( ※ 本項の実際の掲載日は 2014-10-10 です。)
光活性局所顕微鏡( or 光活性局在顕微鏡 ,光活性化局在顕微鏡 ,光被活性化局在顕微鏡)は、英語では photoactivated localization microscopy (PALM) という。意味は「光の活性化で局所的にした顕微鏡」ということだ。
ネットで日本語記事を調べたが、わかりやすい解説は見つからない……と思っていたのだが、昨日になって、新たな解説記事が書かれた。これだ。
→ 2014年ノーベル化学賞: | 日経サイエンス
上の記事を読めばわかるはずだ。いちいち解説しないので、そちらを読んでほしい。
一応、簡単に言えば、こうだ。
白色光のかわりに、特定波長のレーザー光を照射して、その蛍光を測定する。ただし、該当の分子以外の蛍光(つまりノイズ)が発生しないように、うまく工夫する。このことで、1分子単位で光学的に測定することができる。これは、電子顕微鏡の解像度とほとんど同じだ。しかも、複数の波長を用いることができるので、カラー写真を撮ることもできる。こんなふうに。
→ 比較写真
(左が普通の光学顕微鏡で、右が今回の顕微鏡)
ただ,弱点もある。1枚の画像を撮るのに、何時間もかかる。そのせいで、生物のように動く物体は撮影できない。
それでも、電子顕微鏡にあるような問題がないので、いろいろと有益であるようだ。
とりあえず、以上で初歩的に説明しておいた。
【 関連サイト 】
→ 光学顕微鏡を超える空間分解能のために
※ 日本語記事だが、かなり難解。
→ Photoactivated localization microscopy - Wikipedia(英語版)
【 追記 】
読売新聞 2014-10-12 に、わかりやすい解説記事があった。次の趣旨。
普通の光学顕微鏡では、像がにじんでしまう。たとえば、
・
のような点があったとしても、その点は、にじんで、ぼやけてしまう。
ここで、もし複数の点があれば、にじみは重なり、像の全体はきわめて不鮮明になる。
ただし、うまく一つの点(つまり分子)だけを光らせることができれば、うまく処理することが可能だ。光の像そのものはにじむとしても、そのにじんだ像の中心の1点だけが、真の点である。それは特定可能だ。こうして、ぼやけた像から、鮮明な1点を得ることができる。

同様にして、それぞれの別々の点(つまり分子)について、一つずつ順に位置を得ていく。同時に、にじんだ像から、光の量も得ていく。
以上のことを、点(つまり分子)ごとに、一つ一つ実行していく。そうすれば、点の画像をたくさん得ることができる。それらの画像をすべて合成すれば、複数の点からなる鮮明な画像を得ることができる。

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