2014年12月23日

◆ STAP細胞事件の総括 3

 STAP細胞事件の責任は、誰にあるか? 実験ミスをした小保方さんよりも、プロジェクトを推進した上層部であろう。 ──

 小保方さんは実験ミスをしただけであり、ただの無能のボンクラ研究者であるにすぎない。この程度のボンクラ研究者は、掃いて捨てるほどいる。
 ではなぜ、今回は特別に大きな事件になったのか? ……そこを考えれば、誰に責任があるかがわかる。

 では、誰か? 

 (1) 任命者

 第1に、このプロジェクトを推進した人々である。つまり、理研・神戸の首脳部だ。小保方さんをプロジェクトのリーダーに抜擢した(任命した)という組織の全体に責任があると言えるが、特に、その首脳部に責任がある。首脳部といっても、たくさんいるが、一番の責任は、竹市・センター長と、笹井・副センター長だろう。この二人が小保方さんをプロジェクトリーダーに抜擢することとに大きく関与した。

 (2) 監視者

 任命したあとで、プロジェクトの監視をすることが必要だ。(理研の上層部が。) ところが、これが十分ではなかった。
 特に問題なのは、再現性の確認をしなかったことだ。実験を推進するのならば、小保方さん自身が再現実験をするのでなく、第三者による再現実験も必要だった。特に、普通の実験ではなくて、「学界の常識を根本的にひっくり返す」というような研究であるならば、実験ミスを疑って、再現性をチェックするべきだった。仮に、ここで「再現性がなかった」と判明すれば、問題は起こらなかったはずなのだ。この件は、前にも述べた。
根源は何か? …… 次のことだ。
 「実際には成立しない実験だったのに、チームの誰一人として再現実験で確認しなかったこと」
( → STAP細胞事件を評価する

 ここでは、チームで再現実験による確認がなかったことを指摘した。そして、そのことを、理研の上層部も理解しておくべきだった。その上で、理研の上層部は、チームに対して、「別人による再現実験をせよ」と指導するべきだった。
 なのに、そうしなかった。ここに根源的な問題がある。

 (3) 若山さんの再現失敗

 特に重要なのは、若山さんの再現実験失敗だ。彼は実際に自分で再現実験を何度もやって、ことごとく失敗していた。ならば、そのことをはっきりと明示するべきだった。
  ・ 笹井さんに報告するべきだった。
  ・ 組織の上層部にも報告するべきだった。

 このように報告した上で、「再現性が取れないので、この実験は実験ミスである公算が大きい。論文を取り下げるべきだ」と強く主張するべきだった。
 実際には、そうしなかった。むしろ、笹井さんが強引に論文をパスさせようとするのを看過していた。ここでは、「口出しできない」という気の弱さもあったのだろうが、やはり、責任は重大である。彼が「再現性が取れない」とはっきり大声を上げていれば、今回の大問題は最終的は避けられたはずなのだ。……少なくとも、その時間的な余裕は、Nature 掲載が実現する当日まではあったはずなのだ。
( ※ 発表の直前ですら、その声を上げることはできたはずだ。)

 ──

 以上のようにして、責任は理研の上層部にあった、と結論できる。
 では、それで話は片付くか? いや、まだその先がある。
 そもそも、このような問題が起こったことの背景には理研の体質がある。たとえば、次のことだ。
  ・ 特許を重視して、研究に関して秘密体質であった。
  ・ 大々的に成果を発表して、世間の耳目を引こうとした。(記者会見など。)

 これらは、研究そのものよりも、あまりにも娑婆っ気が強すぎる。そして、そのことのせいで、世間の耳目を引きすぎたことが、かえって逆効果になってしまったのだ。(もっと地味にやっていれば、こんなことにはならなかっただろうに。)

 では、なぜ? それほど大々的に世間の耳目を引こうとしたのか? 欲深だからか? 功名心が強すぎたからか? いや、文科省がそういう方針を取るからだ。
  ・ 研究者は自分で研究費を稼げ
  ・ 研究では特許による利益を重視せよ
  ・ なるべく目立つ大型プロジェクトをやれ
   ( 重点項目への集中)


 こういう方針を文科省は推進した。そして、その方針に従わないようなマイナーな研究についてはどんどん研究費を削減しようとした。

 何のことはない。STAP細胞事件を引き起こすような研究体質は、文科省そのものの方針だったのである。
 比喩的に言えば、自動車の運転手に対して、「アクセルを踏め。どんどん踏め。スピードをアップしろ。ブレーキのことなんか気にするな。注意よりもスピードが大切だ」とけしかけるようなものだ。そのせいで、スピードの出し過ぎで、カーブを曲がれなくなって、崖から落ちてしまう事故が起こった、というようなものだ。
( ※ これと似た例は、たまにある。崖で急カーブを曲がれずにバスが落ちてしまった、という例がある。)

kyukaabu.jpg
出典:Wikipedia


 STAP細胞事件を見て、責任追及するのはいい。だが、小保方さんをいくら追及したところで、彼女は自分が何を間違えたかもわからないのだから、追及しても無駄である。「自分の能力を超えたことをやれ」といくら主張したところで、将来の事件再発を防ぐ効果はない。
 むしろ、日本における組織そのものを抜本改正するべきだろう。
  ・ 研究組織における自己チェック機能の向上
  ・ 文科省の結果至上主義(成果主義)を改める

 こういうことこそ、事件のあとでやるべきことだ。

 ところが、現実には、「小保方さんに厳しい処分をせよ。そうすれば事件の再発を防げる」と主張する人が多い。(たとえば片瀬なんとかさん。)
 しかしそれは、「自分の能力を超えたことをやれ」というのと同等だから、無意味なのである。たとえば、次のことと同じだ。
 「テストで間違いをする人が多くて困る。そこで、テストで間違えた人には、厳しい処罰をすればいい。そうすれば、誰もが間違いをしなくなり、全員が百点満点を取れるようになるだろう」
 「下り坂でブレーキがおかしくなってバスが落下したのであれば、落下したバスの運転手(死者)を処罰すればいい。そうすれば、死者が生き返ったあとで、反省するだろうから、事故の再発はあり得ない」
 こういう非論理的なことを主張するのと同様だ。今の日本は、こういう滅茶苦茶な人たちばかりだ。

( ※ ちなみに、航空事故では、「処罰よりも原因解明を優先する」という方針がある。これこそ科学的な立場だ。「処罰することが大切だ」とばかり主張する連中とは大違いだ。)



 【 関連項目 】

 本項とほぼ同趣旨のことは、すでに何度か述べた。

  → STAP細胞事件を評価する
   ※ 再現実験をしなかったことが問題だ、と指摘する。

  → STAP:組織的関与が発覚
   ※ 「組織に問題があった」と指摘する。

  → STAP事件の真相は 2[原因]
   ※ 組織に問題があったとしても、組織解体は解決策にならない、と指摘する。原因究明が大切。

  → STAP細胞事件の背景
   ※ 文科省の結果ばかり重視する方針の問題を指摘する。
 


 【 シリーズ項目 】

  → 総括 1
  → 総括 2
  → 総括 4
  → 総括 5
posted by 管理人 at 20:21| Comment(28) |  STAP細胞 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
彼女は夏以後、一所懸命に実験ミスの再現性を得ようとしてたんですね。そりゃ魂の限界を超えます...。
Posted by 京都の人 at 2014年12月23日 23:34

このブログ管理者さまの総括3も、私には概ね同意できるものです。
ただし、古市は竹市の誤りです。

STAP騒動/事件の、科学的側面での責任は著者・出版社で済みますが、社会的責任も問われなければならないでしょう。私が得た情報が少ないだけに、多くを語れないのですが、責任者の筆頭は竹市氏でしょう。にもかかわらず、センター長としての振る舞いが、まるで窺えませんでした。彼は大学でも学部長などの組織運営の責任者を経験したことがなかったのではないでしょうか。

笹井氏の振る舞いも、私には違和感がありました。論文の「手直し」を依頼されたとき、私だったら、まず、それまでの論文の経緯を検討することから始めると思います。それなのに笹井氏は、却下された論文の査読者の意見を読んでいないということでした。私には考えられません。若山氏には、記者会見によると、書き直し論文が完成して、投稿直前に送ったことのようです。この経緯も不可解です。
Posted by Nekogu at 2014年12月24日 10:18
若山さんは、確か、理研で、小保方さんの指導のもと、一度、STAP細胞の再現に成功していたと言っておられました。
一度でも、成功したという認識を持てば、山梨に移ってからの失敗は、自分の技術の欠陥に原因があると考えるのは自然に思います。

* * *

しかし、小保方さんは今回の検証実験で、細胞に関して自身の論文内容を再現できませんでした。
となると、若山さんが、小保方さんの指導のもとでの、理研での再現実験の成功というのは、いったい、何だったのかという疑問が残ります。

その時の、成功の基準は何だったのだろうという疑問です。
Posted by 水鳥 at 2014年12月24日 10:33
(1)は納得。
(2)、(3)はどうでしょう。

今回は笹井さんという指導的な立場の人が置かれたとはいえ、小保方さんは一応PI。
つまり大学の研究室で言うと教授や准教授にも相当するわけで、それに学長が監視者を付けたり、外部協力者が研究に口出しするっていうのはそれはそれで変な話です。
そこまで信頼出来ない人間には、そもそも研究室を一つ持たせるべきではないでしょう。
今回はPIに押しておきながら笹井さんを指導的な立場に置いたりと、中途半端だったのが問題だと思います。
PIではなく笹井さんの研究室の研究員の一人とするか、PIにするなら完全に独立させるべきだったと思います。
前者なら実験ミスあるいは捏造を防ぎやすかったでしょう。
後者なら笹井さんら共同研究者や理研の上層部の対面は今より保たれたでしょう。
Posted by FOX at 2014年12月24日 18:07
nekogu >  古市は竹市の誤りです。

 ご指摘ありがとうございました。修正しました。

水鳥 > 若山さんが、小保方さんの指導のもとでの、理研での再現実験の成功というのは、いったい、何だったのか

 若山さんが小保方さんの指導の下で実験をしたあとで、そのシャーレを小保方さんに渡して、培養を依頼しました。その培養の過程で、汚染(コンタミ)が発生した、と推定されます。それですべてが説明できます。
 若山さんがやったのは、
   STAP細胞の作製 → 培養 → 胚に挿入してキメラマウスの作製
 という3段階の過程の1,3段階です。2段階目のところは小保方さんが担当していました。こうして大幅に増殖した細胞を若山さんに渡しました。これが、汚染で混ざった ES細胞だったわけです。
 この件、どこかで記述済み。

FOX > 学長が監視者を付けたり、外部協力者が研究に口出しする

 そうじゃない。本文をきちんと読んでください。こうです。
 「理研の上層部は、チームに対して、「別人による再現実験をせよ」と指導するべきだった。」
 実験中に監視する必要はないです。また、外部協力者が研究に口出しするわけでもない。「内部できちんとやれ」と指導するだけです。要するに、「研究の基本原則をきちんと守れ」と言うだけ。「当然やるべきことをやれ」と言うだけ。換言すれば、「当然やるべきことをやっているかどうかをチャックして、やっていないと確認したら、やるべきことをやれと促す」というだけ。
 当り前でしょ。このくらいは。
 (2) は「当たり前のことをやれ」と言っているだけです。換言すれば、今回は、当たり前のことをやっていなかった。

> 今回はPIに押しておきながら笹井さんを指導的な立場に置いたりと、中途半端だったのが問題だと思います。

 そうです。別項で「船頭多くして……」と述べた通り。いずれにせよ、ここには組織的な問題があったわけで、それが本項や前出項目でのテーマとなっています。ただの個人の偶発的事件ではなくて、組織的な問題があったのだ、という趣旨。
Posted by 管理人 at 2014年12月24日 19:34
ブログ管理者さま

Fgf4環境では、ESは全滅すると丹羽氏が、再現失敗会見で古田女史の質問途中で答えられました。気になったのでやってみたとおっしゃっています。
 しかしながら、若山氏は「FI-SCを樹立して、キメラを作る実験は行った」と言っておられます。ご見解は?
Posted by stwatch at 2014年12月24日 21:24
> stwatch

 論理的に考えれば、一通りしかないでしょ。
 丹羽さんが使ったのは、ES細胞で、結果は全滅。
 若山さんが使ったのは、コンタミのES細胞で、キメラ作製。

 本人がそれを何と呼ぶかは関係ないんです。結果のデータしだいで、それが何であるかが判明する。
Posted by 管理人 at 2014年12月24日 22:52
>「理研の上層部は、チームに対して、「別人による再現実験をせよ」と指導するべきだった。」
「当然やるべきことをやれ」と言う

管理人さん風に言うなら、誤読です。
私が言いたいのは、そもそもそういう風に改めて指導をする必要がある人間をPIにするのがそもそも間違いであると言うことです。
「当然やるべきことをやれ」と言う必要がある人間を、PIにするのが間違いということです。
定期的な研究倫理に関する講習などの開催は推奨すべきですが、今回みたいに個別に指導が必要なレベルの人間をPIにしてしまったのが間違いということです。

それとも管理人さんの考えは、小保方さんに限らず理研は全研究室の研究状況を把握し、全ての論文を事前にチェックして一々指導を容れろということでしょうか?
普通どの大学や研究所であっても論文の投稿はPIレベルで調節するものですが、学長や所長レベルでのチョック機構を作るべきだという主張なのでしょうか?
現実的とは思えませんしデメリットの方が大きいと私は思いますが、それなら御説納得です。
Posted by FOX at 2014年12月24日 22:53
> 改めて指導をする必要がある人間をPIにする

 違いますよ。
 (1) 指導する相手は小保方さんではなくて笹井さんです。
 (2) 指導する必要があることになったのは、人間のせいではなくて、前代未聞の異常な実験結果に対してです。普通の実験に対しては、その必要はありません。常識はずれの異常な実験結果だからこそ、再現実験が必要なのです。

 本項では上記の趣旨で書いてあります。本文を読めばわかると思うけど。
Posted by 管理人 at 2014年12月24日 23:09
指導する相手が笹井さんかどうかも、実験結果が常識外れかどうかも私の主張には関係ありません。
それこそ読めばわかると思いますが。

まあ、管理人さんはこうなるとまず折れることの無い人だ思いますので、確実に平行線になるので返信は結構です。
Posted by FOX at 2014年12月24日 23:55
> 私の主張には関係ありません。

 まあ、私は FOX さんの主張には言及していません。私自身の見解を述べているだけです。

 続きで言うと……
 ハイリスク・ハイリターンが他の研究を組織として推進する(認めて予算を付ける)のは別に構わないが、それならそれで、ハイリスク型の研究にはリスクへの対処が組織としても必要だ、ということです。
 普通のローリスク型ならば研究者に任せっぱなしで構わないが、ハイリスク型の研究に対しては組織としても何らかの対処が必要でしょう。そもそも、記者会見とか何とかでも大々的に推進したわけで、アクセルばかりは組織の後押しがあって、リスクに対しては組織は知らんぷりというのでは、無責任すぎる。
 以上のことから、以下についての返事はわかりますね? 

> 小保方さんに限らず理研は全研究室の研究状況を把握し、全ての論文を事前にチェックして一々指導を容れろということでしょうか?

 ──

> 今回はPIに押しておきながら笹井さんを指導的な立場に置いたりと、中途半端だったのが問題だと思います。
> PIではなく笹井さんの研究室の研究員の一人とするか、PIにするなら完全に独立させるべきだったと思います。

 これをもって FOX さんの主張であるとするならば、この件は「船頭多くして〜」などの言葉で、すでに私が何度も述べています。「総括1、2」 および そのリンク先を参照。
Posted by 管理人 at 2014年12月25日 00:08
>ちなみに、航空事故では、「処罰よりも原因解明を優先する」という方針がある。これこそ科学的な立場だ。「処罰することが大切だ」とばかり主張する連中とは大違いだ。


 素晴らしい主張ですね。STAP事件は、ひとつのエラーを端緒に事態が拡大していった典型例として記憶される事件です。ここから何を学ぶべきかわかります。そこには意図的なものと意図しないものとが集積していって、ついには簡単に(少なくとも当事者達には)検定できない状況(ブラインドネス)に陥った。第三者的に俯瞰で眺めれば山中を彷徨っていることは容易にわかるのに、当事者達は遭難してしまった(本当に死者まで出た)。これに責任論を押し付ける某女史のような教条主義では教育者やリーダーとは、とても言えない。「マナー」や「お作法」で防止しようなど、あまりに初等教育の教師的すぎる(分子生物学会の主張は、まるで学級会の追求のようだった。第18期の幼稚な人達が退陣し、良かった。)。
 ヒューマンエラーは起こるものだし、研究者は本来、野心家です。管理人氏が言うようにシステム論的にエラー防止策を考えてゆくべきでしょう。御巣鷹山の飛行機事故と、その後の対応を思い出しました。しりもち着陸のパイロットや圧力隔壁の整備士に墜落の責任がある訳ではない。
 Yamanaka氏が実験エラーに対する対応策を発表しました。かなり自衛的な印象もありますが、世の中に常に新発見を問うてゆく研究者として、本事件を自戒的に捉えている事がわかります。その点でも彼は一流ですね。
Posted by おばこ at 2014年12月25日 04:15

> 実験エラーに対する対応策

 というのは、 これですね。

>  山中教授は平成18年にiPS細胞の作製を発表した際、自身の実験結果を「疑ってかかった」と話す。実験担当者に何度も確認し、別の研究者に再現してもらったという。「それでようやく、再現性は間違いないだろうと発表した」と述べ、常識を覆すような研究は特に慎重な確認が求められるとの認識を示した。
>  山中教授は「(指導する)個人に任せるのではなく、組織として(不正を)未然に防ぐ体制を敷いていくしかない。理想論では無理だ」と話した。

 → http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141223-00000089-san-soci

 本項の趣旨に沿っていますね。
Posted by 管理人 at 2014年12月25日 07:30
山中教授の主張は正しいのだが、一部認識違いがあって、

小保方氏自身は若山氏自身の前で何度も成功をしているのですよ。丹羽氏の前でもね。
(それだけ目の前で成功しているから、私は捏造説をとってますが)
小保方氏の指導の下、自身でも成功したと若山氏は語っている。
チェック自体はしていたと考える。

若山氏や丹羽氏が小保方氏の実験を最初から最後まで監視するべきではあった。

三重、四重のチェック機構がシステムとして必要でしょう。
Posted by 掲示板常連 at 2014年12月25日 09:39
>  小保方氏自身は若山氏自身の前で何度も成功をしているのですよ。

 違いますよ。人が見ているところでは普通に実験をやっていたけれど、人も見ていない培養の段階でコンタミが起こったのです。前に述べたとおり。
 本欄のコメントの
   管理人 at 2014年12月24日 19:34
 の箇所を参照。

> チェック自体はしていたと考える
> 三重、四重のチェック機構がシステムとして必要でしょう。

 学生の実験じゃあるまいし、チェックは不要です。
 必要なのは、他人による再現実験です。山中さんもそう述べている。
 あなたの主張は「捏造をなくすための方法」だから、意味がない。必要なのは「実験ミスをなくす方法」です。「捏造をなくすための方法」なんか、いくらやったところで、事件の再発は防げません。
Posted by 管理人 at 2014年12月25日 13:03
>新たに不正と認定された一つは、細胞の増殖率を比較するグラフで、人工多能性幹細胞(iPS細胞)の開発を発表した山中伸弥・京都大教授の論文(2006年)中のグラフと酷似していると指摘されていた。

新しくこんな不正が調査委員から報告されたようです。
事実なら実験ミスでも写真の取り違えでもなく、他人のデータの改ざん流用。
正式な発表は明日ということですので、詳細が待たれますね。
Posted by FOX at 2014年12月25日 17:38
↑ その件は、NHK が報道して、すでに話題になったものです。本サイトでも言及済みです。

  → http://openblog.meblog.biz/article/23434215.html

 要点を言えば、下記の通り。(抜粋・転載)

 ──

 ただ、私としては、ここで「小保方さんがずさんにやった」という可能性も捨てきれない。「実際に実験ノートをきちんと取って、その数値データからきちんとグラフ化した」という正しい操作を取らず、もっといい加減にヤマカンふうにグラフを作った可能性も捨てきれない。……その意味では、ある種の「不正」はあったかもしれない。
 だが、だとしても、それは本質的な意味での「捏造」ではないのである。たとえば、「どうせ単調増加で増えていくのだから」という理由で、何カ所かのデータを入れたあとで、途中のデータ(黒丸または白丸)を勝手に想像で入れてしまったのかもしれない。 (^^);
 これは、厳密に言えば「捏造」だが、「事実に反する」という意味ではなく、ただの「ズボラ」「手抜き」であるにすぎない。

 さらに言えば、もっと決定的なことがある。ここで示されたデータは、実は、STAP幹細胞と呼ばれているが、実際には ES細胞であったはずなのだ。とすれば、両者がそっくりなグラフになることは自明なのである。

 ──

 以上は、抜粋・転載です。
Posted by 管理人 at 2014年12月25日 19:20
NHK の報道については、前出項目似、次の話を加筆した。(転載)

 ──

※ 理研の報告書 2014-12-25 (<A HREF="http://www3.nhk.or.jp/news/html/20141225/k10014274701000.html" target="_blank">NHK</A>)では、「これだけ多くのES細胞の混入があると過失ではなく故意である疑いが拭えない」と述べているが、別に、そんなことはないわけだ。混入の回数が多いことは、出来事が意図的であったことを意味しない。「多数の試行 × 数パーセントのミス」という形でも、同様の数の事象は起こるのだ。これが科学的な認識というものだ。理研の報告書は、科学的な認識ができていない。

 ──

 → http://openblog.meblog.biz/article/24452596.html
Posted by 管理人 at 2014年12月25日 19:40
この人のブログをどう思いますか。
ほんとうに実験のミスなのでしょうか。



http://blog.livedoor.jp/nishiokamasanori/archives/7700806.html
Posted by sekisin at 2014年12月25日 19:51
↑ 私は「実験ミスだ」という立場です。他人のい意見についてはいちいち言及しません。
Posted by 管理人 at 2014年12月25日 20:03
理研の対応が後手後手に回ってしまったことが最大の問題でしたね。
会見なんかやらなけりゃ良かったのにねぇ・・・

見ていないところでコンタミが起こったとしても、何度も起こるというのは確定的に意図的です。

何で実験ミスにこだわるのか分からんのですがね。
あの実験ノートはダメダメだが、コピペだらけとはいえ、博論を書いているし、論文投稿もしている。論文構成が出来なければこれは無理なので、それなりの能力はあったと考える方が妥当でしょう。

逆に、コンタミであったなら、実験環境を再現すれば分かること。本当にミスであるなら、本人も協力するでしょう。

捏造はなくならないって、あたりまえでしょう。ミスも同様です。
何でミス防止に限定する必要があるのか。

捏造もミスも、どちらもこんなことになる前に発覚しないとダメなのですよ。
Posted by 掲示板常連 at 2014年12月25日 20:07
> 何度も起こるというのは確定的に意図的です。

 それが間違いだ、と、 2014年12月25日 19:40 のコメントに書いてあるでしょ。ちゃんと読んで。
Posted by 管理人 at 2014年12月25日 20:12

私の総括として、以前(8.4)、科学コミュニケータブログに寄せた文章を、この場をお借りして、以下にほぼそのまま再録します。

「STAP細胞学」の提唱

「STAP」はなかなか卓越した概念であると、私は考えます。というのは、この概念によって、これまで個別に提示されてきた、ある刺激/ストレスによって体細胞から得られた多能性(幹)細胞を整理して理解することができるようになるのではないかと思われるからです。「ストレス」の概念を拡張すれば、iPSの「初期化遺伝子群の導入」もストレスの範疇に含めることができるとは考えられないでしょうか。「初期化遺伝子群の発現は、分化細胞の分化状態を維持できない程のストレスをその細胞に与える」と見なすことが出来るからです。

STAPは Stimulus-Triggered Acquisition of Pluripotency のアクロニムですが、撤回されたNature論文の中で、いろいろな刺激を stressor といっていたわけですから、S はむしろStress であるべきだと思います。そうすると、iPSこそはSTAP細胞の1つであり、iPSも含めたSTAP細胞という研究領域が浮かび上がってきます。

この研究領域では、「細胞の分化状態を維持できない」程のストレスをその細胞に与え、「増殖も死滅も出来ない状態」を長期間持続させ、最終的に細胞を初期化、あるいは脱分化させる「ストレス」を見いだすことと、そうしたストレスの作用機序とストレスでもたらされた「多能性細胞」を相互に比較することなどが、研究の主題となります。今のところ、そうしたストレスは山中法(初期化遺伝子群の発現)以外には見つかっていないと考えるわけです。小保方法(弱酸性処理)やヴァカンティ法(研和)は理研CDBで検討中であり、他のストレス法も探求されねばなりません。

こうした見方は、iPSの中山先生には大迷惑かもしれませんが、学問の体系化という観点からは、意味がある/正しいのではないか、と私は考えます。しかも、これで、STAP細胞はあるとかないとかの、不毛な議論は不要になり、STAP研究の環境は健全な状態になるのではないでしょうか。

ただし、当面の研究対象となるのはSTAP幹細胞で、前段階のいわゆるSTAP細胞ではありません。iPSと対応するのはSTAP幹細胞です。Nature論文を読んだ当初から疑問に思ったのは「初期STAP細胞」の解析に拘っている点でした。「初期STAP細胞」は増殖性が乏しく、細胞集団が一様でなく、恐らく不安定で、解析に適さず、実用性も低いにもかかわらずです。
 一方、「初期STAP細胞」に対応するのは「初期iPS」になるのでしょうが、「初期iPS」はほとんど研究されてきませんでした。増殖性のない細胞の細胞特性を解明するのは困難で、実用性も乏しいからだと思われます。最近になって、iPS変換過程に焦点を当てた論文が、中山グループから発表されました。(Nat Commun 5:3678, 2014)
 したがって、今行われている「初期STAP細胞」の検証実験や再現実験は困難であり、失敗に終るでしょう。まずは「STAP幹細胞」の検証・再現を目指すべきだと、私には思われます。

以上。

残念ながら、理研の「検証実験」(12.18 結果公表)では、STAP幹細胞の樹立には、あまり力点が置かれなかったようです。
Posted by Nekogu at 2014年12月26日 01:11
>「多数の試行 × 数パーセントのミス」という形でも、同様の数の事象は起こるのだ。

数パーセントは多すぎ。

小保方氏は再現実験を行っていましたが、その時にそれほどの頻度でミスをしたのか否か。

それと、コピペだらけの博論を下書きと言ったり、理研の調査に非協力的な態度を取る等、およそ本人のミスだけでは説明できない行動も多々あります。
すでに博論からして捏造はしているのです。

---------------------------------

研究機関のあり方の問題として、管理人氏の内容には同意してます。

全ては財政再建を最優先という政府方針から来てる。
「自ら儲けろ」という方針をあらゆるところに要求するから、研究機関が儲け主義に走る。
そして基礎研究がなおざりになり・・・

全ては経済政策の失敗に帰結しますが、これはいったいいつまで続くんでしょうね。
Posted by 掲示板常連 at 2014年12月26日 10:14
>  数パーセントは多すぎ。

彼女は「魂の限界までやる」ような人なんだから、疲労困憊になることもあるだろうし、そうなればちょいちょいミスをするのは人間ならば当然です。
限界までやっているという疲労困憊の状況で、決してミスをしないという自信はありますか?
Posted by 管理人 at 2014年12月26日 13:00
先のコメント(Posted by Nekogu at 2014年12月26日 01:11)で、山中先生を中山先生としてしまいました。ケアレスミスです。
お詫びして訂正します。

 (誤)中山先生 → (正)山中先生
Posted by Nekogu at 2014年12月26日 13:37
こんにちは、管理人さん。

>何のことはない。STAP細胞事件を引き起こすような研究体質は、文科省そのものの方針だったのである。

なんとなく、昭和40年代の「暴走トラック問題とその対策」を思い出してしまいました。昭和40年代は日本中で土木・建築が盛んだったんですね。でもって、土砂や建築資材を積んだダンプやトラックが過積載の上にスピード超過で走り回って沢山の事故を起こしたんです。
でもって、警察がひたすら取り締まりをやってもなかなか無茶するトラックが減らなかったのです。ところが、労働省がとある賃金ルールを作って輸送業界に押し付けたらある程度改善したのです。その賃金ルールは「6割保証給ルール」です。法律的には労基法第27条になりますけどね。
 このルール以前の輸送業界は「キロトン歩合」という完全歩合制賃金がほとんどなのです。それを「支払いの6割程度は基本給として保証しなさい」としただけで、暴走トラック問題がある程度の改善をみた訳ですね。

まあ、この種の「基本のシステムの問題論」というのは、理解できる人には理解できるけど、理解できない人は現実の結果を見ても理解できない(現実に現代にもこのルールを無くして元の完全歩合に戻したがる人たちがいて、その人たちは「賃金ルールを昔に戻しても暴走トラックが増えたりするはずがない」と言い切ります)ものなんですね。

まあ、理解できる人間だけを相手にするしかないでしょうね。
Posted by 分析化学者 at 2014年12月26日 15:44
博論のコピペ、あれを下書きと言ってしまうところには触れないのですねぇ・・・

魂の限界までやったというコメントを、信じてしまうのが信じられないのですがね。
私には出来ない言い訳にしか見えませんでした
(「細かな条件を検討できなかった事などが悔やまれますが」とか、出来なくなってから言うなよと。やる前に進言するべき話)

そんなに純粋なら、博論がコピペだらけのまま提出したり、コピペだらけとばれたら下書きだと言ったりしないし、弁護士雇ったりもしない。
Posted by 掲示板常連 at 2014年12月26日 16:39
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