前項で述べたように、美味しんぼ では「福島には微量放射線があるので避難するべきだ」という見解を示している。「放射線の量は少ないとしても、何らかの影響はあるのだから、さっさと福島の外に避難するべきだ。また、避難した人のために、最大限の援助をするべきだ」というふうに。
もっと詳しい話は、下記にある。
→ 「美味しんぼ」の要約
本当に避難するべきなのか?
微量放射線は、大人には影響がないとしても、小児にはいくらかの影響がある、という研究報告もある。そこで、「特に小児のいる家庭は福島の外に避難するべきだ」と主張する人もいる。
では、微量放射線が若干の悪影響があるとして、福島の外に避難すれば安全だと言えるのか?
──
このことについて、「美味しんぼ」の編集部がまとめた見解がある。
→ 小学館 『美味しんぼ』福島の真実編に寄せられたご批判とご意見
このリンク先の PDF を見ると、次のように、山田真氏の見解が見つかる。抜粋しよう。
「美味しんぼ」では、福島の方々の避難を求めているようですが、(中略)しかし、現実を見るとそう簡単に言いづらいのです。
私は自主避難されている方たちの健康相談をやっていますが、避難先でとてもつらい生活を強いられている人が多い。精神的にも、肉体的にも不安定になっています。
「避難すべき」と言うのは簡単ですが、現実には難しい問題をかかえている。私も 2011年の終わりごろまでは避難すべきと言っていましたが、今、福島では避難したいけれどさまざまな事情で避難できない人が多いから、その人たちに「ここにいるのは危険だから逃げなさい」と言ってもむなしいのです。
ここで述べてあるように、「避難先でとてもつらい生活を強いられている人が多い。精神的にも、肉体的にも不安定になっています」という事実があるのだ。
つまり、「ここは危険だから避難しよう」と思ったところで、避難した先が安全である保証はない。新たな土地がパラダイスである保証はない。むしろ、地獄である可能性の方が高い。なぜなら、住み慣れた土地を離れれば、そこではさまざまなストレスが生じるはずだからだ。
・ 周辺環境が変わる
・ 建物も変わる
・ ライフスタイルも変わる
・ 仕事や人間関係も変わる
さまざまな環境が激変すると、暮らし向きは大きく変わる。それは、ストレスをもたらす。
といっても、本人が比較的若い世代であれば、環境の激変にも耐えられるだろう。新しい仕事に就くのも容易だだろう。
一方、本人が高齢者であれば、環境の激変には耐えがたい。また、新たな土地や家屋を取得する金もないことが多い。
そういうデメリットがあるのだ。
では、メリットはどうか?
本人が比較的若い世代であれば、子供が小児であることもあるだろうし、その小児は放射線への耐性は弱いだろう。この場合には、移転するメリットがある。だから、 5 mSv ぐらいでも不安になって避難するとしても、それはそれで合理性がある。
一方、本人が高齢者であれば、子供が小児であることはない(すでに成人に達している)から、放射線への耐性は強い。この場合には、移転するメリットはほとんどない。
以上をまとめれば、次のようになる。
・ 本人が若ければ、移転するメリットはあり、デメリットは小さい。
・ 本人が高齢ならば、移転するメリットはなく、デメリットが大きい。
──
結局、移転した方がいいかどうかは、人それぞれだ。
前項でも示したが、各地の状況がわかる。
→ 福島県放射能測定マップ
これでたいていの地域は 0.5 μSv/h 以下だから、特に気にしなくてもいいだろう。それでも、小児がいる家庭では、ことさら気にして脱出したがる親もいるかもしれない。
それが悪いとは言わない。ただ、そうしたところで、移転することで安全になるとは言えないのだ。なぜなら、移転先はパラダイスではないからだ。
なるほど、福島から離れることで、わずかにある放射線の悪影響を避けることは可能になるかもしれない。しかしながら、移転先では、新たな悪影響が生じる可能性も十分にあるのだ。
・ PM 2.5
・ 自動車の排ガス
・ 交通事故
・ 過密地による運動不足
・ ぜいたく食による肥満
・ 友人関係によるストレス
・ 「おまえは福島から来た」と言われる いじめ
こういう問題が発生する可能性は、かなりある。そして、それらの影響は、一般に、微量放射線の影響よりもはるかに大きいのが普通だ。
これは、おおげさに言っているわけではない。次の事実がある。
(1) 地震で避難した高齢者
先の大地震で津波被害や放射線被害を受けた高齢者が、仮設住宅その他に避難したが、その結果、死者が急増した。自宅で過ごしていれば長生きできただろうに、仮設住宅などの住みにくい住居に移転したせいで、寿命を大幅に短くすることになった。この影響は、放射線の影響どころではない。莫大な人数の高齢者を死なせたからだ。
→ 避難による死者が 1618人
→ 原発事故による死者
→ 被災地の避難で死者
(2) 大気汚染などの影響
福島(太平洋側)は、かなり住みやすい地域だが、他の地域はそれほど住みやすくはない。避難先としてしばしば上げられるのは、九州と北海道だが、九州には PM 2.5 という大気汚染の問題があるし、北海道には寒冷という問題がある。どちらも健康の悪化の要因となる。
特に、鼻血についていえば、福島よりもずっとひどい。先の引用と同じ箇所に、次の文言もある。(同じく山田真の見解。)
2011年3〜11月の期間、福島、北海道、福岡の3地域の小学一年生の何%が、鼻血を出したかを調べたものです。
結果は、福岡が最も多く、26.0%。次が北海道で、小樽が 22.8%、岩見沢が 7.4%。そして福島が一番低く、福島市内が 10.4%、いわきが 2.3%。
意外なことに、鼻血が最も少ないのは福島であり、福岡や北海道ははるかに多くの子供が鼻血を出したのだ。
このことから見ても、「福島から避難すれば安全だ」というふうには言えないことがわかる。
──
まとめ。
「ここはちょっと危ないから、よそへ行こう」
と思うなら、その前に、よそへ行けばどうなるかを考えるべきだ。「よそに行けば青い鳥が見つかる」と思うのは、早計である。この世にパラダイスなどは存在しない。夢のような土地などは存在しない。「避難すればそこでは安全になる」と思うのは、あまりにも安易な発想なのである。
( ※ 例。震災後に、放射能が怖いという理由(※)で、「仙台から石垣島へ」と移住した有名人がいる。本人は「これで安全」と思ったらしい。しかし、石垣島には PM 2.5 が押し寄せる。→ 現地報告 ,沖縄市の報告 )
[ 付記 ]
ついでに一言。
そもそも、少し前までは、「福島こそパラダイスだ」と思われていたのだ。
「土地は安く、戸建て住宅を容易に取得できて、空気もきれいで、文化もあって、積雪の被害もない。やたらと土地代ばかりのかかる日本にあっては、住みやすくて土地の安い福島は、パラダイスだ」
そう思われてきたのだ。
なのに、その福島から出て行けば、次のいずれかになるだろう。
・ 空気が汚くて、土地が高くて、労働がきつい。
・ 福島と同じように豊富な土地があるが、雪が大変だ。
前者ならば、環境の悪化で、健康を悪化させかねない。下手をすると、金を稼ぐために働きずくめとなり、過労死しかねない。都会では、すき家やワタミやユニクロみたいに、過労死する仕事がザラにある。福島の人みたいにのんびりと働くわけには行かないのだ。
後者ならば、雪ゆえに、雪下ろしなどの手間が大変になる。年寄りには、まず無理だ。また、若くても、「吹雪で凍死する」という可能性もある。
→ 娘を守り凍死した父親 北海道
微量放射線が怖くて逃げ出すのはいいが、逃げ出した先では、過労死や凍死などの危険が待ち受けているのである。「避難すれば死なずに済む」と思うのは、あまりにも早計なのである。
世の中で怖いのは微量放射線だけじゃない。
比喩。
とても臆病な人がいた。その人が道を歩いていると、目の前にネズミが現れた。
「キャー。怖い! ネズミにかじられたら大変だ!」
そう思って、大急ぎで逃げ出した。「逃げれば安全だ」と信じて。
しかし、いきなり逃げ出したせいで、車道に飛び出てしまった。そのせいで、来たトラックに轢かれて死んでしまった。
一つの危険を見て、過大に恐れたせいで、別の大きな危険を見失ってしまったのである。
【 関連項目 】
似た話は、前にも述べた。
→ 原発事故による死者
一部抜粋しよう。
比喩的に言うと、枯れ尾花には人を殺す力はないが、人が枯れ尾花を見て、「幽霊だ」と思って、怖がって、大急ぎで逃げ出すと、転んで頭を打って死んでしまうこともある、というわけだ。
【 追記 】
美味しんぼでは「福島から出て行きたい人を支援するべきだ」というふうに述べられている。だが、これは妥当ではない。
原則として、福島から出るか出ないかは、あくまで個人の判断(自由)に任せるべきだ。「出て行きたい人を支援する」というのは、「出る方向に援助する」ということであるから、国がそのために補助金を出すのは筋違いだ。
国としては、本人が出ていこうが出て行くまいが、どちらにしても一定の賠償金を出すだけでいい。その賠償金を受けたあとで、福島から出るかどうかは、本人が決めればいい。
常識的には、「福島から出ない」と決める人が大多数だろう。そして、その人たちにも、きちんと賠償金を払えばいい。
逆に、「福島から出て行った人に限って超巨額の賠償金を払う」というのは、国による「避難推進」の政策であるから、それは妥当ではない。福島から出るか出ないかは、あくまで個人の判断(自由)に任せるべきだからだ。(特に、出ない方が標準的だと見なされる場合には、なおさらだ。)
まあそれでも福島から都市部に移住したことによる悪影響は放射線による悪影響よりも大きいと思いますけどね。
出典はあります。
(1)「私はとにかく、今の福島に住んではいけないと言いたい。」
(2)「福島がもう取り返しのつかないまでに汚染された、と私は判断しています。」
http://kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-3713.html
「荒木田岳(たける)・福島大准教授(地方行政論)が「除染しても福島には住めない」という自らの発言を……」
http://www.asahi.com/articles/ASG5N5782G5NUGTB00W.html
前者は、前項でも示したものです。
> 「過密地による運動不足」
これらは「可能性」として示されているだけです。必ず起こるというわけではなく、そういう人もいるだろう、という話。個人差は多大です。
微量放射線は安全だといって、避難すべきでないという。
身勝手ですね。
◯福島には住むなといっている
その次には
◯今までの対応から東電と国のいう事を信じてはいけないと思うからです
と書いてあります。放射能が危険だからというならこうは書かないでしょう。
──
あと、私が引用したのは、そこじゃないですよ。きちんと引用部分を読んでください。特に、その次の文章も。
といっても、あなたは自分のいいたいことばかりを言って、人の話をちっとも聞かないようだから、親切に教えて上げます。下記です。
──
井戸川:
私が思うに、福島に鼻血が出たり、ひどい疲労感で苦しむ人が大勢いるのは、
被ばくしたからですよ。
井戸川:
私はとにかく、今の福島に住んではいけないと言いたい。
どんな獣でも鳥でも自分の子どもを守るために全力を尽くす。
どうして人間に出来ないんですか。
子どもの命が大事でしょう。
──
以上は、国が嘘つきだということとは関係ありません。
タイムスタンプは 下記 ↓
以上の、国や東電が信頼置けないという状況を踏まえた上で、後段の引用頂いた箇所が出てきますから私は先に記載したように解釈しました。
常識的に出たくない人が大多数は本当だろうか。
もう一つ、福島という広い地域で括るから話がおかしくなることも多くの人に忘れられているようです。
核汚染物質は風任せみたいなところがあるので、常に風上みたいな場所や汚染源からの風のコースから外れている場所はだいたい安全ですね。
福島から逃げ出すというと愚かな場合と正しい場合がある点を無視してさらに逃げる先を間違えた人だけを取り上げて、逃げ出す=愚かと結論付けるのは乱暴なのではないかと思うのです。
本件とはあまり関係がありませんが、私のハンドル名から気になることを言わせていただきますと、核汚染物質の多い地域を走るクルマのエアクリーナーやエアコンフィルターが大量に核汚染物質を抱え込んでいないかが気になりますね。エンジンは大量の空気を吸い込みますので、特にエアクリーナー。
誰も話題にしないからあまり気にしなくてもいいのかもしれませんが。
誤読していますよ。「パラダイスなんかない」という趣旨です。
> 逃げる先を冷静に選択すれば問題は無かった点を何故無視するのですか?
どこだって少しぐらいは問題があるし、住むためならどこだって問題ありません。
> 逃げる先を間違えた人だけを取り上げて
そんなことはしていません。そんなことをあなたが言うのであれば、あなたが逃げる先を推奨すればいいでしょう。パラダイスである土地を。
私が一瞬で論破して見せますよ。そこがパラダイスではないということを。
そのようなことは申し上げておりません。
・福島県内では逃げるべき地域とそうでない地域がある
・逃げるべきだけど何故か逃げずに頑張っている人たちがいる
・逃げなくていいのにわざわざ逃げて損をしている人たちがいる
これらをごっちゃにして都合よく言いたいことだけ言っていませんか?という話です。
そうでないなら「そうでない」で話は終わりです。
どうやら「そうでない」ということのようですので、私としては「ご回答有難うございます」以外には何もございません。
勿論、福島の核汚染されていない地域からの移住先など知りませんし、興味もありません。
ついでに申しますと(これが私のいけないところなのですが…)、今住んでいる場所は福島県の核汚染されていない地域より住みやすいと思っています。勿論それは私にとって都合が良いというだけで、問題はいろいろとございます。私にとりましても、問題が一つも無いパラダイスなどではございません。あくまで住む場所の選択で何を重きに置くかだけの話です。
ちなみに私の住む地域が核汚染されていない点はメリットの一つだと考えています。
反原発な立ち位置の方が小学一年生の鼻血の率を調べたら、福島より福岡のほうが8倍ほど鼻血率が高かったといったような調査結果も最近出てきていて、検証、確認が必要でしょう。
仮に、福島第一由来の放射性物質「以外」が原因だった場合に、その原因に目を背け「フクシマが原因」と言うのは、これはもう絶対に子供のためにはなりません。
反原発の人が、福島から遠く、けれども韓国の原発にはより近い(しかも風の影響を受ける)福岡に疎開するというのは、本当に不思議でなりません。
まぁ、癌の発生要因の一番は発癌性物質ではなくストレスという学説もありますから、本人がストレスなく暮らせれば、それで良いのでしょうけれども。
低く出るところだけをピックアップしてある。
東京を見てみると全て0.05以下になっているがまっかなうそ。
完全除染した舎人公園や、超高空の新宿のデータ。
事実は亀有駅前で0.1マイクロを越えているよ。
因って立つデータが間違っているのだから、
ここに書いてある見解の全てが間違っていると言わざるを得ません。
あなたの目がおかしいですね。
「福島県放射能測定マップ」では、東京のデータは出てこないはずですが。
> 亀有駅前で0.1マイクロを越えているよ。
0.1マイクロ は日本の平均値を下回るので、日本の半数以上の土地で、その価を上回ります。
当たり前のことを書く必要はない。
なお、「亀有駅前で1マイクロを越えている」という報告はありましたが、機器の較正をしていない報告なので、信頼性が全然ありません。
前項の 《 追加 》 で示したように、下記サイトを参照してください。
→ http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2014/05/post-a2ce.html
というか、よく調べたら、それは側溝などの堆積物を調べた数値のようですね。馬鹿げた数値。それだったら、病院の放射線科で測定した方が高い数値を得られる。その方がマシ。どうせインチキ数字なら。
放射線量測定マップのリンク先の福島県から全国データ、都道府県のデータに移動できますので、そこから東京のデータに移動されたのだと思います。
なので「目がおかしい」というのは言い過ぎだと思います。
全国測定マップでは0.25μSv/h未満は青表示です。そして全国の測定結果一覧からざっくりと全国平均は0.04から0.05μSv/h程度と見積もれます。
よって「0.1マイクロは日本の平均値...」という内容は妥当ではないと思われます。
個人的見解ですが、0.10[μSv/h]の地域では0.05[μSv/h]の地域より、線量は0.45[mSv/年]高くなると見積もれます(0.05μSv/h*24*365=0.45mSv/年)。
日本の年間平均1.5[mSv/年]を考えると、1.5+0.45=1.95[mSv/年]となり、世界の年平均2.4[mSv/年]に届きません。従って亀有の測定値が0.10[μSv/h]であったとしても、その値は騒ぐ様な値ではないと思います。
埼玉在住者さん>
科学に立脚しなければ、放射線量測定マップをデタラメと決めつけるのは簡単です。しかしこの放射線量測定マップのデータは客観的に科学的判断ができる様に、福島だけではなく全国や世界のデータとも比較できるように収集されています。よって私はデタラメではないと考えます。
もし、デタラメだという根拠が「故意に測定値の低い場所の測定結果だけを抽出している」というのであれば、それを立証するなんらかのソースか、校正された機器で測定した反論データを呈示すべきです。
このような測定マップは多くの人が測定に参加しています。よって編集者が測定値を故意に補正することは難しいです。さらに参加者に故意に低い場所のデータ収集を命じたら、たとえ箝口令を敷いても漏れます。よって何らかの作為的行為を冒すリスクは非常に低いと思います。
> なので「目がおかしい」というのは言い過ぎだと思います。
なるほど。福島じゃなくて、全国の方だ、という意味に解釈するべきでしたか。目じゃなくて表現の方が間違っていたんですね。先の方には、失礼しました。お詫びします。
> 「0.1マイクロは日本の平均値...」という内容は妥当ではないと思われます。
私の数値は、今回の測定値ではなくて、以前からあった古い概算測定値でした。たとえば、次の文章。
「日本の自然放射線量はつい最近まで1.5mSv/年とされていた」
http://www47.atwiki.jp/info_fukushima/m/pages/39.html?guid=on
自然放射線は
・外部被曝:宇宙からの放射線: 0.3mSv/年
・外部被曝:大地からの放射線: 0.33mSv/年
とのことなので、半分が宇宙線の分ということになります。
マップの方は、宇宙線の分を含んでいないのかも? でも、ありそうにないな。
データに食い違いが出る理由は、よくわかりません。宇宙放射線が変動しているのかもしれないが。
> 日本の年間平均1.5[mSv/年]を考えると、1.5+0.45=1.95[mSv/年]となり、
そこは足し算ではないでしょう。0.10[μSv/h] は 0.9 mSV/y なので、1.5 から 0.9 に低下します。
──
なお、この測定は、マップのページの右下に書いてある通り、原子力規制庁で測定したものです。その典拠についてググると、下記が見つかります。
http://radioactivity.nsr.go.jp/map/ja/
http://radioactivity.nsr.go.jp/map/ja/area.html
http://radioactivity.nsr.go.jp/ja/list/204/list-1.html
公的なデータなので、個人の恣意的なものではないでしょう。
>データに食い違いが出る理由は、よくわかりません。宇宙放射線が変動しているのかもしれないが。
自然放射線量という言い方に実は暗黙裡に2種類あるようです。
もともと自然放射線量を地図化する必要が生じたのは、それを原発などより先に整備しないと、原発などからわずかに漏れたときに高いかどうかわからないからなのですが、その場合はその土地で測定器が示す値ということになります。
ところが、WHOなどが健康との関係で用いる自然放射線量は「人が自然に浴びる放射線量」ということになりますから、内部被ばくであるカリウム40からの放射線量0.25mSv/yやその土地のラドンを呼気で体内に入れて受ける量などが足された数字が使われる様です。
> 内部被ばく……や……呼気で体内に入れて受ける量などが足された数字が使われる様です。
その件はもともと考察済みで、それを除いた値を数えています。
リンク先に次の数値があります。
──
日本での自然放射線量の総量は2.09mSv/年
(以下は内訳)
・外部被曝:宇宙からの放射線: 0.3mSv/年
・外部被曝:大地からの放射線: 0.33mSv/年
・内部被曝:吸入被曝(大気中のラドンなど)0.48mSv/年
・内部被曝:食品から摂取する自然由来の放射性物質: 0.98mSv/年
(ポロニウム210, カリウム40など)
本項で数えているは、外部被曝のみです。その数値が、今回のマップでは、上記の数値(0.3 + 0.33 mSv/年)の半分強 ぐらいになっている。……ま、誤差の範囲とも言えるが。
失礼。
>私は自主避難されている方たちの健康相談をやっていますが、避難先でとてもつらい生活を強いられている人が多い。精神的にも、肉体的にも不安定になっています。
>「避難すべき」と言うのは簡単ですが、現実には難しい問題をかかえている。私も 2011年の終わりごろまでは避難すべきと言っていましたが、今、福島では避難したいけれどさまざまな事情で避難できない人が多いから、その人たちに「ここにいるのは危険だから逃げなさい」と言ってもむなしいのです。
まだ、少しは良心が残っているようだな。
政府紙幣を発行して、福島県周辺住民に三億円を支給すればなんとかなるだろう。
福島県双葉町では、鼻血などの症状の統計が有意に多かった――。
岡山大などの研究グループが町の依頼で健康調査したところ、こんな結果が出ていたことが分かった。
一体どうなっているのか。
健康調査は、岡山大、広島大、熊本学園大のグループが、「美味しんぼ」で鼻血の症状を訴えた井戸川克隆町長時代の2012年11月に実施した。全町民にアンケート用紙を配って調査したため、町に配布などの協力を依頼した。
体がだるい、頭痛、めまい、目のかすみ、鼻血、吐き気…
その中間報告が載ったのは、熊本学園大の中地重晴教授が13年11月に学術雑誌に発表した論文だ。「水俣学の視点からみた福島原発事故と津波による環境汚染」の論文によると、住民には原発事故による健康不安が募っていることから、放射線被ばくや避難生活によるものかを確かめるために疫学による調査を行った。
比較するために、双葉町のほか、福島県境にあり放射線汚染地域でもある宮城県丸森町筆甫地区、さらに原発から離れた滋賀県長浜市木之本町でも調査した。その結果、双葉町と丸森町は、体がだるい、頭痛、めまい、目のかすみ、鼻血、吐き気、疲れやすいなどの症状で、木之本町よりも有意に多かった。
特に、両町では、鼻血が特に多く、オッズ比を取ると、双葉町が3.8、丸森町が3.5もあった。
それ全部、ストレスによる自律神経失調で説明できます。
そもそもの話、この調査自体、統計的にはあまり意味がない。なぜなら、対象が「残っている人だけ」だから。これらの地域は放射線がかなり高くて、逃げられる人は逃げている。どうしても逃げられない人だけが残っている。そういう人は、「動けない人」が多いので、健康状態の悪い人が多い。つまり、相関関係はあるとしても、原因と結果が逆だ。
× 現地に居住しているから、健康状態が悪い。
○ 健康状態が悪いから、現地に居住している。
──
美味しんぼみたいな主張をするのであれば、放射線に汚染された地域ではなくて、ほとんど汚染されていない福島市などで調査するべきです。
私は別に「双葉町なら住んでも大丈夫だ」と主張しているわけではありません。
上記コメントの人は誤読しているんでしょうね。「双葉町も住んでも大丈夫だ」と私が言っている、と勘違いしているわけ。
ちなみに、双葉町のほとんどの地域は居住禁止です。
→ http://www.minyu-net.com/osusume/daisinsai/saihen.html