2015年11月21日

◆ テロ予防には国外追放

 テロを予防するには、どうすればいか? 国境の検問を厳しくする、という方法があるが、これは駄目だ。むしろ国外追放がいい。 ──

 テロを予防するためには、どうすればいいか? 今回のテロリストは、ベルギーとフランスの国境を容易に乗り越えたことから、国境の検問を厳しくする、という方法が取られるそうだ。特に、EU域外との国境管理を厳しくするそうだ。
  → パリ同時多発テロ 仏・ベルギー国境ではパスポート検査なく通過
  → パリ同時テロ、国境管理の失策が露呈 情報共有に課題 - WSJ
  → 仏大統領「国境を閉鎖」言明 テロリスト入国防ぐ狙い - 産経ニュース
  → G20対テロ声明 国境管理の徹底で封じ込めよ : 社説 : 読売新聞
  → EU域外からの出入国審査強化へ パリ同時テロ受け対策:朝日新聞
  → 「EU、テロ対策で域外との国境管理強化」 News i - TBS
  → 域外との国境審査強化で合意=犯罪歴照合も実施−EU内相理

 しかし、私の考えでは、これらは駄目だ。
  ・ EU内部で国境管理を厳しくすれば、人の往来が不便になる。
  ・ 今回のテロリストは、もともと EU の内部にいた。
   ( EU 域外から来たのではない。)


 特に、後者が大事だ。もともと域内にいる人がテロをしたのに、域外からの流入を阻止しても、何にもならない。尻抜けみたいなものだ。底の抜けた容器みたいなもので、水がダダ漏れだ。ほとんど無意味。
( ※ まったく無意味ということはなく、域外からの流入を少しは阻止できるだろうが、そういうタイプはもともと少ない。そもそも、EU の海岸線は膨大なので、海岸経由でいくらでも流入できる。国境管理はほとんど意味をなさない。)

 ──

 では、どうすればいいか? ここで、困ったときの Openブログ。名案を出そう。
 まずは、多くのテロに共通する点を見出せばいい。すると、次のことがわかる。
 「テロリストは、外部から来たのではなく、EU 域内で養成された。特に、刑務所で養成された」

 
 具体的には、次の三つだ。
  → デンマーク銃撃事件容疑者は刑務所で洗脳された?参考
  → 刑務所で過激思想に洗脳 パリ連続テロ
  → パリの同時多発テロ 刑務所で過激思想に?

 この三つは、いずれも今年(2015年)になった起こったテロ事件だ。
  ・ パリのテロ事件(1月)
  ・ デンマークのテロ事件(2月)
  ・ パリのテロ事件(今回・11月)

 このいずれにおいても、「犯人は刑務所で養成された」という共通点がある。(詳しくは、先の三つの記事を参照。それまでは普通に生活を送っていた成年が、刑務所で過激思想に染まって、洗脳される。)
 特に、今回のテロについて、記事を紹介しよう。
 逮捕される前、容疑者は地元の路線バス運転手として1年半ほど働いていた。この間に起きた変化に、同僚の女性は気づいていた。「採用されたころは気さくだったのに、だんだん目を合わせなくなっていった。運転手の休憩所で会っても、握手を拒否されるようになった」
 この会社は運転手を採用する際、心理的な耐性を調べるテストを義務づけている。同僚は「問題があれば不採用になるはず。ここにいた間に洗脳されたんだと思う」と話した。
( → パリ郊外の「ふつうの若者」 数年前から過激思想に:朝日新聞
 アバウド容疑者がテロ首謀者へと変わっていく発端の一つが、ベルギーの刑務所だったとみられている。
 高校中退後、モロッコ系移民の父の衣料品店を手伝っていたが、強盗などを犯して逮捕。2010年ごろから服役していたという。報道によると、父親は「刑務所にいた時から過激化の兆候がみられるようになった」と弁護士に語った。
 13日にパリのカフェなどを襲ったとされるサラ・アブデスラム容疑者(26)=指名手配中=は強盗事件の共犯で、同じ刑務所に収監されていたとベルギーのテレビは伝えた。
 2人はブリュッセル西部モランベーク地区の中心部で生まれ育った幼なじみ。同じ刑務所で関係を深め、アバウド容疑者が刑務所でイスラム過激派の思想に目覚め、サラ容疑者を洗脳。サラ容疑者の兄でパリのカフェで自爆したブライム容疑者も巻き込んでいった可能性がある。
( → 首謀者、服役中に過激化 パリ同時テロ:朝日新聞


 以上から、「刑務所で洗脳されたこと」が根本だとわかる。とすれば、それなりの対策をすることが必要だ。それは決して「国境の検問の強化」ではない。(そんなことをやっても、ほぼ無意味だ。)

 ──

 では、どうすればいいか? 私の提案は、こうだ。
 「イスラム系の移民については、懲役刑を受けた場合に、国外追放する」

 
 このことを実施していれば、上記の三つのテロは予防できただろう。だから、上の提案を、私の提案とする。

 ただし、実施に当たっては、次の二点が必要だ。

 (1) 国外追放の前に懲役刑に処する。

 国外追放しておしまい、というわけには行かない。逮捕してすぐに国外追放するのでは、加罰されないことになる。それはまずい。だから、国外追放の前に、懲役刑に処することが必要だ。

 (2) 国語力をテストする。

 単にイスラム系の移民だからというだけで差別的に国外追放するのでは、民族差別になりかねない。これはまずい。一般的な民族差別を助長しかねない。
 そこで、国外追放する条件として、「国語力のテストをする」という点を付け加える。フランスであれば、フランス語の能力をテストする。ここで、フランス語の能力が不十分であれば、国内における適応が不十分なので、犯罪予備軍となり、国外追放処分を受ける。一方、フランス語の能力が十分であれば、国内における適応能力は高いので、国外追放とはならない。
 今回のテロリストは、どうか? ベルギーのイスラム人地域で暮らしていたということだから、日常的にイスラム語を話していたのだろう。だとすれば、フランス語の能力は不十分であるはずだ。ならば、懲役刑を受けたあとで、国外追放処分を受けることになる。

 ──

 上記の二点では、後者(国語力のテスト)が特に重要だ。というのは、イスラム移民は、現地に適応しようとしないからだ。このことは、先に述べた。
 (ベルギーの)イスラム人口は大都市に集中し、首都ブリュッセルでは人口の約25%を占める。
 一方で移民社会の融合は進まない。外国生まれの住民の就労率は53%。シリアやイラクなどの戦闘地域に渡航した若者早く500人。人口比ではベルギーが欧州で最も多いと言われる。
 サラ・アブデスラム容疑者が住んでいたモレンベーク地区。西洋とは思えない風景が広がる。白人はほとんどおらず、アフリカや中東の言葉が聞こえる。ベールをかぶったイスラム女性が行き交う。
( → テロを予防するには?
 (ドイツの)最大の問題は、ドイツ語を話せないトルコ系の子弟が増えていることだ。一般に、移民は二世や三世になるほど社会に同化していくが、ドイツでは逆にトルコ系移民の「分離」が進んでいる。一世は生きるために必死にドイツ語を覚えたが、いったん巨大なトルコ人コミュニティができあがると、ドイツ語をひと言も話さなくても生活できるようになるからだ。
 義務教育を終えていない生徒はドイツ人生徒が7.9%に対し、外国人生徒は19.5%に達する。
 こうした教育水準の低さの原因は、ドイツ都市部の特定地区でトルコ人社会化が進行していることだ。
( → イスラム移民との共存は可能か?

 現地の言葉をろくに話せないことで、現地でまともな仕事に就くことができず、貧困化して、犯罪を犯して、刑務所に入る。そして、刑務所で洗脳されて、テロリストになる。……こういう過程がある。その根源は、現地の言葉をろくに話せないことにあるのだ。
 その対策としては、現地語の教育を十分にすることも必要だが、そもそも現地でイスラム移民が寄せ集まって、イスラム社会を構築しており、現地の言葉による教育を受ける環境がない。
 また、イスラムは独自文化を形成しており、現地に同化すること(イスラム文化に染まることを放棄すること)は、イスラムの宗教を放棄することにつながるから、どうしても現地に適応しようとしない。
  → イスラム移民との共存は可能か?

 以上のことから、どうしても現地語をろくに話せないイスラム移民が多くなるのだ。そして、その結果、テロリストが次々と養成される。
 とすれば、遅くとも刑務所に入った時点で、「適応不十分」として国外追放するべきなのだ。それが、国境管理よりも、はるかに有効な方法だ。



 [ 付記1 ]
 この案には一つ、難点がある。
 「刑務所に収容するという点が残っているので、刑務所における洗脳もまた残る」
 これを解決するには、次のことで対処する。
  ・ 国外追放する分、懲役刑の期間を短縮する。
  ・ 国外追放ゆえ、再犯がなくなる。

 この二つによって、刑務所に収容している人数は激減するだろう。その分、洗脳の可能性も経る。
 なお、ベルギーでは特にイスラム系の犯罪者が多いので、この手の犯罪者を、欧州各国の刑務所に分散するのもいいだろう。その分、洗脳の可能性も経る。

 [ 付記2 ]
 ベルギーでは「受刑者を分離する」という政策も取られるそうだ。
 服役中のイスラム教徒が刑務所内で過激派の洗脳を受けるのを防ぐため、ベルギー政府は刑務所内の受刑者配置を再構築する方策を練っている。司法省のフレーンス大臣(Koen Greens) によれば「過激派への勧誘は刑務所内で起きることが多いのでこの分離政策を進める」という。
( → ポートフォリオ・ニュース - ベルギー、刑務所での過激派養成を防ぐための分離政策

 しかし、簡単にできる程度のことは、すでにやっているだろうから、今後、めざましい効果が出るとは思えない。もっと根本的な対策が必要だろう。
 それが、本項の提案だ。



 [ 余談 ]
 上記とは関係ないが、テロ鎮圧の話。
 今回、テロリストを鎮圧するために、銃撃戦がなされたが、もっといい方法がある。
 (1) いきなり攻撃せずに、持久戦で、相手を衰弱される。最初の時点で、銃撃を受けて、テロリストだと判明したのだから、そのあとは、銃撃戦なんかをしないで、持久戦に持ち込む。
  ・ 水と電気を遮断して、体力を消耗させる。
  ・ 常に威嚇して、睡眠不足にさせる。

 これを三日間ぐらい続ければ、相手は完全に衰弱するだろう。
 (2) 催涙ガスまたは催眠ガスで、相手の戦闘能力を奪うといい。ドライアイスを大量に放り込んで、炭酸ガスで呼吸困難にしてもいい。低温にする効果もある。
 (3) 強力な光と音を出して爆発する手榴弾で、相手を行動不能にする、という方法を使うといい。
 スタングレネード(stun grenade)やフラッシュバン(flash bang)と呼ばれる特殊な手榴弾が使用されることがある。この手榴弾は、爆発時の爆音と閃光により、付近の人間に一時的な失明、眩暈、難聴、耳鳴りなどの症状と、それらに伴うパニックや見当識失調を発生させて無力化する。
 スタングレネードは、1960年代にイギリス陸軍の特殊部隊SASが世界で初めて採用して以降、世界中の軍隊や警察で採用されており、日本では西鉄バスジャック事件で突入の際に利用された事でも有名である。
( → 手榴弾 - Wikipedia

 このようにして、テロリストを生かしたまま逮捕するべきだった。そうすれば、テロリストから情報を得ることができる。それは、死よりも厳しい汚辱となるだろう。
 今回、テロリストは死んでしまったので、IS の人々からは英雄視されることになってしまった。これは惜しい。テロリストには、死よりも、汚辱の方が厳しいのだ。ゆえに、生かしたまま逮捕するべきだった。そのあとで恥さらしにする方が良かった。
( ※ もともと死を覚悟して自分に爆弾を巻きつけているような連中なのだから、覚悟の通りに死なせてしまっては、敵の思う壺だ。それではまずい。) 



 【 関連項目 】

 前にも似たテーマで述べた。
  → テロを予防するには?

  ※ これは「新たに移民を入国させない」ということ。
    一方、本項は「すでにいる移民を出国させる」ということ。
    (ただし犯罪者のみ。全員ではない。)
posted by 管理人 at 10:48| Comment(2) | 安全・事故 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
管理人殿は、どの国に国外追放しようと考えているのでしょうか。
移民の二世、三世ともなれば、移住先の国籍を取得しているでしょう。先祖が出てきた国に追放しようとしても、形式的には自国民の犯罪者を他国に押し付ける押し付けることになります。
それより、ナポレオンの例に倣ってセントヘレナ島に追放するのがよいかと。
Posted by 移民政策を考える at 2015年11月22日 19:00
どこの国に、と言っても、単に「フランス以外」というだけで、あとは好き勝手になります。セントヘレナ島に入れたら、そのあと「出国禁止」になり、それだと監獄に入れるのと同じで、維持費がかかります。お金がもったいない。
 この手のテロリストは、IS のシンパなのだから、IS の支配地に入りたがるでしょう。だから、それでいい。あとは戦って戦死でも何でも、好きにやればいい。
 テロリストの数が少し増えるのが問題だが、その程度は誤差の範囲内。実際には、テロリストの数は変わらず、フランスからシリアへと場所が変わるだけ。それで問題ない。

 これがどうしても駄目だというのなら、セントヘレナ島でもどこでも、独立的な刑務所を作るしかないが、洗脳活動が生じないような厳重な刑務所だと、維持費がすごくかかりそうだ。お金がもったいない。
Posted by 管理人 at 2015年11月22日 19:25
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