2015年09月20日

◆ 五輪エンブレムの黒幕

 五輪エンブレムの不祥事の背後には、電通の利権があった、と前に指摘した。その指摘は推理だったが、新たに具体的な証言が得られた。また、該当の黒幕の人物名も特定された。 ──

 これは「週刊新潮」 2015年9月17日号の記事による。ネットでも紹介されているので、一部引用しよう。
 佐野氏の案はどういう経緯で選ばれ、修正され、そして使用中止に至ったのか。審査委員や五輪組織委員会の関係者など、証言を重ね合わせていくと、問題の背景に浮かび上がるのは、ある「電通マン」の存在……。

 「また、森氏と武藤氏が原案に対して意見を述べ、修正に関与し、最終案が制作されたことが事実なら、最終案はこの2人によって方向付けられ、判断され、決定したデザインということになる。専門家ではない人がデザインに口を出すのであれば、何のために審査委員が集まってデザインコンペを行なったのか分からない。これは完全なるルール違反で、不当なコンペです」
 この審査委員が「修正」の事実を知ったのは、エンブレムが発表される直前だった。が、審査委員8人の中に1人だけ、早くから修正について把握していた人物がいる。大手広告代理店「電通」の社員、高崎卓馬氏(45)。彼はエンブレムの審査委員であるのと同時に、
「五輪組織委員会のクリエーティブ・ディレクターでもある。彼は、審査委員としてではなく、五輪組織委員会の人間として、エンブレムの修正に携わっていたのです。修正案のデザインを審査委員に報告する役目を負っていたのも高崎氏です」(組織委関係者)

 エンブレムの発表後、佐野氏が手掛けたサントリーのトートバッグに「盗作疑惑」が持ち上がったのはご存じの通りだが、件(くだん)のトートバッグキャンペーンを展開していたのはサントリーの「オールフリー」という商品で、その広告を担当していたのは、「電通」社員としての高崎氏。ちなみに佐野氏のエンブレムが発表された7月24日は、まさにトートバッグキャンペーンが行われている最中でもあった。

 審査を行なった8人の審査委員の顔ぶれを決めたのは誰なのかというと、
「デザインの有識者の意見をふまえた上で、高崎氏が人選を行なったと聞いた」(先の審査委員)
 つまり高崎氏は、組織委員会のクリエーティブ・ディレクターとして審査委員の人選を担い、自らも審査委員となったのである。デザイン修正の際だけではなく、彼は最初の段階から、「組織委幹部」と「審査委員」という2つの顔を使い分けることのできる“特別な立場”にあったのだ。

 何が問題なのかと言えば、やはりデザインの「修正」の経緯についてで、
「原案の商標登録が通らない可能性があるなら、すぐにその作品を諦めて別の作品を選び直せばいいだけ。にもかかわらず、審査委員に無断で修正する、という方法を選んだのは不可解そのもので、当然、修正に関わった高崎氏には疑いの眼差しが向けられることになります。電通社員、組織委幹部、審査委員という3つの顔を持つ高崎氏には、佐野氏の案を“出来レース”のレールに乗せなければならない理由があったのではないか、と」(同)
( → 「週刊新潮」 2015年9月17日号 から

 上の最後には「佐野氏の案を“出来レース”のレールに乗せなければならない理由があったのではないか」という言葉がある。その理由は、電通の利権であると、私が前に指摘していた。
  → 五輪エンブレムは決着したか?
  → 五輪エンブレム、二つの謎

 今回の週刊新潮の記事によって、私の推理が正しかったことが証明されたことになる。(証言によって。)
 


 [ 付記 ]
 前出項目から、特に重要な部分を抜き出そう。
 改変作業は、当事者である永井一正や審査委員を差し置いて、森・武藤がやった……ということだ。
 しかし、森・武藤にデザインのことがわかるはずがない。彼らに細かな口出しができるはずがないし、佐野本人とデザイン論でやりとりができるわけがない。
 とすれば、その正体は? もちろん、電通だ。つまり、ここでは、改変作業をやったのは、電通だろう。途中修正案に駄目出ししたのも、電通だろう。
 すべてが密室でなされて、情報公開されない……というのも、真の実行者が表には出られないからである、と推察される。
( → 五輪エンブレム、二つの謎

 ここでは「電通がやった」と述べているだけで、人物名は特定していなかった。しかし今や、その人物名は特定されることになった。

 ──

 なお、修正案は「躍動感が失われた」という理由で、再修正を頼んだ、と報道されている。( → MBSニュース など。)
 こう述べたのは武藤事務総長だが、武藤が自己判断でそんなことを述べたはずがない。そんな高度なデザイン的な評価を出せるはずがない。また、そもそも、最初の原案からして、躍動感なんてものはなかった。だから「躍動感が失われた」という理由はもともと成立しないのだ。
 では、真相は? このとき、修正案の左下の隅を取り除いて、最終案にすることを、すでに構想していたかどうかはわからない。それでもともかく、修正案のままでは駄目だ、と判断した。では、誰が? 
 デザイナーの出した案に「駄目だ」というダメ出しをする人は、広告業界では、チームリーダーに当たる人物であり、職名は クリエイティブ・ディレクター と呼ばれる。
 そのような職名の人物は、今回の審査員にいたか? いた。
 高崎 卓馬(たかさき たくま、1969年10月1日 - )は、日本の電通所属のクリエイティブディレクター・CMプランナー・コピーライター。血液型はB型。2020年東京オリンピックエンブレムのデザイン選考の審査員。
( → Wikipedia

 こうして、いわば完成したジグソー・パズルのように、すべてのピースがきちんと嵌まった。



 【 関連サイト 】

 → 高崎卓馬@電通 [転載禁止](c)2ch.net (2ちゃんねる)
posted by 管理人 at 11:13| Comment(5) |  東京五輪・豊洲 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
後半に [ 付記 ] を加筆しました。
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Posted by 管理人 at 2015年09月20日 14:59
今回の「不正エンブレム」騒動で、佐野氏選出の「出来レース」、採択後の度重なる「改変」に暗躍した人物が電通のCD高崎 卓馬氏だというブログ主様の論考は、信憑性が高いと思います。ただ、高崎氏の単独行動かというと、そうではないような気がします。

 高崎氏は、いろいろ活躍されているとはいえ、デザインで実績がある訳でもなく、若干?45才であり、選考委員の選定、応募資格などのコンペの重要事項を単独で決め、しかも露骨な「佐野氏選定の出来レース」を仕組んだとは思われないのです。「暗躍」はさる人物の「監修」のもとに行われたのではないでしょうか。
 さる人物とは、言うまでもなく、日本グラフィックデザイナー(JADG)協会特別顧問永井一正氏(85才)です。審査委員にJADGの顧問と会長(浅葉克己氏、75才)のトップ2が入るという異常さ、応募資格の受賞歴にJADG新人賞を挙げながら、JADG賞は除くという不自然さ?(JADGの関与の濃さを薄めるためか?)永井氏なら「**仕事人」の元締めのように振る舞うことが可能だろうと思われるのです。
Posted by Nekogu at 2015年09月21日 17:04
> さる人物の「監修」のもとに

 そうだと思いますが、私はたぶん電通の重役だと思います。電通の利益を狙う主体。彼はその手先でしょう。

 一方、永井氏の方は、高崎氏に操られた人々の一人だと思えます。同類は、武藤・森。
Posted by 管理人 at 2015年09月21日 18:02
>さる人物

私は、違うと思います。
それは、彼の直属の上司「古川氏」です。
高崎氏は、
彼の野望を具現化してくれていました。
Posted by 龍 at 2015年09月23日 13:43
>さる人物

憶測だが。電通・古川氏。彼のの履歴、
および彼の新しい広告会社のあり方の理論。
調べて知ってほしい。聞くに値する理論である。

今後、新聞・テレビのこれ以上の媒体収入が望めない、ネットの力に太刀打ちできない。TTP問題では、YV放映権や公告会社にも影響が出る。とすれば、電通はどうやって生き残るのか?。その、尖兵として、古川氏をトップに、新チーム(会社)を作った。
それは、電通の新しい利益確保の方法論であり、役員の了解事項。それをオリンピックで具体化させたのが、今回の「高崎氏」。今回、彼の行動は、サントリーへの売り込みを含め、上司である「古川氏」了解の可能性が、極めて高い。「佐野氏」がヘタを打たなかったら、バレなかった。「古川氏」も電通幹部への道も閉ざされた。
Posted by 辰 at 2015年09月24日 07:18
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