この結果、「エンジンブレーキをかけようとしても、エンジンブレーキがかからない」というふうになる。
これは、機械の故障ではないのだが、もともと故障みたいな状況(一種の欠陥みたいなもの)があったことになる。
以下、朝日の記事を引用しよう。
転落後のバスのギアがニュートラルの状態だったことが関係者への取材でわかった。
ニュートラルでは、エンジンの抵抗力を利用するエンジンブレーキや、その働きを補助する排気ブレーキが利かなくなる。
エンジンブレーキは低速ギアの方が利きやすいが、運転手が高速ギアから低速ギアに無理に変速しようとすると、ニュートラルか元のギアになるプログラムが搭載されている。エンジンの回転数が高くなりすぎて壊れるのを避けるためだという。
国土交通省関係者は「大型車の運転に不慣れな運転手が急に低速ギアに入れようとしてニュートラルになり、エンジンブレーキで減速できずパニックになった可能性がある」とみる。
( → 朝日新聞 2016-01-22 )
同種の見解があることは、前項のコメント欄で指摘されていた。下記ページにあるように、フィンガーシフトというものがある。
→ Trans Princess碓氷の事故は、もしかしたら、「フィンガーシフト」が原因なのか?
一部抜粋しよう。
このギアは小型バスやトラックなどの一般的な機械式シフトと違い、シフト操作からギアが実際に入るまでのタイムラグが生じたり、回転数が一致していないとギアが入らない場合もあります。
つまり、急な下り坂になって速度が上がってしまった時、慌てて回転数が合わないギアまでシフトダウンしてしまうと、クラッチをつないでもギアが入りません。
現場付近は長い上り坂の末に峠を越えると、今度は一転下り坂になって、軽井沢の街へ駆け下っていく事になります。慣れない道での急な下り勾配、速度は60…70…と上がっていく…
その時慌てて、例えば4速や5速からいきなり2速へシフトダウンしても、回転数が合わないので、ギアチェンジ自体がキャンセルされてしまいます。
さらに恐ろしいのは、ギアはキャンセル前の4速や5速ではなく、ニュートラルの状態になってしまうという事です。
このような危険な方式だ。なのに、その方式が普及したのは、理由がある。
フィンガーシフトとは、自動車の運転席横に設けられているごく短いシフトレバー。電気信号のスイッチで、油圧または圧縮空気で変速機が操作される。
商用車においては、主にバスに1984年頃から電磁エア式のマニュアルトランスミッションが普及し始めた。リアエンジンバスの場合、床下のシフトリンケージが長くならざるを得ず、変速には大きな操作力とストロークを要し、シフトフィールも良くなかったため、ドライバーの疲労軽減とシフトミス防止のため、電磁エア式の変速機構が開発された。
( → フィンガーシフト - Wikipedia )
──
以上をまとめると、こうなる。
大型バスのギアは、昔は完全に手動操作だったが、バスが大型化すると、大きなギアを操作するのが大変になった。そこで、機械的な力でギア操作をすることにして、人間は電気的なスイッチを操作するだけという方式(ドライブ・バイ・ワイヤ)が普及することになった。
この方式は、手軽に操作できるが、反面、欠点がある。一つは、機械的なパワーがなくなると変速できなくなる、という欠点だ。もう一つは、運転手の意図に反する操作がなされてしまう、という欠点だ。特に、下り坂では、「ギアが壊れるのを防ぐため」という目的で、無理な操作をしたときには、ギアが入らず、ニュートラルになってしまう。
これはつまり、「ギアが壊れるのを防ぐために、バス全体と乗員全体を壊してしまう」という発想だ。目先の小さな損害を防ぐために、全体を致命的なほど破壊してしまう、という発想だ。
( ※ 設計した本人は、そのつもりはないのだろうが、結果的にはそうなっている。「とにかく目先のものが大切だ」という発想で、全体を見失っているわけ。)
ま、必ずしも「バス全体と乗員全体を壊してしまう」という結果になるとは限らないのだが、そういうことが起こっても仕方ないという発想をしている。どうせなら、「噛み合うギアを自動的に選択する」という方式(フェイル・セーフ)にすればいいのに、「まったくギアを噛み合わせない(ニュートラルにする)」という方式(フェイル・アウト?)にしている。
- ( ※ 「フェイル・セーフ」の逆という意味で、「フェイル・アウト」と書いたが、そんな言葉はありません。正しくは「フェイル・デッドリー」です。→ 前出項目 )
この方式(いざというときにニュートラルにする方式)がまずいのは、次のことによる。
「ニュートラルにすると、エンジンブレーキも排気ブレーキも利かなくなり、バスは下り坂で暴走してしまう」
つまり、いざというときには致命的になるように、バスが機械的に設計されていたわけだ。もともとそういう設計だったのだ。
この設計思想が根本的に狂っていた、と言えるだろう。
──
ただ、この設計思想の問題は、ある程度は人間で対処が可能だ。次のように。
「ニュートラルになったら、ギアが不適切だと判断して、少し上のギアに入れ直す」
たとえば、2速ギアに入れようとしても、2速ギアに入らず、ニュートラルになってしまった。これは、速度が高すぎるからだ。そこで、2速ギアでなく、3速ギアか、4速ギアに入れ直せばいい。
こういうふうに「ギアが入らないときは、高いギアに入れ直す」という操作を取れば、十分に対処が可能だ。
ところが、今回は、そうしなかった。たぶん、これまで大型バスを運転したことがない初心者だったので、フィンガー・シフトになれていなかったのだろう。単に「ギアを入れようとしても、ギアが入らない」と思って、パニックになってしまったのだろう。
とすれば、これは、(フィンガーシフトの特性を理解させないまま)初心者にいきなり大型バスを運転させた、会社側に責任がある、と言える。
というか、そもそも本人が「大型車運転したことがないのでイヤだ」と言っているのに、無理やり業務命令で運転させたのだから、これは、ジャニーズのメリー副社長もビックリポンのブラック企業であったことになる。
──
以上でだいたい話は済んだようであるが、実は、そうではない。
以上で説明ができるのは、バスが高速で暴走している状態での「操作不能」ということだけだ。つまり、ギアがニュートラルになっているせいでエンジンブレーキと排気ブレーキがかからなかったことだけだ。
その前に「なぜバスが高速になったか」という問題がある。
そもそも最初は、バスは別に高速になっていなかった。下り坂になったばかりのころは、時速 50キロぐらいだっただろう。この時点では、エンジンブレーキも排気ブレーキも利いたはずだ。また、ギアをダウンさせることも可能だったはずだ。(高速化していないのだから、ギアを1段ダウンさせることは可能だ。)
ところが、このあと、急激にバスは高速化していった。坂をちょっと下ったぐらいでは、バスはまだたいして高速化していないし、エンジンブレーキも排気ブレーキも利いたはずなのに、エンジンブレーキや排気ブレーキをかけなかった。また、この時点では、ブレーキもフェードを起こしていないので、ブレーキも有効だった。(そもそもブレーキは最初から最後まで有効だったらしい。フェードを起こした形跡がない、と判明しているからだ。)
つまり、当初は、機械的にはすべて正常だったし、すべて操作可能だったのだ。フィンガーシフトの問題も生じていなかったのだ。(ニュートラルにもならなかった。)……それにもかかわらず、運転手は正常な操作をしなかった。つまり、エンジンブレーキも排気ブレーキもかけなかった。
では、それはなぜか?
こうなると、やはり、前項の結論に落ち着く。こうだ。
「上り坂から下り坂になったとき、バスが暴走して操作不可能になったと錯覚して、パニックになった。操作できなくなったと思い込んだので、操作しなかった」
これがつまり、《 エンジンブレーキも排気ブレーキも利いたはずなのに、エンジンブレーキや排気ブレーキをかけなかった 》ということの理由だろう。
そして、そのまま放置しているうちに、「エンジンブレーキも排気ブレーキも利いた」という状態が失われて、「エンジンブレーキも排気ブレーキも利かなくなった」(ニュートラルになった)という状態になってしまったのだ。
このとき、フィンガー・シフトの特性を知っていれば、高めのギアに入れ直すことで、対処することも可能だった。しかし、初心者ゆえ、その知識もなかった。かくて、修正不能となって、バスは奈落の底へと向かっていった。
以上のように、事故の状況をまとめることができる。
[ 付記 ]
さらに別の理由が考えられる。こうだ。
「速度を落とすためには、アクセルを踏む必要がある……ということを、感覚的に実行しにくかった」
普通は、「速度を落とすためには、アクセルを引くべきだ」と思う人が多いだろう。しかし、下り坂においては、その逆で、「速度を落とすためには、アクセルを踏む必要がある」となる。
このことは、当然のことではあるが、「え、まさか」と思う人も多いだろう。だから解説しておこう。
「速度を落とすためには、ギアをシフトダウンする必要がある。そのためには、いったんアクセルを踏む必要がある。つまり、ニュートラル状態でアクセルを踏んで、ギアを高速回転させる。そのあとで、ギアをつないで、低いギアに入れる」
ここでは、ニュートラル状態でアクセルを踏む、という操作が必要だ。つまり、速度を落とすためには、(いったん)アクセルを踏む必要があるのだ。
このことは、理解しがたい人も多いかもしれないが、マニュアル運転に慣れている人ならば、何も考えずに、自動的に体が動いて、操作できるはずだ。(キーボードで何も考えずにブライン・タッチができるのと同様だ。体が自動運動する。)
とはいえ、マニュアル運転に慣れていない人ならば、事情は別だろう。「速度を落とすためには、(いったん)アクセルを踏む必要がある」ということを、感覚的に受け入れがたく感じるだろう。
そして、そのことは、今回の運転手にも当てはまる、と推量できる。
では、本当にそうだったか? 今回の運転手は、マニュアル運転に慣れていなかったか? この質問には、「イエス」と答えることができる。理由は次の三つだ。
・ この運転手は、マイクロバスばかりを運転していた。
・ マイクロバスは、ほとんどが AT 車だ。( → 検索 )
・ この運転手は、大型バスの運転をいやがっていた。
1番目と2番目のことでも十分な理由となるが、3番目が決定的だ。「大型バスの運転をいやがっていた」というのは、単に「不慣れだ」というのではなくて、「マニュアルミッション車の運転に不慣れだ」(もうずっとしていない)というなのだろう。たかがバスのサイズぐらいですごく厭がることなどはあるまい。AT 車の運転ばかりしていたのに、MT 車の運転を命令されたから、すごくいやがっていたのだ。そう推察できる。
ここまで考えると、事故の重要な一因が推察できる。
「 AT 車の運転ばかりしていた人に、MT 車の運転を命令したから、MT 車の操作法がよくわからなくて、下り坂でシフトダウンする際にアクセルを踏み込むことができなかった」
これが大きな原因になっていると思える。
そして、そうだとすれば、「 AT 車の運転ばかりしていた人に、MT 車の運転を命令した」という会社の体質に、物事の根源があったことになる。
( ※ 「フィンガーシフトに慣れていなかったのが原因だ」という説は、上記ブログですでに記されていたが、本項では、それとは別に、「 AT 運転をしていたから、MT 運転に慣れていなかったからだ」というふうに述べている。フィンガーシフトというよりは、MT 運転そのものに慣れていなかったのだ、というわけ。)

フェードもペイパーロックも起こしていない状況で踏みさえすればブレーキ効いて多少なりとも原則できたはずなのに、踏んでなかった?それともやはりペダルに何かが挟まった?
ずいぶん前から,アレだってフィンガーシフトなんて使えねーよ
みたいな書き込みが目立ってました
故障してはいなかったということなので、運転手が踏もうとしなかった、と思うしかないですね。パニクっていたせいでしょう。たぶん。
ギアのことばかり考えていて、ブレーキにまで頭が及ばなかった、とも思える。
ついさっき、小さな横断歩道を渡ったとき、前の人のあとを追うことばかり考えていたら、目の前の赤信号に気づかなくて、横から来た自動車にクラクションを鳴らされた。ブーブー。
一つのことを考えていると、他のことに考えが及ばなくなる、という例。
タイムスタンプは 下記 ↓
エンジンブレーキはアクセル離すだけ、排気ブレーキはレバー引くだけなのに、それができない状態で、より大きなアクションであるシフト操作をしたのでしょうか。
「減速しなきゃ!」とパニックになっているときにとっさにシフトダウンできる人って相当走り屋的な人ですよ。
が、そうなると、なぜそんなに速度が乗るまでになったのか?はますます謎ですね。
ひょっとすると他人を巻き込んだ運転手の衝動的な自殺だったのかも、という気すらします。高速を降りて一般道を通ったのは同乗していたもう一人の運転手が大型バスに不慣れな運転手をトレーニングするためだったのかも、という報道もありましたが、不慣れなのを知りつつ、あんなきつい峠道を走らせた背景にはいじめのような側面もあったとすれば、あながち考えられなくもありません
それはありえないでしょう。最後のころはちゃんとハンドル操作をしているんだし。
> 「バスが暴走して操作不可能になったと錯覚して、パニックになった。操作できなくなったと思い込んだので、操作しなかった」のにシフトダウン操作だけはしてるって矛盾してませんか?
矛盾していません。
錯覚してパニック状態になったのは、下り坂に入ってまもなくのころ。当初。このころは何も操作をしないで、ハンドルをいじっていただけ。何が何だかわからないまま、あわてていただけ。
シフトダウン操作をしたのは、とにかく何かをしようと思ったころで、速度が増速したあと。高速になったあと。
両者は時期が違います。
めいっぱい加速して壁に突っ込むような心境だとしたら、速度をのせきるまではハンドル切ると思いませんか?
錯覚してパニック状態になったときにハンドル操作しかできないような人が、さらに速度が増したあとに「とにかく何かをしよう」と理性を取り戻して、もっと簡単にできる操作よりも難易度の高い操作を行うというのが、自分が運転初心者の頃にあわててひやっとした経験と照らしあわせても全く不自然に思えるのです。
タイヤ痕から明らかなように、片側に車重がかかっているので、最大限にハンドルを切っています。直進してはいません。曲がろうとして必死になっています。
> 「とにかく何かをしよう」と理性を取り戻して
取り戻していません。パニクっています。
> 簡単にできる操作よりも難易度の高い操作を行うというのが……全く不自然
パニクっていると、一つのことしか考えられなくなってしまうんです。操作が容易かどうかではなくて、今思っていることであるかどうかが問題。
思考の範囲が極端に狭くなっているので、「どれが最も容易か」「どれが選択可能か」を考えるだけの判断力がなくなっている。
あと、「簡単にできる操作」は、無効になっています。
> エンジンブレーキはアクセル離すだけ、排気ブレーキはレバー引くだけなのに、
と言いますが、どちらもニュートラル状態では無効です。
ただ、最後のころでなく、最初のころであれば、高速化していないので、シフトダウンは可能でした。だから、エンジンブレーキや排気ブレーキによって減速し、ブレーキによって停止することは可能だったでしょう。それをしていれば、事故は起こらなかった。
現実には、事故は起こった。このことからして、最初のころに、正常な操作を(できたのに)していなかった、と結論できます。このことから逆に、「(できたのに)しなかったのは、パニクっていたからだ」と推測できます。
無理してシフトダウンなんてしないでしょう。パニックブレーキはありますが、パニックシフトダウンは無いです。
MTで交差点を曲がる場合フットブレーキで減速してから、シフトダウンですよね、普通。
この場合 フットブレーキが効かないから シフトダウンさせようとシフト操作をした だからニュートラルになったと考えるのが妥当ではないでしょうか。
Wikiによると排気ブレーキはメーカーによって
> 下に押し下げる(いすゞ、日野、日デ)か、上に引き上げる(ふそう)ことで作動する。
これって とっさの時に勘違いしない機構なのか心配です。
ちゃんと読んでください。パニックになったとき(当初)はシフトダウンをしたのではなく、何もしなかったのです。ハンドル操作以外は何もしなかった、というのが私の結論です。
シフトダウンをしたのは、もっと後のことです。最後のころ。
> この場合 フットブレーキが効かないから シフトダウンさせようとシフト操作をした だからニュートラルになったと考えるのが妥当ではないでしょうか。
そうですね。フェードかどうかはともかく、何らかの理由でフットブレーキが利かなかったことは十分考えられます。だからこそシフトダウンをした、と見なすのが妥当でしょう。
(1) パニックで、操作なし
(2) フットブレーキ無効
(3) シフトダウンからニュートラルへ
という順だったのでしょう。
このうち、(1)(3) は本項で記述済みでしたが、(2) は記述していませんでした。そこで、このコメントで補足しておきます。
> これって とっさの時に勘違いしない機構なのか心配です。
十分に考えますね。これが理由で (1) の状態になったのかもしれません。「操作しなかった」というより「間違った操作をしていた」というわけ。本人は排気ブレーキをかけたつもりでいたが、実は「排気ブレーキ解除」という操作をしていただけだった、というわけ。
これも「錯覚」(前項)の一種。
「ブレーキペダルとクラッチペダルを踏み間違えた」
本人はブレーキを踏んでいるつもりなのに、実際にはクラッチペダルを踏んでいるだけだった、というわけ。
ふだん AT 車で左足ブレーキをしている人ならば、寝惚け眼のとき(うとうとしているとき)には、その可能性もある。
本日の読売の記事に記してあるが、ネットにはないので、同趣旨の話を別ページから示す。
以下、引用。
──
乗用車には油圧ブレーキが装着されていますが、大型・中型トラックには、積載時でもトラックを確実に止めるために強力な制動力を発揮させるために、圧縮空気の力を利用するエアブレーキが装備されています。
エアブレーキは、ブレーキを操作するごとにエアタンクに貯めた空気を消費しますので、走行中や停止中にブレーキペダルを踏み込んだり、緩めたりする行為を短時間に繰り返す、いわゆる「バタ踏み」をすると、エア圧が低下してブレーキの効きが悪くなることがあります。
http://www.think-sp.com/2013/07/02/tw-air-brake/
──
さらに、体験談もある。
以下、引用。
──
俺は大型車両でブレーキが効かなくなって事故起こしたことがある。マジで。
当時はエアーブレーキだったんでエアーが無くなるとブレーキが効かなくなるんだよ。
だから坂道ではエンジンブレーキをできるだけ使い、常にエアーのチェックはするようになった。
いずれにしてもマイクロバスと大型バスでは全く別物。
ましてや未経験者が深夜のグネグネ坂道は無理。
http://daily.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1453110028/
──
ブレーキのエア抜けという説は、がぜん、有力になったようだ。
これで (2) が示されれば、(1)(2)(3) と合わせて、すべて説明が付く。
(1) は、なくてもいいかもしれない。
件のブログはそのあたりの記述が不正確で、フィンガーシフトであるかどうかにかかわらず起きることまでフィンガーシフトが原因であるような書かれ方をしています。
大型バスのエンジンではダブルクラッチのブリッピングでもギヤが入るほど回転をあげることもできません。
「ギヤがニュートラル」についてはフィンガーシフトは関係なく「大型バスの運転に不慣れ」が原因でしょう。
回転数的に無理のないギアから順に
4速→3速→2速と自動的にシフトダウンしていく
プログラムにしておけば良いわけですね。
有無を言わさぬ「ニュートラル」ではなくて。
行き先・ルートが定まっていて、途中のバス停も少ないツアーバスこそ、早く自動運転に持って行ったら良い気がします。
けろさんがおっしゃっているのはもはや「機械式AT」であって、フィンガーシフトのプログラムでどうこうできるものではありません。
もっとも最近では「機械式AT」が主流になりつつあるようですが。
いや、できるんじゃないかな。フィンガーシフトは「ドライブ・バイ・ワイヤ」であって、フィンガー操作部はただの電気接点です。だからプログラムしだいで、「Nに戻さず、元のギアよりも一段下に戻す」か「元のギアに戻す」というふうにすればいい。実際、「元にギアに戻す」はすでに実現済みです。
「元のギアに戻す」という他車種のようにしておけばまだしも、「ニュートラルにする」というのが、フェイル・セーフになっていなかった。
元のギヤや別の段のギヤに入れるとなると、レバーの位置と実際入っているギヤ段が合わなくなるのでそれはそれで別の問題が生じる可能性もあります。
>「元にギアに戻す」はすでに実現済みです。
>「元のギアに戻す」という他車種
それはどのような実例でしょうか?
あと、エンジンが暴走したとき等を考えると「何かあった時にNになる」のは必ずしもフェイルデッドリーとは言えません。むしろ自動車のフェイルセーフの基本は「動力を絶つ」方向であり、それが逆にデッドリーとなってしまうのはレアケースです。
「より高度なシステム」との比較では「フィンガーシフトも含めたMT車全体」について考えることになってしまいます。
蛇行の段階でおぼろげながら起きていた生存者に、いろいろな角度からヒアリングしてみたいところです。
前方の座席であれば、カーテン閉まっているにしても、逼迫した状況はわずかでもわかったはず。
それと、死亡した土屋さんの詳細な経歴が報道されないのも気になります。遺族はいるみたいなので、今後の再発防止のために、協力してもらいたいもの。
本項の引用記事に書いてある通り。再掲すると、
> 運転手が高速ギアから低速ギアに無理に変速しようとすると、ニュートラルか元のギアになるプログラムが搭載されている
他車種というより、この車種がそうなっているようですね。状況次第で、ニュートラルになったり、元のギアになったりするようだ。
どういう状況で差が付くかは、私は知りません。記事を読んだだけだし。誰かがもっと調べるべきかも。
なお、ググった限りでは、何も情報はありませんでした。
作動せずに「異常なし」と言い切っていいのか?
警察やメーカーだけでなく、部品メーカー技術者、現場を通行経験のある観光バス運転手なども立ち会わせて検証するべきと思いますが。
スティックシフトがその場合ギアが抜けてニュートラルのままになってしまうのだとすると本当に恐ろしい仕組みだと思います。せめて元にギヤに入れなおすくらいはしてくれればと思いますが、自家用車と違って車両特性をわかったプロドライバーしか乗らない乗り物なので、そのあたりのフールプルーフの考え方も独特なのでしょうね。
パニックの原因は「上り下りの判断がつかず、なぜか加速してパニック」(運転の超初心者ならいざ知らず、それなりに運転歴がある人がこの程度のことでパニックを起こすようであれば、それは心身症的な問題があったといえましょう)というより、「フットブレーキが効かない」状態にあせったということなんでしょう(エアブレーキのエア圧が使いすぎで残ってなかった、ブレーキペダルの下に異物が挟まって深く踏めない状態になった等)。
昔はそうだったんですが、小泉の規制緩和で、粗悪な業者が乱入して、未熟で無知なドライバーでもどんどん採用されるようになってしまいました。
→ http://www.senshu-u.ac.jp/seikatu/kenshou/takeda.pdf
(親ページ) http://www.senshu-u.ac.jp/campuslife/session_event/session_event_index/6924/002081.html
というわけで、未熟で無知なドライバーがいっぱいいるわけです。今回は氷山の一角。
これは、一種の摩擦によるクラッチふうの装置で、ギアに速度差があるときに、こすりつける感じで、ギアの速度差を吸収するもの。
詳しくは Wikipedia 。
→ http://j.mp/1nfF5sz
直接関係ないですよ。MT の話が出たから、ついでに参考情報を記しただけです。
操作ミスをした、という話ではなくて、操作ミスをしない、という逆方向の情報。対比情報。
極端な回転差があるとシンクロでは同期しきれず噛合いません。
噛合わなければ当然ニュートラルです。
操作ミスを防ぐ装置というよりも操作を容易にする装置です。
フィンガーシフトは「変速システム」ではなく「MTの操作システム」です。
「回転が合わせきれないほど低いギヤに落とそうとすると」「ギアが抜けてニュートラルのままになってしまう」のはMT車に共通の問題であってフィンガーシフト特有の問題ではありません。
機械式ならば、レバーも(はじかれて)ニュートラルになるでしょ?
フィンガーシフトだと、レバーは2速か3速に入っているのに、ギアはニュートラルになる。レバーと実際が一致しない。だから運転手はパニックになる。
件のブログはそのことを知らずにレバーが2速や3速に入ったままになるという間違ったことを書いています。
そうか。じゃ、私が本項の最後に書いた結論
> フィンガーシフトというよりは、MT 運転そのものに慣れていなかったのだ、というわけ。
になるわけだ。結局、運転者が初心者であったことがすべての根源か。というより、初心者を雇った会社のせい。というより、そういう会社をのさばらせた規制緩和のせい。
私見ですが、ここまでいろいろな意見を見てきて運転手がこのフィンガーシフトの特性を把握していなかった事が原因に思えます。規制緩和で業界が崩壊し、習熟度が低いドライバーが運転した事も一因かと思われます。
まあ、名古屋空港のA300の墜落事故の様に全てを知り尽くしていると思われるパイロットさえ失敗を犯すものなのですから、このシフトに加回転ぎりぎりにシフトダウンする機能が備わっていたらこう言った事にはならなかったのでは、思います。
(中華航空140便墜落事故)
また同じ記事に、別の人がフットブレーキだけでも100mぐらいで停められると言ってました。
とっさにブレーキを踏まなかったとは考えにくいので、管理人さんがいうようにクラッチとブレーキを間違ったんでしょう。
エンジンブレーキのためにシフトダウンするが入らず減速しない
とっさにブレーキを踏んだつもりでクラッチを踏んで、減速せずパニック
この順番ではないでしょうか
今度AT車からMT車にのりかえたとき、信号の手前で急ブレーキを踏もうとしたときに、左足でクラッチを切ってしまい、速度が増しドキリとしたことがありました。体が覚えたことは、とっさの時にでるものだと驚きました。今は、AT車ですが、操作は右足一本です。
勾配のきつい碓氷峠を4速、5速で登るものなのか
登り切って自分でニュートラルに戻しちまったんじゃないの?