(1) 全容
「 TPP の全容が公表された」
と報道されているが、その全容の内容が、ネット上ではまったく見つからない。首相官邸ページでも見つからない。
どうも、報道資料として渡しただけらしいが、このネット時代に、ネットで情報公開しないなんて、馬鹿げているね。
もしかしたら、1カ月遅れぐらいで提供するつもりなのかもしれないが、紙の文書といっしょにさっさと提供すればいいのに。どうせ原本は電子的な文書に決まっているのだから。(まさか鉛活字や写植を使って印刷したわけではあるまいし。プリンタを使ったのなら、電子的な文書があるはずだ。)
ま、当面、読売新聞・朝刊のデータぐらいしか、一覧データは見つからないようだ。
ネットでは、こんなのがある。
→ 読売新聞 2015年10月20日
→ 公表されたTPP合意内容が衝撃的だった
《 加筆 》
ようやく見つかったので、次項でリンクを示します。
→ 次項
(2) 野菜の関税
野菜の関税は撤廃されたが、もともと3%だったので、特に激減するわけではない。「ほとんど変わらない」と言える。
ここで謎が生じる。
「日本の野菜はもともと国際的には高額で、中国からの野菜には高率の関税がかかっているはずだ。なのに、関税撤廃とか、3%とかは、どういうことだ?」
この謎への回答は、こうだ。
「日本に来る野菜は、時間と距離と運賃の関係から、韓国と中国に限られる。今も輸入されている野菜のほとんどは、中国産だ。そして、この両国(中国・韓国)は、TPP に加入していない。だから、TPP で関税が引き下げられても、関係ない」
要するに、日本に入る野菜は中国産だが、中国は TPP の範囲外だから、関税引き下げの対象とならず、国立の関税がかかっている。だから、輸入野菜は高いままだ。
かろうじて輸入できるとしたら、ベトナムぐらいだ。ベトナムの野菜は、そのうち輸入されるようになるかもしれない。とはいえ、鮮度の点から空輸するしかなさそうだし、それだと輸送コストがかかりすぎる。見込み薄の感じだ。
これを見ても、ベトナムは遠すぎる。船では時間がかかりすぎて、野菜は腐ってしまいそうだ。
できれば、韓国の野菜を輸入できればいいのだが。
[ 付記 ]
韓国の野菜価格を調べると……
一時期は白菜1株1200円を超えた。10月に入ってからは安定して、300〜400円にまで落ちたが、それでも例年より3倍ほど高い。
( → 日経ビジネス 2010年10月27日 )
3倍で 300〜400円なら、平年はその3分の1で、100〜130円だ。これは日本の平年価格の半分程度だ。
冷凍野菜の需要って、ほとんどないですからねえ。 今でさえホウレンソウとブロッコリーぐらい。買う人もあまりいない。
冷凍野菜は、高い、まずい、栄養がない、……と駄目なことばかり。3%安くなっても、ほとんど変わらないでしょう。
いくらか見込みがあるのは、トマトの缶詰。これが3%安くなる程度か。
それってあなたの意見ですよね?
どこかにデータがあるんですか?
私の意見の範囲ですが、
外食産業とか需要あると思います。
> それってあなたの意見ですよね?
いや、実際にスーパーで売っていないし。それが事実。
> 外食産業とか需要あると思います。
それはあるだろうけど、「買う人」じゃなくて、「社」だし。
ニチレイの全商品を列挙しても、たったのこれだけ。
→ http://www.nichireifoods.co.jp/product/frozenvegetable/
もちろん、白菜もレタスもキャベツもネギもキュウリもない。ないないづくし。
ちなみに、アマゾンで売っているのは、上記のうちのごく一部。
資料が内閣官房のサイトで公開されているとのことです。
http://www.cas.go.jp/jp/tpp/dantai.html#osujigoui-setsumeikai
http://nobuyoyagi.blog16.fc2.com/
情報ありがとうございました。次項で紹介しました。