消費税の軽減税率をめぐって、いろいろ議論がある。特に、「どれが適正な課税か」ということが話題となる。
ここで、食品に軽減税率を適用すると、金持ちがグルメ食品を食べて軽減税率が適用される……ということが難点だとして指摘される。
しかし、こんなことより、もっと大がかりな問題が放置されている。それは、「外食費の控除」だ。
外食費は、消費税の軽減税率の対象にはならない。しかしながら、業務上の必要経費(交際費)と見なされて、控除の対象となる。特に、中小企業では、この控除枠が大きい。
そこで、中小企業では、家族の外食費という私的な用途にかかった金を、企業の経費として計上することで、控除の対象とすることがある。これは、れっきとした脱税なのだが、摘発が困難なので、あちこちで行なわれている。
この脱税が問題なのは、軽減税率みたいな2%ぐらいの減税ではなく、30%ぐらいの減税に相当するからだ。とんでもない高額の減税に相当する。
では、この問題をどうすればいいか? 簡単だ。外食費を経費として認めるのをやめればいい。外食費なんて、企業活動に必要なはずがない。
「営業活動に必要だ」なんていう理屈があるかもしれないが、多くの企業が接待をやめれば、接待そのものが必要なくなる。そもそも、接待なんてものが、前近代的であり、日本の企業の生産性を落とす悪だ。
実際、外食費は、接待に使われるというよりは、中小企業の経営者の脱税に使われるのが主目的だろう。こんな脱税推奨の税制など、やめてしまうのが最善だ。
軽減税率をどうするというような話をするよりも、外食費を経費として認めるのをやめる方がいい。こっちが先決だ。
- ※ 以下は、面倒だから、読まなくてもいい。
[ 付記1 ]
30%ぐらいの減税に相当する……と上に述べたが、その説明をしよう。
たとえば、本来ならば 10万円の外食費を自分の懐から出す必要があるのに、企業の経費として落とすことで、企業が無税で 10万円を支払うことになる。結果的に、個人は 10万円の所得増と同じになるが、それに対して課税されることはない。(個人の所得として課税されれば、30%ぐらいの課税になるはずなのに。……高所得者ならば。)
30%ぐらいというのは、おおざっぱな値であり、実際には、かなり変動する。
[ 付記2 ]
「法人成り」というのもある。個人の仕事を株式会社の形式に転じることで、大幅に節税する、というもの。詳しくは、ググればわかる。
この問題を解決する一案は、こうだ。
「消費税を高めにして、かつ、生活必需品への課税の分を一律金額で還元する」
たとえば、消費税を 20%にする。その一方で、生活必需品は年間 150万円だと見なして、その 20% にあたる消費税の分 30万円を、一律で還元する。(対象は大人のみ。)
この場合、年収 150万円ならば、消費税は0%。年収 300万円ならば、消費税は半額となって 10%。大金持ちは消費税が20%に近い値。……そういう結果になる。

すると政治家が困るのでなくならない。