STAP細胞についてはもう「終了宣言」をしたことだし、本当はこんなことはいちいち書きたくない。ただ、気になる人が多いようなので、ちょっとだけ書いておく。
※ 以下は読まなくてもいい話です。書いたあとの感想は、
「馬鹿馬鹿しすぎて、書けば書くほど、うんざりする」。
読む人もそうだろうから、読まない方がいいですよ。
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笹井さんが朝日の記者の質問に答えた。STAP細胞の真実性を強く主張する。
専門家からの指摘では、STAP細胞が実は別の万能細胞(ES細胞)が混ざったものではないかという疑念が多い。
これに対し、笹井氏は「他の万能細胞を混ぜても、一つの塊にならない。実験をやったことのない人の机上の考えだ」と反論。ES細胞からつくれない組織がSTAP細胞ではつくれたことなどをあげ、「ES細胞では説明のできないことが多すぎる」「STAPが存在しないなら、私たちが再立証に力を入れることはない」と指摘した。
( → 2014年4月11日 )
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これを見ると、笹井さんの無能さがわかる。
STAP細胞の実験データがコンタミ(= 異物混入)によるものであることは、すでにあちこちで指摘されている。
・ TCR再構成の細胞が ES細胞と同一であること。
・ 実験前の細胞と実験後の細胞で、オスとメスが異なること。( → 前出 )
この二点から、実験データには「実験ミス」(コンタミ)があったことはすでに知られている。これを無視して釈明するのは、まったく道理が通らない。
特に問題なのは、他人の指摘の前に、自分自身で「コンタミの疑いを排除する」というチェックをしていなかったことだ。このチェックをすれば、上記の二点は自分自身で理解できたはずだ。
にもかかわらず、そのチェックをしなかった。のみならず、他人のチェックを利いても、そのチェックを理解できない。他人が「コンタミですよ。証拠はこれこれですよ」と教えても、それを無視して、どうでもいいことで「真実だった」と言い張る。
呆れた。小保方さんがこの点を認識できないのは仕方ないが、笹井さんがこの点を認識できないのはひどすぎる。小保方さんは「未熟・無知」で許してもらえるかもしれないが、笹井さんぐらいの格があるなら、「未熟・無知」で許してもらえることはない。
最後に一言。
「他の万能細胞を混ぜても、一つの塊にならない。実験をやったことのない人の机上の考えだ」
という弁明は、まったく成立しない。コンタミは「混ぜること」によって生じるのではない。「ほんの少しの微量の ES細胞が混じる」ということだけで生じる。そして、そのあとは、ES細胞が急速に増殖するのだ。( → 別項 )
それは「半日で倍増する」という急激な増殖である。したがって半日ごとにシャーレの半分が捨てられる。こうなったら、数日後には、シャーレにあるのはほとんどすべてが ES細胞となる。当初に「自家蛍光をする死滅細胞」があったとしても、そんなものはどんどん捨てられて消えてしまうだけだ。( → 別項・コメント欄 )
したがって、「他の万能細胞を混ぜても、一つの塊にならない」というような主張は、それ自体が「実験をやったことのない人の机上の考えだ」ということになる。
笹井さんは、自分では実験をしないで、小保方さんにすっかり任せきりだったのだろう。だから実験とはどういうものであるかをまったく理解できていない。自分で再現実験をすれば、実験のどこでコンタミが起こったかを理解できただろう。なのに、自分で再現実験をしないから、実験のどこでコンタミが起こったかを理解できない。そして、いまだに理解できないでいる。
まったく嘆かわしいことだ。
【 追記 】
「実験ではオスとメスの違いがあったと判明した」
という記事が新たに出た。( 2014-04-12 )
→ 新たな疑問 メスマウスで実験、作製者「オスだけ」
しかし、この記事の話は、特に目新しくもない。ずっと前から知られていたことだ。本項の本文中にも記載してある。
この記事は、特に「若山さんの証言が得られた」ということだけが目新しい。しかし、証言はなくとも、事実はすでに明かされていた。いちいち気にするようなことではない。(とっくにわかっていたし、言及済み。)
馬鹿げた話はしたくないので、コメントは受けつけません。
本項はなるべく、スルーしてください。