2014年07月21日

◆ 人はなぜ性器を隠すのか

 人はなぜ性器を隠すのか? その理由は簡単だ。人以外の動物は、隠すための布をもっていないからだ。あと、性器を保護するため、という理由もある。 ──

 「人はなぜ性器を隠すのか」
 というのは、しばしば話題になる。最近も、次のページが話題になった。(記事自体はかなり古い記事)
  → 人はなぜ性器を隠すのか - システム論アーカイブ論文編
  → はてなブックマーク - 人はなぜ性器を隠すのか

 あれやこれやと論じているが、どうにもピンぼけな話だ。そこで私が回答する。理由は二つある。

 ──

 (1) 布がある

 人は布を使える。だから性器を隠せる。一方、動物は、布を使えない。だから性器を隠せない。
 当り前ですね。これで理由の半分は説明が付く。
 (「人以外はなぜ性器を隠さないか?」という疑問への回答。)
 なお、布でなく毛皮でも同様だ。人間は毛皮を使えるが、動物は毛皮を使えない。
( ※ その理由は、手を使えることと、知能があることだ。リスやビーバーの場合は、前肢を使えるが、知能がない。だから、毛皮も布も使えない。)

 (2) 安全と衛生

 人間は布を使える。では、使えるからといって、どうしてことさら性器ばかりを隠すのか? 
 実は、性器を隠しているのではない。保護しているだけだ。
  ・ 男性器は露出していると、作業中に傷つく危険がある。
  ・ 女性器は露出していると、バイ菌が入る危険がある。


 男性器は、保護しなければ、ぶらぶらするし、傷つきやすい。草叢を走っていれば容易に傷つくし、枝の多い茂みの間を走っていても傷つきやすい。枝の先端が突き刺さって、皮が破れる、ということぐらいは起こりやすい。また、下手をすると、もげてしまうこともありそうだ。(彫刻では、もげてしまった例がある。→ 画像 ) こういう危険を防ぐためには、布で保護した方がいい。


 女性器は、立っているときには問題ないが、坐って股を開いていると、閉じていた部分が開きやすい。そうなると、バイ菌が入る危険がある。
 さらに、場合によっては、虫とか魚とかが入る危険もある。「嘘だろう」と思うかもしれないが、事実である。
 危険な動物を防ぐ為という目的で、女性器を固い板のような物で隠す人達がいます。アマゾン川等、熱帯の大河流域などで、肉食魚の「カンディル」という魚が住んでる地域に暮らす人達です。
 カンディルという魚は、なまずの親類のようで、ウナギを短くしたような魚で、川に落ちた動物の体表の穴から突入して中の組織を食いちぎって食べます。しかも、穴の中に進入してしまうと、背ビレの刺がひっかかり、切り開いて取り出さないと取れないのだそうです。体の内部に進入して内部から食べるので、ピラニアより恐ろしいと言われる魚です。
 女性が川で洗濯をしていると、特に生理中の場合はその血の臭いを嗅ぎ付けて水面から跳ね上がり、女性の膣の中に飛びこんでお腹の中を食い荒して殺してしまいます。また、川で用を足してる時なども襲われるそうです。その為、そういう地域では、女性器に三角形の土器や木の板などを当てて、膣や肛門、尿道などに飛びこまれないようにしています。
( → OKWave

 現代の人々は衛生的な家屋に住んでいるが、昔はそうではなかった。1000年ぐらい前では、不衛生な納屋みたいなところに雑魚寝することも多かった。そういうところでは、ネズミやゴキブリや南京虫もいっぱいいるし、それらの動物に付随しているバイ菌もいっぱいいる。それらが寝ている人間のそばを這い回るのだ。不衛生なこと、このうえない。
 となれば、女性がなるべく開口部をふさごうとするのは、当然のことだろう。つまり、その部分を布で保護するわけだ。

 ──

 以上からわかるだろう。人は性器を隠しているのではなくて、人は性器を保護しているのである。だから、
 「人はなぜ性器を隠すのか」
 という疑問は、その疑問自体が間違っていることになる。人は単に性器を保護しているだけだ。
 ただし、その歴史が何百年も続くと、保護して隠蔽している部分を露出することに、羞恥心を感じるようになる。それは文化的なものだ。つまり、集団のなかで暮らして、他人の視線を意識したときに生じる感情だ。そのとき、「隠している」という意識も生じる。

 ──

 以上をまとめると、次のように言える。
  ・ 動物は布がないから、性器を露出する。
  ・ 人は、布があるから、性器を保護できる。
  ・ 性器を保護する歴史が続くと、羞恥心を感じるようになる。
  ・ 羞恥心を感じたとき、「性器を隠す」という意識が生じる。




 【 関連サイト 】

 他にもいくつかの意見は見つかる。
  → 人はなぜ性器を隠すのか - Google 検索




 【 追記 】
 本項で述べた説は、すでに知られていた。(書き終えたあとで気づいたが。)
 最初にざっと検索したときには、この説は検索上位ページには見つからなかったのだが、あとで検索語を替えていろいろと調べるうちに、この見解はいくつかのサイトで見つかった。
 たとえば、下記ページ。
  → http://news.nicovideo.jp/watch/nw504938

 また、冒頭に掲げたページでも、終わりの方のコメント欄で、「反論」の形で同様の主張をしている人がいた。
 というわけで、本項の話は、別に目新しくもない。私の独自見解というほどでもない。実際、けっこう平凡な説ですしね。
 あと、私にしては珍しく、ほとんど何も考えないでスラスラと書き進めてしまった。本項で一番苦労したのは、ぴったりの女性画像を見つけ出すことだった。それだけが苦労した点。

 ま、読者としても、息抜きぐらいにしかならなかっただろう。それでもいいでしょう。夏だし。水着画像を見るのも悪くはない。  (^^);



 【 関連書籍 】

    
posted by 管理人 at 13:32 | Comment(1) | 生物・進化 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
昔の農村ではあえて性器をむき出しにしたまま野良仕事をしていました。
それで年頃の水揚げや筆おろしのタイミングが分かったし,
楽しみの少なかった村において開放的な性習慣により犯罪の防止になったとか。

膝近くまで田んぼに浸かり,ガッチリと腰を落として田植えをしていると,目の前にはご婦人の割れ目がパックリ。
それを後ろから指でツンツンすると,振り向いたご婦人は苦笑いしながら「今晩あたりどうだ?」と交渉が成立する。
という話を赤松啓介先生の本で読んだことがあります。
Posted by むきだし先生 at 2014年07月22日 10:32
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