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太陽光発電は有効だったか? いや、むしろ、とんでもないことになっていたようだ。ツイッターを検索したら、ひどい状況がわかった。
まず、うまく行けば、こうなるはずだった。役に立つはずだった。
地震で被害に遭われたご自宅が無事な方。ご一読ください。
— け-すけはBBQしたい! (@K_SUKE0120) 2016年4月16日
#熊本#地震#太陽光#停電#非常電源 pic.twitter.com/W1x0JChQU1
ところが実際には、地震の規模がひどくて、建物の倒壊が起こった。こうなると、屋根の太陽光発電も、破壊される。すると、感電などの危険度が増す。
4月14日夜発生の地震による太陽光発電施設への影響に関する注意喚起(漏電・感電・火災・地滑り)https://t.co/G9p7OM4VrH 配線の破損、断線等に注意。メガソーラーも家庭用も危険。二次被害を引き起こす可能性もあります pic.twitter.com/UrdvfxXuWY
— ロビン (@oldblue2012) 2016年4月17日
同趣旨で、公共共機関の注意勧告もある。
→ JPEA、地震で破壊された太陽光パネルへの対処方法を注意喚起
→ 【注意喚起】太陽光発電設備が震災の被害を受けた場合の対処について / 熊本県
感電はしなくとも、屋根にある太陽光発電の装置が壊れたら、多額の財産が一挙にパーとなる。大損だ。
熊本の地震、「太陽光発電+オール電化で●年後に元が取れる」 などと言う事は絶対にしてはダメ。それは売る側の詭弁で、将来は誰も担保してない。将来元をとれるなどと言われ買い物してはダメだ。 pic.twitter.com/QAstsRt38F
— EVの鬼 (@sonikku8) 2016年4月17日
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では、実際に役立てた人はいるのか?
「停電になったが、太陽光発電のおかげで助かった」
というツイートを探してみたが、見つからなかった。
そこで調べたら、停電はあまりたいしたことはなかったらしい。
(1) 14日の地震の停電は、翌日には回復らしい。
→ 「平成28年熊本地震」による停電、本日中に復旧見込み - 九州電力 [2016/04/15]
(2) 16日の地震の停電はどうか?
「九州電力は、熊本市内の停電については 17日中に復旧させたいとしています」
とのことだ。
→ TBSの動画ニュースサイト (17日19:41)
とはいえ、実際には、そううまくは行かなかったようだ。18日現在、まだ復旧していないところもある。
九州電力によりますと地震の影響で停電しているのは、午後2時現在、熊本県内のおよそ2万9000戸となっています。停電しているのは阿蘇市、南阿蘇村、益城町、高森町などです。
( → NHKニュース 2016-04-18 )
こういう地域に太陽光発電があれば、役立ったかもしれない。一方、すでに壊れてしまったかもしれない。
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結論。
太陽光発電は、「自然災害のときに、停電対策として役立つ」と言われるが、停電の期間は1〜2日ぐらいなので、あまり意味がない。また、避難所に移ってしまったら、自宅で太陽光発電があっても意味がない。
その一方で、「壊れてしまったら大損だ」というリスクがある。
さらに、「屋根に重いものを乗せるので、その分、家屋が倒壊する可能性が高まる」というリスクもある。瓦を乗せるのと同じような重量負荷がかかるからだ。
で、家屋が倒壊したら、「そのせいで家族または自分が死んでしまった」というふうになりかねない。
教訓。
地震で死にたくなければ、太陽光パネルを屋根に乗せるのはやめよう。
【 追記 】
地震のときには、太陽光発電が使える……と言われている。だが、使うためには、モードを変更する必要がある。ところが、その方法を知らない人が大部分なので、結局は、太陽光発電があっても、宝の持ち腐れになっていたそうだ。下記に記事がある。
《 停電時に活躍、家庭用太陽光 「自立運転」に切り替え 》
太陽光パネルで発電された電気はすべて、パワーコンディショナー(パワコン)という機器を通して送電線へ流れ、電力会社に売られる。
パワコンについているスイッチを通常の「連系運転」から「自立運転」に切り替えれば、送電線を介さずに発電した電気を直接使える。
しかし自立運転に切り替えれば停電時に使えることを知らない人は少なくない。
益城町などの被災地で太陽光発電設備を持つ約20世帯から聞き取ったところ、停電時に自立運転を使っていたのは3世帯程度。自立運転を知らない世帯が半数以上だった。
( → 朝日新聞 2016-05-17 )
自然災害にそなえるなら、10万円位の発発を一台準備するほうが役に立つと思います。
今回も震度4程度の地域であれば、太陽光発電の恩恵をうけられたかもしれません。でもその地域はそれがなくても良い場所でしょう。
同時にEVやPHVもなんか持て余してそうな気がします。
→ http://www.kyuden.co.jp/emergency/kyushu.html
通常、停電なんて、そんなに長く続くものじゃないし。断水の方が問題だな。
そういう時に太陽光発電が役に立てば良いけど
停電はとっくに回復しているので、もはや問題は片付いています。太陽光発電の出番は特にありませんでした。懐中電灯と LED があれば十分。避難所や車中泊でも使えます。
地震のときに、モードの切り替えの仕方を知らなかったせいで、太陽光発電を使えないままだった……という話。朝日の記事。