→ ゴジラ 金曜ロードショー
後半に 【 追記 】 あり。感想文など。
※ リンク切れ
このゴジラは、尾などの動きがゆったりしていて、慣性の法則に従っている。それゆえ、いかにも巨大なゴジラが物理法則に従って動いていると見える。
一方、日本のシン・ゴジラは違う。動きは「巨大な着ぐるみ」という感じだ。慣性の法則に従っているとしたら、このゴジラは身長3メートルでしかない。それがミニチュア都市の上で動いている、としか見えない。物理法則を無視した動きなので、あまりにもちゃちに見える。頭が悪すぎ。
【 追記 】
見終えた。圧倒的な重量の迫力がすごかった。ゆったりとした動きなので、本当に巨大な怪獣が存在している感じがした。現実感がすごい。
一方、映画としては、盛り上がりはあまりなかった。物語とかストーリーとかはたいしたことがない。CG の出来映え(特に動画の動き)が、この映画のすべてと言える。
ちなみに、下記サイトでは、たったの 55点という激辛評価だ。
→ 超映画批評「GODZILLA ゴジラ」55点
( ※ あとで Amazon の評価を見たら、すごく低くなっている。家族ドラマが長すぎて、冗長であるようだ。ただしテレビ放送では、余計な部分がかなりカットされているので、冗長さはあまり感じなかった。その意味では、テレビ放送の方が、劇場版や DVD 版よりも、優れているのかもね。なお、時間にして、約3分の1がカットされている。)
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一方、日本では本日公開された新作「シン・ゴジラ」は、どうか? 上記のサイトでは、とても高い評価だ。
→ 超映画批評「シン・ゴジラ」90点
ストーリーや設定やアイデアなど、映画としての出来映えがとてもいいそうだ。詳しい話は、上記にある。また、下記ページにもある。
→ 『シン・ゴジラ』を劇場で観るべき、たった1つの理由
ここでも、似たような評価がある。ただし、CG の出来映えは良くないそうだ。
大半の描写は昔ながらの怪獣演出をCGで踏襲する形であり、なおかつCG表現としても質感や動きは相当に厳しかった。このVFXクオリティの限界が、せっかく“人知を圧倒する異形”として蘇ったゴジラの迫真性を大いに減じていたのは非常に残念なところだ。
(とはいえ日本の映画制作費で言えば、このへんが限界点なのかも・・・がく)
やっぱりね。予告編を見ただけでも、CG の出来映えが良くないことはわかる。本日のゴジラの迫力が圧倒的だっただけに、それと比べるのは酷だろう、という感じ。
ただ、それをさておいても、着ぐるみみたいな動き方をするのだけは、まったくいただけない。特撮スタッフに理系の技術者を入れるべきだ。そうすれば、「重量感のある自然な動き」というものがわかるはずだ。
なお、このことを簡単に示すには、次の対比をすればいい。
・ 長さ 30センチの棒を立てて、放置すると、すぐに倒れる。
・ 長さ3メートルの棒を立てて、放置すると、ゆっくり倒れる。
・ 長さ30メートルの棒を立てて、放置すると、すごくゆっくり倒れる。
30センチの棒なら、倒れるのに1秒ぐらい。長さ3メートルの棒なら、4秒ぐらい。長さ30メートルの棒なら、8秒ぐらい。……そのくらいの違いが生じる。
で、今日の番組のゴジラは、ゆったりとした動きをするから、その超巨大感がありありと感じられる。一方、日本の特撮映画だと、かなり速く動くから、身長3メートルぐらいの感じがする。「進撃の巨人」もそうだし、「シン・ゴジラ」もそうだ。
もうちょっと物理法則に従って、巨大な重量感を感じさせてもらいたいものだ。そのためには、まともな理系の技術者を一人、スタッフに加えるだけでいい。
( ※ 人件費を1人分だけ削るから、作品全体の質感を大幅に損ねている。100万円をケチって、興収で十億円を損している。愚かなケチの見本。)
とはいえ、CG の出来映えを別とすれば、映画全体の出来映えはいいようだ。あちこちのサイトの評価でも、新聞の映画評でも、鑑賞者の声でも、「大絶賛」に近い評価だ。歴代のゴジラ映画のなかでも最良の傑作らしい。
それだけに、CG の出来が……(と言うと、繰り言になるな。すみません。)
とはいえ、いかにも薄っぺらな感じなので、「 thin ゴジラ 」だとは言える。タイトル通り。
[ 余談 ]
本日の放送では、あちこちで少しずつカットされていたようだ。特に、最後のゴジラが海に帰る場面がカットされていたのは、残念だ。無料だから、しょうがないけどね。
次の動画には、最後の場面が見て取れる。(動画の最後)
[ 蛇足 ]
本日のゴジラまとめ
— 寝子疾風伝 (@kon_kon_0109) 2016年7月29日
ムートー夫婦「チュッ?チュッ?」
ゴジラ「死ね」 pic.twitter.com/9U6cHNnVsY
【 関連サイト 】
シン・ゴジラの映画館情報は下記。
→ http://www.toho.co.jp/theater/?no=180
通常版は 1,800円 で、IMAX 版は 2,200円 だ。迫力の点から言うと、IMAX 版がよさそうだ。背の高いゴジラを見るには、画面の上下方向の長さが必要だからだ。普通の映画館だと、上下方向が短すぎて、迫力がない。IMAX だと、上下も幅も広くて、迫力がある。
→ http://109cinemas.net/imax/voice.html
大切なのは現代兵器を真正面から受けても死なないで大暴れして、ゴジラカッケーってインパクトを与え、かわいいミニゴジラ、モスラ、メカゴジラ人形を子供達に3000円以下で提供することです。
せっかくゴジラのデザインは良いのに敵役怪獣にばっかりスポットが当たって、何を見せたいのか分からん映画。
ttp://www.eva-info.jp/1870
せっかくだから上記イラストを基に作ったかわいい人形を販売して欲しい。
可愛い子供が可愛い人形を抱えていると最強に見えます。
興行収入を上げるためにも是非!
一方、当日、窓口で買うと、悲惨な目に遭う。
今はネット時代なんだから、ネットで購入しましょう。お間違えなく。(ただしクレジットカードが必要。)
※ IMAX 版の評判がいいので、IMAX 版がお薦め。値段が高いせいか、席も良い席が売れ残っている。
ときどき、本サイトを見て、「学術専門サイトじゃないぞ」とか、「Wikipedia じゃないぞ」とか、「科学報道サイトじゃないぞ」とか、勝手に誤解して文句を言う人がいる。今度は、「映画評論専門サイトじゃないぞ」と文句を言う人が出た、ということ?
ヒネクレスキ
これは、東宝特撮の金字塔である初代ゴジラをオマージュするために庵野氏が仕掛けた演出が狙い通り奏効したということ。
なぜなら、ゴジラの動きの多くはモデルのフィジックスを使わず、あえて大リーグ養成ギプスのごとき錘をまとったゴジラ役の人間(野村萬斎氏)の演技をモーションキャプチャーして使ってるから。
映像そのもののリアリティにプライオリティを置いて勝負してる映画ではないので、技術力の問題にするのは批判としてはあさっての方向だし、動きが全然リアルじゃない、まるで2m足らずの人間だ、というのはむしろ褒め言葉になるでしょう。