2014年06月30日

◆ 医療ホッチキス(ステープラー)

 手術で縫合するとき、糸で縫合するかわりに、ホッチキス(ステープラー)で縫合することがある。しかし…… ──

 手術で縫合するとき、糸で縫合するのが普通だ。前項の動画でもそうだった。ロボット手術をするとき、人間の指のかわりに、(人間の操作する)機械が糸で縫合する。指と機械の違いはあるが、糸の方は何ら変わりがない。

 しかし、糸で縫合するというのは、大昔から続いているもので、進歩がない。具体的には、次の弊害がある。
  ・ 傷口があまりぴったりとはくっつかない。
  ・ 手術の瘢痕ができて、事後の見映えが悪い。

 これらの欠点はどうしても避けがたい。というのは、縫合する糸の穴は、数ミリおきなので、ミリ単位の誤差が生じるからだ。 0.1 ミリ単位で組織を密着させるのならともかく、糸による縫合というのはおおざっぱすぎるのである。
 また、組織を強く密着させるために、組織が少し山なりになる。(凸状になる。)このこともまた、手術の瘢痕ができる理由となる。

 ──

 以上の問題を解決するには、どうしたらいいか? 
 「糸のかわりにホッチキスで縫合すればいい」
 と私はひらめいた。とはいえ、私がひらめいたことぐらいは、すでに実現している可能性もある。そこでググってみたら、次のサイトが見つかった。
  → 製品紹介 | スキンステープラー
 医療ホッチキスは、医療ステープラーと呼ばれる。(ホッチキスは商品名。ステープラーは普通名詞。)
 上記ページは、医療ステープラーの販売会社による製品紹介だ。医療ステープラーというものがどういうものであるかを紹介している。

 だが、これはいかにも「ホッチキス」である。こんなデカい針を使うのでは、糸でやる縫合と大差あるまい。それどころか、柔らかい糸のかわりに、固い金属を使うので、デメリットがありそうだ。
  ・ 手術そのものは簡単だろう。パチンとやるだけ。
  ・ 患者にとっては、固い金属があって痛いだろう。

 そう推察できる。そして、その推察はまさしく正しい、と判明した。下記に報告がある。
  → く医者にとっては、手術時間の短縮 が一番の目的
  → スキンステープラーは使う必要がない物
  → これは,「医者に優しく,患者に酷い」縫合手段である(痛い)
 というわけで、私が冒頭で狙ったことは、実現できていないことになる。

 ──

 要するに、私は「きれいな手術痕」をめざして、医療ホッチキスというものを考えたのだが、念のためにググったら、医療ホッチキスというものはすでにあった。しかしそれは、「きれいな手術痕」を実現するものではなくて、「医者の手間を減らすため」だけのものだった。つまり、「きれいな手術痕」をめざす医療ホッチキスというものは、いまだに存在していないようだ。

 そこで、ググるのをやめて、私が新たに提案する。(最初からその予定だったので、その予定に戻る。)

 ──

 私の提案する医療ホッチキスとは、次のようなものだ。
  ・ 針は非常に細くする。
  ・ その細い針をたくさん用意して、面で縫合する。


 具体的には、剣山みたいな感じだ。



 これは本物の剣山なので、針の太さは1ミリぐらいあるだろう。また、普通の医療ステープラーも、針の太さは1ミリぐらいあるようだ。
  → 参考写真 (グロ注意)
 一方、私が提案する医療ホッチキスは、形は上記の剣山のようであるが、もっとずっと細い針とする。また、針の密度も、もっとずっと少なくする。大事なのは、針の本数を多くして、面によって縫合する、ということだ。(そのことで針を細くすることができる。)

 これに合わせて、次のことも実行する。
 「ステープラーを刺した部分の全体に、接着テープを付けて、ステープラーが剥がれないようにテープで押しつける」

 これは、皮膚呼吸の関係もあるので、バンドエイドみたいに穴あきのテープがいい。ともかく、接着テープを併用することで、ステープラーが抜けないようにする。(抜けにくい、という程度でいい。絶対に抜けないような構造は必要ない。あとで抜糸[抜針]のときに簡単に抜けるようにするためには、抜けにくいという程度で十分だ。)

 まとめて言うと、次の二点だ。
  ・ 剣山のようなホッチキス (細い針が多数)
  ・ 粘着テープ


 こういう構造のものを、縫合するべき箇所の上に置いて、上からズブリと押しつける。それだけで、縫合は完了だ。「押すだけ」という縫合だ。

 なお、この医療ホッチキス(もしくは医療剣山)の幅は、4センチぐらいを念頭にしている。つまり、傷口の両側に2センチずつ広がる。次の図のような感じ。


    ━━━━━━━━━ 


 茶色い線は傷口だ。その傷口のまわりに、ピンク色の幅広い領域がある。ここは、医療ホッチキスを貼る領域だ。この領域に、極細の針がいっぱい突き刺さる。非常に細いので、(細い注射針と同様で)あまり痛くない。また、かなり柔らかいので、折れることもない。

 ここで注意。強度としては、次の部分で力を受け持つ。
 (1) 傷口の左右が離れないための力は、ホッチキスの針部分ではなくて、粘着テープの側が受け持つ。この粘着テープは、かなり強度が必要である。
 (2) 針は、ただのまっすぐな針ではなくて、ホッチキスと同様に、
      ┌┐
   のような形とする。このうち、下向きの部分は、針となって皮膚に突き刺さる。水平線の部分は、粘着テープとくっつく。(点ではなくて線によって粘着テープとくっつく。)
 (3) 一つ一つの針が受け持つ力は小さいが、多数の針があることで、全体としては、かなり大きな力を受け持つ。逆に言えば、一つ一つの針の分担する力は、とても小さい。


 ──

 以上のような医療ホッチキスを使えば、0.2ミリ単位の位置合わせも可能だろう。また、凸状の瘢痕ができることもないだろう。かくて、手術痕はきれいになるだろう。
 こうして、剣山状の医療ホッチキスを使うことによって、「手術痕がきれいになる」という目的が達成される。



 [ 付記 ]
 当然ながら、上記はあくまで、提案である。実際にそれでうまく行くかどうかは、試してみないとわかりません。ともあれ、新しい時代の手術の方法の、土台としてのアイデアを提出します。
 ずっと昔から同じ方法の縫合ばかりやっているんじゃ、進歩がないですからね。
 あと、手術痕が残るのは、見栄えが良くないし。



 【 追記 】
 コメント欄で次の見解があった。
 強度的に糸を超えるものが出てこない

 これで思い出したが、書き忘れていたことがあった。次のことだ。
 「手術で糸が使われるのは、糸には十分な強度があると思われているからだ。しかし、それは誤りだ。糸の強度は関係ない。糸と肉(組織)がいっしょになって強度を得ているのだから、そのうちの弱い方の強度が実際の強度である。どれほど糸が丈夫でも、もう片側の肉(組織)が柔らかければ、その柔らかさによって実際の強度は決まる」
 このことから、次の結論が得られる。
 「糸のように点で強度を得る場合には、その点のかかる肉(組織)の一箇所に強い力がかかる。これでは、肉(組織)が切れやすい。それを避けるには、糸を十分に太くする必要がある。結果的に、太い糸を使うことで、糸の跡が大きく残る。つまり、手術痕が残る」
 
 なお、コメント欄では、次の記載があった。
 それでも縫合がなくならないのは、強度的に糸を超えるものが出てこないからですね。皮膚の傷を最小限に(=創感染を最小限に)しつつ強度を保つには、縫合がベストなわけです。なお、強度を保ちつつきっちり縛らない(強くくっつけると血流が落ちて治りにくくなる)のが、縫合のキモですから、その意味でも糸は優れているのです。

 機能的にはその通り。しかし、糸を使えば、手術痕が残る。
 本項は、縫合の機能ではなくて、手術痕の点から論じているので、上記コメントのような、機能重視の見解とは相容れない。どうしても「糸は優れている」と言いたいのであれば、「糸でも手術痕を残さない縫合が可能だ」と言わなくては。しかし、それは無理だろう。太い糸を使わざるを得ないからだ。それというのも、極細の糸を使えば、糸は切れなくとも、肉(組織)が切れてしまうからだ。



 【 関連項目 】
 「傷口をふさぐにはテープを使うといい」
 という指摘もあった。(コメント欄)
 それで思い出したが、この件は、前に別項で述べたことがある。
  → 刃物の傷口をふさぐには
 ここでは、「アロンアルファで傷口を接着するという方法もあるが、それはダメ」という解説も記してある。






( ※ 漫画のブラックジャックでは、皮膚の色が黒ずんでいることには理由が付いていたが、手術の瘢痕があることには理由が付いていない。だって、瘢痕があるのが当り前だから。……現代医療の限界だね。)
( ※ 上の「イケメン・ブラックジャック」は、皮膚の移植部分が青くなっている。どうやら原作の趣旨を理解していないようだ。……まあ、これは漫画オタク向けの話だが。) 
posted by 管理人 at 23:22| Comment(18) | 医学・薬学 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
おしゃべりばかりしてお利口さんにしていないと
口をホッチキスで留めるぞと
よくお袋に叱られました
Posted by 先生 at 2014年07月01日 10:16
「針をたくさん」は駄目ですね。皮膚の傷が増えると、感染のリスクが増えるだけです。

そもそも、傷口と傷口を合わせることが大事なので、正常な皮膚には傷をつけないというのが理想です。

そのようなデバイスはずっと前からあって、どんなメーカーでも作ってます

http://www.mmm.co.jp/hc/medical/pro/wound_closure/steristrip-standard.html

これこそ、面で接合するというアイディアそのものですね。先人がいましたので特許はとれません、残念です。

さらに、テープすら使わずにアロンアルファでくっつけるのも、むかしからやってます。

で、それでも縫合がなくならないのは、強度的に糸を超えるものが出てこないからですね。皮膚の傷を最小限に(=創感染を最小限に)しつつ強度を保つには、縫合がベストなわけです。なお、強度を保ちつつきっちり縛らない(強くくっつけると血流が落ちて治りにくくなる)のが、縫合のキモですから、その意味でも糸は優れているのです。

なお、縫合という手技は同じですが、糸はどんどん進歩してます。
Posted by 一介の医療者 at 2014年07月01日 11:39
いわゆる盲腸、虫垂炎の切除手術に医療用ステープラーを使用されました。
腹膜炎も合併していたので、大きめの手術痕です。
針と針の間隔は、4cmぐらいの手術痕で8箇所くらい止められてたので、5mm間隔くらいでしょうか。

外す時には全く痛くないので、針自体が痛いというのは違うのではないかと。

感染合併症を減らすという意味でも、医者患者双方にメリットがありますね。
手術創では現行の医療ステープラーで十分かと思います。
Posted by at 2014年07月01日 11:51
最後に <FONT COLOR="#dd0000">【 追記 】</FONT> と  【 関連項目 】 を加筆しました。
 テープや接着剤によって、縫合のかわりとする方法。
 タイムスタンプは 下記 ↓
Posted by 管理人 at 2014年07月01日 12:34
> 皮膚の傷が増えると、感染のリスクが増えるだけです。

 そうとは限りませんよ。太い針だと隙間ができるが、極細の針ならば隙間ができない。だったら菌が入るリスクは減る。
 また、太い針は組織の奥まで差し込むが、細い針は組織に浅く刺すだけなので、この点でも感染のリスクは減る。さらに、粘着テープが表面を覆うので、その粘着テープの外側にある消毒薬が、菌の侵入を阻止する。
 感染のリスクはかえって大幅に減りそうです。
 
> 糸はどんどん進歩してます

 糸がどれほど進歩しようが、人間の肉(組織)は進歩していないので、強度は弱いままです。肉(組織)の弱さによって全体の強度が弱まる「糸による縫合」は、原理的に古臭い方法なのです。
Posted by 管理人 at 2014年07月01日 12:40
手塚治虫自身が描いたカラーイラストでも移植部分が青い物はかなり多いですよ。
褐色のと半々か、むしろ青の方が多い位だと思われる(コミックスのカバーとか大抵青)。
原作の主旨云々の問題ではないかと。
Posted by しろお at 2014年07月01日 14:19
残念ながら、以下は素人の浅知恵です

>そうとは限りませんよ。太い針だと隙間ができるが、極細の針ならば隙間ができない。だったら菌が入るリスクは減る。

細菌に比べたらどんな極細の針も、巨大高層ビルくらいの大きさです。リスクは全く減りません。むしろ、太い穴が一つの方がリスクが少ない。(穴の数) x (感染確率)ですから。

>また、太い針は組織の奥まで差し込むが、細い針は組織に浅く刺すだけなので、この点でも感染のリスクは減る。

減りません。そもそもなぜ剃毛がなくなったかを全く理解してません。表面の浅い、見えないような傷ですら、感染のリスクになるので廃止になったのです。仮に可能性があるなら、真皮に届かず角質だけにとどまる針(深さゼロコンマレベル)ですが、そうするとどうやっても必要とされる横方向の強度はでません。

>さらに、粘着テープが表面を覆うので、その粘着テープの外側にある消毒薬が、菌の侵入を阻止する。

阻止しません。菌は皮膚から(毛根内)からやってくるのです。なので、閉創後の消毒では感染は減らせないんですよ。前の記事では消毒は不要という記事を引用されてますね?そういうことです。

ついでに勘違いしておられるのは、創面と創面をアロンアルファでくっつけるのではなく、面と面は単に合わせるだけにしておいて、表面の皮膚をアロンアルファでカバーするんですよ。創と創の間に何か挟まないなんてのは、素人に言われなくてもわかっていることです。

つまり、ステリテープの役割、あるいは管理人さんのおっしゃる剣山テープの役割を、アロンアルファ(医療用)でやるわけです。針で刺すことなく、しっかりくっつきますし、創部は外界から隔絶されて保護される、何より手軽。理想的ですね!でも、全部の創に使わないのは理由があるんですよ。

頭でいくら考えても駄目と言うことですね。なぜなら、創の治癒過程、感染の成立過程、皮膚の構造、これらが未解明で、シミュレートできないからなんです。

あるのは現実。実地で試され消えていった数多のアイディアの残骸の上に構築された、「余計な傷は作らない、皮膚を完全に外界と隔絶しない+創面は外界に触れない(創と皮膚は連続しているので、ここは何をやっても完璧はありません)」という事実だけです。
Posted by 一介の医療者 at 2014年07月01日 14:26
>糸がどれほど進歩しようが、人間の肉(組織)は進歩していないので、強度は弱いままです。肉(組織)の弱さによって全体の強度が弱まる「糸による縫合」は、原理的に古臭い方法なのです。

あー、肉(組織)の"弱さ"を超える糸は必要ないです。
なぜなら、そんな強度の力が加わったら、傷口や縫合部だけではなく、その他の正常な体が壊れるだけですから。

"剣山テープ"がどんなに強固なものでも、本質的に支えてるのはアンカーが置かれている部分の肉ですから、システムとしては肉の強度が限界ですね。
Posted by 一介の医療者 at 2014年07月01日 14:43
> 太い穴が一つの方がリスクが少ない。(穴の数) x (感染確率)ですから。

 そりゃ変ですね。その説だと、ものすごく大きな傷口(内臓が剥き出し)も、小さな針で刺しただけの傷口(目に見えない微小な穴)も、同じ感染確率だ、ということになります。しかし、ありえないでしょう? 空気との接触面積が全然違うんだから。
 やはり、穴のサイズは影響するはずです。数式で言うなら、
   (穴のサイズ) x (穴の数) x (感染確率)
 でしょう。ただし、(穴のサイズ) は、その平方根でいいかもしれない。

 あと、穴がいくつあっても、感染しないことの方が多いようです。また、感染しても、たいていは重症化しない。一方、手術痕の問題は、一生残る。女性の場合には、特に大きな問題となる。
 感染しても治癒する感染症よりは、一生の傷跡の方が問題は大きいでしょう。
Posted by 管理人 at 2014年07月01日 19:01
はじめて、コメントします。
 管理人さんの提言は、それについていろいろ考えることができるので、いつも興味深く拝見させていただいています。
>感染しても治癒する感染症よりは、一生の傷跡の方が問題は大きいでしょう。

 抗生物質の効きにくい耐性菌もいるので、感染症の危険を減らすことも重要です。一概に傷跡の方が問題が大きいとは言えないと思います。
 剣山タイプステープラーはよいアイデアですが、一時的にでも浅い傷が生ずるのは、皮膚や毛穴にもともと居た病原菌が侵入して感染する危険を増すのでよくないと考えます。
 深くない傷であれば、表皮のケラチンとよくくっつく接着剤+丈夫なテープがよいと思います。
 体の中にはもともと病原菌はほとんど居ないので、手術で表皮も真皮もすっぱり切ってしまったような傷の場合、皮膚の真皮側(体の内側)から滅菌した剣山タイプステープラーを貼り付けるのは有効かもしれないと思います。どうやって取り出すのか、あるいは自然に溶けるようにするのかなどが問題になりますが。
Posted by ishi at 2014年07月01日 19:48
> by ishi

 それじゃ、妥協して、(接着テープとの)中間的な案として、「深さ0.5〜1.0 mm の針」を使う剣山ならどうでしょう?
 このくらいなら感染の程度はひどくないだろうし。少なくとも、内部の組織に深くもぐりこませる糸よりはマシだと思えるが。
 なお、比較対象は、「何も刺さないこと」ではなくて、「太い針を深く刺して、太い糸を通すこと」です。そのこと自体に、感染症の危険はたくさんある。
Posted by 管理人 at 2014年07月01日 20:14
少しクールダウンしてみられてはいかがでしょう?

> そりゃ変ですね。その説だと、ものすごく大きな傷口(内臓が剥き出し)も、小さな針で刺しただけの傷口(目に見えない微小な穴)も、同じ感染確率だ、ということになります。しかし、ありえないでしょう? 空気との接触面積が全然違うんだから。

これは酷い曲解だと思います。
私のような無学なものがいちいち管理者様にご説明申し上げるのもあれですが、この発言者は、糸の太さの違いでは変わらないと言っているだけですね。
例えるなら、霞ヶ関ビルと20坪の雑居ビルはある種のリスクがたいして変わらないと言っているのに、それなら霞ヶ関ビルとサハラ砂漠も同じだと言っているようなものです。
スケールが違いすぎて、誰の目にもお話になりません。
Posted by クルマ好き at 2014年07月01日 21:50
まあ、誇張があったことは認めますが、もともとの「霞ヶ関ビルと20坪の雑居ビルは……たいして変わらない」というのが不正確だ、ということを示すための表現です。
 一般的には太さに比例するんだから、「太さに比例するということを忘れてはいけないよ」という指摘のために、誇張表現が含まれているだけです。
 詭弁とは違いますよ。

 なお、図で見るとわかりやすい。傷口に次の二つのタイプがあったとする。

  ────

  ─ ─ ─ ─

 どちらも傷口の長さ(総延長)は同じで、4個分。
 前者は、4個分がつながっている。
 後者は、4個分が分断している。

 感染確率はどうなるか? 
 私としては、「総延長が同じなら、両者の感染確率はほぼ同じ」となる。
 一介の医療者 さんだと、前者は計1つで、後者は計4つだから、後者の感染確率は4倍だということになる。
 そうなんでしょうか?
Posted by 管理人 at 2014年07月01日 22:18
正確にはわからないが、次の可能性もある。
 「大きな傷口だと、一箇所に雑菌が入っただけで、傷口の全体が化膿してしまう。一方、ごく小さな傷口だと、免疫機能によって、少量の雑菌は排除できるので、化膿することはほとんどない」
 
 これが正しければ、感染症が発生する確率は、小さな傷口(小さな針穴)の方が、小さな確率になるはずだ。ここでは、免疫機能が重要な意味を持つ。
Posted by 管理人 at 2014年07月01日 22:28
感染の成立の考え方の違いです。
突き詰めれば、たしかに個数で単純化できるものではありませんが、あえていうなら表面積。

縫合糸一本分の太さと、想定されている細かい針はどんなにがんばっても数分の1にもなりません。(縫合糸は0.2mm程度の太さです。一方で、注射針の最小は0.18mm。内部が空洞だから太い、もっと細くできるはずだと言っても、今度は強度が問題になります。剣山テープは、一本でも折れたら駄目という厳しい条件をクリアする必要があります)

縫合糸の穴が2(一つの縫合)x2(次の縫合まで)=4つの穴ですむところを、おびただしい数の針を立てようというのです。

傷は断面積ではなく、表面積ですから、細かい穴が多数開いていた方が、圧倒的に表面積が多くなります。炭と一緒ですよ。

やや太めの程度の電柱が4本の空間と、同じ空間に普通の電柱が10本、20本と林立している空間、イメージ簡単ですよね?

縫合糸の奥深さは、こんなページでも感じていただけるかと。
ttp://www.geocities.jp/dogcat1111122222/suture1.html
Posted by 一介の医療者 at 2014年07月01日 23:18
注射針はなかが中空になっているので、細くするのには加工上の限界があります。
 ただの針金ならば、引き延ばすことでいくらでも補足できます。最小限、原子1個分にまで補足できます。
 強度は、しなやかさがあれば、曲がるだけでOK。折れることはありません。針金だってそうでしょ? 折れずに、曲がります。

 一番大事な点は、「剣山タイプの針金は、強度を必要としない」ということです。強度は粘着テープの方が受け持ちます。針金は皮膚との接着だけを受け持ちます。針金は粘着テープの粘着物質のかわりにあるだけであって、強度は必要ありません。
  一介の医療者 さんは、本項のアイデアを「細い縫合糸」のように受け取っているようですが、違います。「粘着テープの粘着物質のかわり」です。横方向の強度は微小でも構いません。横方向の力を受け持つのは、あくまでもテープの方です。

> おびただしい数の針を立てようというのです。

 これはそうとは言えません。
 仮におびただしい数であれば、深さはごく浅くて済みます。たとえば1ミリ。
 一方、十分な深さで埋め込むのであれば、おびただしい数にする必要はなく、2〜5倍程度の数で済みます。

> 細かい穴が多数開いていた方が、圧倒的に表面積が多くなります。炭と一緒ですよ。

 肉は軟らかいという点が重要です。そのせいで、大きな針穴だと、隙間がいっぱいできて、そこから細菌が入り込みます。
 小さな針穴だと、隙間ができないので、細菌は入りにくい。万一、細菌が入っても、数が少ないので、白血球で殺せます。
Posted by 管理人 at 2014年07月02日 00:05
剣山のような形をした注射器、というものはすでにあります。インスリンなどに適する。
  → http://hd-luz.com/2138/

 針が細いと、大きな傷が付かないので、生体には優しいのです。
Posted by 管理人 at 2014年07月02日 00:07
一介の医療者さんに一票!

ただし、管理人殿のアイディアも、縫合では

ないにしても、何がしかの問題解決の種を

含んでいるかもしれません。
Posted by たろう at 2014年07月02日 01:14
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