笹井さんの遺書の一部が公開された。死因については「STAP細胞の捏造の責任を取ったのだろう」という憶測も出ていたが、そうではなくて、「不当なバッシング」ゆえだと明示してあった。
「マスコミ等からの不当なバッシング、理研やラボ(研究室)への責任から、疲れ切ってしまった」とする趣旨の記述があった。
( → 産経 2014.8.12 )
こうして死の原因が判明したわけだ。
では、死の原因(不当なバッシング)をした当事者は、どうしているか? 以前は「沈黙している」と私は書いた。
→ 笹井事件後の沈黙(STAP)
この状況は、現在も変わっていない。本日 2014-08-14 の時点で、関係者からは特別な声明は出されていない。
以下では具体的に見ていこう。
(1) 分子生物学会会長
分子生物学会会長のブログには、2014-08-14 の時点で、8月7日の記事があるだけだ。
遺書にどのような言葉が書かれていたのか明らかではない時点で、笹井博士が何を目的として自死を選択したのか、本当のところはわかりませんが、....なぜ自らの命を断つという選択をしたのか。このようなことが起きた背景について分析し、問題を取り除く努力を続ける必要があると思います。
( → 大隅典子の仙台通信 )
「わかりません」と書いたのは、その時点ではそうだ。しかし 12日には判明している。「不当なバッシングのせいだ」と。特に分子生物学会のバッシングがそうだと暗示されている。だとすれば、何らかの声明を出すべきだろう。なのに、沈黙している。
念のため、 twitter はどうかと思って調べたが、特に何も発言していない。死の当日に「ご冥福をお祈り致します」と書いただけで、以後は沈黙している。
→ Noriko Osumi(@sendaitribune)/「笹井」の検索結果 - Twilog
(2) 片瀬久美子
この人の場合は、自己正当化のツイートだけを流している。
→ 片瀬久美子(@kumikokatase)/「笹井」の検索結果 - Twilog
具体的にピックアップすると、下記の通り。(降順)
やはり、家族に宛てた遺書はありましたね。「…疲れ切ってしまった」と書かれていたと。 / Reading:笹井氏の遺書明らかに 家族代理人会見 NHKニュース http://t.co/Egk8GqkiRb
— 片瀬久美子 (@kumikokatase) 2014, 8月 12
ここでは「…疲れ切ってしまった」とだけ書いて、「不当なバッシング」という部分を故意に削除している。意図的な捏造・歪曲と考えていいだろう。
.@ishiiakira 笹井さんは、責任を感じたのでしょうね。理研はご本人の希望通り、副センター長を解任して肩の荷を下ろして差し上げるべきだったと思います。
— 片瀬久美子 (@kumikokatase) 2014, 8月 12
理研のせいだ、と言っている。理研は「不当なバッシング」などしていないのに、理研のせいにしている。自分の罪を他人になすりつけている。
先ほどのNHKニュースによると、笹井さんのご遺族の話として、6月にCDB解体が提案された時から、心労が大きくなったとのこと。
— 片瀬久美子 (@kumikokatase) 2014, 8月 12
その「心労」とは「不当なバッシング」のことだ、という記述が抜けている。
やはり、家族に宛てた遺書はありましたね。「…疲れ切ってしまった」と書かれていたと。 / Reading:笹井氏の遺書明らかに 家族代理人会見 NHKニュース http://t.co/Egk8GqkiRb
— 片瀬久美子 (@kumikokatase) 2014, 8月 12
これも同じ。「不当なバッシング」のことだ、という記述が抜けている。明らかに捏造・歪曲の意図があるね。
@UFOprofessor 真剣に私が笹井さんを死に追いやった張本人だと信じて、「笹井さんの母親に代わり、片瀬さん、あなたによって息子を失った母の気持ちを伝えます」と、切々と私が如何に冷血な人かを訴えてきたり、私を殺人者だと糾弾するメールやコメントが次々と来ました。
— 片瀬久美子 (@kumikokatase) 2014, 8月 12
「相手の錯誤ゆえに、身に覚えのない罪を指弾される」という実例がわかったでしょ? 笹井さんの気持ちがわかりましたか? まだわからない? じゃ、糾弾されるのは、自分のせいでしょ。お詫びの一つもしないんだから。(せめてお詫びをすればいいのに。)
政治家の不正を厳しく追及している人が、研究不正を指摘するのはイジメだと言う。。。
小保方さんと笹井さんに不正だと指摘した事を謝りなさいとか、トンチンカン。
— 片瀬久美子 (@kumikokatase) 2014, 8月 11
「研究不正があった」とは証明されていないのに、勝手に「研究不正があった」と決めつけたのだから、いじめでしょう。冤罪と同じ。
片瀬さんを批判している人は、「研究不正を指摘する」ことを問題視しているのではない。「研究不正があったと勝手に決めつけていること」が問題視されている。
仮に片瀬さんの論理が正しいのであるとすれば、片瀬さんの行為についても、「殺人を指摘すること」だと見なされることになる。本当は「片瀬さんは殺人犯だと勝手に決めつけていること」が問題なのだが、それを「殺人を指摘することだ」というふうに論理がすり替えられてしまう。
片瀬さんが言っているのは、そういう論理のすり替えである。論理のペテン。論理的な捏造ですね。
──
結局、片瀬さんがやっているのは、自分を正当化することだけだ。そこでは、論理の捏造・歪曲・すり替えがある。
分子生物学会がやっていることは、沈黙することだけだ。最初は「遺書の内容が判明していないから」と沈黙したが、遺書の内容が「不当なバッシングのせいだ」と判明したあとでも沈黙を続ける。
いずれにせよ、そこにはお詫びの一言もない。
小保方さんや笹井さんには、「錯誤」「ミス」は見られたが、意図的な悪意や不正は見られなかった。
しかしながら、大隅・片瀬氏には、明らかに意図的な悪意や不正が見られる。
この人たちが「不正を糾弾せよ」と主張するのであれば、まずは自分自身を糾弾するべきだろう。自分の言葉を、自分自身に向けるべきだろう。
[ 付記 ]
一言でいえば、「ブーメラン」となる。
この点、誤解のないように。私自身は、この二人を攻撃するつもりはない。ただ、彼らの放った言葉を彼らが傷つけていることを、明らかにしているだけだ。
私自身は、「この二人は悪党だ」というふうに述べるつもりはない。私が述べなくても、二人が自分自身で自分を傷つけているからだ。
本文中では、この二人が「捏造・歪曲」をしている、というふうには述べた。しかしそれは、私の言葉ではない。「彼女たちの基準に従えば捏造・歪曲に相当する」という意味にすぎない。つまり「ブーメランである」と示しているにすぎない。
このような些細な行為を、ことさら「捏造」または「不正」という言葉で呼ぶのは、あくまで大隅・片瀬氏などに特有の呼び方なのである。たかが画像の取り違えなどを「捏造」だの「不正」だのと表現することは、これまでにいっぺんもなかった。
実際、理研の調査委員長の画像の交換については、大隅・片瀬氏はまったく批判していない。同じようなことをしても、小保方さんについては「不正だ」と大騒ぎして、理研の調査委員長についてはちっとも騒がない。このことからして、大隅・片瀬氏における「不正」という言葉の使い方が、いかに恣意的であるか、よくわかるだろう。
このような恣意的な攻撃こそ、いじめに特有な行為だ。そして、それが死をもたらしたのだが、二人はお詫びの一言も述べていない。
( ※ せめてお詫びをすれば、世間にも「許してあげよう」という気運が生じるだろうが。今のままじゃ、殺人の正当化にしか見えないね。)
[ 余談 ]
私が意地悪じゃなくて、親切である証拠に、二人に「身を守る方法」を教えて上げよう。
それは、お詫びをすることだ。人を死なせたなら、人を死なせたと認めて、頭を下げるといい。そうすれば、人々から「不当なバッシング」を受けないで済むし、笹井さんの受けた苦しみを味わわずに済む。人を死なせても、自分は死なずに済む。
だから、頭を下げるといいですよ。彼女たちのために、心から忠告しておこう。(この二人に死んでもらいたくないので。)
【 追記 】
実を言うと、片瀬さんには、同情できる点もある。それは、「彼女の発言自体が問題だというよりは、大隅さんが片瀬さんとつるんでいることが問題だ」という点だ。
片瀬さんの発言そのものは、彼女に特有のものではないし、他にも同様のことを発言している人はたくさんいる。ただし、片瀬さんは発信力が強い上に、大隅さんという同調者がいた。そのせいで、片瀬さんの発言が大隅さんを通じて分子生物学会の見解となってしまった。
大隅さんは、片瀬さんの発言を twilog にするほど、片瀬さんに同調している。そのせいで、片瀬さんの発言を学会の公式見解にしてしまった。
一方、細胞生物学会や発生生物学会なら、そういうことはしていない。これらは、片瀬さんの発言を学会の公式見解にすることもない。
結局、片瀬さんの不運だったことは、大隅さんという同調者がいたことだ。そのせいで、自分の発言が、分子生物学会の見解という形で結実し、かくて、笹井さんを死に至らしめることになった。「私はそんなつもりじゃなかったよ」という弁解は成立する。ただしそれは、「悪意がなかった」という点だけだ。「悪意はなくとも人を死なせた」という事実は、ひるがえらない。その点は、「悪意はなくとも実験ミスをした」という小保方さんと同様である。
他人による悪意のない錯誤ゆえに苦しめられるという点では、片瀬さんも小保方さんもよく似ている。ただ、自分自身には(他人を攻撃する)悪意があったという点で、自業自得と言えなくもない。(ブーメランですね。) この点では、片瀬さんは片瀬さんは小保方さんと違って、同情の余地はない。
( ※ 悪意があることは、「真実の解明よりも処分を優先せよ」と主張したことからもわかる。人を傷つける悪意がたっぷりとある。……ただ、その悪意は、小保方さんを傷つけるかわりに、笹井さんを死なせてしまった。そこが片瀬さんの計算違いだった。「私は笹井さんを死なせるつもりはなかった」というのは真実だろう。)
【 関連項目 】
→ 笹井事件後の沈黙(STAP)
→ いじめで殺してもいい
陰謀論を唱えるのは勝手ですが、ご自分のブログに書いてください。本項とは無関係なので、削除しました。
──
最後に <FONT COLOR="#dd0000">【 追記 】</FONT> を加筆しました。
タイムスタンプは 下記 ↓
もしくなは大隅さんが懇意にしている科学者さんね。
そうすればすべての辻褄が合う。
若山さんが【中立的な第三者機関に解析を依頼した】とウソをついていたのに似てますね。
論文撤回理由の内容を笹井さんらの同意を得ずにコッソリ改ざんしたり、一部の科学者は陰謀がお好きなようです。
武田邦彦教授(中部大学)が本日8/14のblog【STAPの悲劇をつくりだした人たち(3)】で、不正認定や大隅さんへの批判を分かりやすくしておられます。
考え方は姉妹のように似ていますが、知性のレベルは大きな差があります。大隅さんは学会会長になるほどの知的レベルがありますが、片瀬さんは研究者になれなかった落ちこぼれふうです。仕方ないので、サイエンスライターになって、それでもあまり売れないので、ツイッターで無料奉仕ふうに活躍しています。
ただ、学歴で見ると、どちらも冴えないので、その点はちょっと似ていますね。
管理人殿らしからぬ姿勢では?
遺書の存在が事実としても、公表する側に不都合な部分は
当然伝えられていないと考えるべき。
真相は未だ明らかにはなってはいない。
明らかにすることに大した意味はないかもしれぬが、
もっと多様な考察があってよいと思う。
一部報道じゃなくて、遺族の公開した情報ですから、一次ソースです。
> 真相は未だ明らかにはなってはいない。
真相が明らかになっていないのであれば、単に口をつぐめばいい。
なのに、口をつぐまずに「不正だ、不正だ」と大騒ぎして、大々的なバッシングをしたから、笹井さんはなくなった。
真相が明らかになっていないとき、「自分が大騒ぎするのは正しいが、他人がおれたちを批判するのはダメだ」というのは、二重基準でしょ。自分勝手。
> もっと多様な考察があってよいと思う。
そうですね。で、それ、誰に言っているの?
世の中の見解の99%ぐらいは「捏造説」の人々ですよ。それを批判して科学的に論じているのは、日本では私ぐらい。他にもいるんだったら、教えてほしい。
なるほど、武田邦彦という人がいて、小保方擁護論を唱えているが、彼は、科学的ではなくて、文化論的に述べているだけだ。また、「STAP細胞は存在する」なんていう非科学的な主張をしているから、かえって捏造論を勢いづかせる結果になっている。火に油を注いでいる。
きちんと捏造論を批判しているのは、たった一人、私だけ。あとは全部、捏造論。
で、「もっと多様な考察があってよいと思う」って、誰に言っているの?
>あとは全部、捏造論。
少なくとも私は捏造論を支持していませんが...
世論調査じゃなくて、ブログなどの発言者のことです。特に、科学的な論拠のある発言者のことです。特に、マイナーではない人のことです。
「きちんと捏造論を批判しているのは」という主語を見失わないでください。
正確に言えば、散発的に少しだけ発言する人(反・捏造論)なら、あちこちにたくさんいる。一方、きちんとたくさん述べている人は、武田邦彦ぐらいしか、私は知りません。
でしょうがそうではない。
遺族(の代理人)によって公開された「概要」の報道を
無批判に論考に用いることが管理人殿らしくないと
申し上げた。
バッシングを先導したと、あれだけ管理人殿が批判
されるマスコミの情報。
管理人殿なら、公開する側・報道する側にとって
不都合な内容が伝えられていない可能性も考慮した
考察があるかと期待した次第。
自殺の「真相」は未だ明らかになったとは言えない。
陰謀論には与しないが、自殺そのもの、遺書の存在
そのものをも疑った「多様な考察」があってもよい
と申し上げました。
何よりも<笹井さんの母親に代わり、>切々と語りかけている方がいるにも拘わらず、それを開かし、尚且つ心に届いていないとは、かなりお気のどくな状態なのでしょう。その攻撃衝動の元が嫉みなのか嫉妬なのか、満たされない人生への報復転嫁なのか、内訳は判りませんが、もう自分でも立ち止まる事も振り返る事も出来ず、正当化の詭弁に苦心しているのが感じられます。ご本人の意志と云うよりも、己心の魔(=自分の悪想念)に取り込まれてしまっている状態なのかもと。
笹井さんの哀しい出来事については、多くの人が厳粛に受け止めております。そこに他意の介入があったにせよ、無かったにせよ、報道の通りであるにせよ、騒動に関心を持った我々が責任を感じるべきことだと個人的には思います。集団の思念がネットやマスコミ等を通じて個人に向かう。賞賛であれ非難であれ、当時者にとって抗しがたい影響があるはずです。しかも所属組織は個人の意向を退け、適切な対応・処置を施さなかった。ここでも取り返しのつかない判断をしています。
管理人さんの言うように、発信したものが何であれ、ブーメランの様に返ってくる。取り違えや様々な錯誤が根本的な問題と云うより、発信している思念の内訳が自分を煩わすことになるのではないかと。
日本分子生物学会の大隅典子理事長が、笹井博士の死亡事件に当会が関係ないという声明を出しています。http://www.mbsj.jp/admins/messages/18th_osumi_201408.html 「あたかも本学会が笹井博士を追い込んだ、というような批判につきましては、まったく不当なものであると申し上げておきたいと思います。」 私はこの認識は全く事態の状況を理解していない無責任なものであると思いますが、ブログ主さんはいかがお考えでしょうか。