シャープの太陽光事業については、先に述べた。「再建不能で、事業廃止しかない」という趣旨。
→ シャープの太陽光事業
では、シャープ以外の各社はどうか? その状況について、朝日に記事があったので、紹介する。
《 パナ、太陽電池工場休止へ 》
パナソニックが太陽電池をつくる二色浜工場(大阪府貝塚市)での生産を、今月中に休止することが8日わかった。太陽光発電の買い取り価格の引き下げで、国内向け出荷が落ちているためだ。10月までは休止が続く見通しで、市況が改善しなければ再開できない恐れもある。
太陽電池の国内向け出荷量は、……15年7〜9月の国内向け出荷量は前年同期比で26%減った。
パナソニックでみても、15年4〜12月期の全体の出荷量は、前年同期比で33%落ち込んだ。パナソニック以外の大手も業績は厳しい。
昭和シェル石油の子会社のソーラーフロンティアは、製品の値下がりが響いて、15年12月期は100億円規模の営業赤字に陥る見通しだ。
シャープは15年4〜12月期の太陽電池部門の売上高が、前年同期比で42.4%減と落ち込み、営業損益は77億円の赤字に陥った。
京セラは15年4〜12月期の部門売上高は1割減。
三菱電機は16年3月期の太陽電池事業の売上高が、前年より2割ほど落ち込む見通しだ。
各社とも成長市場だと期待していたのに、電力の買い取り価格の引き下げで、思惑が外れたかたちだ。
( → 朝日新聞 )
各社とも、惨憺たるありさまである。
では、どうしてこうなった? それは、先に述べた通り。朝日が「太陽光発電でバラ色の未来」という嘘を振りまいて、その嘘をみんなが信じたからだ。
→ シャープの太陽光事業
「詐欺師の嘘にだまされるな」と私が何度も言っても、人々は詐欺師の嘘にだまされる。かくて、このざまだ。
[ 余談 ]
ついでに言えば、日経の株価は大幅に下落。「マイナス金利で景気回復」なんていう日銀の嘘を信じていた人は、大損だ。
アベノミクスとか、黒田バズーカとか、嘘を信じていると、こういう目に遭う。
人々の経済状況もまた同様。
→ 実質賃金4年連続下げ 生活苦しいまま
アベノミクスとは、消費税引き上げによる、所得低下政策だ、と言ってもいいだろう。デフレ推進政策。
黒田バズーカは、マイナス金利で異常状況をもたらして、金融界を混乱させただけだ、とも言える。
北朝鮮は、狂気の独裁国家だが、日本もまた狂気の経済政策を取る国家だ。どっちがひどい狂気か? 甲乙つけがたい。
ベッキーの彼氏と、育休不倫議員は、どっちがゲスか? これが甲乙つけがたいのと、同様だ。
→ http://toyokeizai.net/articles/-/68561
もともと大赤字のようです。ちょっとぐらい改善しても、焼け石に水。
他社のシェアを奪っても、もともと価格水準が中国との競争で暴落しているから、勝っても負けても大赤字。