【 追記 】 あり。(訂正しています。) ──
詳しい話は下記。
→ 高橋氏「理研の倫理観に耐えられない」iPS臨床中止も?
本人のツイートは下記。
→ https://twitter.com/masayomasayo
上記のツイートを読む限り、どうも、「捏造があった」という前提の上に、「不正を放置するのはけしからん」というのが、本人のいう「倫理」の内容であるようだ。
ここでは、「悪人を許せない」という強い正義感があるが、その前に、「本当に悪人であるか」という確認をしようとは思っていない。
簡単に言えば、「被告が犯人だ」という証拠がないまま、「犯人に厳罰を処さないのは非倫理的だ。ゆえに厳罰に処せ」といきり立っている状態だ。事実認識をなおざりにするという点で、きわめて非科学的な態度だ。ほとんどヒステリー。
──
では、この研究は、重要だろうか? ちょっと調べてみると、こうあった。
人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使って「加齢黄斑変性」という目の病気の治療を目指す理化学研究所などの臨床研究について、田村憲久厚生労働相は19日、実施計画を正式に承認した。iPS細胞による臨床応用は世界初。来年夏にも患者への移植手術が行われる見通しで、iPS細胞による再生医療の実現へ大きな一歩を踏み出す。
加齢黄斑変性は網膜の中心にある黄斑部が老化により障害を受け、視力が落ちる難病。臨床研究は日本人に多い「滲出(しんしゅつ)型」の患者で、矯正視力が 0.3未満などの条件を満たす50歳以上の6人を対象に行う。
今年度中に患者を選び、患者の皮膚を採取してiPS細胞を作製。網膜の働きを助ける網膜色素上皮細胞に分化させて来夏にも移植する。視力の大幅な改善は見込めず、安全性を確認するのが主な目的で、腫瘍ができないかなどを術後4年間にわたって調査する。
( → 2013.7.19 産経 )
最後のところに書いてある通り、「視力の大幅な改善は見込めず」ということだから、患者にとってのメリットはほとんどない。その一方で、失明の危険はある。きわめてハイリスク・ローリターンだ。患者にとっては意味がない。
一方で、「腫瘍ができないか」を調べるということだから、医者にとっては意味がありそうだ。とはいえ、そんなことは、目という重要な器官でやる必要はなく、もっと単純な筋肉組織や皮膚組織でやるべきだろう。
なのに、筋肉組織や皮膚組織による iPS の臨床試験のかわりに、目の網膜でいきなりの臨床試験だと? やることの意義がわからない。というか、どう考えても、やることの意義がない。単に研究者の名声だけが目的であり、患者にとってはハイリスク・ローリターンでしかない。
《 訂正 》
「ハイリスク・ローリターン」と表現したが、そうではない、という趣旨の情報をコメント欄で得た。この件は、本項の最後に記述する。
( ※ 従って、以下の数行は取り消します。)
一方、網膜を移植して、腫瘍ができたら? 網膜を削除するんですか? あるいは眼球剔出するんですか? 冗談じゃないよね。
一言でいえば、この実験は、ただの「危険な人体実験」であるにすぎない。患者をモルモットにして遊んでいるだけだ。フランケンシュタインごっこみたいなものだろう。さっさと中止するべき。
《 加筆 》 ( 2014-07-03 )
NHKの記事を引用しよう。
高橋リーダーは、STAP細胞の問題で、小保方リーダーに指摘されている数多くの疑義について説明させないまま検証実験に参加させるなどの対応を取っている理化学研究所について「理研の倫理観にもう耐えられない」などと、ツイッターを通じて批判しました。
( → NHKニュース 7月2日 )
これは意味がわからないですね。「数多くの疑義について説明させないまま検証実験に参加させる」のがいけないということだが、自己矛盾である。なぜなら、「疑義について説明するための検証実験」であるからだ。
たとえば、誰かが殺人をしたという疑惑がある。そこで、その場に出入りしていた容疑者に、そのときに自分がやっていたことをすべて再現させる。そのことで、(容疑者が)故意に殺人をしたのか、事故で殺人が起こったのか、無関係なのか、という事実関係が判明する。……だから、容疑者に再現実験をさせることは、疑義を解明するために必要なことだ。
なのにこの人は、再現実験に反対する。としたら、こう考えていることになる。
「再現実験には反対する。つまり、事実の究明には反対する。事実がどうであったかを調べる必要はない。彼女が悪人であることは自明だから、事実調査なしに、さっさっさと断罪しろ」
これはつまり「魔女裁判をやれ」ということだ。単に「魔女だから」という理屈で断罪するわけだ。事実を無視して。……これはまあ、科学とは正反対の非科学主義だろう。(ほとんどオカルト。)
この高橋という人は、なぜ再現実験に反対するのか? 本当にオカルト主義だからか?
仮に(オカルト主義でなく)科学主義であるとしたら、たぶん、再現実験を「STAP細胞を作り出すため」だと思っているのだろう。理研としては「STAP細胞を作り出せないことを証明するため」に小保方さんに実験をさせるわけだが、高橋という人は「STAP細胞をつくり出すため」だと思っているのだろう。……ということは、高橋という人は「小保方さんが実験すればSTAP細胞はまさしく作り出される」と思っていることになる。(そうでなければ筋が通らない。)
びっくりだ。こんなところに、「STAP細胞はまさしく存在する」と思っている人がいるんですね。生物学の知識が皆無なのだろうか? それとも、頭が錯乱して、支離滅裂な論理で反対しているのだろうか? それとも、「STAP細胞を作り出せないことを証明するため」という理研の意図がわからないほど、知性が低いのだろうか?
もしかしたら、若山さんと同じで、「腕前と倫理観だけは高い」というタイプの研究者なのかも。頭よりも、手先で考えるタイプ。
──
なお、本人は、当日中に発言を実質的に撤回した。
ネット上で「中止も含めて検討」と申し上げたのは、様々な状況を考えて新規の患者さんの組み入れには慎重にならざるを得ないというのが真意で、中止の方向で考えているということではありません。
( → 事件の公式発表 )
「中止も含めて検討」と書いておきながら、「中止ではない」だなんて、ひどい詭弁だ。「黒は黒ではありません」という屁理屈。
正式に発言を撤回するべきだろう。それができないようであれば、この人は嘘つきだと見なさざるを得ない。少なくとも嘘はついていない小保方さんよりも、悪質度ははるかに高い。意図的な捏造をしているのも同然だ。(自分の発言について。)
この人もそうだが、理研の委員とかリーダーとかは、自分自身が不正をしている人がやたらと多い。きちんと自分の不正を認めるべきだろう。特に、「中止も含めて検討」と発言したのは撤回して、「中止を含めて検討することはありません」と訂正するべきだ。
- ( ※ なお、「中止の可能性があるというだけで中止するつもりはありません」という弁解も成立するが、見苦しいので、やめた方がいい。恥の上塗りになるだけだろう。「中止の可能性があるというだけで中止するつもりはありません」ということであれば、あらゆる実験に成立することだから、いちいち公的に表明する必要はない。彼女があえて表明したのは、中止の可能性が十分に高いということだろう。)
( ※ また、仮に中止の可能性がほとんどないとしたら、ありもしないことをブラフとして口に出したことになる。つまり、虚言で他人を脅したことになる。この場合は、悪質度は一挙に上昇する。仮に「中止の可能性があるというだけで中止するつもりはありません」ということであれば、今回の件については免責されるが、虚言によるブラフを使ったということで、凶悪性を帯びる。その場合には、懲戒免職の対象となるだろう。何しろ、本人が嘘をついたと自白しているのも同然になりますからね。その場合には。[ただし発言を撤回するなら別だが。])
なお、本人は、「様々な状況を考えて新規の患者さんの組み入れには慎重にならざるを得ない」というふうに述べたことで、話を収束したつもりかもしれないが、収束していない。なぜなら、「理研の倫理観にもう耐えられない」という発言と矛盾しているからだ。ここでは、次の転換がある。
理研の倫理観 → 様々な状況
耐えられない → 慎重にならざるを得ない
まったく別のことに話を転じてしまっている。話のすり替えどころか、発言のすり替えだ。詐欺師みたいなペテンだ。ひどいペテン師。
仮に後者のことが本意であるならば、先に述べた発言については正式に撤回する必要がある。そうしないで「趣旨が違う」なんていうふうにゴマ化すのは、ただのペテンだ。ひどい不正である。黒を白と言いくるめる詭弁(というより嘘)。
本人は、小保方さんという容疑者の処分を要求する前に、自分の発言について不正をなした(嘘をついた)自分自身の処分を要求するべきだろう。何しろこっちは、小保方さんの場合と違って、れっきとした証拠があるからだ。証拠もなしに処罰するのとは違う。
「そういうおまえはどうなんだ?」という、私への批判も来そうだ。(^^); だが、私は、誤りを認めて、訂正して、謝罪していますよ。(弁解はあるが、それは別の件についての弁解であって、自分の発言についての強弁や歪曲ではありません。)
[ 付記1 ]
最初の人体実験は、網膜なんかではなくて、皮膚組織や筋肉組織であるべきだ、というのが私の見解だ。(上記)
しかしながら、今回は、網膜で臨床試験する。では、どうしてか? 何だって、初歩的で基礎的な細胞を飛ばして、いきなり網膜という危険な細胞で臨床試験するのか? ……普通に考えれば、理解できないだろう。
だが、実は、理屈はある。こうだ。
「網膜は、薄い膜なので、培養が容易である。つまり、iPS 細胞としては、作るのが容易である」
つまり、実験の易しさが優先されて決まるわけだ。そこには、研究者の都合だけがあり、患者の都合なんてものは皆無である。患者は単にモルモットにされるだけだ。
まずは火傷やアザを治療するための「皮膚移植」でやれ、と言いたい。それが私の勧告だ。その後、肝臓とか、筋肉とか、神経とかに進む。網膜なんて、最後の最後まで取っておくべきだ。なぜ? 眼球剔出のリスクがあるからだ。
( ※ どうしても眼科の範囲でやるなら、網膜でなく角膜にするべき。そっちの方がまだ安全度が高い。また、角膜の是正が普及すると、近視・老眼・乱視の人々にとって朗報であり、効果は多大となる。)
[ 付記2 ]
本項では私なりの見解を示したが、これは「絶対的に正しい」と言うつもりはない。何らかの見落としがあって、私の意見が間違っている可能性はある。
ただ、「いけいけどんどん」みたいな風潮で人体実験が推進されるのは、おかしいだろう。ブレーキ役の反対論もあった方がいい。両論併記の方がいい。その意味で、本項では、反対論を示しておいた。
私としては、物事は長短どちらも考慮して考えるべきだと思う。ただ、今回は、長所の面ばかりが声高に主張され、短所の面についてはなおざりになっている。そこで、「短所の面も考慮した方がいいですよ。転ばぬ先の杖ですよ」というつもりで、私としては危険性を指摘しておいた。
原発事故であれ何であれ、事故というものは、起こってから騒ぐよりも、起こる前に騒ぐべきなのだ。やみくもに走るよりは、まずは、目を開いてよく見つめ、頭を働かせてよく考えるべきなのだ。
【 追記 】
「ハイリスク・ローリターン」と表現したが、そうではない、という趣旨の情報をコメント欄で得た。
すぐ上の [ 付記2 ] でも記したが、「私の意見が間違っている可能性はある」という通りになったとも言える。どうも、情報不足で、知らないまま書いてしまったようだ。
でもまあ、読者としては、コメント欄に述べられてあるような詳しい情報を得ることができたので、読者としては一定の満足度が得られそうだ。
( ※ 私の手柄じゃないので、私の自慢にはなりません。むしろ、私の失態というべきか。)
( ※ 彼女があんまり
【 関連項目 】
本項を読んで、納得できない人のために、続編があります。(完結編)
→ STAP:分子生物学会の謎 (2014-07-05)
こちらで詳しい説明がしてあるので、何か疑問を感じたら、こちらを読むといいでしょう。というか、必ず読んでください。そちらが完結編です。
(本項は話の前半に過ぎません。)
彼女は世界的に有名な科学者であり、国内の眼科医で名前を知らない人はいないという
日本屈指の眼科医であり、今も外来で難病患者の治療をされている医師です
また神経網膜の生成は、笹井氏がES細胞で成功するまで不可能と言われていた大変に
難度の高い技術で、iPSを用いて網膜生成したのは世界でも高橋先生のチームだけです
そして管理人さんは御存じかと思いますがiPSの特性として増殖力の強さがあります
それは長所である一方、臨床においてはiPS細胞を治療部位の細胞に完全に
分化させてから用いなければ、体内でも増殖が止まらず腫瘍化する恐れがあります
研究が進みiPSが腫瘍化する確率は正常な細胞と同じ程度にまで下がりましたが
ES細胞でもなし得ていない世界初のヒトへのiPSの臨床ですから、慎重を期す為に
山中教授らのiPS研究所が、世界初のiPS臨床として「加齢黄斑変性」を選んだのです
筋肉のような体内組織ではなく、皮膚治療のように治療法が確立されていないですが
網膜であれば外から観察でき、移植後に増殖する事があればレーザーで除去でき
万が一のリスクが最小限という理由からだと、講演で山中教授本人が言っておられます
そういう意味においてもバカンティがSTAPで猿の脊髄損傷を治したと発表したり
森口氏がiPSで心筋移植手術したとか主張したのがいかに無謀かが分かります
また高橋先生は京大のiPS研究所にも在籍されていて、夫は京大iPS研究所の教授ですし
山中教授とは親しい間柄で、共同でiPS臨床に向けて取り組んでおられます
小保方女史への擁護は結構ですが、真摯に研究にされている高橋先生への批判は切ないばかり
記事はよく読ませていただいています。
> ご自分のミスを他人に転嫁する態度に失望しました。
この件も「別のことだ」というふうに説明しました。
いや、検証実験以前に当事者間の話し合いなどで十分に説明可能な疑義も多くありますよ。
分かりやすい例を上げるなら、共同研究者との間で説明が一致していないマウスの入手経路など(若山研では200回も実験を成功させるだけのマウスは用意不可能らしい)。
これは購入履歴や飼育簿などを洗えば明確な答えが得られるはずの疑義。
管理人さんの解釈だと、たぶん小保方氏はずさん過ぎて実験ノートなどをしっかり取っていなかったから、過去の履歴が洗えないのかもしれないが、それならその事実は少なくとも明言して関係者には自らの不備を謝罪すべきでは?
高橋氏が言っているのは、STAP細胞が出来る出来ないの議論ではないでしょう。
このプロジェクトリーダーの方は<結果的に>ご自身の研究が一般の我々にも周知される事になりましたね。中止の可能性を呟きながら、すぐにそれを撤回。患者さんはさぞ複雑な気持ちでおられる事でありましょう。
されている研究はも肩書きも素晴らしい限り。ぜひ研究を成就して頂きたい。
けれどそれと今回のあれこれは別のお話ですね。随分とストレスが溜まっておられるのではないでしょうか?
「理研の倫理観にもう耐えられない」についてはほぼ同意、共感しますが。
「女性の感情の赴くままの性癖」には常日頃、しかし耐えるしかないと承知してもおりますが。
尽くしても尽くしても遅々として進まず陽の当たらない研究の日々。研究環境を荒らされたと受け止める被害者意識。もしかしたら嫉妬。万が一再現されたら困るとか。あるいは個人的ないざこざ。
本音の所在は不明ですが、言っていらっしゃる事に矛盾がありますね。
疲れていらっしゃるのかも。
社会のあらゆる階層で感情の爆発する熱病が発症しているようです。ぜひその治癒の研究にも着手して頂きたい。
管理人さんのご指摘の通りと思いました。まだ疑義が検証されておりませんから。
周知される事になりましたね。中止の可能性を呟きながら、すぐにそれを撤回。
患者さんはさぞ複雑な気持ちでおられる事でありましょう。
恐縮ながら管理人さんは、情報不足の際には誠実に対応なさる方だと承知いたしました
しかし上記の割烹義太郎様の乱暴な御意見には、甚だ同意しかねます
理研の現体制では責任が持てないとの表明は何ら撤回なさっていません
高橋先生は理研CDBのエース中のエースと呼ばれる研究者ですが、長年
治療法の無い難病患者と医療現場で向き合っておられる臨床医でもあります
この叫びを汲み取れなければ、日本の再生医療界に未来など無いでしょう
3月以降、STAP問題で行われた理研の会見では「高橋先生のプロジェクトに
影響していないか」という記者の質問が毎回あるのを御存じ無いのでしょうか
その認識すら持たず主観だけで高橋先生を非難されているなら憤りを覚えます
そして加齢黄斑変性のiPS臨床は理研に留まらず、国の最重要プロジェクトです
多能性幹細胞を用いた世界初の臨床は、再生医療分野で日本がリードしている
証明でもあり、高橋先生のチームはその重責を担っておられます
成功すれば世界の科学賞を総ナメにするのが確実であり、ネイチャーが
「2014年注目の世界の5人」に高橋先生を選出しているのはその為です
また高橋先生のご主人であるiPS研究所の京大教授が、パーキンソン病のiPS臨床を
申請認可された事もあり、この分野で高橋ご夫妻の事を知らない方はいません
例えばiPSを発表し、ラスカー賞はじめ数々の科学賞を受賞されていた山中教授に
「ノーベル賞でiPSが評価されて有名になった」とのたまう人がいます
人気商売では無い研究者の実績を、門外漢が主観だけで批評するのは悪趣味では?
> 少なくとも明言して関係者には自らの不備を謝罪すべきでは?
小保方さんはすでに会見の席で、自らの不備を謝罪していますよ。会見を忘れてしまったのですか?
> 当事者間の話し合いなどで十分に説明可能な疑義
それは理研の聞き取り調査が続いていましたから、いくらでも説明したでしょう。
また、小保方さんは会見でも記者のさまざまな疑問に対して、すべて誠実に説明していました。「何も説明していない」というのは、高橋さんか誰かの曲解でしょう。
こちらは管理人さんにブログですので少しだけ触れさせて頂きますね
>その認識すら持たず主観だけで高橋先生を非難されているなら憤りを覚えます
>人気商売では無い研究者の実績を、門外漢が主観だけで批評するのは悪趣味では?
との事
大変申し訳ない
けれども私が投稿した文章は、
<研究者の実績を>あれこれ<批判>して述べたのではありませんよ
それとは別の処での<研究の中止とその撤回>の事のみです
<だけ>かどうかはともかく<主観>で綴ったと言われればその通り
100%の客観は有り得ませんので、
それをどう受け取るかはこれまたその人の主観になりますが
<門外漢>との指摘もその通り
高橋先生の研究の件、大変勉強になりました。
近頃は、肩書きや経歴が立派でも中身が伴わない人のニュースが多く
疑心暗鬼を生ずるのも仕方ないように感じ入ります
ただ再生医療分野に触れる事があれば、高橋先生の研究者としての
真摯な姿勢も、誠実な説明にも感銘を受けた人間は多いと思います
患者本人の細胞から作られたiPS網膜シートによる治療は、視覚障害の
多くの患者にとり一条の光であり、小さくて大きな第一歩でもあります
しかし次エントリーを拝見し、小保方女史を擁護したいが為とはいえ
日本の宝ともいえる研究者を愚弄なさる管理人さんに心底失望しました
あまりの無理解、無知さに辟易とし、もうこれ以上は説明しようとは思いません
長々と失礼致しました
愚弄していませんよ。私の言いたいことは、「高橋さんは研究者としてダメだ」ということではなくて、「不正」という言葉を安易に使って他人を批判してはいけない、ということです。
高橋さんは安易に「不正だ」と他人を批判しているので、それだったらご自分にも同じことが降りかかる、というふうに「ブーメラン」となることを示しているだけです。
ちょっとレトリカルでわかりにくかったですね。注記しておきます。
なお、加齢黄斑変性さんが私の意見に反論したいのであれば、「高橋さんの業績は素晴らしい」と述べるのではなくて、「高橋さんが証拠もなしに他人を不正だと非難することは正しい」と論じなくてはなりません。私が問題視しているのは、高橋さんの業績ではなくて、高橋さんが他人を冤罪みたいに批判することです。(換言すれば、高橋さんがすでに撤回した内容を、あなただけは撤回しないでいることです。それは高橋さんの意図に反することです。)
どうも、加齢黄斑変性さんは、「高橋さんの業績は素晴らしいから、高橋さんが間違ったことをなしても、その間違いは正しいことだ」と言いたいようです。しかしそれは論理になっていません。
高橋さんの業績は業績。一方、他人への誹謗中傷みたいなことは、それとは別です。区別しましょう。
少なくとも研究者の立場からすると、何一つ具体的な説明はありませんでしたが。
200回成功しました!、STAP細胞はあります!ってデータも示さずに語ることが誠実に説明?
管理人さんって一応理系の人間のはずですよね?
あの会見に騙されちゃうの?
他にも貴重な研究が進行中なのに、なぜこの問題をいつまでも引っ張るんだと言いたいのでしょう。論文は根底からひっくり返され、既に体を成していないのですから、高橋氏の立場ではそう考えても仕方ない気がします。実験ノートも満足に残さなかった研究者に、自分達の研究が阻害されている現実には、忸怩たる思いがあると推察いたします。
> データも示さずに語る
実験ノートは理研にすべて渡していますよ。理研がデータを一般に公開しないとしたら、それは理研のせいであって、小保方さんが隠しているせいじゃない。非難する相手を間違えてますね。
また、実験ノートにもともと十分な記載がないのは、不備だとして、お詫びしています。
さらに、データだけでは不十分だからこそ、「実験の全手順を完全に見せたい」と言っているのです。それに反対する人の方がおかしいでしょう? 「全部見せたい」というのを拒否しているのは、小保方さんじゃなくて、高橋さんですよ。あなたの頭のなかでは、小保方さんと高橋さんが混同されています。
いいですか? 100%公開したがっているのは小保方さん。公開に反対しているのは高橋さん。ここを逆に理解しないで下さい。こんな事実認識もできないようでは、困ります。
> 高橋氏の立場ではそう考えても仕方ない気がします。
それはそうですね。新たな会見の記事があります。
→ http://mainichi.jp/feature/news/20140704mog00m040001000c.html
言っていることは徹底して、「自分の研究にとって不都合が出るのが気に食わない」ということ。あくまで自分の都合しか考えていない。
比喩的に言うと、会社が大事件に巻き込まれて、てんやわんやになっているときに、隅っこにいる研究者が「自分の研究がうまく行かないのは会社のせいだ」と、自分の都合だけで文句を言っている状態。
で、記者が「あなたの仕事にどんな支障が出ているのですか?」と質問すると、「実は何も支障は出ていない。だけど将来的に支障が出るのは目に見えているから」と言って釈明する。
まあ、女性というのは、こういう人はよくいます。会社とか他人とかの事情は一切考えないで、あくまで自分の家計のことしか考えない、というふうな。
ちなみに、こういうふうに局所的なことしか考えられない人が経営者になると、その組織は壊滅的になります。「経営者の器じゃない」ということですね。人の上に立つ能力が欠けているわけ。
まあ、何事であれ、ぶつくさ文句ばかりを言っている人、というのは、身近にもけっこういるものです。で、そういう人に、足を引っ張られて、組織の進行が遅れてしまう。
次のページが参考になる。
→ http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20110927
→ http://d.hatena.ne.jp/aggren0x/20140702/1404312405
真相が判明しないまま、いつまでも事件の解決がだらだらと延びると、他の研究(高橋など)にも影響が出る。それは困る。
だから手っ取り早く、小保方さん一人に全責任を負わせて、トカゲの尻尾切りをせよ。そうすれば、理研の責任は免除される。だから、理研の責任という真相がバレないうちに、「小保方さん一人が悪い」というシナリオを作って、とりあえずは手続き論だけを根拠に、「すべては小保方さんのせいだ」というふうに処決せよ。これで理研も私も安泰だ……というわけ。
なるほど。素晴らしい卓見だ。高橋さんはそれを狙っていたいうことか。
すごい陰謀論。
──
とはいえ、これはまあ、捏造と同じだ。「理研の責任が最大である」「理研が真犯人である」という真相を隠蔽した上で、小保方さんという小物に全責任を負わせるわけだ。
ケネディ暗殺事件に似ている。たった一人のスケープゴートに全責任を負わせて、「調査打ち切り」にする。そのことで、巨大組織に影響が及ぶのを避ける。こうして捏造によって組織防衛が可能となる。
ただし、高橋さんがそれほど高度な捏造を計画できるかどうかは、かなり疑問である。それほどにも(悪の)知性があるとは思えない。
私としては、「感情の爆発で、バカッターで馬鹿発言をしただけ」だと推察したい。つまり、「悪意はなくて、愚かさゆえに、バカッターをやらかした」ということ。
当然のことを言っている高橋氏を悪者に仕立てたくないのでフォローしますと、他のプロジェクトも含めて理研の対応の遅さに「健全な研究に支障を及ぼしている」と内部から告発したのが彼女、と私は理解しています。自分たちですらこうなのだからと、彼女は他の研究に従事する同僚たちも慮って声を上げたのではないでしょうか。
批判されるべきは現在の理研を牛耳っている上層部連中じゃないでしょうかね。
高橋さんは、 twitter の発言を実質的に撤回して、それとはまったく別のことを後で「真意だ」と述べています。
当然のことというのが後者のことであれば、前者の twitter の発言は否定されてしまったので、それを「当然のこと」と見なせば、高橋さんの本意に反します。
高橋さんは、悪者じゃなくて、 twitter で「うっかり発言」をしただけでしょう。人は誰でもミスをするものです。小保方さんもミスをするし、高橋さんもミスをする。いちいちめくじらを立てるようなことではない、と私は考えます。
しかし、高橋さんの言葉(うっかり発言)の尻馬に乗って、「偉い研究者が言っているから、「小保方さんを証拠無しで処分しするべきだ」という主張をする人がいるとしたら、それはおかしいんじゃないの? ……というのが私の見解です。
> 批判されるべきは現在の理研を牛耳っている上層部連中
それもあるけど、私としては「(理研の)誰も批判されるべきではない」と考えています。
批判されるべきは「あいつを批判しよう」と騒いでいるネット民だ、というのが私の立場です。
私の批判対象は、一貫して、ネットで馬鹿騒ぎをしている連中です。
> 理研の対応の遅さに「健全な研究に支障を及ぼしている」と内部から告発したのが彼女
それは彼女のエゴイスティックな発言である、というのが私の見解です。 7月04日 12:26 のコメントで記したとおり。
たしかに若干の支障を及ぼしているでしょうが、そんなことぐらいでギャーギャー喚くべきじゃない。他の人はみんな我慢している。理研という組織の一大事なんだから、「この騒動が自分にとって損である」というようなエゴイスティックな立場を取らずに、「自分もまた理研という組織の一員として、何とかして状況を改善したい。そのために微力を尽くしたい。自分が損をするのはやむを得ない」と思っています。
理研の人にも聞きましたが、「小保方さんのせいでこっちが迷惑なんだよ」というふうに捨て台詞を吐く人はほとんどいません。そんな自分勝手なことを言う人は高橋さんだけです。
たいていの人は、心を痛めており、世間に対して申し訳ないと思いながら、自分の不便は黙って甘受しています。いちいち「理研のせいだ」と喚くことはしません。なぜって、自分自身が理研の一員なんだから。
やれ「小保方さんが悪い」「理研上層部が悪い」というふうに、他人を批判する人は、ネットには山のようにいますが、理研内部にはあまりいません。たいていの人は、自分自身の責任と感じており、どちらかと言えば、世間に対して謝りたいと考えているようです。
ただ、こういう発想は、「他人をけなすことが生きがいである」というネット民には、なかなか理解してもらえないのでしょう。
なお、理研は遅いとしても、再現実験に取り組んでおり、真相の解明に努力しています。遅くとも、正しい道です。
一方、「再現実験はダメだ。それなしにさっさと処分せよ」というのは、魔女裁判であり、受け入れられません。のちに前言撤回ふうに釈明しましたが、きちんと撤回したわけでもない。高橋さんの理研批判はまったくの見当違いです。それは真相の解明を妨害するものであり、有害このうえない。あまりにもエゴイスティックです。
ま、バカッターでついうっかりしゃべったあとで、冷や汗を掻いて反省したのでしょうけど。
理研は、本気でSTAPが存在すると思っているのか?理研の対応は、少なくとも対外的には、存在する可能性もかなりある、と言っているように見えます。
管理人さんの立場からすれば、こんな理研の対応は、愚の骨頂なのでは?
高橋女史も、明確に説明しろと仰りたいのだと推察します。
まあ、皮肉なんですけどね。そうでも解釈しないと、反対する理由がないから。
> 少なくとも対外的には、存在する可能性もかなりある、と言っているように見えます。
それはあなたの情報不足。理研は「STAP細胞が存在しないことを証明するには、本人にやらせるしかない」と公式表明しています。それも知らないで発言するようでは、無知としか言いようがない。高橋さんじゃあるまいし。
http://j.mp/1mTrm2p
http://j.mp/1qXpg6J
> 明確に説明しろと仰りたい
科学は説明するものではなくて実証するものです。理研は「存在しない」ことを実証しようとしているのです。それを批判して妨害しているのが高橋さんです。
論理的には「STAP細胞が存在していると信じているから」としか思えないでしょ? 何だって真相の解明をそれほど厭がるのか?
ただし、よく調べてみたら、真相の解明を厭がる人は他にもいました。 大隅 典子 さんがそうです。
→ http://scienceandtechnology.jp/archives/3902
この人の趣旨も高橋さんと同じ。「事実を解明する前に処分せよ。事実を解明してはならない」という魔女裁判。それを「倫理的」と称している。
オカルト主義なんでしょうね。それならばわかる。過去の(前近代的な)宗教裁判はたいていそうでしたから。
とにかく、捏造説の人々は、真相が解明されることを極度に恐れているのです。どうしてでしょうねえ?
それは魔女狩りでも何でもない。論文撤回という事態で、理研の信用は地に堕ちたから。
スタップの証明を妨害しようとしてるなんて、荒唐無稽だ。
懲戒審査のために、まだ検証作業をするという、愚かさを言っているのだと思う。
その説明はマトはずれですよ。本日の項目に詳しく説明してあります。そちらを読みましょう。
→ http://openblog.meblog.biz/article/22963487.html
> スタップの証明を妨害しようとしてるなんて、荒唐無稽だ。
これも同じところに説明してあります。
文句を言う前に、説明済みの項目を読みましょう。