2016年04月26日

◆ 熊本の断水事情

 熊本地震の後の断水事情はどうか? 熊本市では復旧しつつあるが、阿蘇市や益城町では復旧の見通しが立たない。

 ──

 ……という話は、前にも書いた。
 では、断水している地域は、どこか? 
 多くの地域では、大幅に復旧が進んでいるようだ。熊本全県で 39万戸だった断水世帯が、23日には4万戸まで減じている。
   ……
 復旧した地域の大部分は、熊本市や八代市など、震源ではない都市部だろう。
 一方、震源に近い益城町や阿蘇市では、復旧は楽ではないようだ。特に益城町は、震源が近い上に、配管が古いせいで、復旧は容易ではない。復旧には大幅に時間がかかりそうだ。
( → 地震の被災地から脱出するべきか?

 これは推測の形で述べたものだが、新たに報道で確定した。
 マグニチュード(M) 7.3を観測した16日未明の本震は水道管や配水施設に深刻な被害を及ぼし、熊本県内では 17日朝時点で16市町村の39万6千戸以上が断水した。復旧は徐々に進んでおり、26日午前に断水は8市町村の1万6700戸にまで減少した。
 一方、被害の大きい自治体では、復旧の見通しが立っていないとしているところもある。
 阿蘇市では、上水道と簡易水道の2カ所で水源の地下水を配水池にくみ上げる直径10〜25センチの送水本管が寸断。250〜350トンをためる配水池4カ所が空になったままで、2千戸が断水している。14日夜の前震と本震で計20人が亡くなった益城町は、二つある配水池のうち一つで直径35センチの送水管が数十メートルにわたって大破して取水できず、約8500戸が断水したままだ。いずれも復旧の見通しは立っていない。
( → 朝日新聞 2016-04-26

 私の推測(予想)が、そのまま現実になったわけだ。要するに、震源地に近いところ(阿蘇市・益城町)では、断水状態がずっと続く。復旧の見通しもない。
 とすれば、(飲料水はともかく)調理の水も足りないし、トイレの水も足りない。特に、トイレの水がないのは、命に関わる。エコノミークラス症候群に結びつくからだ。

 というわけで、断水が続く地域では、さっさと移住した方がいいだろう。命が惜しければ。
 この点は、前に述べたとおり。
  → 地震の被災地から脱出するべきか?

 朝日の記事は、「大変だあ」という論調で記すだけだが、それでは足りるまい。「断水すれば命に関わる」とはっきり明示して、ここから脱出することを促すべきだ。
 別の記事では、「エコノミークラス症候群で重症者多数」と書いて、「避けるためには十分な水分補充と、こまめなトイレ」と書くくくせに、「断水は、水分補充も、トイレも、大幅に不足するので、エコノミークラス症候群になりやすい」と書くことができない。
 二つの事実を、別々に報道することはできても、その二つを並べて論理的に演繹することができない。ひどいものだ。
 もっとも、朝日だけじゃなくて、日本中がそうなのだが。三段論法というものもできないようだ。頭に論理というものがないのだろうか? 

 
posted by 管理人 at 23:59| Comment(7) |  震災(東北・熊本) | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
幸い震源からは少し離れていました。
災害時の機能が備わっているとはいえ、なんで被災者が被災地の中の避難所に避難させているの?と思った。
熊本市は熊本市、益城町は益城町と縦割り行政が関係しているならもっと遥か上のほう(政府)が考えて欲しいと思う。
今の災害支援システムは縦構造すぎて融通が効かないようでがっくりきました。
あるテレビ出演の防災アドバイザーによると「自然派生コミュニティの代表が物資を貰いに行っても行政を通してないから断られる」とのこと。
「直接搬送は危険、渋滞の原因になるのでだめだ」とのこと。
自治体も機能しないし物資支援は全然機能しないじゃんと思った。

今になってからの結果論ですが、ご近所同士で取り置き食糧を出しあったり、直接、知り合いや特定の支援者と連絡とって
直接場所指定して水や食糧を運んでもらって助かったというケースが多かったのも実情のよう。
命がかかっているのに渋滞もなにも知るかって感じ。
支援に来てもらうのではなく離れた場所に一時避難もありだと思います。
救出や捜索は連携してやるのに、物資支援については、この行政構造が変わらないかぎり結局どこで地震起きても同じこと。
Posted by 熊本県で地震にあいました at 2016年04月27日 16:06
現在市の水道は止まっていますが、地下水をくみ上げるポンプが動いているのでトイレや洗濯には困りません。飲み水は近所の湧水で賄っています。

阿蘇は湧水が多い事と水田のために地下水をくみ上げるポンプが沢山あるので管理人さんの言う理由ではエコノミー症候群にはならない環境の人が沢山います。その人たちにまで断水したら一律で出て行けと大新聞などで言うのはいかがなものかと思います。
まあ、飲み水を汲みにいかないといけないので不便ではありますが我が家のほうがそれ以外は暮らしやすいです。
Posted by 通りがかり at 2016年04月27日 21:12
> 市の水道は

 阿蘇市のこと? そうらしいけど。
 でも、阿蘇市は、断層帯の上にはないので、「出ていけ」の対象にはならないと思います。当然、市民が自発的に「出ていきたい」と言っても、対象地域外なので、国からの補助金はもらえません。補助金がもらえるのは、益城町と西原町ぐらい。

> その人たちにまで断水したら一律で出て行けと大新聞などで言うのはいかがなものかと思います。

 誤解がいくつか。
 (1) 「一律に」ではない(個別に異なる)、と示しています。
  → http://openblog.seesaa.net/article/437078941.html の冒頭
 (2) 「出ていけ」ではなくて、勧奨程度の意味。口では「出ていけ」と言うが、別に強権発動をするわけではない。口だけです。あと、「出ていくことの補助金はもらえなくなるよ」という意味。出ていかないと、得しなくなるだけであって、損するわけじゃない。
 (2) 大新聞などで言うことはなく、小さなブログで言っているだけです。

 ──

 あと、根本として、地下水がたっぷりあるなら、話の対象外です。私が念頭に置いているのは、主として益城町の避難所で水不足になっている人です。(地下水という)水がある人が話の対象外なのは自明でしょう。
 「死なせるくらいなら(口先で)追い出せ」というのが私の趣旨であって、死にそうもない人は話の対象外です。
 私の目的は「命を救うこと」であって、「住民をいじめること」じゃありません。お間違えなく。(わざと悪意に誤読する人もいるが。)

Posted by 管理人 at 2016年04月27日 22:27
>「一律に」ではない(個別に異なる)、と示しています。

この記事を読んで一律と認識していました。

>朝日の記事は、「大変だあ」という論調で記すだけだが、それでは足りるまい。「断水すれば命に関わる」とはっきり明示して、ここから脱出することを促すべきだ。

とあるので、新聞で言え!と言っているかと思いました。

いずれも誤解なのですね。了解しました。
Posted by 通りがかり at 2016年04月27日 22:53
 一律ではないことについては、
 「行政区画だけで決めるわけではありません。」
 というふうにも示しています。場所は下記のコメント欄。
 → http://openblog.seesaa.net/article/437078941.html

 そもそも本項は、上記項目の 補足 であるにすぎません。本編は上記項目です。そちらをお読みください。
 どうして本項だけ読んだのか、それが不思議。ただのオマケ項目なのに。まるでコース料理を食べないで、最後のコーヒーだけ飲むようなもの。

 あと、「大新聞で言え」ではなく、「大新聞が言え」です。
Posted by 管理人 at 2016年04月27日 23:04
>どうして本項だけ読んだのか、それが不思議。

項目が並んでいるところからタイトルを見てなんとなく読んでいるので、たまたまこの記事のタイトルをクリックして読みました。
管理人さんの書いた順と異なる順番で読んでいるのでしょう。

> あと、「大新聞で言え」ではなく、「大新聞が言え」です。

そうですね。言葉が間違っていました。正しくは以下です。
最初の認識は「大新聞が言え」と言っていると思ったのですが、これは「(2) 大新聞などで言うことはなく、小さなブログで言っているだけです。」というコメントにより、「大新聞が言え」とは言っていないと管理人さんは主張されていると思いましたが合っていますか?
Posted by 通りがかり at 2016年04月27日 23:16
> 朝日の記事は、「大変だあ」という論調で記すだけだが、それでは足りるまい。「断水すれば命に関わる」とはっきり明示して、ここから脱出することを促すべきだ。

 と本文中で言っています。
Posted by 管理人 at 2016年04月27日 23:56
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