2014年11月25日

◆ ブラジル干ばつと熱帯雨林消失

 ブラジルで干ばつが続いているが、アマゾンの熱帯雨林の消失の影響があるようだ。 ──

 アマゾンの熱帯雨林の消失で機構の悪影響が生じている。この話題は、すでに何度も述べたが、新たに記事が出たので紹介する。
 《 880万人の水がめ、窮地 ブラジル南東部で記録的大干ばつ 》
 ブラジル南東部で、深刻な水不足が起きている。過去80年間で最悪とも言われる記録的な干ばつで、貯水池の水位が大幅に低下。このままでは、数百万人の住民が水道を使えない非常事態に陥るおそれもある。
 これまでは、雨期にあたる11月から翌年3月の雨が貯水池を満たしてきた。だが、ブラジル南東部では昨年から、記録的な干ばつが発生。降水量は平均を大きく下回る状態が続き、最も少ない時で約3分の1に落ち込んだ。
 ダムの貯水量は過去最低を更新し続け、10月には満水時の3%になった。
 ブラジルでは10月、各地で気温が過去最高記録を更新。カンタレイラ以外の貯水池でも、水量が減り続ける。ブラジル水資源庁のビセンテ・アンドレウ長官は10月下旬、国会で「今後も雨が降らなければ、お手上げだ。水を求めて泥にもぐるしかない」と発言。「この地域が、これまでになかったような形で崩壊に至る危険がある」
 ■アマゾン伐採一因か
 

 そんな中、環境学者らが10月末、サンパウロで記者会見し、アマゾンの熱帯雨林の伐採が異常気象の一因になっていると報告した。大規模な伐採で、過去40年間に森林の20%が消失した結果、雨を降らすのに十分な水蒸気がアマゾンから発生しなくなったという。
( → 朝日新聞 2014-11-25

 温暖化というと、「温暖化ガスのせいで地球の気温が上昇したから異常気象が起こった」という主張が強い。しかし、「温暖化」と「異常気象」がただちちに結びつく根拠は強くない。ただの推定にすぎない。
 その一方で、「緑地の減少」「地球の砂漠化」が、降雨量の減少を通じて、異常気象をもたらしていることには、強い関連性があると推定される。
 異常気象の阻止のためには、「緑地の減少」「地球の砂漠化」こそを阻止するべきなのだ。なのに人々は、「炭酸ガスの減少」「化石燃料の使用量減少」などを唱えて、駅の照明を減らしたり、レジ袋を有料化したりする。しかし、そんなみみっちい節約運動をいくらやっても、スズメの涙にすぎない。海の水をバケツで1杯だけ汲むようなものだ。まったく影響がない。
 そんなみみっちいことよりも、巨大な影響を及ぼす、アマゾンの熱帯雨林の減少こそ、阻止するべきなのだ。

 ──

 以下では、関連情報を引用する。

アマゾンの森林伐採
1996年に1992年時と比較して森林伐採が34%増加していることが報告された。2000年から2005年にかけての5年間(毎年22,392 km2)でそれまでの5年間(毎年19,018 km2)と比較して18%以上伐採量が増えた。ブラジルではInstituto Nacional de Pesquisas Espaciais (INPE, or National Institute of Space Research)によって伐採が調査された。伐採された土地は乾季に撮影されたランドサットの100〜200枚の画像から調べられた。自然の平原やサバンナは雨季の森の損失には含まれない。 INPEによると、元々、ブラジルに於けるアマゾンの熱帯雨林は4,100,000 km2だったが2005年には3,403,000 km2まで減少した。17.1%が失われた
( → アマゾン熱帯雨林 - Wikipedia
 森林や耕地に対する人間の欲求はとどまることを知らない。その欲求のために、地球上の熱帯雨林の半分以上が失われ、二度と回復することはない。かつて、熱帯雨林は地球の表面積の14%以上を占めていたが、現在では約6%にまで縮小してしまった。仮に現在と同じ速度で森林伐採が進行すれば、多くの動物にとって貴重な生息地であるこの熱帯雨林は、今後100年間で地球上から完全に消滅してしまうという。
 熱帯雨林で樹木が伐採される主な理由として、経済的利益が挙げられる。富裕国では熱帯木材の需要が増加しており、財政難に陥っている国の政府の多くは、熱帯雨林の持つ真の価値をはるかに下回る額で、森林伐採事業の利権を売却してしまう。
( → 環境と自然 - 熱帯雨林に差し迫る脅威 - ナショナルジオグラフィック
このブラジルにおける森林の危機は、地球温暖化防止の観点からも懸念すべき、大きな問題です。
 現在、各国で起きている森林破壊は、温暖化の主要な原因の一つである、二酸化炭素の世界の総排出量のおよそ20%を占めており、今後もその影響が心配されています。
 ブラジルのアマゾンの熱帯雨林も、無論、二酸化炭素の吸収源として、また、気候を安定させる環境として、大きな役割を果たしています。しかし今回、ブラジルで法律が変更され、森林の大規模な破壊が進むと、これによって排出される可能性のある二酸化炭素の量は、実に290億トンにのぼると見られています。
 この結果として、ブラジル政府は、2009年に開かれたCOP15でのコペンハーゲン合意において、自らが掲げた温室効果ガスの削減目標が達成できなくばかりでなく、森林の喪失による水害や、異常気象による影響を被るおそれがあります。
 また、その影響はブラジル一国にとどまらず、周辺国や、温暖化の深刻な被害をすでに受けている国々にまで、広く及ぶことになります。
( → アマゾンの熱帯林破壊を呼ぶブラジルの「森林法」の変更|WWFジャパン
 ブラジルのNGO、Imazonの最新の推計によると、ブラジルのアマゾン地域における森林伐採率は前年比103%増となった。
Imazonのリアルタイム森林伐採追跡システムは2012年8月から2013年6月までに1,838km2の伐採を記録した。昨年は907km2であった。
( → アマゾン熱帯雨林で森林伐採率が倍増
 熱帯雨林が破壊されている原因としては、……世界的な食肉消費の増加による畜産業の過熱が深刻な影響を与えているという。以下の左右の地図を比較するとわかるように、ブラジルのアマゾンにおける牧畜場は1996年から2006年で大幅に増えており、この10年間でアイスランドの国土に匹敵する1000万ヘクタールもの熱帯雨林がこの原因で破壊されたみられている。
( → アマゾンが消えていく| greenz.jp グリーンズ



 【 関連項目 】

 関連項目の一覧。
  → サイト内 検索

 特に、次のページには、(熱帯雨林消失の)画像がある。
  → 地球環境の変化(緑地減少)を画像で見る
posted by 管理人 at 22:12| Comment(5) | エネルギー・環境2 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
BRICSともてはやされましたが、熱帯雨林を農場にした。天然ガスが出た。計算能力の高い人を増やした。公害と安価な人件費で工場を作った。レアメタルが出る。
と要因をあげるとITによって云々のインド以外は崩壊の兆しを含んでいますね。
熱帯雨林では儲からないから、農場にして土地をやせ細らせる。一時的に金は回りますが、レバノンの様に砂漠になるでしょう。
天然ガスもそのうち枯渇。それまでのしのぎとプチンは開き直っていると思われます。
健康を害した人が増えまくると国力は削がれそうです。
レアメタルも無尽蔵じゃない。

でも人は朝三暮四なので、熱帯雨林はほっときゃ元に戻るとそれまで楽しませてもらおうと。欲が深いです。
私達も安価なブラジル産のカシワを堪能してますので、厳しいですね。
Posted by 京都の人 at 2014年11月26日 07:59
森林を伐採して牧草地にしたりせず、森林の状態のままで牧畜する方法は無いのだろうか?
 樹木の葉を食べる家畜は?
リスやムササビやサルのような生活をする肉用家畜をつくればどうか?
木に登るためには体重が大きいと困るので、肉用には不向きか?
 ゴリラやオランウータンの体は大きいが、感情的にも食用にしにくいところがある。

 体重が小さく、樹木の葉を食べる、タンパク質源となる動物は、昆虫だ。
 ケムシやイモムシの中においしいのはいないのか?
 森林を保ったまま、タンパク源を生産するには昆虫食が望ましいと思うのですが、いかがでしょうか?
昔、我々人類の先祖は普通に昆虫を食べていたと考えられるのに、今は一部の伝統食でしか食べられていません。
 昆虫食が廃れたのは何故なんだろうか、私には全くの謎です。
 調理法を工夫すれば美味しく食べられると思うのですが。 

昆虫食はアマゾンの熱帯雨林の消失と直接的には関連しないかもしれませんが、森林を保全したまま利用する方法として思いつきました。
 管理人さんは、昆虫食に関してどういう意見をお持ちでしょうか?
 急ぎませんので、どこかでお聞かせ願えるとありがたいです。もうすでにどこかに書いておられたらすみません。
Posted by ishi at 2014年11月26日 08:13
途上国はいつまでも工業化せずに自然を守って低水準で暮らせというのは先進国のエゴ。現地の人は地球環境より賃金と生活水準を求めているはず。先進国の人は環境税を払って森林を維持してもらうぐらいのことをしないとただ乗りですね。
Posted by 通りすがり at 2014年11月26日 10:33
昆虫食に付いては、左の欄で、サイト内検索すればわかります。
 一般に、疑問の点があれば、サイト内検索してください。
Posted by 管理人 at 2014年11月26日 12:22
> 温暖化というと、「温暖化ガスのせいで地球の気温が上昇したから異常気象が起こった」という主張が強い。しかし、「温暖化」と「異常気象」がただちちに結びつく根拠は強くない。ただの推定にすぎない。

確かに、地球全体の平均気温が上昇したからといって砂漠化する気候変動となるとは限らないようです。例えば、

サハラ砂漠、気候変動で緑化が進行か
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=30639457&expand
>その中で同氏は、サヘルの雨季(7月〜9月)の降雨量は2080年までに1日当たり最大で2ミリ増加すると予測している。同氏は「この10年でサヘルの緑化が進んでいることは、衛星データを見れば明らかだ」とも述べる。

炭素税として集めたお金で、森林(の伐採権)を買い取り、砂漠の緑化の基金を作ったりできないものでしょうか。

二酸化炭素を固体化(ドライアイス?)して地中に埋めるとか怪しげなことにお金使うより効果的だと思います。
Posted by 磯崎ゆい at 2014年11月26日 12:55
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