2014年04月06日

◆ 将棋電王戦第4局(2014)

 将棋 電王戦 第4局。 ツツカナ v.s. 森下卓9段 の対局は、前者の勝ち。 ──

 棋譜はこちら。
  → http://hantosidegodan.seesaa.net/article/393867541.html

 相矢倉の戦いだが、私にはよくわからない指手だった。人間の側がせっかく駒得をしても、それを簡単に放り出してしまう。それで何かうまい利得があったかというと、そういうわけでももなく、単に損しているだけだと見える。無駄にどんどん損しているだけだと見える。わけがわからん。自殺行為にしか見えない。
 100手目では、角を逃げずに、むざむざと与えてしまう。
 108手目では、むざむざと金を与えて、相手の と金を自王のそばに近づける。
 いずれにしても、ただの自殺行為にしか見えない。

 もっとも、この時点では先手が圧倒的に不利になっていたようだ。敗着というほどではないかも。
 68手目の△5九角がわけがわからん。単に角を見捨てるだけに見える。


 森下卓9段は、B級2組で、トップクラスというわけではない。往年のスターではあったが、現在ではあまり強くない。これまでに出た若手クラスの方が強いだろう。
 
 今回の対局は、人間側の指手がよくわからなかった。意味不明。勝手に自殺行為をしたというふうにしか見えなかった。
 私の目が曇っているのかもね。

 アマの目からすると、「どうしてこのプロは、勝手にどんどん自殺行為をするのだろう? そんなことばかりやって、結局は負けてしまった」というふうに見えることがある。そういう戦いでした。
  


 【 追記 】
 ソフトによる戦況分析。
  → http://shogikisho.blog54.fc2.com/blog-entry-3099.html
 87手目 ▲4四金以降、コンピュータの有利に転じているようだ。
 ここで後手が何を指しているかというと、△9四歩、△9五歩、という、何とも間延びした手。呆れた。これじゃ負けるのは仕方ないね。
 ここでは後手の守備が弱まっているんだから、△4二金と△4三歩の二つを入れて守備を固めた方がずっとよかった。
 かわりに何をしたかというと、9筋の端攻めをして、△9九香成、なんかをしているが、これは詰み筋にはまったく利いていない。先手の右辺はガラガラで、いくらでも逃げられるのに、9筋の端攻めをするという意味がまったくわからない。王を詰ませるつもりはなくて、単に城壁を破ればいいと思っているのだろうか? そんなことをしても王が逃げるだけで、まったく無意味なのだが。

 まとめて言うと、こうだ。
 コンピュータは、敵王を詰ませることを目的としている。
 人間は、敵の城壁を破ることを目的としており、敵王を詰ませることを目的としていない。その一方で、自陣の守備はほったらかしで、自王が詰みそうなこと(城壁がなくなっていること:城壁の最前線の歩がなくなっていること)はまったく無視している。敵部隊の先兵(歩が二枚)が目の前に来ているのに、まともに守備をするつもりがまったくない。かわりに端攻めという、気の遠くなるような遅い攻めをやっている。自王が今にも詰みそうなことはまるきり無視して、敵王にちょっと迫ろうとしているだけ。

 つまり、コンピュータは将棋をしているのだが、人間の側は将棋ではなくて、何か別のゲームをしている。壁破りごっこみたいな。
 意味不明な戦い。
 
 ──

 オマケで、昨年書いた話を引用する。
 「守備を整備せずに攻撃優先」という現代将棋の将棋観そのものが間違っている、とコンピュータは教える。その将棋観は、相手が不完全な人間であるときには通用するが、相手が完全な機械であるときには通用しないのだ。
( → 電王戦の感想(2013年)
posted by 管理人 at 08:59| Comment(5) |  将棋 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
<FONT COLOR="#dd0000">【 追記 】</FONT> を加筆しました。
 タイムスタンプは 下記 ↓
Posted by 管理人 at 2014年04月06日 17:40
紅潮したあたりから体力的に限界だったように見えました。
局後の多言も研究心からなのか
言い訳からなのか微妙でした。
Posted by 先生 at 2014年04月08日 13:10
以前コンピュータ側への制限についてお話がありましたが、人間に課せられている制限を解き放つべきではないかと思いました。
 今のコンピュータを人間に例えると、江戸時代からの棋譜を全て記憶しその研究結果を自由に瞬時に参照でき、様々な考え方での局面のシミュレーション予測をコンピュータに丸投げし、トイレも食事も不要、またアニメ「エヴァ」に出てくるマギのように、個性を持った3台のAIに個々に分析を行わせ多数決を取らせるなんてことも出来ます。というかやってます。
 これを現実の人間に当てはめると…。
・ノートやPCの持込、参照可。
・独自(相手ソフトそのものは禁止)のシミュレーションソフトを走らせても可。
・複数人の意見を対局中に聞いてもよい(その人もノート、PC可)。
・人と話したりノートやPC操作(ついでにトイレや食事)に多くの時間を人間だけが取られることを考慮して、CPU側の思考時間は人間から3〜5割ほど差し引いた時間とする。
 ここまでやらないと「不公平」と思います。
Posted by daimong at 2014年04月08日 19:42
>>Posted by daimong at 2014年04月08日 19:42

異質な存在との対決なので,「公平な対決」を目的とした場合には「公平でない」部分を最小限にすることが現実的なのだろうと思いますが,それが目的なのかどうか。
人間がPCを使ったら,それこそ電王戦をやる意味が分からなくなるのでは。
equalityよりも,将棋の面白さとか,PCならではの駆け引きとか,その辺を目的とすべきというか,しているんだろうと思いながら観ています。
継盤の使用を見ていて楽しいかどうか,合議で指し手を決めるのを見ていて楽しいかどうか。競技としてはここが大事では。
公平性を出すのは,むしろPC同士あるいは棋士同士。研究した分だけ勝率が上がるなら,研究時間で既に不公平。なら貸し出さない方が公平と思う。研究しない方もいるようだし。
Posted by X21 at 2014年04月08日 21:28
人間が苦悩しながら火炙りされる場面を
野蛮にも見せびらかすエンターテイメントであるところです。

米長さんの共存共栄を忠実に勧めるのか
将来の将棋ファンを獲得&促進を目的とするのか
はたまたそれとは無関係に推し進めるのか

どれもまとめて素晴らしいコンテンツであることは間違いなさそうです
Posted by 先生 at 2014年04月09日 23:52
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