この話はもう、うんざりした人が多いだろうが、コメディみたいに面白い話があるので、紹介する。
(1) 60万円の請求
《 小保方氏に 60万円返還請求 理研 》
理化学研究所は 20日、小保方晴子元研究員に研究費の一部として論文投稿料約 60万円を返還するよう求めると発表した。
( → 朝日新聞 2015-03-21 )
(2) 弁護士経費が 2820万円
《 理研、調査に8360万円 》
STAP細胞論文問題で、理化学研究所が論文不正の調査や検証にかけた一連の経費が総額 8360万円に上ったことが分かった。
(内訳)
法律事項など専門家への相談(弁護士経費など) 2820万円
( → 毎日新聞 2015年03月21日 )
再実験などの実験経費がかかるのはまだわかるが、弁護士経費などに 2820万円というのは呆れる。最終的に 60万円を請求するために 2820万円もかけている。
特に、最後に 60万円を請求する件だけに限っても、この件で 300〜 1000万円ぐらいはかかっているはずだ。(ここが弁護士にかかる最大の箇所だ。他は訴訟や交渉にはならないのだから、弁護士は不要である。)
呆れるね。最終的に 60万円ぽっちを得るために、300万円以上(最大で 2820万円)をかけているわけだ。一体、何のために弁護士なんかに無駄金を払っているんだ? こんなのは科学的な検証とは何も関係がないはずだ。
そもそも、小保方さんを訴えようなんていう攻撃的なことをしなければ、この費用はまるまる浮いたはずだ。理研が科学的な真実を追究するだけに専念して、小保方さんを処罰せよなんていう邪心をもたなければ、この莫大な金は浪費されずに済んだはずだ。
──
結論。
小保方さんのなした悪(≒ 悪意ある不正)は、最大でも 60万円だけ。(それも、本人が支払い拒否できる余地が大きい。悪意でなくミスにすぎなければ、支払いの必要はない。)
理研のなした悪(≒ 浪費)は、2820万円。(確定。)
どっちの悪が大きいかは、一目瞭然だ。
まったく。何やっているんだか。ほとんどコメディだ。ドタバタ喜劇ふう。どうせ神戸でやるなら、そばの吉本でやれ。
【 関連項目 】
STAP 事件そのものについて「真相は何か?」を知りたければ、下記項目に まとめ がある。
→ STAP細胞事件の総括 1
より詳しく知りたければ、項目一覧を。
→ カテゴリ項目一覧
上手に論文を仕上げることに血道を上げる前に、理研が責任をもってきちんとした検証をするべきだった。
実験科学では当然過ぎる手続きを端折ったところに、科学の根底に必要な誠意の欠如があり心配なところ。
費用の正当性を論文で発表して、査読でも受けたらいいと思う。