2014年09月12日

◆ 安倍晋三のデマ(海水注入の中止)

 朝日の誤報に騒いでいる人が多いが、安倍晋三(現・首相)こそ、当時はひどいデマを吹聴していた。

 ──

 当時の安倍晋三のデマは、今でも残っている。一部抜粋しよう。
実際は、東電はマニュアル通り淡水が切れた後、海水を注入しようと考えており、実行した。
しかし、 やっと始まった海水注入を止めたのは、何と菅総理その人だったのです。

この事実を糊塗する為最初の注入を『試験注入』として、止めてしまった事をごまかし、そしてなんと海水注入を菅総理の英断とのウソを側近は新聞・テレビにばらまいたのです。

これが真実です。
( → 安倍晋三・公式サイト

 しかしこれが虚偽だということは、すでに判明している。「海水注入 吉田調書」で検索すれば、いろいろと情報が見つかる。
  → Google 検索

 なお、菅直人の記事から抜粋すると、下記の話もある。
 武黒氏は自らの判断で吉田所長に海水注入を止めるように言ったと明確に述べている。
 武黒氏は海水注入の準備に午後8時ごろまでかかると理解し、6時から6時20分の間、私などに説明や質問を受けた後、注水準備ができるのに間に合う時間内で、追加的な説明をする準備をしていたようだ。その時、彼が発電所に電話連絡すると既に海水注入が始まっていることを知った。そのことを私を含め必要な人に伝えれば、もともと全員が海水注入は必要という意見で一致していたのだから、当然海水注入は継続されたはずだ。それなのに海水注入の開始を私に伝えることなく、自らの判断で中止を指示したと述べている。
( → ブロゴス

 同様の話のあとで、読売の誤報に謝罪も要求している。
 しかも読売新聞自身が報道している吉田調書で明らかなように、吉田所長は「私自身は注水を中止することは毛頭考えていなかった」と開始した海水注入は中断せずに継続していたことを、その後明らかにしている。読売新聞の報道は中止していない注水を「注水中断」と誤報を流したのである。
 読売新聞は2011年5月21日朝刊一面の「首相の意向」により「海水注入が中断」という報道が二重の意味で間違っていたことを認めて、私に謝罪すべきである。
( → 菅直人ブログ

 だいたい、一国の首相が「海水注入をやめろ」なんていう細かな技術的な指示をするはずがない。常識的に言ってわかるだろうが。
 菅直人は馬鹿な文系じゃなくて、東工大卒の理系人間である。素人が原発をいじることが危険だということぐらい、よくわかっているはずだ。なのに、自分が細かな指示をするはずがない。
 読売のような報道は、ほとんど捏造と言ってもいい。こういう大誤報こそ、指弾すべきなのだが、それができないのが、ネット民だ。
 
 《 注記 》
 そもそも、菅直人は海水注入を「しよう」という立場にある。(あの大演説もその方向の大演説だ。)
 逆に、東電は海水注入を「するな」という立場にある。(数千億円も掛けた原発を廃炉にしたくない、とあくまで粘っていた。)
 安倍晋三はその話を逆方向に記している。「東電が海水注入をやりたがっていて、菅総理が海水注入を止めた」だって。事実とは正反対だろう。あまりにも荒唐無稽だ。
 こんなデマを言う方も頭がどうかしているが、それを信じる方も頭がどうかしている。「1+1=3です」と嘘をつく人と、それを信じる人、という構図だね。馬鹿と馬鹿の馴れ合いだ。呆れる。
 



 [ 付記1 ]
 安倍晋三は「これが真実です」と述べたが、官邸にはいなかった人間がどうして真実を知ることができるんだ? 当時、官邸にいたのは、当事者である菅直人・枝野・海江田・細野などだ。彼らが官邸で言葉を交わしていた。
 一方、安倍晋三は、官邸にはいなかった。真実を知る立場にはなかった。なのに「これが真実です」だって。
 夢でも見ているのか? 自分が首相になりたくて仕方がなかったから、「自分はその時点で官邸にいた」と思い込んでいるのか? 妄想に狂っているとしか思えない。イタコにでもなったつもりかね。

 [ 付記2 ]
 安倍晋三の場合には、「ただのミス・誤認」というよりも、もっと大きな罪がある。
 一般人の場合ならば、ミス・誤認をして、朝日を非難したとしても、たいして問題ではない。その影響力はたかが知れているからだ。2ちゃんねらーが個人的に安倍と同じことを言ったとしても、その人には罪はない。
 しかし安倍晋三は違う。その後に自民党総裁になって日本の首相になった人だ。そういう人がこういうデマを振りまいて、読売や産経とつるんで、デマによって民主党政権を崩壊させ、政権を乗っ取ってしまった。
 これは、詐欺師が国家を乗っ取ってしまった、ということだ。これほどの不正が許されるのか? ヒトラー並みの悪質さだろう。
 政治家というものは、主義主張を対立させることで競争するべきだ。なのに、事実とは異なるデマを振りまいて政権を取るなんて、「ユダヤ人がドイツを蝕んでいる!」というデマを振りまいて政権を取ったヒトラーと同様だ。
 こういう悪質な政治家に導かれたドイツがどうなったかは、歴史の教えると通り。日本は今、ナチスドイツと同じ道をたどりつつある。また、ナチスドイツを批判する声が国民自身によって弾圧されがちだったという点でも、今の日本の状況はナチスドイツと似ている。



 【 関連サイト 】

 海水注入をするかどうか、という点については、下記サイトが詳しい。
  → 朝日・特設サイト

 これによると、次の順になったらしい。
  ・ 海水注入
  ・ 「廃炉を防ぐために淡水にしろ」と官邸から要求
  ・ それを受諾して、淡水に切り替える。
  ・ 淡水がなくなって、状況が悪化して、危機的になる。
  ・ 原発が暴走しかける。
  ・ 淡水から海水へ再度切り替えようとする。(準備開始)
  ・ 吉田所長の記憶喪失の時間帯。
  ・ 官邸からの許可が得られる。
  ・ 準備が整って、海水注入を開始。
  ・ 原発の暴走は止まった。
  ・ しかしその時点ですでにメルトダウンは起こっていた。
  ・ なお、最初から最後まで、東電本部は海水に反対していたらしい。


 吉田所長の証言には、一番肝心なところで「記憶喪失」が起こっているので、かなり信用性は低い。他の人の証言の方が信頼性は高い。(複数人の証言が一致しているのであれば。)
 また、「官邸」という言葉はあるが、誰からという特定の名前がない。これでは「官邸」と「東電本社」との区別もできないだろう。
 常識的に言えば、東電本社(武黒)からの「海水を入れるな」という指示があったと思える。
 菅首相は、その間、部下の報告を受けるだけで、自分では何もしなかったはずだ。(細かなことには口出しをしなかったはずだ。)
 ただ、「全面撤退」というのを聞いたときだけは、自ら東電本部に出向いたのだろう。そして、それは、吉田所長の行為には直接的には何ら関係のないことだった。なぜなら、東京で何をしゃべろうが、福島の活動には影響がないからである。
 菅直人は、何かをしたというよりは、吉田所長の行動を阻害しようとする東電経営陣の方針を止めた、ということだろう。
 そして、それを逆に大誤報したのが、読売・産経であり、その同調者が安倍晋三である。



 【 追記 】
 関連情報として、次の情報が見つかった。原発を巡る国会答弁。安倍首相(1期目)のときの、原発の安全性を巡る答弁。
◆安倍晋三の答弁(2006年12月時点)を要約すると以下の様になります。

1-5
Q(吉井英勝):海外では二重のバックアップ電源を喪失した事故もあるが日本は大丈夫なのか
A(安倍晋三):海外とは原発の構造が違う。日本の原発で同様の事態が発生するとは考えられない

1-6
Q(吉井英勝):冷却系が完全に沈黙した場合の復旧シナリオは考えてあるのか
A(安倍晋三):そうならないよう万全の態勢を整えているので復旧シナリオは考えていない

1-7
Q(吉井英勝):冷却に失敗し各燃料棒が焼損した場合の復旧シナリオは考えてあるのか
A(安倍晋三):そうならないよう万全の態勢を整えているので復旧シナリオは考えていない

2-1
Q(吉井英勝):原子炉が破壊し放射性物質が拡散した場合の被害予測や復旧シナリオは考えてあるのか
A(安倍晋三):そうならないよう万全の態勢を整えているので復旧シナリオは考えていない

質問 http://www.shugiin.go.jp/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/a165256.htm
答弁 http://www.shugiin.go.jp/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/b165256.htm
( → 2ちゃんねるのコピペ

 もともとは衆議院のサイトにあったのに、今では文書が消えている。都合が悪いので、証拠湮滅したのかも。
posted by 管理人 at 21:41| Comment(6) |  震災(東北・熊本) | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
最後のあたりに <STRONG>[ 付記2 ]</STRONG> を加筆しました。
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Posted by 管理人 at 2014年09月13日 05:33
あまりにも事実誤認が酷いので、一言書かせて頂きます。

「吉田調書」を実際にお読みになったのでしょうか?
流し読みしただけでも、菅首相という方は、「自分は理系の総理大臣である」という思いが災いして、本来ならば、専門家に任せるべきところ、専門家の意見を聞いて判断するべきところを、変に細部にこだわった様子が、吉田所長を含む複数の方々の口から語られていますよ。

それは「良い・悪い」と単純に決めつけられるものではありません。
ある場面ではそれが幸いしたとも言えるし、別の場面では「理系の総理大臣」が自分の頭で理解しようと頑張るあまり周囲が混乱した、とも言えるものです。
ですから、

>だいたい、一国の首相が「海水注入をやめろ」なんていう細かな技術的な指示をするはずがない。常識的に言ってわかるだろうが。
>菅直人は馬鹿な文系じゃなくて、東工大卒の理系人間である。素人が原発をいじることが危険だということぐらい、よくわかっているはずだ。なのに、自分が細かな指示をするはずがない。

とおっしゃっているのは、全く事実と違うようです。
「吉田調書」の2011年8/9聴取分を読むと、菅首相は「4回ぐらい」電話を吉田所長にかけてきて、「結構機微な話」を質問してきたそうですから。
とにかく、自分で動き回り自分で質問しなければ気が済まない性格の方のようです、(繰り返しになりますが)それが良いとか悪いとかではなく。



それから、

>海水注入をするかどうか、という点については下記サイトが詳しい

と、「朝日特設サイト」なるもののリンクを張っていらっしゃいますが、これこそが、今回朝日の誤報と認められた一連の記事ではありませんか?
「吉田調書」を読むと、海水注入の複雑な経緯は、ブログ主さまがまとめていらっしゃる順とも、かなり違うようですし、朝日新聞の今回の誤報の後では、朝日のまとめ方に対しては、疑って読むべきかと思います。


「安部首相のメルマガは誤報であった」ということだけは、不思議に私も100%同意致しますが。
Posted by souheki1009 at 2014年09月13日 17:30
> 本来ならば、専門家に任せるべきところ、専門家の意見を聞いて判断するべきところを、変に細部にこだわった様子が、吉田所長を含む複数の方々の口から語られていますよ。

 それは素晴らしいことですね。普通の首相なら、専門家の斑目に任せていたでしょうからね。また、最終的には、東電の提案を受け入れて、全面撤退を承認していたでしょう。

 今回、専門家集団がどうにも滅茶苦茶だった、という点を理解することが必要です。そもそも、海水注入を始めていたのに、途中で淡水に変えた、というのが致命的な点です。
 この致命的な点に突っ込む人がいないのも不思議。

> とにかく、自分で動き回り自分で質問しなければ気が済まない性格の方のようです、

 それは誤認です。すでに報道されたところでは、菅首相は専門家(特に責任者である斑目)に任せていたところ、「何もわからない」というような情報しか返ってこないので、痺れを切らして、自分で情報収集を始めたのです。
 専門家集団は完全に機能マヒ状態だった、という事実が先にあります。あなたはそこを理解できていない。
 あなたも含めて「菅直人憎し」に凝り固まっているから、何が起こったかもろくに理解できていない。
 かわりに「菅直人が海水注入を中止させた」というデマを報道したような安倍・読売ばかりを支持する。朝日の誤報にはめくじらを立てるくせに、安倍・読売の誤報にはほおかむり。
 こういうふうに偏向した視点こそが、今回の騒動の根源なのです。「事実を直視する」ことができずに、「自分にとって都合のいい事実ばかりを探し求める」ということをしている限り、真相は理解できません。
Posted by 管理人 at 2014年09月13日 18:02
>朝日の誤報にはめくじら立てるくせに、安部・読売の誤報にはほおかむり。

前回のコメントの最後に書かせて頂きましたように、私は「安部首相のメルマガは誤報であった」と考えています、
自分のブログにエントリーを上げたばかりです。
ブログ主さまによると、私は「偏向した視点」で、「真相は理解できない」のかもしれませんが、何故か(?)この点だけは、ブログ主さまと同じ意見なのです、不思議なことに。念のため。
Posted by souheki1009 at 2014年09月13日 22:11
>菅首相という方は、「自分は理系の総理大臣である」という思いが災いして、本来ならば、専門家に任せるべきところ、専門家の意見を聞いて判断するべきところを、変に細部にこだわった

思いが「災いした」、「変に」細部にこだわった、と書いていることには、それぞれ具体例が示されていない。この書き手が、一見客観的なふうを装ってはいるものの、「菅直人憎し」に凝り固まっていることは透けて見える。

 ついでに書いておくと、「本来ならば、専門家に任せるべきところ」という点については、菅首相(当時)は当初、水素爆発はないという班目の言葉を信用していたが、それに反して水素爆発が起こったことを期に、班目の言葉を疑うようになったようである。

 「細部にこだわった」ことの例として、事故当時によく挙げられたのは、菅首相自身による電源車の手配だった。しかし、電源復旧が叶えば原発の冷却が可能になり、事故を収束に導く可能性があった(と、少なくとも当時考えられていた)ことを思えば、これは決して「細部へのこだわり」(マイクロ・マネージメントなどという言い方も当時聞かれた)などとは言えないことだろう。
Posted by vox_populi at 2014年09月14日 01:57
最後に <FONT COLOR="#dd0000">【 追記 】</FONT> を加筆しました。
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Posted by 管理人 at 2014年09月14日 21:08
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