2016年02月04日

◆ シャープは鴻海へ!

 シャープは鴻海(ホンハイ)に買収されることが決まったようだ。 ──

 正式に調印するのは、詳細が決まった後のことなので、それはまだ先だが、基本的な方針はすでに決まったようだ。取締役会における正式決定なので、この先、覆ることは、まずないだろう。
 シャープが電子機器受託製造大手、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業からの出資を受け入れ、同社傘下で再建を図る方向で最終調整していることが4日分かった。実現すればシャープは鴻海に事実上買収されることになる。同日午前の取締役会で方向性を固めた。
( → 毎日新聞
「シャープ」は4日、7000億円を超える規模の資金を投じて買収を提案した台湾の大手電子機器メーカー「ホンハイ精密工業」と優先して交渉する方針を決めました。これによって、シャープは台湾資本の傘下で再建を目指すことにしています。
 関係者によりますと、「ホンハイ」側が最終局面で、支援金額を大幅に上積みし、7000億円を超える規模の資金を投じることを提案したということです。この結果、シャープは4日の取締役会で支援額の規模で勝るホンハイと優先して交渉を行う方針を決めました。
 シャープの高橋興三社長は記者会見で「今、社内のリソース=経営資源を、『機構』と『ホンハイ』のどちらとの交渉にかけていると言えばホンハイだ」と述べ、優先して交渉する方針を認めました。
( → NHKニュース

 このニュースを見て、「なるほど。当然だな」と思う人が多いだろうが、実は、1週間前には、シャープは政府系ファンドの産業革新機構の側に付くことがほぼ決まりかけていた。
 シャープが官民ファンドの産業革新機構と協議している経営再建案の概要が10日、明らかになった。不振の液晶事業を切り離し、革新機構から出資を受けるのが柱。機構は過半数の株式取得を目指しており、実現すれば、国主導で再建が進むことになる。出資額は2000億円規模の見通し。みずほ銀行など主取引銀行に1500億円の債務を株式化するなど金融支援を再要請する。
( → 日本経済新聞 2016.1.11
 経営再建中のシャープの支援で、政府系ファンド産業革新機構の提案が受け入れられる方向になった。主力取引銀行2行が最終調整している。革新機構を上回る資金額を示した台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業の案よりも、受け入れ後の成長戦略の実現性が高いと判断した。支援と引き換えに、シャープのおもな経営陣は退任を迫られる見通しだ。
 2行は、昨年6月、シャープへの融資2千億円を返済義務のない株式に振り替えた。革新機構は今回、2行に対し、この株式2千億円分を放棄したうえで、融資1500億円を株式に振り替える追加支援を求めた。2行はシャープ経営陣の退任を条件に株式の放棄に応じる意向。
( → 朝日新聞 2016年1月27日
 産業革新機構は29日、外部有識者を含めた意思決定機関の「産業革新委員会」を都内で開き、経営難のシャープに対する再建案について詰めの協議に入った。主力取引銀行とも調整を急ぎ、年度内の最終合意を目指す。
 高橋興三社長ら現経営陣に退陣を求め、不採算事業の撤退や売却を含めたリストラも進める。
( → 産経新聞 2016.1.29

 私としては、これらの記事を読んだあとで、「反対する」という趣旨の見解を書くつもりでいた。「銀行が 2000億円もの金を放棄するなんて、業務上背任も同然だ。株主代表訴訟で、銀行経営者を訴えろ」というふうな話。
 ただ、昨晩、そういう話を書くつもりでいたのだけど、清原のことを書いたら、時間がなくなってしまった。そこで、昨晩に書くのはやめて、本日に書こうというつもりでいた。

 ところが、驚天動地。本日の朝、次のニュースが飛び込んだ。鴻海が新提案をしたのだ。
 台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業がさらなる好条件の出資案を示していたことがわかった。シャープ全体を支えることを提案。さらに1月末に大阪のシャープ本社を訪れた郭台銘会長が、シャープ首脳陣の退任を求めないことや、支援額の積み増しといった好条件を示した。
( → 朝日新聞 2016-02-04

 鴻海は、5000億円という支払額をさらに積み増しして、6000億円以上(7000億円?)まで上げた。銀行の債権放棄はなし。おまけに、「首脳陣の退任を求めない」と述べた。これは、産業革新機構とは決定的に異なる。

 そのあとで、冒頭の決定が出た。つまり、鴻海の提示した金額は、ほんのちょっと増えただけで、もともと大差を付けて有利であった状態は同じなのだが、「首脳陣の退任を求めない」という条件を付けたことで、シャープの経営者は掌を返したのだ。つまり、旗をひるがえして、鴻海の側になびいたのだ。……非常にわかりやすいですね。 (^^);

 ただし、これは当然だとも言える。もともとシャープの経営社の方針は、こうだったからだ。
 「自分たち経営者の座を守ることを最優先とする。そのためには、従業員を次々と解雇し、赤字を次々と生み出し、富を次々と食いつぶす」
 つまり、自分たちの数億円の報酬を守るために、シャープという会社に毎年数千億円の赤字を生み出していたのだ。
 仮に、経営陣にまともな頭があれば、自分たちの座を放棄し、かわりに、会社を鴻海に売ることで、莫大な赤字を解消する(赤字のすべてを鴻海に押しつける)ことができるし、従業員の雇用も守られるし、技術者の技術力も保持できたはずだ。シャープという会社は日本に存続したまま、きちんと維持されたはずだ。……ところが、経営陣は、そうしなかった。自分たちの座を守ることを最優先として、従業員や技術者や手持ち資金を次々と毀損し、さらには、銀行から出してもらった巨額の金をも毀損した。その規模は、毎年数千億円にも上る。それほどの大金を毀損しながら、自分たちの地位を守ることに汲々とした。

 で、こういう身勝手な経営陣がいるとわかったからこそ、鴻海は「首脳陣の退任を求めない」という方針を出したのだろう。これは賢明だ。なぜか? 首脳陣の給料を数億円ぐらい払えば、シャープの買収の費用を上げずに済むからだ。ま、首脳陣は、「退任しなくていい」と言われたとはいえ、しょせん、鴻海の子会社になるのだから、鴻海の言うことを聞くしかないわけで、ただのお飾りになるしかない。それでも、「シャープの経営陣」という肩書きと、(全員で)年間数億円の報酬をもらえる。一人あたりでも数千万円はもらえる。こうして、経営陣は鴻海に買収されたわけだ。

 ──

 とはいえ、これは特に咎めるほどのことではないかもしれない。いかにも愚かで身勝手であるが、犯罪というほどではないからだ。
 一方、銀行が 2000億円もの債権放棄に合意したこと(先の産業革新機構の方針に合意したこと)は、業務上背任にも等しい犯罪的行為だ。銀行のものである 2000億円もの金を、「技術流出を防ぐため」とかいう滅茶苦茶な理屈で捨ててしまおうとした。とんでもない愚行、いや、犯行であろう。それが阻止されただけでも、今回の決定は「よかった」と言える。
 それが私の評価だ。



 [ 付記 ]
 「技術流出があると困る」
 というのが、産業革新機構の方針だし、それに合意したのが、銀行だ。
 しかし「技術流出があると困る」という認識は、誤りである。シャープが鴻海に買収されたとしても、技術流出などは起こらない。
 なぜか? 技術がどれほど流れようと、そのための費用(6000億円以上)を、鴻海は払ったからだ。金を払った以上、技術を自分のものにできるのは当然だ。(タダで奪ったわけではない。盗んだわけでもない。)
 一般に、どんな優れた技術であろうと、それにふさわしい大金を払えば、購入することができる。鴻海は今回、その大金を払った。とすれば、単に技術を購入しただけだ。
 日本の側から見れば、これは技術の「流出」ではなくて、技術の「売却」である。それは別に悪いことではない。市場原理の世界では当然のことだ。
 相手が金を払って買うと言っているのに、それを悪であるかのように認識する人々は、頭が鎖国状態になっているというしかない。時代錯誤的すぎる。
 グローバル経済の時代には、技術も人も世界レベルで流れるものだ。当然、技術の売買もある。そんなことを恐れているようでは、頭が江戸時代のままだろう。頭を文明開化するべきだ。

 [ 付記2 ]
 さらに言えば、産業革新機構が主導して、民間の破綻会社を処理するなんて、頭が社会主義になっている。国営主義。
 実は、この点は、海外でとても批判された。このような民間企業レベルの問題に国が介入するべきではない、というふうに。(シャープと鴻海で話がまとまることができるのに、そこで国が「技術流出を守るため」というような変な名分で介入するべきではない、ということ。)
 そもそも、産業革新機構は、民間ファンドではない。つまり、出資者が自分の金を出して、自己責任で投資するファンドではない。産業革新機構は、国民の税金を使って投資するファンドだ。(直接の資金は民間資金だが、国が債務保証することで、いざというときには全額を税金で負担するシステムのファンドだ。)
 要するに、産業革新機構は、国民の税金を使って、勝手に投資ゲームをしようという、税金の私物化をしている組織だ。税金でお遊び。……とんでもない連中だと言える。この件は、前にも述べた。
  → 家電3社の統合案
 今回、その方針が改められ、国でなく民間レベルで話がまとまったのは、とても好ましいことだと歓迎できる。

 [ 付記3 ]
 銀行は、2000億円の債権放棄を免れた。これで銀行は巨額損失を免れた。
 それだけではない。シャープの時価総額は(昨日の段階で) 2000億程度だったので、これを 6000億円で売却すると、株主は手持ちの株式価値が 3倍になる。銀行は、かなり多くの株式を持っていたので、手持ちの債権を株式に転換してから売却すると、かなり巨額の差益を稼げそうだ。3000〜4000億円ぐらいをもらえるかも。
 ま、実際にはそううまくは行かないかもしれないが、それでも少なくとも、債権放棄をしなかった 2000億円は戻ってくるし、追加の差益分も数百億円〜1000億円は入手できるだろう。 今回の決定で一番得をしたのは、銀行だろう。

 あと、倒産しそうなシャープの株式を持っていた株主も、大儲けできたことになる。というのは株式を鴻海に売ることで、大儲けできるからだ。たぶん TOB になるだろうが、それに応じることで、大幅な差益を手に入れることができそうだ。

( ※ ちなみに、本日午後の株価は、160円であり、ここ数日の 140円からわずかに 20円しか上がっていない。鴻海の TOB は400〜 500円ぐらいになりそうだから、今のうちにシャープの株を買っておけば、ボロ儲けできそうだ。……ただし、投資は自己責任で。今後、何が起こるかは、わかりませんからね。)



 【 関連項目 】

 先月にも、鴻海のシャープ買収という話題を取り上げた。次の2項目だ。その時点における私の見解が記してある。

 → シャープは鴻海へ?(1月15日)
 → 家電3社の統合案(1月22日)

 1番目の記事にあるように、1月15日の時点ですでに 7000億円という数字が呈示されている。2月4日になって急に呈示されたわけではない。なのにマスコミは、最近になって 7000億円という数字が呈示された、というふうに報じている。
 1月下旬までに、鴻海が支援額を6千億円規模、さらには7千億円規模まで上積みしたことが決定打になった。
( → 朝日新聞 2016-02-05

 1月下旬じゃない。1月15日の時点ですでに 7000億円という数字が呈示されていたのだ。
 2月4日になって急に呈示されたのは、 7000億円という数字ではなくて、「首脳陣の退任を求めない」という方針だ。これが首脳陣の決定を左右したのだ。勘違いしてはいけない。

( ※ 銀行の方針もいくらかは影響はしたようだが、先に述べたように、銀行は 2000億円を放棄するつもりでいた。間違ったことだとわかっていながら、間違ったことをするつもりでいた。本心を出せない状態でいた。だから、銀行も決定的な要因ではなかった。決定的な要因は、あくまで、首脳陣の意思だったのだ。つまり、彼らの「わが身かわいさ」をどう左右するかが決定的要因だったのだ。……ここを指摘しない朝日新聞はダメですね。真実の隠蔽。)
posted by 管理人 at 20:36| Comment(14) | コンピュータ_04 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
>鴻海は「首脳陣の退任を求めない」という方針を出したのだろう。

鴻海は目の付け所が鋭かった。6000億で売れるなら、シャープの経営陣としても文句なしでしょう。あとは、液晶技術者がスピンアウトして画期的商品を開発してほしいな。
Posted by senjyu at 2016年02月04日 21:16
> 鴻海は目の付け所が鋭かった。

目の付け所がシャープでしたね。
Posted by 管理人 at 2016年02月04日 21:28
余談だが、ドスパラで買ったパソコンを起動すると、 Foxconn という文字が表示される。この文字は、鴻海のブランド。松下電器の National や Panasonic と同様。
Posted by 管理人 at 2016年02月04日 21:31
> シャープの時価総額は(昨日の段階で) 2000億程度だったので、これを 6000億円で売却すると、株主は手持ちの株式価値が 3倍になる。銀行は、かなり多くの株式を持っていたので、手持ちの債権を株式に転換してから売却すると、かなり巨額の差益を稼げそうだ。3000〜4000億円ぐらいをもらえるかも。

鴻海が6000-7000億突っ込むのは、TOBではなく第三者割当増資でしょうから、普通株式は希薄化される一方で、銀行の保有する優先株は優先して買い戻されますがその値段は予め決まっているので、銀行が大儲けにはならないと思います。
Posted by 外野の人 at 2016年02月05日 11:35
> TOBではなく第三者割当増資

そんなことはないと思いますよ。
もし本当にそうしたら、鴻海はそんなゴミを買わないし、第三者割当増資を引き受けないでしょう。結果、第三者割当増資を引き受ける会社は存在しなくなり、元の木阿弥。銀行は2000億円の丸損。

虫のいいことを狙いすぎると、すべてを失うハメになります。シャープがそれほど馬鹿だとは思わないが。

> 銀行が大儲けにはならない

正確には、大損しないで、正当な市場価格を得るというだけです。当り前の状態になるだけなので、ボロ儲けというわけではありません。
Posted by 管理人 at 2016年02月05日 12:41
最後の  【 関連項目 】 の後半に、本日の朝日記事への論評を加筆しました。
Posted by 管理人 at 2016年02月05日 12:42
「ブランド」という単語が禁止 Word に入っていて、この語を含むコメントは書き込み禁止になっていましたが、Sharp の件に関して、この単語を 禁止 Word からはずしました。
 今では書き込めるようになっています。
Posted by 管理人 at 2016年02月05日 13:46
SHARPというブランドは日本の総合電機メーカーの一つだが、「世界初」や、「業界初」という称号を欲するちょっと風変わりな製造業者と思われる。
完成度が少々低くても「早い者勝ち」で世に問うところに存在価値があるのかもしれない。だから真似されて大きな果実は二番手にさらわれていた。これは卓越した技術力がある企業の戦略ではない。おそらく博士や修士の比率は他の日本ブランドよりも低いのだろう。だから変な(奇妙な?面白い?)製品を出せたのだと思われる。

そんな(完成度が抜群ではない)製品でも会社の看板(ブランド)を背負っているわけだから、会社は顧客満足、品質確保、法規制対応だけではなく、販路開拓、宣伝、市場調査などにもリソースをかける必要がある。
EMSは上記のリソースをほとんど不要とする。顧客(ブランド名をもつ製造者)の指示に従うだけでいい。iPhoneの不具合はAppleを世間の批評の矢面に立たせるが、下請けであるFoxconnがその場に立たされることはなく、あとでAppleから金を請求される。EMSはそういう管理費用をブランド会社に押し付けているとも言える。ただし、信頼性、品質、購買力、生産技術の向上にはリソースをかけて、違約金を支払う必要がないようにしてきたであろう。それが大手EMSのB2Bの信用だ。

ここで、EMSの自社ブランド製品(B2C)について考える。
販路開拓するには宣伝、営業、デザインなどが必要だ。これはB2Bとは異なる。知名度:ブランドの浸透が必要だが時間が掛かる。ここでSHARPブランドにしてしまえば、その時間を買える。
またEMSの設計とは別の面白い商品(製品)を作り出す技術力(企画力か?)はまだSHARPに残っているだろう。そのノウハウは人によるものだから吸収しにくいが、会社ごと買えば入手できる。という戦略ではないだろうか。

2/5午後現在、東芝は7300億円でシャープは2900億円。
魑魅魍魎の東芝(まだ何かが出そう)と、そろそろ出尽くした感があるシャープ。
私のような小人物でもホンハイ会長が東芝ではなくシャープ買収に動くのがなんとなくわかるような気がする。
Posted by 京都の人 at 2016年02月05日 15:56
> そんなことはないと思いますよ。
> もし本当にそうしたら、鴻海はそんなゴミを買わないし、第三者割当増資を引き受けないでしょう。

時価総額2000億の会社に6000億で全株取得のTOBを掛けると、支配権は100%握れますが、お金はすべて既存の株主に流れて、会社の財務強化にはならないです。
買収してこの会社を立て直していくには、6000億の資金で第三者割当てを引き受けて、まずは会社の資本とキャッシュを厚くする事がスタートラインかと思います。
その時に上場基準をクリアできて、出来るだけ多くの支配権を握れるように割当て株価を決めていくのではないでしょうか。
現実には、6000億すべてを株式取得に使うのではなく、債務の肩替りや債務保証などと組み合わせるのだと思いますが。
Posted by 外野の人 at 2016年02月05日 18:16
> 6000億すべてを株式取得に使うのではなく

 まあ、そうですね。
 だけど、第三者割当増資はないでしょう。それじゃ、上場基準を満たさなくなるので、上場廃止。既存株主は、株を売ることもできず、塩漬け株を持つだけで、丸損だ。暴動が起きるでしょう。

 常識的には、3000億円ぐらいでTOB。これが誰にとっても最善です。(既存株主にとってはボロ儲けできなくなるが。)

> 上場基準をクリアできて、出来るだけ多くの支配権を握れる

 鴻海が金を出すなら、上場廃止で、完全支配下に置くことが、前提でしょう。さもなくば、7000億円を出すはずがない。
 普通の株主としての権利を行使するだけなら、2000億円ほどの時価総額と同程度、つまり、2000億円を払うのが妥当です。
 この金額ならば、第三者割当増資に応じるかもね。余分の上積みなしで。
 7000億円も払いながら、2000億円分の効果しか行使できないとなると、鴻海は 5000億円の丸損。そんなことはありえません。
 「鴻海は 5000億円を寄付してくれ」
 と思うのなら、「夢は寝てから見ろ」と言うしかない。

> 会社の財務強化にはならないです。

 そんなこと、どうでもいい。鴻海の子会社の財務体質なんて、鴻海が考えればいいことで、他人の考えることじゃない。

> 買収してこの会社を立て直していく

 鴻海は Sharp を立て直すつもりなんかありません。夢でも見ているんじゃないの?
 
 「鴻海から金だけもらって、Sharp は経営の独立性を保つ」ということを狙っているのかもしれないが、それは画餅だと言っておきます。「金だけ出して口を出さない」なんていう足長おじさんはいません。
 だいたい、それだったら、資本主義の否定だ。ただの妄想。株を買っておきながら、株主の権利を丸ごと放棄するなど、あり得ない。
 
 鴻海が実際の価値よりも 5000億円も余計に金を払うのは、Sharp を傘下に置くためです。完全吸収するためです。そうでなければ、莫大な金を払うはずがない。

 そもそも、第三者割当増資なんかを狙っていると、鴻海は本当に(完全買収でなく)第三者割当増資を実行してしまうかもしれませんよ。それでもいいの? 
 「第三者割当増資を実施してもらう。2000億円を払って、会社の株式の5割を取得する。払うのはこれだけだ。あとの 5000億円は、株式取得後に払うだけだ」
 これに対して、
 「それでいいです」
 なんて答えたら、2000億円をもらうだけで経営権を握られる。そのあとで 100%減資してから、上場廃止して、株主は紙切れしかもらえなくなり、5000億円は鴻海の内部で流れるだけになって、日本には1円も入らなくなる。
 7000億円がもらえると思ったら、2000億円をもらえるだけで、Sharp はすべて鴻海のものになる。
 それというのも、強欲で「第三者割当増資」なんてものを狙ったから。欲張りものは、大損する、という見本だ。欲張る奴ほど、詐欺に引っかかる。「過剰に得しよう」と狙うから、まんまと穴にはまってしまって、大損だ。
Posted by 管理人 at 2016年02月05日 19:43
ニュースから引用。

 ──

 台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業は5日、買収が実現した場合にシャープに役員を派遣する方向で調整に入った。鴻海はシャープの現経営陣の交代は求めていないが、自社の役員を送り込むことで経営の主導権を握る考え。

→ http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ05HA3_V00C16A2MM0000/?n_cid=SPTMG003
 ──

 ただの出資じゃなくて、買収であり、経営権を握ります。つまりシャープは鴻海の子会社になる。
 日本としては、なるべく高値で売るのが得策。
Posted by 管理人 at 2016年02月05日 21:34
> 第三者割当増資はないでしょう。それじゃ、上場基準を満たさなくなるので、上場廃止。
発行価格が発行決議日の直前日の価額の90%以上もしくは発行決議から最長6ヶ月遡った日から直前日までの間の平均価額の90%以上で、希薄化率300%以内であれば上場廃止基準に抵触しないと思います。

> 鴻海は Sharp を立て直すつもりなんかありません。夢でも見ているんじゃないの?
鴻海買収後も上場維持するか気があるかどうかによるかと。
上場を維持するのであれば、今の赤字基調を考えれば債務超過にならないように資本を積み増す必要があると思います。

> 鴻海は本当に(完全買収でなく)第三者割当増資を実行してしまうかもしれませんよ。それでもいいの? 
株主でも関係者でもないので、別に構わないんですが・・・w
Posted by 外野の人 at 2016年02月06日 22:41
> 鴻海買収後も上場維持するか気があるかどうかによるか

 それを言うなら、上場維持をするわけがありません。上場廃止がベストです。維持をしてもメリットは何もなく、デメリットがあるだけ。
 トヨタがダイハツを完全子会社化して上場廃止したのと同じ。子会社というのは上場廃止するのがベストなんです。

 ちなみに、普通の会社で、各部門が勝手に(子会社として)独立して上場会社になったら、企業としての統制が取れなくなって、バラバラになってしまいそうだ。最悪。
Posted by 管理人 at 2016年02月07日 00:46
シャープの完全子会社化と、上場廃止は、鴻海としては譲れない一線だと思います。この場合のみ、鴻海は巨額資金を投入できる。(自分で自分に投資するので損得なし。)

 仮に、完全子会社化と上場廃止が実現できなければ、鴻海が巨額資金を投入しても、その価値は他の株主に分散されてしまうので、鴻海は巨額資金を投入すればするほど大損してしまう。となると、巨額資金を投入できない。この場合は、今回の買収はご破算となります。

 シャープが完全子会社化と上場廃止を拒めば、シャープに残されている道は、「シャープ倒産」か、「銀行による業務上背任 ≒ 2000億円の業務上横領」か、二つに一つでしょう。
Posted by 管理人 at 2016年02月07日 01:14
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