2015年09月03日

◆ 多摩美が佐野作品を削除

 多摩美のサイトに掲載されていた佐野研二郎の代表作が、削除(公開停止)されてしまった。 ──

 前項 では、佐野研二郎の代表作として、多摩美のサイトに掲載されていたサイトを紹介した。(代表作の画像つき。)
  → http://www.tamabi.ac.jp/prof/pr/adv.htm

 これは、昨日の深夜の段階では、きちんと表示されていた。
 ところが、今では、この作品が削除されてしまった。脱殻のようなページだけが残っている。

 つまり、著名な広告賞を四つも受賞した、佐野研二郎の代表作が、「なかったこと」にされてしまったも同然だ。少なくとも多摩美としては、その方針である。

 ──

 いったいどういうことかと思って、検索してみたら、こういう事情だった。
 佐野氏が教授を務めている同氏の母校・多摩美術大(東京都)は、大学ポスターを含む他の盗用疑惑で、理事会の討議次第では来年以降に予定する講義が取りやめられる可能性があることを示唆。
 同大の総務課によると、エンブレム問題に関しては「組織委員会が見解を示していますし、当校としては問題にするつもりはありません」と、撤回が決まったものの不問にする構え。ただ、問題となるのは、先月中旬に発覚したサントリーのキャンペーン賞品デザインと、数日前からネット上で指摘されている同大学の広告シリーズポスター「MADE BY HANDS.」の盗用疑惑だ。
 特に「MADE―」は、大学に関わる問題とあって重要視。総務課では「近日中に行われる予定の理事会で、間違いなく議題として上がるのではないでしょうか」としている。現在、大学は夏休み中で、学内では騒動となっていないが、学外からメールなどによる指摘が届いているという。
 同課の担当者は「理事会の結論次第では、佐野氏の講義が行われなくなることもあるのか」との質問には、「その可能性は否めないと思います」とした。理事会の緊急討議次第では、来年以降に予定されている「佐野プロジェクト」と名付けられた3、4年生の講義がなくなる可能性がある。
( → 2015年9月3日 スポーツ報知

 他に、次の記事もある。
  → 佐野氏母校の多摩美大困った…13年ポスターに疑惑

 こういうふうに世間で話題になったことで、多摩美としても問題を放置できなくなったようだ。



 [ 付記 ]
 それにしても、ここまで来ると、もはや「すべてを失った」という状況だ。業界内で生きていくことも困難だろう。あらゆる仕事を失いかねない。その一方で、事務所の維持には、莫大な金がかかる。
  → MR_Design(佐野研二郎代表)のオフィスがオシャレすぎ
 このままだと、収入がないまま莫大な支出を迫られ、破産しかねない。人生そのものが破滅になりそうだ。

 思えば、サントリーのトート・バッグの件が話題になった時点で辞退しておけば、これほどひどくはならなかっただろう。なのに、あくまで「おれは正しい、パクリはしていない」と言い張ったせいで、徹底的に絞られて、すべてを失うハメになった。
 すべてを望んだせいで、すべてを失うことになった。

 ──

 なお、私は前に、次のようにコメントしておいた。
 佐野研二郎は、もはや自発的にデザインの撤回を申し出るべきだ。

 一方、本人が何もしないでいると、どんどん世論の糾弾を浴びて、本人がぼろぼろになる。自殺行為も同然だ。
 巨大な敵から巨大な攻撃を受けているときには、白旗を掲げるのが、生き延びるための唯一の策だ。
 無為無策でいると、そのうち、原爆を落とされて、莫大な損害をこうむるだろう。
( → コメント by 管理人 at 2015年08月30日 10:17

 ここで忠告したとおりになってしまった。(上記を書いたのは 30日だが、その翌日の 31日に、多摩美のポスターの盗用が発覚した。 → 別項



 [ 余談 ]
 消えた画像はどこで見られるか? 
 当の画像が公開されなくなったので、何とか保存しようとして、Google キャッシュを探したり、魚拓を探したり、Web Archive を探したりしたのだが、どこにも残っていなかった。すべて削除済み。
  ( ※ というか、もともと魚拓不可という設定になっていたらしい。)

 ──

 かくて、せっかくの作品が、もはや見られなくなった状態だ。
 ただし、必死に探すと、いくらかは見出すこともできる。たとえば、これだ。(サムネイルのみ。)
  → http://j.mp/1JPHP3y
   
 こっちのサイトもある。
  → http://www.dandad.org/awards/professional/2014/branding/23324/tamabi/
  → http://www.spoon-tamago.com/2013/05/09/made-by-hands-tama-art-university-ads-by-kenjiro-sano/


 なお、佐野研二郎のサイトは、現在、閉鎖されているのも同然なので、何の情報も見つからない。
 


 【 参考 】

 参考として、前項で掲載したサムネイルを、再掲しておこう。

tamabi.gif
posted by 管理人 at 19:59| Comment(3) |  東京五輪・豊洲 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
>「佐野プロジェクト」と名付けられた3、4年生の講義がなくなる可能性がある。

今回のことを反面教師として、画像の扱いについて、新たな講義が設定される可能性がある。
Posted by senjyu at 2015年09月03日 20:37
多摩美大卒業制作の最優秀賞に「いわさきちひろ」作品のパクリ疑惑が発生中です。見た瞬間アカんやろって感じです。
Posted by 京都の人 at 2015年09月03日 23:18
正にご本人は袋叩きの様相を呈したまま落着しそうなわけです。

一方、多摩美のサイトのActivity Newsにあった、
”2020年東京五輪公式エンブレムに統合デザイン佐野研二郎教授のデザインが選出されました”
も削除され、五輪エンブレムに関し何事もなかったかの装いになっています。

教授選任の選任者責任を問われる前に火種を隠滅ということでしょうか。

次々に盗用や模倣疑惑が巻き起こり、佐野研二郎オリジナルのデザインは一体何処にあるのか、といった状況です。

過去の華々しい作品について何故精査されていなかったのか、早い段階で露呈し、批判されていればここまでの騒動にはならなかったかと...教授職も五輪エンブレムの応募資格も獲得できなかったかもしれませんが。

全く門外漢ですが、デザイン業界自体がお手盛り業界との誹りを免れないのでは、と思った次第です。
Posted by 作業員 at 2015年09月04日 09:58
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