2014年03月02日

◆ STAP細胞の蛍光画像は捏造か?

 STAP細胞の蛍光画像(緑色)は捏造だ、という推測がある。それは成立するか? ──

 その推測の根拠はこうだ。
 「緑色の蛍光を発したとしても、それは Oct4-GFP陽性を意味しない。ES細胞であるか、あるいは、別の蛍光染料を使ったものかもしれない。つまり、故意または過失によって、試料が汚染したのである」

 これを「すり替え説」と呼ぼう。(試料のすり替えがあった、という説だ。)

 すり替え説は、成立するか? 一見、成立しそうだが、よく考えると成立しないと思える。それが私の判断だ。
 以下、個別に分けて論じる。

 (1) ES細胞

 「ES細胞である」という疑惑は、若山さんが否定している。この件は前項で述べた通り。


 そもそも、ES細胞では、今回の結果は出ない。胎盤もまた蛍光を発しているからだ。このことは、ES細胞の性質に反する。
( ※ 仮に捏造したのだとすれば、ES細胞を使って捏造していたはずであり、その場合には胎盤が蛍光を発しない捏造画像にしたはずだ。全体が蛍光を発する捏造画像をわざわざつくる意味がない。……別の蛍光染料をつかったというのならともかく。)


 (2) 別の蛍光染料

 別の蛍光染料で試料が汚染された、という可能性は考えられる。これによって「胎盤を含む全体が蛍光を発した」という現象を、うまく説明できる。
 しかしその場合には、別の矛盾が生じる。それは、キメラマウスだ。全体が汚染したのだとすれば、全体が着色するはずだから、部分的な着色であるキメラマウスが出現するはずがない。
 また、全体でなく移植部分だけが汚染されたのだとすれば、染料などは簡単に流れ落ちてしまう*から、永続的なキメラマウスになるはずがない。
  * 簡単には流れ落ちない、という指摘がコメント欄(03月02日 16:12)に入った。
 特に、最も重要なことは、次の点だ。
 「胚の一部が汚染された程度の量の染料では、染料が稀釈されてしまうので、キメラマウスにはならない。キメラマウスが生じるためには、発光する細胞そのものが大量に増殖される必要がある」
 以上からして、「別の蛍光染料で試料が汚染された」ということはありえない。

( ※ 「別の蛍光染料」というのは、「GFPとは別のものである蛍光染料」という意味。「 GFP は蛍光染料である」という意味ではない。当り前だが。/「別の」は another ではなく different の意味。誤読しないでほしい。)


kimera.jpg
キメラマウス(論文から転載)


 さらに言えば、次世代の子マウスもまた Oct4-GFP陽性になった、ということを説明できない。

 (3) 完全捏造

 以上の (1)(2) を可能にする捏造があるとしたら、すべてを完全に捏造していた、ということになる。
 しかしその場合には、小保方さん一人でなく、若山さんもまた捏造に積極的に加担していた、ということが必要だ。二人による共謀捏造。……それはありえそうにない。(前項参照。)

 ──

 結論

 (1)(2)(3) のいずれにしても、「小保方さんが、若山さんをだまして、こっそりすり替えた」ということは成立しない。
 つまり、冒頭の「すり替え説」は、不成立となる。
 
 以上が、私の判断だ。(あくまで個人的見解です。)
 


 【 追記 】
 コメント欄に、次の話を書いたが、重要なので、ここに転記しておく。(字句は一部修正。)

Q (小保方さんは)つい偽造をしてしまったのでは? 本人としては、STAP細胞が真実であると深く思い込んでいるので、悪気は無い。かなり手の込んだ偽造でも。

A 手の込んだ偽造をする動機がない。
 すでに Oct4陽性が判明しているのであれば、そのまま Oct4陽性の画像を掲載すればいい。作成する技術力もあるのだから、そのまま得た画像を掲載すればいい。(技術力がない人ならばでっち上げをするかもしれないが、技術力はある。)
 手の込んだ偽造をする必要があるのは、 Oct4陽性ではなかった場合だけです。その場合には、Oct4-GFP の画像が撮れない。だからかわりの GFP画像を撮る必要がある。
 しかし Oct4陽性はすでに動画の方で判明している。この動画が捏造だったとするならともかく、こちらが真正であれば、胎盤の方は捏造する理由がない。

 とすると、「動画も含めて何もかもが捏造であった」という可能性は、今のところ排除できない。それは相当大規模な捏造となる。
 ただ、若山さんの「1回成功した例」からして、「全面的な大規模捏造」(単独犯)は、成立しそうにないんですけどね。その場合には、若山さんは「全面的な大規模捏造」を自分自身でやっていて、そのことに気がつかないほど、実験音痴だったことになる。他の人にはできないほどのグランドマスタークラスの実験上手であった若山さんは、実は実験についてど素人にすぎなかった、ということになる。

( ※ つまり、「若山さんをだました」という説は、話としては成立するが、素人をだますのならともかく、実験の鬼である若山さんをだますのは困難だ、ということ。)

( ※ その他、細かな疑問については、コメント欄に質疑応答ふうに、コメントのやりとりがある。)



 【 関連サイト 】

  → 理研のプレスリリース
  → Nature の論文
posted by 管理人 at 09:29| Comment(28) |  STAP細胞 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
GFPは染料じゃないですよ。
ノーベル賞の内容くらい、ちゃんと理解してください。

初心者による初歩的な誤りでしょうし、
おおよその趣旨にさしさわりはありませんが、
積もり積もれば、全体もあやしいと判断されるんです。

そう、小保方さんのようにね。
Posted by A549 at 2014年03月02日 10:47
> GFPは染料じゃないですよ。

 当り前でしょうが。何を言いたいの?
 「GFPのかわりに蛍光染料を混入した捏造」というのを否定しているのに。日本語読めないの?

 ……と思ったが、「別の蛍光染料」というのを、「GFPもまた蛍光染料」と勘違いしたのか。「別のものである蛍光染料」という意味なんですけどね。 勘違いする人もいるようなので、注記しておきます。
Posted by 管理人 at 2014年03月02日 10:53
なるほど、承知しました。
まさにおっしゃるとおりの部分で誤解しました。
すばやいレスポンスと対応ありがとうございました。
Posted by A549 at 2014年03月02日 11:07
蛍光染料ではなく、Oct4-GFPのESでないとして、別のトランスジーンで捏造あるいは混入した可能性は?
Posted by c-Myc at 2014年03月02日 11:09
> by c-Myc

 いっぺんだけならミスもあるかもしれないが、何度となると完全捏造しかありえない。完全捏造は (3) で否定されています。
Posted by 管理人 at 2014年03月02日 11:15
どんなコメントに真摯にレスを返す管理人さんには感服します。

この件は、なぜ彼女がこのような形で論文を発表したのか、「自然科学的な見地」でなく「社会科学的な見地」で分析したほうが管理人さんの得意分野のような気がします。

日本における研究者の待遇とマスコミの不勉強を考えると、今後もこの種の論文が多発して、世間を混乱させるような気がします。本来なら、この論文は、マスコミで取り上げる価値なんてなかったんですよ。そして、それが彼女のためでもあった。
Posted by YT at 2014年03月02日 12:51
動画だけなら、例えばHSpro-GFP細胞を少数混入させておいて温度かけるとかで捏造出来る。

キメラマウスも、インジェクションしたB6GFP細胞は若山さんが持っていたのか、小保方さんが用意したのか。
小保方さんが用意してて、若山さんがきちんと導入遺伝子のジェノタイピングをせずに、GFP陽性だけで判断してたなら、若山さんも騙されたということ。

組織的な捏造でなくても、小保方さんの捏造と、騙された若山さんという構図。
Posted by おぼぼ at 2014年03月02日 14:13
> HSpro-GFP細胞を少数混入させておいて温度かけるとかで捏造出来る。

 そこまで手間暇をかけるなら、手間暇をかけてうまく行かなかった、というミニ論文でも書く方がマシです。
 これまでの捏造(超伝導・ES・ips)は、いずれも単純な操作によるでっち上げです。いずれも実験は存在しなくて、机上の嘘データだけがあった。別のインチキ実験をするなんて、手間がかかりすぎて、割が合わない。
 でっち上げをするのは、実験能力のない人だけ。十分な実験能力があるなら、わざわざ身を滅ぼすための実験をするはずがない。
 これまでの捏造は、「捏造をすればバレる」ということすらもわからないような実験音痴の人がやっていた。高い実験能力と、実際の捏造実行とは、ほぼ矛盾します。
Posted by 管理人 at 2014年03月02日 14:31
私は一連の問題について、聞かれれば

「論文の様々な問題とSTAPの真偽は切り離して論じるべき」
「論文の問題は、研究者としての資質を問われる大きな問題。小保方氏は研究者として恥じるべきで、そういうパーソナリティは治していかなければならない。また、若山氏が認めているように、当初の発表は粉飾まではいかなくとも、【酸だけでできる、簡単で高効率な手法】という過大な表現をしている点を真摯に訂正すべき。」
「真偽の問題については、技術的に捏造は可能であり、その動機もあり得る。しかし、論文のもたらすインパクトや周辺状況から、このような疑惑が生まれるリスクを考えない程アホな人はそういないけれど・・」

と答えます。

管理人さん
揚げ足をとるようで申し訳ないですが、数点ほど意見を。
・別の蛍光染料について
これについては全く同意見です。ただし、補足させて頂きますと、蛍光色素が簡単に落ちる(退色する)というというのは少し誤解があります。
例えば、T細胞の分裂を調べる実験系ではCFSEという蛍光色素で染めます。これは、少なくとも1週間は持ちます。FITCという蛍光色素をマウスに投与し、リンパ節へのリンパ球の移行を解析する実験系などもあります。これもすぐ消えるものではありません。
「1 weekの蛍光の持続」をこの実験系でtransient(一過性)と捉えるか、stable(安定的)と捉えるかという論点が正確にはあります。

・「でっち上げ」は割に合います。
管理人さんのアカデミアでの研究経験がどれほどあるかわかりませんが、
悲しいかな、特に生物系ではネガティブデータでは、論文になりませんし。実績にもならない。
つまり、研究費やポストに結びつかない現状があります。一過的な成果で食いつなごうとする研究者なんてゴロゴロいます。研究費にも多くの人が困っている。だから普通は再現実験を進んでする研究者なんていません。
また、「捏造だ」という証明は「悪魔の証明」であり、困難を極めます。「個体差」「条件差」「テクニカルな問題」「アーティファクト」または「勘違い」であったという逃げ道もあります。。
手間もかかりません。並べているはずのポジコンと入れ替えることも最悪可能ですし、所有している他の遺伝子のGFP発現レポーター細胞株を用いてアッセイすればいいだけですので。

一連の管理人さんのご主張は、探偵がやるような推理・プロファイリングや思考実験に基づいたものです。それが誤りだとはいいません。納得いくものも多いです。
「オッカムの剃刀」は、それを以てして真偽の判定はできませんが、結果的に真実であることが多いですし。それで考えると捏造論は不自然です。
ただ全ての人が論理的に打算的に先を読んだ意味のある行動をするとも言えないですし、正しい選択肢を選ぶとは「断定」できない。
私がちょっと引っかかるのは、そういう状況証拠と推測で「断定的」な表現をなされている点です。
裁判で、状況証拠と証言だけで「有罪」とされる訳ではないのと同じです。
同様に、黒とも「断定」できない。現状は推定無罪です。

(ただし、このブログの主旨が競馬のヤマをはるのと同じ程度のスタンスであるならば、断定的表現を使われることに異議はありません)

だからこそ、MTAと守秘義務契約を第三者と結び、早く樹立したSTAP細胞株を解析してもらい、
「捏造論」をねじ伏せてもらいたいと私は思うのです。
Posted by FN at 2014年03月02日 16:12
> 「断定的」な表現

 そう言われてみると、本項には「推測だ」という表現が抜けていましたね。
 実は、本サイトのほとんどすべては、私の個人的見解だから、いちいちその文言を入れないのですが、STAP細胞関係では、一見さんが多いから、その文言を入れる必要がありますね。加筆しておきます。
 
> 「でっち上げ」は割に合います。

 一般的にはそうですけど、「生物学の歴史を書き換えるほどの大発見」となれば、史上最大クラスの検証が入るのは確実なので、この件に関しては、「でっち上げ」は割に合わないと思います。
 賢明ならば、あまり目立たない範囲(検証が入らない範囲)で、うまく昇進できる程度の業績にするでしょう。
Posted by 管理人 at 2014年03月02日 16:42
「断定的」表現につきまして
重箱の隅を突くようなことをして申し訳ありません。
私は、科学的な物事を表現する場合、suggestなのか、indicateなのか、非常に気にして表現しろと叩き込まれている人間ですので、つい。

>この件に関しては、「でっち上げ」は割に合わないと思います。

はい。私もそう思います。
ですので、
「論文のもたらすインパクトや周辺状況から、このような疑惑が生まれるリスクを考えない程アホな人はそういないけれど・・」
と書かせて頂きました。
ただ、目の前にある毒林檎の魅力的な香りにまけて、手を出すことも「ゼロ」ではないという意味です。
しかし、natureにreject受けつつもしぶとく投稿するモチベーションを考えると・・
万が一、論文に示しているデータは捏造だとしても、STAP化の現象自体は(事実誤認の可能性がありつつも)認められたのではないかなぁと個人的には思います。

ただ、俗な表現で言わせて頂くと、
手技の簡便さや効率、STAP細胞の性能については
「盛った」表現で発表していると推測せざるをえません。
Posted by FN at 2014年03月02日 17:23
>一般的にはそうですけど、「生物学の歴史を書き換えるほどの大発見」となれば、史上最大クラスの検証が入るのは確実なので、この件に関しては、「でっち上げ」は割に合わないと思います。

FNさんもおっしゃってますが、仮にこれが捏造だとしたら、「割に合う・合わない」の理屈で考えても意味ないです。

捏造事件の第一報を聞いて誰しもが思うのは、「何でそんなバカなことをしたんだ?ばれたときのリスクを考えないのか?」ということでしょう。
冷静に考えれば誰もがバカなことだと思うのに、捏造者はやってしまう。
これが意味するのは、(少なくとも捏造を実行した時点では)捏造者には冷静にリスクを判断する能力がなかったということでしょう。
そのような正常な判断力を欠いた状態の人間に対して、その行動の理由を、外野の傍観者の立場での「割に合う・合わない」の基準で考えても、何の意味もない。

それに、これもFNさんがおっしゃったことですが、研究者にとっての「割に合う・合わない」の感覚を管理人さんはわかってないので、そんな状態でいくら理屈を捏ね回しても、はっきり言って時間の無駄でしょう。
(まあ単に理屈を捏ね回すこと自体が楽しい、という感覚は理解できないでもないので、時間の無駄だからやめろ、などというつもりは毛頭ありません)
Posted by 通りすがり at 2014年03月02日 18:17
確かに既知の多能性細胞は胎盤には分化しませんが、胎盤内部の血管の細胞などは、胎盤細胞そのものとは発生源が違って、胎児本体と同じ細胞から分化するため、ES細胞などから作ったキメラマウスでも胎盤部分が見た目上光って見えるのは普通にあることだそうです。
今回の論文ではSTAP細胞から作ったキメラマウスでは胎盤が光る個体が出現するが、対照実験としてES細胞から作成したキメラマウスでは胎盤が光る個体は一切現れなかったと書いてあり、逆にそちらのほうがおかしいそうです。

私もこれを聞いて考えを改めました。若山さんも胎盤内部の血管などは胎盤細胞とは発生源が異なることをご存知無かったのではないでしょうか。
Posted by 私自身も誤解していました at 2014年03月03日 00:07
捏造にも二つあると思います。
テレビのドキュメンタリーで言うところのヤラセと同じです。
(1)実際に起こっていない事を0からでっち上げたのか、
(2)実際に目撃した事を演技で再現し、それを実録と偽ったのか。

管理人さんがおっしゃる通り、複数の研究者が共同で(1)の意味で偽造を行ったことは考えにくい。

しかし、筆頭著者単独または複数で(2)の意味で偽造を行ったことは充分あり得るのではないでしょうか。(本人事態には偽造という認識は無い)

一度は実験に成功したか、または情熱のあまり成功したと誤認した。しかしなかなか再現性が低い。このような時に、つい偽造をしてしまった。本人としては、STAP細胞が真実であると深く思い込んでいるので、悪気は無い。かなり手の込んだ偽造でも。
論文のデータの加工や実験機材のコピペなどを前から少々やっていて見つからずにすんだ経験があり、今後ネイチャーで発表しても見つからないという程度の認識の人であれば、あり得る。(彼女の指導教官自体、画像の使いまわしを10年以上前からやっていて発覚していない)。情熱のあまり、特殊な精神状態になり、周りの共著者も信じてしまった。人は、信じたい事を信じてしまう傾向にあり、共著者陣にも油断があったし、細胞培養の専門家は、彼女以外いなかった。

いかがでしょうか?
Posted by 通りすがりA at 2014年03月03日 00:15
>ES細胞から作成したキメラマウスでは胎盤が光る個体は一切現れなかった
>と書いてあり、逆にそちらのほうがおかしいそうです。

 そうだとしても、それはES細胞の方の話であり、そこから「STAP細胞の捏造」までは論理的にあまりにも遠く隔たっている。「疑わしい点が一つある」ことは認められても、本筋とはあまり関係ない。それはまるで、「ひとつ嘘をついたから、こいつは悪人だ。ゆえにこいつが殺人の真犯人だ」というような理屈。

> つい偽造をしてしまった。本人としては、STAP細胞が真実であると深く思い込んでいるので、悪気は無い。かなり手の込んだ偽造でも。

 手の込んだ偽造をする動機がない。
 すでに Oct4陽性が判明しているのであれば、そのまま Oct4陽性の画像を掲載すればいい。作成する技術力もあるのだから、そのまま得た画像を掲載すればいい。(技術力がない人ならばでっち上げをするかもしれないが、技術力はある。)
 手の込んだ偽造をする必要があるのは、 Oct4陽性ではなかった場合だけです。その場合には、Oct4-GFP の画像が撮れない。だからかわりの GFP画像を撮る必要がある。
 しかし Oct4陽性はすでに動画の方で判明している。この動画が捏造だったとするならともかく、こちらが真正であれば、胎盤の方は捏造する理由がない。

 とすると、「動画も含めて何もかもが捏造であった」という可能性は、今のところ排除できない。それは相当大規模な捏造となる。
<!--  ただ、本項でテーマにしているのは、「胚の画像のすりかえ」という説だけです。「全面的な大規模捏造」(単独犯)は、本項のテーマではないので、ここでは言及しないでおきます。

--> ただ、若山さんの「1回成功した例」からして、「全面的な大規模捏造」(単独犯)は、成立しそうにないんですけどね。その場合には、若山さんは「全面的な大規模捏造」を自分自身でやっていて、そのことに気がつかないほど、実験音痴だったことになる。他の人にはできないほどのグランドマスタークラスの実験上手であった若山さんは、実は実験についてど素人にすぎなかった、ということになる。
Posted by 管理人 at 2014年03月03日 12:43
管理人さん
丁寧なご説明ありがとうございます。
大規模な捏造単独説
か、
STAPが本物か

二者択一ということですね。わかりました。
本物だとしたら、引っかかるのが、彼女が表へ出てこなくなった事です。
STAPが本物であって、少なくとも彼女自身は何度でも再現可能なら、細胞培養にはあまり時間がかからないので(一週間くらい?)さっさと新しいデータなり実演実験などすれば良さそうなものですが、理研が止めているのでしょうか。

ただ、若山さんは実験のエキスパートでも、細胞培養については専門外のようです。それに研究室全体が、成功して欲しいという空気に満ちていますので、騙される隙があったのかもしれません。一回の成功で感動して震えた、といいますが、もしも懐疑派であれば、一度ならず何度でも自分で追試したでしょうが、それはしていない。山梨へ移ってからだいぶ経つのに、追試はしていない。

若山さんは一年間待ってくれと言っていますが、本物なら、どうして一年もかかるのか。今すぐにでも、若山さんが理研へ行って、もう一度再現させてもらえば良いわけです。若山さんでなくても理研のスタッフでもわいわけです。先月中旬に疑われたなら、もう結果は出ておかしくない。新しいサンプル動画や画像をじゃんじゃん作って公開すれば良い。

それとも、これを機会に、理研が技術を彼女から盗んで、主導権を握ろうとしているのか。

もう一つ引っかかるのが、画像だけでなく、実験機材や手順までコピペしたということ。lと1の区別もついていない。共著者も査読者も気付いていない。共著者や査読者は、捏造は行われていない、という前提で見ているので、意外に簡単なことも見抜けないかもしれない。

でも、捏造は手品と同じで、分かるまでは不思議だが、分かってしまえば、わりと簡単なこともある。
Posted by 通りすがりA at 2014年03月03日 19:36
>若山さんは一年間待ってくれと言っていますが、本物なら、どうして一年もかかるのか。
単に、時間が欲しいということではないですか?
この時間は、発見者にとって、何にもまして重要なものであることは、みなさんお気づきと思います。ただ、小保方博士が、数十年後100年後を見据えた研究指針を持っていると会見した内容とは矛盾しますが・・・
1)NET外では、捏造説は、単なるやっかみに過ぎないとされています。2)木を見て森を見ていないと表現することもできます。
また、2)は研究者の落ちいる陥穽でもあるからです。
Posted by 素人の素人ですが at 2014年03月03日 20:00
私の書き方が悪くて上手く伝わらなかったみたいです。

私の言いたかったのは、
「胎盤が光って見えるキメラマウスができた」ことが、即「これまで知られていなかった新しい多能性細胞を見つけた」ことにはならないということです。

若山さんが捏造をするつもりなど全く無かったとしても、「胎盤内部の血管などが胎児本体と同じ細胞から分化するが故に、多能性細胞が胎盤細胞そのものに分化しなくても、見かけ上胎盤が光って見える」ことを知らなかったとすれば、以下の3つの可能性を排除できなくなります。

1.新生児マウスの脾臓内に元々あった多能性細胞(Muse細胞か?)を単に抽出できたに過ぎない可能性(つまり誤認)
2.ES細胞など実験室にあった別の多能性細胞が実験系に混入した可能性(これも誤認になります)(なお、対照実験でES細胞由来のキメラマウスを50匹作成していることから、少なくとも実験室中にES細胞があったことは確かです。また、通常の実験室ではありえないことだそうですが、実験室中で細菌まみれのスッポンを飼っていることからは、小保方さんが実験系への異物混入にあまり注意を払っていないことが推測されます)
3.小保方さんが意図的に細胞をES細胞など他の多能性細胞にすり替えた可能性(これは捏造)(若山さんが独立に実験を再現できたのは、理研時代に小保方さんの指導を受けてただ一回のみ。実験中若山さんがずっと見張っていたわけではないでしょうから、小保方さんは誰も見ていないときに細胞をすり替えることが可能だったはずです)

つまり、STAP細胞は確かにできたと主張するために、作成したキメラマウスの胎盤が光って見えたことを根拠にしても、主張の裏付けにはなりません。

では、他に根拠はあるのかなと考えてみると、あまり有力なものはないように思えます。

なので、私はこのことを知って以来、「たまたまかもしれないが小保方さんは新種の多能性細胞を見つけていた」説から、誤認か捏造だろうと自説を変えたわけです。
Posted by 私自身も誤解していました at 2014年03月03日 22:48
訂正します。
若山さんが確認した時期にはOct4-GFPのES細胞は研究室内に無かったとのことですので、2の混入説は取り消します。1の別細胞抽出説と3の捏造説はあり得ると思います。
Posted by 私自身も誤解していました at 2014年03月03日 23:07
> STAP細胞は確かにできたと主張するために、作成したキメラマウスの胎盤が光って見えたことを根拠にしても、主張の裏付けにはなりません。

 それは当り前です。論文は「この論文が捏造ではないことを証明するため」に書かれているわけじゃありません。そのことは自己言及文のパラドックスと同じです。
 STAP細胞は確かにできたと主張するために必要なのは、追試です。論文は、STAP細胞の性質を示しているだけであって、捏造がないことを証明することは目的となっていません。

> 他に根拠はあるのかなと考えてみると、あまり有力なものはないように思えます。

 捏造説の当否について、いずれにしても根拠があるのなら、問題はとっくに解決しています。現状はいずれにしても真偽は決着していません。推理があるだけです。

> 誤認か捏造だろうと自説を変えたわけです。

 捏造の可能性があるから捏造だろう、というのが、多くの人々の見解ですが、そういう「推定有罪」という理屈の非論理性をしてきているのが私です。
 「おまえが痴漢であることを否定する証拠がないから、おまえは有罪」という冤罪事件と同じ。
 
 ──

 本項は「捏造説のうちの一つである、すり替え説」についてのみ論じています。話のテーマを見失わないでください。 
 全体が捏造か否かを論じているのは、前項です。
 そちらの1,2 については前項で否定しています。3については本項で否定しています。また、ES細胞へのすり替えならば、胎盤まで発光しません。
 そもそもES細胞へのすり替えならば、すり替えがバレないように、「胎盤は発光しない」(ES細胞と同様である)という画像を捏造したはずです。つまり、わざわざ「胎盤は発光する」(ES細胞とは異なる)という画像を捏造する動機がない。その捏造は「捏造であることがバレやすくする」という形の捏造であり、「わざと犯行が発覚しやすくする捏造をした」ということになり、論理的に不整合。
Posted by 管理人 at 2014年03月03日 23:15
最後のあたりに <FONT COLOR="#dd0000">【 追記 】</FONT> を加筆しました。
 タイムスタンプは 下記 ↓
Posted by 管理人 at 2014年03月04日 00:06
前項に付けるべきコメントまでこちらにしてしまったことをお詫びします。

ただ、上で述べましたように、ES細胞から作ったキメラでも、見かけ上胎盤は光るんです。
ES細胞は胎盤細胞そのものには分化しませんが、胎盤内の血管にはなるので、胎盤が光っているように見えるんです。

すり替えたES細胞から作ったキメラの胎盤が光って見えるのを見れば、胎盤は光らないはずだと誤解している小保方さんもおかしいとは思うはずなのですが、周囲の共著者たちが「胎盤が光るということは、新しい多能性細胞を発見した証拠だ」と騒ぎ、そのように論文を書いてもNatureの査読者もその点に突っ込みを入れてこないので、「理由はよく分からないけどまあいいか」くらいに考えた可能性はあります。
最後のほうになって、Nature査読者か全体の構成を考えたとされている笹井さんあたりの指示でES細胞由来のキメラを使った対照実験を追加することになったと思われますが(時系列の根拠は、若山さんが、理研で再現成功した時点ではOct4-GFPのES細胞は研究室内に無かったとコメントしていること)、このときにはSTAP細胞由来キメラと違う結果にしないとまずい上に時間的にも急がなければならない(小保方さん自身の契約期限と理研の来年度予算獲得)ために結果をいじったと。
マウスの発生に詳しい人が論文を見ればこの対照実験の結果がおかしいのはバレてしまいますが、時間的制約に追われてそれで出してしまったと。
「再現性のない論文はいずれ忘れ去られるだけ。とりあえずNatureに載せよう」でずっとやってきて、最後に辻褄が合わなくなったが、共著者たちも査読者も騙せたし大丈夫だろうと甘く考えたのではないでしょうか。こういうストーリーは論理的に矛盾しないように思うのですがいかがでしょうか。
Posted by 私自身も誤解していました at 2014年03月04日 02:29
> こういうストーリーは論理的に矛盾しないように思うのですが

 【 追記 】を参照。

 ま、仮にそのストーリーが成立するとしたら、
  ・ すり替えに気づかなかった若山さんに多大な責任が生じる。
   (安易に見逃して共著者になった責任。完全無能の烙印。)
  ・ 最強の実験の鬼を、実験でだまそうとした、捏造者の狂気的愚かさ。

 この二つが同時成立することになる。捏造するならば、すべてを自分で捏造して画像を作ればいいのに、あえて最強の実験の鬼に、実施チェックを入れてもらったことになる。単なる画像捏造だけで済むのに、どうして最強の実験の鬼に、いちいち実施チェックを入れてもらうのか? 狂気的に愚かだったのか? 

 仮に小保方さんが捏造していたとしたら、( nature への投稿も含めて)「捏造が最もバレやすい」という経路ばかりを、あえて取ったことになる。これはどう考えても非合理的だ。それよりは「捏造ではないから、真実性を最も担保しようとした」と考える方が合理的だ。

 ──

 余談だが、推理小説では「最も犯人らしい人物」というのが現れる。あらゆる証拠が、彼が犯人であるらしいことを示している。その意味で最も疑わしい。ただし、その証拠を用意したのは、彼自身である。彼(容疑者)は、自分が逮捕されるための証拠を大量に用意したことになる。では、この容疑者は、真犯人なのだろうか? 
 推理小説では、こういうのは レッドヘリングと呼ばれる。名探偵は、「そんなことはありえない」と思うが、そう思っていたことは、最後まで隠している。「愚か者には勝手に勘違いさせておけ」
Posted by 管理人 at 2014年03月04日 06:58
この世の中は、管理人さんのように頭が良い人ばかりではない。
頭の良い人は、目的を明確にし、その手段を適切に選ぶ。
頭の比較的劣る人は、目的を明確にするが、その手段選びで間違える。

しかし、実際に圧倒的に多いのは、無目的に手段と目的を混同して行動する。
こういう人です。

最初から、共著者と査読者を騙してネイチャーに載せる、ということを明確な目的にして、最適な手段を選べるような人だったら、論文発表後の諸々のことも想像できるわけですから、偽造なんて考えません。

彼女は、ただ自分が良い研究をしているというスタイルが好きだった。権威からは認められないが、いつかきっと認められるよう努力して研究している日々のスタイルに酔っていた。

だから、ネイチャーにリジェクトされても投稿し続ける、その姿に酔って、日々少しづつ小さな捏造の機会を狙っていた。もしも共同研究者が、STAP細胞に懐疑的で、捏造を疑うような人だったら、考えたでしょう。バレても何かの間違いで故意の捏造の証拠が残らないような小さな捏造から始め、見つからないことを確認してながら、大きくなっていった。そうしたら、ついにネイチャーを通ってしまった。

実験の鬼と言っても、捏造発見の鬼ではありません。一回の成功で感動して振るえ、二度は自力ではやっていないのですから、隙があったとして不思議でない。

しかし、若山さんを責めても可哀想です。
普通、ファーストオーサー以外の共同研究者は、自分が協力したパートに関しては責任を持つけれども、ファーストオーサーが捏造したかまで、共同研究者はチェックする責務はありません。
Posted by 通りすがりA at 2014年03月04日 10:28
> 実験の鬼と言っても、捏造発見の鬼ではありません。
> 共同研究者はチェックする責務はありません。

 捏造発見 or チェックは関係ない。自分でやっているという点が問題。次の二点。
 (1) 他人の捏造を気づかなかったというのなら、まだありそうだ。しかし、自分自身でやっていながら、自分の実験が何であるか、どうして気がつかないのか? あまりにも馬鹿げている。初心者だって、自分が何をしているかぐらい、わかります。
 (2) 大規模な捏造単独説の場合には、大規模な捏造の再現を自分自身でやっていながら、そのうちのたった一つにも気づかなかった、ということになる。ただ一つだけの捏造をうっかりしたというのならともかく、最初から最後まですべて捏造実験だったのに、それが捏造実験だったとどうして気づかなかったのか? 初心者でさえ気づくことなのに。

 捏造を発見することが大事なんじゃない。自分自身が捏造をしていながら、それにまったく気づかない、という馬鹿さ加減が問題なんだ。若山さんは、単にうっかりしていたのではなく、小学生レベルの実験能力( or 知力)しかなかった、ということになる。それほど馬鹿なのか? 

> 実験の鬼と言っても、捏造発見の鬼ではありません。

 世評では、若山さんの能力は抜群だ。なのにどうして、若山さんにチェックしてもらう、という手間をかけたのか? 単純に自分で画像を加工するだけで済むはずだし、いちいち若山さんにチェックしてもらう意味がない。
 捏造したにしては、あまりにも膨大な手間暇をかけすぎているんです。過去の捏造者は、いずれもほとんど手間をかけないで捏造した。膨大な手間暇をかけるなら、まともな実験をすることができるんだから、捏造する意味がない。ES細胞との比較って、普通の胎盤が発光しない画像を捏造するだけでいいのに、わざわざ胎盤が発光する画像を捏造する意味がない。
 捏造したにしては、あまりにも膨大な手間暇をかけすぎているんです。仮に捏造したとしたら、「莫大な手間をかけて、必要もない捏造画像をたくさん作って、しかも最もバレやすい過程を取った」ということになる。あまりにも非合理すぎる。「頭が良くないので間違えた」というレベルではない。「高度な実験能力を持つ有能な人が、あえて自分が捏造犯として糾弾されるために、世界最高レベルの自殺行為をした」としか考えられない。
 それだったら、「再現性が低い」「圧力コントロールが核心だった」という方が、はるかに合理的だ。これですべては矛盾なく説明できる。

 ただし……
 いずれにしても、真相は藪のなかです。我々としては、既存の情報から推理して、妥当性の多寡を比較するしかない。最終的な真相は、推理だけからは得られない。推理はあくまで予想です。
 私が大地震の到来を警告したのと似ている。予想というのは、当たり外れがあるものであって、決定的な結論とは異なります。前項の1行目で「推測」を強調した通り。

 p.s.
 これまでの捏造事件は、実験の設備もスキルもない人が、データをでっち上げたというものばかり。実験の設備もスキルもある人が、あえて別の実験をして、別のデータを出した……という莫大な手間暇をかけた例はない。
( ※ ES細胞の捏造では、過去の実績があるように見えるが、実は論文を出してない。口先だけの実績。超伝導の捏造では、もっとずさん。)
<!-- そもそも、その意味がない。真正な実験ができるのに、あえて虚偽の実験をする意味がない。単に偽データがほしいだけなら、偽データをでっち上げれば済む。いちいち手間暇かけて別の実験をする必要がない。-->
Posted by 管理人 at 2014年03月04日 12:36
管理人さん
大規模捏造といいましたが、管理人さんの文章にあわせてそういう表現をつかったまでで、実際には割と簡単なトリックのいくつかで構成されているかもしれません。

若山さんが捏造に気がつかなかったからと言って、実験能力が小学生レベルとは言えません。
過去に捏造された経験はないでしょう。
夜寝ている間に、飼料を入れ替えられた(または細工された)という事まで事前に想定して対処しろというのは、酷です。

彼女は実験に成功し、若山さんにノウハウを一回教えただけで再現できたのだから、再現確率は低くないはずです。
今からだって、短期間に幾つでも新しいものを彼女は作って出せるはずです。それをしないのはおかしい。
Posted by 通りすがりA at 2014年03月04日 13:41
少なくともこの図に関しては、捏造確定ですね。
無知も過失もあり得ない。かなり手の込んだ偽造です。


84 :名無しゲノムのクローンさん:2014/03/02(日) 21:35:42.32
Fig5 Cをもう一度のせておく。
http://i.imgur.com/4kDYuAc.jpg

@CD45細胞の培養前と後で非メチル化Cのパターンがほぼ同じで、確率的にありえない。
A手書きの図らしく、全体の並びがいびつであるが、完全に重なる。
Bしかしながら、黒く変化した2つの円だけは直径が大きい。
また、白く変化した2つの円は直径は大きく、中の円はほかの白丸より小さい。

以上より、Cultured CD34のバイサルファイト結果は、カルチャーなしのものをコピーして
意図的に修正を加えて新たなデータとして提示している。

うっかり図を間違えましたとは絶対に言えない。
Posted by コンドリア at 2014年03月04日 15:07
管理人さん
「でっち上げ」は割に合います。
共同執筆者、そして、発表後の関連バイオ株の高騰(長くは続きませんでしたが)をチェックしてみてください。
Posted by hirotachi_velooo at 2014年03月08日 03:24
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