2016年10月04日

◆ オートファジーと完全変態

 オートファジーと昆虫の完全変態とは関係がありそうだ。

 ──

 オートファジーは、組織をバラバラにして、そのアミノ酸を再利用することだ。
 これを読んで、思いついた。
 「オートファジーと昆虫の完全変態とは関係があるのでは?」 

 なぜなら、昆虫の完全変態も、同様のことをしているからだ。

 オートファジー ……
  組織をバラバラにして、そのアミノ酸を再利用すること。
 昆虫の完全変態 ……
  組織をドロドロに溶かして、そのアミノ酸などを再利用すること。

 
 ほら。両者はそっくりでしょう? とすれば、昆虫の完全変態というのは、オートファジーによってなされているのかもしれない。そう思って、ググってみたら、まさしくその通りだとわかった。文献は少ないが、そういう趣旨の話が見つかる。
  → オートファジー 変態 - Google 検索

 ──

 以上で、話のポイントは示した。
 もっと詳しい話を知りたければ、下記で。

 (1) 昆虫の完全変態

 昆虫の完全変態は、組織をドロドロに溶かしてから、新たな組織を形成することだ。たとえば、蛹(さなぎ)の組織をドロドロに溶かしてから、蝶の組織に作り替える。ここでは、遺伝子が働いている。遺伝子は、個体発生として、卵から幼虫の組織をつくる。そのあと、幼虫が葉っぱを食べて、たくさんの栄養素を取り込んで、成長する。そのあと、組織をドロドロに溶かして、アミノ酸などにしてから、そのアミノ酸などによって、蝶の組織を作る。……これは、「第2の個体発生」と言える。下記に詳しい。
  → 昆虫の変態の謎

mushi_imomushi.png flower_butterfly.png


 (2) オートファジーと変態

 オートファジーと変態の関係については、上記の Google 検索からいくらかわかるが、要するに、書籍に詳しく書いてあるようだ。前項でも記した、下記の本。



http://amzn.to/2dFp6F5

 というわけで、あとはこの本を読めばわかるようだ。
 


 [ 付記 ]
 で、何が言いたいか? こうだ。
 「昆虫の完全変態というのは、とても不思議な謎だと思えてきた。しかし、オートファジーという概念を理解すれば、謎でも何でもないとわかる」
 ということだ。

 組織をドロドロに溶かすというのは、まったく奇妙な現象だと思えたのだが、実は、同様のことは、どの生物でも行なわれているのである。ただ、その規模が小さいので、見えにくいだけだ。
 
posted by 管理人 at 20:21 | Comment(1) | 生物・進化 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
http://mantan-web.jp/2016/10/05/20161005dog00m200003000c.html

 集英社は マンガ「トリコ」で、 「オートファジー(自食作用)」を題材にした3話分 を、 緊急無料公開した。12日までの1週間限定。

下記で。
http://www.shonenjump.com/p/sp/1610/toriko/
Posted by 管理人 at 2016年10月07日 12:44
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