2016年10月01日

◆ トランプ候補のカジノ経営失敗

 大統領候補のトランプが、カジノを経営して倒産させたことがあった。

 ──

 「カジノを誘致しよう」という自治体があるが、「カジノを誘致しても赤字になるだけ」と私は以前述べた。(項末参照)
 それの実例となる典型的な例が、大統領候補のトランプだ。かつて自分の経営するカジノ会社で大赤字を出して、いっぱい倒産させた。

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 初めは夢があった。
 「東のラスベガス」とも呼ばれるニュージャージー州アトランティックシティーは、海岸沿いにカジノが並ぶリゾート地だ。ドナルド・トランプは1980年代初頭、ここに進出した。
 この地でカジノが解禁されたのは1977年。マンハッタンでホテル建設に成功したトランプは、カジノの方がはるかに収益が高いことに注目し、解禁直後に視察をしていた。
 チャンスとみると、矢継ぎ早に展開した。84年に「トランプ・プラザ」、85年に「トランプ・キャッスル」とカジノつきのホテルを開業。さらに3軒目を狙って、建設中の大規模なカジノを買収した。
 90年には「世界最大のカジノ」と銘打った「トランプ・タージマハール」を鳴り物入りでオープンさせた。マイケル・ジャクソンらを招き、「自分の想像すらはるかに超えた」とトランプは自画自賛した。
 落ち目のアトランティックシティーが、トランプの力で復活するのでは、との期待が高まった。
  ……
 カジノ業界のアナリストは開業前から「施設は素晴らしいが、運営にも多額の資金がかかる」と指摘し、アトランティックシティーの繁栄をこう例えていた。
 「まるで、トランプのカードで建てた家のようだ」
( → トランプ編:5 カジノ進出、資金繰りは:朝日新聞 2016-09-30

 夢はふくらんだが、夢は破れた。
 借金を重ねて、ニュージャージー州アトランティックシティーにカジノを建設したドナルド・トランプの状況は深刻になった。州のカジノ管理委員会の1991年4月の報告書は「7月には資産が尽きるだろう」と予測していた。
 資金繰りは解決できなかった。最大のカジノ「トランプ・タージマハール」は91年に倒産し、他のカジノも続いた。新たに上場させた、カジノ経営会社も2004年に倒産した。
 現在、トランプはアトランティックシティーから撤退し、カジノは身売りされたり、閉鎖されたりした。
 タージマハールの建設時に窓ガラスを設置したマーティー・ローゼンバーグ(73)は、契約通りに代金が支払われず、倒産手続きで45万ドル近くを失った。「同じように苦しんだ中小企業は多い。
( → トランプ編:6 ギャンブルの果て、倒産:朝日新聞 2016-10-01

  夢はふくらみ、夢は破れた。これがカジノの初めから終わりまでの顛末(てんまつ)だ。

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 日本では今のところ、「夢はふくらむ」という段階にある。大阪市も横浜市も、カジノを誘致しようとしている。「カジノによって、税収確保と、産業振興と、雇用拡大」というふうに。
 しかし彼らは、夢ばかりを追って、現実を見ることができない。現実とは? 「カジノは大赤字であり、最終的には大赤字の負担が発生する」ということだ。自治体の誘致費用が巨額になるだけでなく、赤字倒産をして債権焦げ付きが生じることで、地元の企業に多大な損失が発生する。(引用記事の最後を参照。)

 大阪市も横浜市も、馬鹿げた夢をさっさと捨てるべきだ。東京都の盛り土の問題なんて、どうでもいい。もっと重要な問題に着目するべきだ。



 【 関連項目 】

 カジノ問題で本質的なことは、すでに下記項目で述べた。
  → カジノの皮算用
 内容は下記。
  ・ 大阪市と横浜市が誘致している。
  ・ カジノで地元振興、という皮算用。
  ・ 皮算用の前提は、マカオ・ラスベガス・シンガポールの成功。
  ・ しかしこれらの成功の理由は、マネーロンダリングだ。
   ギャンブルでなくマネーロンダリングのためにカジノが使われる。
  ・ 日本ではマネーロンダリングは違法であり、客が来ない。
  ・ ゆえに、日本では(犯罪者向けの)カジノ産業は成立しない。


 カジノはそもそも、市民よりも犯罪者のためにある。庶民がささやかなギャンブルをするためにあるのではなく、犯罪者が莫大な金をマネーロンダリングするためにあるのだ。カジノ会社や自治体はそれに協力することで、おこぼれをもらうだけだ。
 これが本質だ。この本質も理解しないまま、「マカオ・ラスベガス・シンガポールで成功しているから」という皮算用をするのは、あまりにも馬鹿げている。それはいわば、
 「福岡では暴力団が手榴弾をいっぱい使う。だから、わが県でも手榴弾を解禁しよう。そうすれば、わが県も、福岡県みたいに繁栄するだろう」
 という皮算用をするようなものだ。犯罪者に協力することで金を得ようとするなんて、頭がイカレている。
  ※ 現実には、福岡県は、暴力団を徹底的に取り締まった。
     → メンツをかけて頂上作戦に挑む福岡県警の本気
 
 ──

 なお、「カジノで振興」のかわりに、別案も提示した。
  → カジノより パチンコ税
 これができないとしたら、自治体が、韓国系のパチンコ産業と癒着しているからだ。こっちの方がよほど問題だよね。
 そもそもパチンコは、建て前と本音が別で、ギャンブルと認識されていないギャンブルとなっている。実質違法な産業だ。
 パチンコの違法性については、下記で検索できる。
  → パチンコ ギャンブル 違法 - Google 検索
 
 また、このたびようやく、政府はパチンコの違法性を認めることにしたらしい。詳細未定だが。
  → 内閣府消費者委員会:パチンコ業界に「終了のお知らせ」か?


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 カジノには、税収というプラス面があるだけでなく、社会的な汚染というマイナス面もある。
  → ギャンブルの社会的功罪

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 【 関連サイト 】

  → 「誰が横浜にカジノを誘致しようとしているのか?」
  → 横浜のカジノ構想 経済振興に希望

 
posted by 管理人 at 09:42| Comment(1) | 一般(雑学)4 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 トランプのカジノ失敗のせいで、以後ずっと納税ゼロだったようだ。
 → http://www.afpbb.com/articles/-/3102915

 カジノ失敗の影響で、国も自治体も税の取りっぱぐれ。国と自治体が尻ぬぐい。
Posted by 管理人 at 2016年10月02日 16:08
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