麻薬については、先日、ASKA の麻薬使用が話題になった。
一方、W杯のブラジルでは、クラックと呼ばれる麻薬がまかり通っている。
W杯決勝戦が行われるリオデジャネイロの一角では、路上で公然と薬物が使用され、麻薬組織関係者は「外国人に売りさばく」と話していた。
道路脇に約100人の男女がしゃがみ込み、コカインの一種・クラックを吸っていた。一帯には甘い香りが漂い、吸引に使った容器類やライターが路上に散乱していた。
クラックの価格は1回の吸引分で2レアル(約90円)。持続時間が短く、依存性も強いため、麻薬組織にとって大きな収入源となる。
このファベーラを拠点とする麻薬組織関係者(38)は記者に、「クラックは簡単に吸える。ほかの麻薬同様、W杯の観戦客を狙って増産している」と明かした。
( → 読売新聞 2014年06月01日 )
画像もある。
→ ブラジルの麻薬中毒者や密売人達の画像
こういうのを見ると、ひどいように見える。だが、別にブラジルに限ったことではない。コカインの産地に近い中南米では、麻薬はまかり通っている。麻薬組織も巨大だ。特にひどいのはメキシコで、とんでもない状態になっている。
→ 勇敢なメキシコ女性市長 麻薬マフィアに娘の目の前でさらわれ暗殺される
メキシコでは麻薬組織が巨大な軍事力を備えており、政府よりも強力なほどだ。警察は麻薬組織に買収されている。買収されなければ、脅迫されるか抹殺される。いずれにせよ政府の統制の外にある。
さらに言えば、アフガンのアルカイーダやソマリアなどのテロ組織は、麻薬資金を元にして武器を購入して、テロ活動をしている。
これほどにも巨大な麻薬組織と、どうやって対抗するか? 少なくとも、普通の方法では勝ち目はない。米国が何年も「テロ撲滅」を唱えているが、いつまでたってもアルカイーダなどを撲滅することはできない。
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ここで、ヒントになることがある。大麻の合法化だ。
→ アメリカの大麻合法化は合理的な判断だった…?
賛否両論があるが、とにかく米国では多くの州で大麻が合法化されている。ここでいう合法化は、ただの合法化だけでなく、完全合法化である。つまり、自由化である。金さえ払えば誰でも大麻を購入できる。(特に制限はない。年齢制限ぐらいならあるだろうが。)
大麻というのは、煙草よりも毒性が低いとも言われているので、これが合法化されるのは、根拠がないとも言えない。私としては賛否は示さないが、現実にそういうふうになっている国もある、と事実を示しておこう。
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さて。以上をヒントにして、次の案を提示しておこう。
「麻薬を合法化する。ただし、自由化はしない。国による管理下で、麻薬の使用を許容する」
この目的は何か? 次のことだ。
「麻薬の価格を暴落させることで、麻薬組織の不当利得をなくす」
国が麻薬を管理すれば、価格は圧倒的に低くすることが可能だ。そうなれば、たいていの人は、麻薬組織から高値で買うことはなく、国から買うようになるだろう。しかも、国から買えば、逮捕されないのだから、国から買うに決まっている。(密売の麻薬は非合法なので、密売の麻薬を買えば逮捕される。)
その結果は? 次の二点だ。
・ 国の管理と治療のもとで、脱麻薬の治療をなす。
治療を受けた使用者は少しずつ使用量を減らしていく。
結果的に、国全体の麻薬消費量を減らしていく。
・ 麻薬組織の不当利得をなくすことで、組織を壊滅させる。
アルカイーダなどの組織にはもはや大金が入らなくなる。
結果的に、テロ組織は武器を買えずに、弱体化する。
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うまいことばかりのようだが、もちろん、難点もある。治療を受けた患者は、しばらくは麻薬を続けるので、「患者をただちに麻薬から脱させる」という最善の道は取れなくなる。患者の健康にとっては好ましい状況ではない。廃人化はいくらか進行する。
とはいえ、それだからこそ、麻薬中毒の人は自発的にこのプログラムを受ける気になる。「ちょっと減らされても、もらえるのなら、その方がいいや。金もないしね」と思うだろう。逆に、「治療を受けると、麻薬断ちを強制的にやらされて、断末魔の苦しみを味わう」となったら、患者は誰も来なくなるだろう。
ゆえに、「管理された麻薬」というのは、それなりに意味があるのである。
( ※ そもそも、何十万人もの患者を一挙に麻薬断ちさせるためのプログラムなどは成立し得ない。数人の患者を扱うならともかく、何十万人も一挙に治療することはできない。ものすごい医療の手間がかかるからだ。)
──
では、このような「麻薬の合法化」は、どの国でも行なうべきだろうか?
よく考えると、そうとは言えない。私としては、次のように区別するべきだと思う。
・ 日本のような国では、合法化するべきでない。
・ メキシコのような国では、合法化するべきだろう。
日本のような国では、麻薬組織は巨大化していない。だから、特に制圧に手間がかかるわけでもない。いくらかのさばっているが、普通の麻薬対策で済むだろう。現状でも、麻薬組織のせいで国家が崩壊することもないのだから、現状のままでいい。
メキシコやブラジルのような中南米の国では、麻薬組織が巨大化している。これを制圧することは困難だ。となると、まずは麻薬組織を弱体化する方が先決だろう。そのために、「価格の暴落」という方法が有効だと思える。したがって、このような国では、「麻薬の合法化」は,それなりに意味があるはずだ。
( ※ 一種の必要悪である。マイナスの面も多いのだが、被害が出るのは、麻薬を吸う人だけだから、あまり大きな影響はない。この程度は許容範囲だろう。それよりは、麻薬組織の巨大化の方が、はるかに悪影響がある。)
( ※ 麻薬合法化を必要悪であるというのは、どの場合にも成立するのではなくて、麻薬組織が巨大化している国だけである。)
( ※ 倫理的に問題があると見えるが、ま、仕方ない。必要悪というのは、倫理的にはあくまで悪なのだから。……どちらかと言えば、日本人は、「カジノ合法化」を心配した方がいいですね。人の心配より、自分の心配をするべき。)
[ 付記 ]
麻薬合法化には、一つだけ、問題がある。
「その麻薬をどこから入手するか」
ということだ。これを税金で買うとしたら、「税金で麻薬患者を養う」というふうになるので、問題だろう。
私としては、次のことを提案したい。
「麻薬組織から押収した麻薬を使う」
これで足りるかどうかはわからないが、足りる分だけでやればいいだろう。
なお、現状では、「押収した麻薬はすべて焼却」である。これはちょっともったいない。捨ててしまうぐらいなら、「治療プログラム」のために使う方がマシだ、と思いますけどね。
( ※ なお、量が足りなくなったら、外国政府が押収した麻薬を時価で購入するといい。外国政府は収入を得られるので喜ぶし、日本政府が麻薬生産者に金を渡すわけではないから麻薬生産促進にもならない。……結局、「無駄をなくす」という発想は、あらゆる意味で好ましい。「燃やせばいい」ということにはならないのだ。倫理だけでは片付かない。)
【 関連項目 】
上記の提案を見て、私を「麻薬に甘いな」と思う人もいるだろう。だが、それは勘違いです。私は麻薬に甘いわけじゃない。むしろ「麻薬を減らしたい」と思っている。下記項目では、麻薬のひどさを強調している。(怖い画像のリンクもある。)
→ 合法ハーブを取り締まるには
一方、他の人は、「おれは麻薬に反対だ。絶対反対だ。麻薬使用者には厳罰を!」と唱えて、「おれは正義漢だなあ」と自己陶酔しているだけだ。それで麻薬が減るわけでもないのだが、「自分は正しいことを主張しているぞ」と思って、一人で自己陶酔している。
こういう(自称)正義漢は、麻薬も使わずに、ラリっているわけだ。脳内麻薬でラリっているのかもね。
( ※ まるで、集団自衛権で自己陶酔している、どこかの首相みたいだ。)

マクロ視点のない方々から反対意見が出るでしょうね。
安価で合法化すれば普及する。阿片戦争を国民に仕向けるのか‼︎とね。
嗜好品だからある程度高価だけど闇より安い。という見極めは難しそうですね。
警察組織の横流しとか、当初は色々ありそうです。
あと、アッパー系は性的興奮を高める効果が尋常ではないそうなので、そっちの対策も必要かと。
ダウナー系は酔っ払い効果で、なんでもイイや。と閾値低下のトリガーです。
両方混ぜると危険と伺ってます。
時間はかかりましたが完全に一層でき、その間、専売による利益でインフラ投資を行いました。
一石二鳥。
麻薬合法化に反対デモを開催
─ 生産者 ─
一つの方法として尊重します.
だとするなら日本での値段が下がらない以上、麻薬組織の儲けも減らないと思いますがいかがでしょう。
日本の麻薬販売の数量は、世界的には微々たるものです。やっている人はほとんど見かけない。たまに見つかると、大騒ぎになる。
→ https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191106-00000004-tbcv-l04
本項で述べたことを参照。