2016年02月06日

◆ Google がハードの自社開発

 Google が自社製の Android 機である Nexus を、自社開発することにしたそうだ。このことは、シャープ買収の例と似ている。 ──

 まずは報道から。(2月2日のニュース。かなり新しい。)
 GoogleがNexus端末の開発・製造、マーケティングなど一連のプログラムを自社の管理下におくことを検討していると、The Informationが報じています。
 従来Nexusプログラムは、ソフトウェアをGoogleが、ハードウェアをLGやHuawei、Samsung、HTCなどのメーカーが担当してきましたが、GoogleのCEOであるSundar Pichai氏はこれらをGoogleだけでコントロールしたい考えだといいます。
 具体的には、Google社内で設計したNexusをFoxconnのような企業と製造契約を結んで、ソフトウェアからハードウェアまでを自社の管理下で供給することを目指しているとのこと。
( → Google、今後NexusデバイスをAppleのように自社で開発・製造する計画か

 同内容の記事はいろいろある。
  → Google、Nexusスマートフォン・タブレットを自社で開発・製造することを検討
  → グーグル、「Nexus」プログラムを自社で設計する計画か--ハードウェア提携を縮小へ
  → Google、今後はNexusの設計開発も自社で主導していく方針へ
  → 次期NexusはGoogle製か、自社設計へ
  → 将来Nexusは「アップルのように」コントロールされた端末に? : ギズモード

 従来の Nexus は、Google 主導とはいえ、ソフトウェアだけが Google で、ハードは設計を含めて外部企業任せだった。一部で Google の保有特許を使っていたようだが、基本は外部企業の設計だった。
 それを改めて、Google がハードの設計でも主導するようになるらしい。つまり、Google は Apple のようになるらしい。

 ──

 実はこれは、私が 2011年に予想していたことだ。Google がモトローラなどのハード企業を買収して特許を保有したとき、「これは Google がハード進出を狙っているからだ。ゆえに今後はハードに進出するだろう」と予想した。
  → Google がハードに進出?

 また、Google の狙いは、Apple のようになることだ、とも指摘した。
  → Google は買収で何をめざすか?

 この予想は、Google が(ただのネット企業を超えて)Nexus を販売したときに、部分的に当たったことになる。
 そして今回、Nexus の自社開発という方によって、私の予想は完全に的中したことになる。5年後を見事に当てたわけだ。(とはいっても、この Google の決定は、5年前になされたはずだ。未来を予想したというよりは、5年前にその真実を見抜いた、と言える。)

 ──

 さて。すぐ上のことは、シャープとも関連する。
 鴻海は今回、巨額の金を出して、シャープを買収する。その狙いは何か? シャープのブランドを購入するという「のれん代」か? 違う。シャープの持つ技術や製造能力を狙っているのだ。
 鴻海からすればsharpを手に入れれば特定分野だけではなく、家電にかかわる全てを販売網まで含めて手に入れられる事になります。
 特許収入だけでも2015年3月期で234億円。
 昨年発表された世界知的所有権機関(WIPO)の2014年分PCT出願を利用した出願人の統計。 sharpは14位にいて、能力は高いが特許を経営的に(少なくとも短期的には)生かしきれていないという判断がされることがあります。
( → 鴻海精密工業、シャープに対し約6000億円での買収を提案 | スラド

 シャープの能力は、シャープの内部に留まる限りは、現在の価値しか生み出さない。しかし、その技術が鴻海の全体に及べば、シャープの技術は(鴻海において)新たな価値を生み出す。その新たな価値の分が、数千億円だ。
 その新たな価値は、産業革新機構の案では生まれないが、鴻海の案では生まれる。つまり、鴻海の方が、シャープをより有効に利用できる。
 同じものを得ても、生かすも殺すも、使い方しだい。産業革新機構がシャープを得ても、現状以上に生かすことはできないが、鴻海がシャープを得れば、現状以上に大幅に生かすことができる。これがつまりは、両者の払える金額の差だ。
 その意味で、市場原理に任せるのが、最善なのだ。最も高い金を払って買える会社が、最も対象を有効に生かすことができる。
 そして、鴻海がそういうことができるのは、シャープにはもともと(ブランドだけでなく)技術力があるからだ。ここをきちんと理解しよう。

( ※ といっても、シャープ自身が「売りたくない」という馬鹿げた方針を選択すれば、せっかくの技術も宝の持ち腐れとなるが。その場合は、シャープは単に倒産する。前項のコメントを参照。)
 


 [ 付記 ]
 シャープの傲慢不遜な態度については、さっそくネットで話題になっている。
  → 「潰れそうで助けてもらう会社じゃないみたい」シャープ高橋社長の「ドヤ顔」会見の不思議

 ここでは、ネットの声が紹介されている。
「なんで上から目線? そもそも選んでもらえる立場あの・・・」
「これって、シャープが助けてもらうんだよねwww」
「なにあれ、あまりに不遜じゃね」


 その上で、こう書いている。
 記者会見での高橋興三社長の態度が注目されたようだ。……開き直りとも思える態度で語った。
 〜氏は、「シャープにしてみれば、『どうだ!』といったところなのでしょう。国が救済してくれなくても、『ほしい』といってくれるところがあるんだぜ、って感じ。たしかに、あれは助けてもらう企業のトップの顔ではありませんね」と、「ドヤ顔」会見を振り返る。

 鴻海は、首脳陣の地位を確約したようだが、シャープの現社長だけは退陣させた方がいいだろう。立場がまったく理解できていないし、いわば反乱軍みたいなものだからだ。
 解雇はしないまでも、常務の末席あたりに格下げするのが妥当だろう。担当部門は、窓際。
posted by 管理人 at 11:57| Comment(0) | コンピュータ_04 | 更新情報をチェックする
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