この方法は、セイバーメトリクスとも言われ、「マネー・ボール」という本に詳しく書かれている。
マネー・ボール(ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
2003年ごろに話題になった本であり、目新しい話でもなく、すでによく知られた話だ。
たまたま本書を読む機会があったので読んでみたのだが、面白い話がいろいろとあった。
小ネタふうでは、次の話題がある。
「アレックス・ロドリゲスは、投手の投球の直前に、捕手のミットを盗み見る。これで好成績を上げているらしい。ズルだ。しかし、他の人がそんなことをしたら、あっさり速球で討ち取られてしまうだろう」
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ま、そういう話は別として、科学的な方針を取るということでいかに好成績を挙げることができるか、よくわかった。
ところが、である。このような「科学的な方針」というのは、アスレチックス以外ではまったく見られないそうだ。たいて英は昔ながらの古い根性論や気力論が幅を利かせている。(サッカーで言えばラモスみたいなものだ。)
で、提唱者は、1980年ごろからずっと科学的に唱えているのに、大リーグでは全然受け入れられないので、絶望して、研究から引退してしまったようだ。
それでも、たった一人、アスレチックスのビリー・ビーンというゼネラルマネージャーだけは、この方針を取って、素晴らしい成績を上げているという。
現時点でも、アスレチックスは地区1位である。
→ スポーツナビ
大金をかけているヤンキースやレッドソックスがひどい成績であるのに、その3分の1か、4分の1ぐらいの金しかかけていないアスレチックスが、圧倒的に上の成績を上げているわけだ。
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現代は科学の時代だと言われる。非科学的な考えは受け入れられないと思われている。しかし、そうではないのだ。少なくとも野球の分野では、科学よりもガッツ(気力)ばかりが優先される傾向がある。科学的にどれほど正しいことを主張しても、まったく受け入れられない。科学的な真実というものは、人々からはまったく理解されないのだ。(1球団ぐらいを除いて。)……それが 21世紀の現状である。
科学的だというぬぼれている現代の人々が、いかに非科学的な態度を墨守するか、よくわかる。それが、この「マネー・ボール」という本だ。人類はいまだに未開人並みの頭しかない、ということがよくわかる。
( ※ たまに科学的なことを主張する人が現れると、「トンデモだ!」と騒ぐのが、関の山であるようだ。)
[ 余談 ]
セイバーメトリクスなんて、10年も前に話題になったのに、それをまともに受け入れている球団は米国でも1つぐらいしかない。(似たことをしている球団は他にも少しあるらしいが。)一方、日本では皆無かも。
日本のプロ野球は、プロ野球全体の共通サイトすらない。サイトは各球団がバラバラにやっているだけだし、データの取得はスポーツ新聞社任せだ。ろくにIT化されていない。呆れるばかり。…… Japan Monkeys というチーム名がぴったりかな。
