてあるようだ。前項でも記した、下記の本。
http://amzn.to/2dFp6F5
というわけで、あとはこの本を読めばわかるようだ。
[ 付記 ]
で、何が言いたいか? こうだ。
「昆虫の完全変態というのは、とても不思議な謎だと思えてきた。しかし、オートファジーという概念を理解すれば、謎でも何でもないとわかる」
ということだ。
組織をドロドロに溶かすというのは、まったく奇妙な現象だと思えたのだが、実は、同様のことは、どの生物でも行なわれているのである。ただ、その規模が小さいので、見えにくいだけだ。
集英社は マンガ「トリコ」で、 「オートファジー(自食作用)」を題材にした3話分 を、 緊急無料公開した。12日までの1週間限定。
下記で。
http://www.shonenjump.com/p/sp/1610/toriko/