2015年04月28日

◆ 地震のときは疎開を

 地震のときは被災地から疎開をした方がいいだろう。被災地に留まるのは好ましくない。 ──

 ネパールで大地震が起こったが、水や食糧が不足しているそうだ。
 水や食べ物が足りず電気の供給も停止されており、....
( → NHKニュース
 給水用トラックに長い行列ができていた。
( → ロイター 2015年04月27日

 別の記事によると、「今はまだ手元に水があるが、もうすぐなくなってしまうので、そのときが心配だ」という声もあった。

 こういう状況では、延々と水や食糧を補給し続けるよりも、人間をそっくり地方へ移動させてしまう方が効果的だ、と思える。生活基盤が残っている人は別として、生活基盤がすっかり破壊されてしまったような人ならば、被災地に留まる理由もないからだ。あえてこんなところで暮らす必要はない。

 ──

 それで思ったのだが、日本でも同様のことが成立するだろう。
 現状では、「被災地の避難所(学校の体育館など)に、すし詰め状態で何カ月も暮らす」というのが、標準らしい。下記のように。
  → 被災地の避難所のすし詰め状態(画像)

 こんなところで暮らしていたら、病気にもなりやすいし、インフルエンザは容易に蔓延するだろう。当然、高齢者の死者も続出するだろう。(というか、実際に続出したようだ。)
 高齢者でなければ、「夫婦でエッチできない」という問題が生じるので、そのままインポになりかねない。どっちみち、少子化の問題を悪化させる。

 こういうのは、好ましくない。だから、被災地に留まるという方針をやめて、被災地以外に疎開するという方針を打ち出すべきだ。少なくとも、それだけの選択肢を呈示するべきだ。
 ところが、現在の地震対策では、その方針がすっぽりと欠けている。あくまで「現場に留まって、避難所で過ごす」という方針だけだ。
  → 南海トラフ巨大地震対策について(最終報告)

 この文書では、「飲料水や食糧が不足することが見込まれる」と書いているのだが、あくまで「備蓄や避難所の整備をしよう」という方針があるだけだ。
 しかし、備蓄なんかはいつかはなくなるし、水道やガスや電気が寸断した地域はなかば死んだ地域なのだから、そんなところに暮らすべきではないのだ。
 また、避難所が劣悪な住環境であり、人が長期間にわたって住むべきではないという点は、先に述べたとおり。
 
 さらに言えば、もう一つ重要なことがある。こうだ。
 「南海トラフ地震では、東日本大震災よりも、はるかに多数の被災者が見込まれる」

 
 東日本大震災では、津波と原発の被害が大きかったが、東北という人口密度の低い地位が被災地であったことから、被災者の総数は巨大というほどではなかった。死者や2万人を割っている。
  → Wikipedia

 一方、南海トラフ地震では、死者数ははるかに多くなりそうだ。最大では 32万人にもなると想定されている。
  → 【南海トラフ巨大地震】 死者最大 32万人

 主に人口密度の違いで、これほど多くの死者が出そうだ。とすれば、死者以外の被災者も、非常に多数になるだろう。それらの人々を避難所で収容しても、水や食糧の補給が大変になる。特に、水道やガスや電気が寸断した地域では、なおさらだ。

 というわけで、人々の疎開を対策に入れることを、私としては提案したい。



 [ 付記 ]
 輸送手段が問題だ、と思われるが、あまり心配しなくていい、と思う。
 (1) 水や食料を何十回もくりかえし運ぶのに比べれば、人間を1回だけ運ぶ方が、はるかに簡単である。
 (2) 水や食料を運んだトラックは、帰りは(荷台が空の)空トラックとなっているから、そこに人間を乗せれば、被災地の外に運び出せる。

 ※ ただし、トラックの荷台に人間を乗せるのは、現行法規では違法だ( → 出典 )。ゆえに、地震のときの緊急時には例外として合法となるように、法改正をする必要があるだろう。
 


 【 関連項目 】

 避難所よりももっとひどいのが、仮設住宅だ。
 1世帯あたり500万円以上の大金をかけて仮設住宅を建設して、数年後には捨ててしまう。こんな馬鹿げたことをやっていれば、金がいくらあっても足りない。そんなことをするくらいなら、全国にある空き家を使えばいいのだ。それなら、無駄が生じないし、コストも低く済む。
 この件は、前に何度も述べた。
  → 被災地からの脱出・移転
  → 震災復興の無駄遣い
  → 仮設住宅はやっぱりダメ
  → 地震で仮設住宅を設置するな
  → 仮設住宅の問題の根源
  → 復興住宅の無駄
  → 南海トラフ地震と仮設住宅

 なお、内閣府の有識者会議は、私の方針と同じことを提言した。「仮設住宅の建設よりも現金給付を」というふうに。
  → 仮設住宅からの転換
 ところが、これが実現される見込みがないようだ。相も変わらず、避難所と仮設住宅を重視しつつある。「民間の空き家を利用しよう」という政策は実現されていない。困ったことだ。

 この分だと、南海トラフ地震のときには、避難所で多数の死者が出そうだ。ちなみに、東日本大震災では、仮設住宅による死者数が 2900人以上となった。別項 から転載しよう。
 東日本大震災の関連死は昨年9月30日現在で10都県の2916人にのぼり、福島が1572人で最も多い。原発事故で避難指示が拡大する中で移動の繰り返しを余儀なくされ、負担が大きかったとみられる。
( → 朝日新聞 2014-01-15

 仮設住宅による死者数が 2900人以上。南海トラフ地震では、被害者が最大で東日本大震災の 10倍と見込まれるので、仮設住宅の死者だけで、2万人を突破して、東日本大震災の死者総数を上回ってしまいそうだ。
 仮設住宅や避難所なんてものにこだわると、それは、東日本大震災を上回る死者をもたらすのだ。地震よりも怖いのが、政府の愚策。(仮設住宅に)莫大な金を投入することで、死者を減らすどころか増やす。狂気の沙汰だ。
( ※ 疎開させれば、その問題はなくなるのだが。)
posted by 管理人 at 19:45| Comment(4) |  地震・自然災害 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
トラックの荷台に人を乗せるのは自衛隊が兵士を乗せるのに既にやっているので、何か例外措置のようなものがあるのではと思います。
ただ、兵士のように屈強な人であることが前提の乗車ではないので、自衛隊のトラックと同じただの板で作ったロングシートだけというのでは急ブレーキの時などに危険ではありますね。
(人間をバンニングするためのリターナブル資材の開発が必要ですね)
Posted by クルマ好き at 2015年04月29日 08:38
作家の冲方丁さんも同じような主張をされていました↓
http://www.tokachi.co.jp/news/201103/20110327-0008498.php
Posted by u.t at 2015年05月04日 20:39
↑ 拝読しました。
 この人の発言は、2011年03月27日 のもので、「経済活動が可能な地域に一刻も早く移住することを考えるべき」という趣旨です。中長期的な話ですね。
 この件は、私も語ったはずで、調べてみたら、2011年03月20日 に記してあります。
 「被災地から人々を移転させよう、という声が、17日頃から上がってきた。被災した東北と、停電した関東を除いて、西日本に移住させよう、という趣旨」
 → http://openblog.meblog.biz/article/4311822.html

 ──

 一方、本項で述べているのは、災害発生直後のことで、「生命を守るため」という趣旨です。

 ちなみに、現在のネパールでは、飲料水がないため、汚れた水を飲んでいる人が多いそうです。このままでは伝染病も発生しかねない。(糞尿を通じて、汚れた水の飲用から、伝染病へ。)こうなると最悪だ。
 したがって、災害発生後、ただちに大量の人々を地方へ疎開させるべきだ、という趣旨で、本項は述べています。

 話は似ているのだが、ちょっと違う。直後の話か、中長期の話か。どちらも疎開ではあるのだが。
Posted by 管理人 at 2015年05月04日 22:31
全く同感。少なくとも子供は疎開を認めるべきですね。大人と違って復旧の役に立つわけでも何でもなく、ただ単に地域の人口を減少させたくないから子供を疎開させないのは許せませんね。
Posted by 被災地総疎開 at 2015年08月09日 02:10
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