災害救助ロボットの話を、先に紹介した。
→ ロボットにはシッポを
→ TechWave
ここではトップになった企業は日本の企業だが、Google に買収された。
→ DARPAロボコンで勝利した日本のヴェンチャー企業が、グーグルに買収された理由
さて。「なぜ Google が買収したか?」という疑問もあるが、これについては、前に次の項目で扱った。
→ Google がハードに進出? (2011年07月29日)
ここでは、次のように予想した。
私の想像では、Google の製造した Android 搭載 スマホが出現する。Google 製 の iPhone ,iPad だ。
あるとき突然、それが発表される。そのとき人々は、「 Google はそんなことまでやるのか」と驚くが、私だけは、「そんなことは Openブログにとっくに記してあっただろ」と指摘する。 (^^);
その後、実際に Nexus 10 という iPad 対抗馬が発売され、さらに、Nexus 7 という iPad mini 対抗馬や、Nexus 5 という iPhone 対抗馬が発売された。事態は私の予想通りに進んだ。
さて。ここで重要なのは、次のことだ。
「 Google は自社のハード製品を発売したが、製造は自社ではなく、他社に委託している」
これは不思議でも何でもない。アップルだって同様だからだ。いわゆるファブレスである。
ただ、Nexus 7 は ASUS が製作したものであるが、ASUS が自社から発売している製品は、Nexus 7 よりもはるかに劣る。だいたい、Nexus 7 (旧型)と同様のものを、1年ぐらい後に発売している。
これはどうしてか? たぶん、Nexus 7 には、Google の独自技術(独自特許を含む)が使われていて、それを ASUS は利用できないからだろう。
──
以上のことからすると、Google がロボット技術というハードウェアの会社を買収しつつある理由も、だいたい判明する。
Google はロボット製造をするのかもしれないが、最終的な大量生産は、他の会社( ASUS みたいな会社)に任せるつもりなのだろう。ただ、それ以前に、技術開発を自社で行なうつもりなのだろう。それが今回の買収の狙いだ。あくまで技術開発が狙いだ。ただ、その技術開発が、今回はハード分野の技術だ、というところが、ちょっと目新しい。
( ※ まったく目新しいわけではない。2011年にすでに始まった方針だからだ。)
──
では、Google はロボット開発で、何を狙っているのか?
国防省ならば、「災害救助」とか「戦争活動」とかが狙いだろうが、Google はそうではあるまい。では、何か?
ちょっと考えたところでは、次のような用途が思い浮かぶ。
・ 完全なネット家電
・ ロボットふうの家電
具体的には、こんなもの。
(1) 身ぶりだけで遠くのエアコンやテレビを操作する。
( Kinect ふうの操作。)
(2) 料理ロボット。特に、下ごしらえをしてくれるもの。
(調理家電はすでにあるが、それを高度化したもの。)
(3) 掃除ロボット
(ルンバじゃなくて、ロボットによる操作。)
Google の狙いは、そんなところじゃないかな? というのが、私の感想だ。
[ 余談 ]
蛇足だが、最後の (3) のものは、人工知能学会が表紙にしたことで、物議をかもした。「女性差別だ!」というふうな。
※ ネットでさんざん話題になった。たとえば:
→ はてなブックマークの人気記事
ま、どうでもいいことだが。「音無響子さんに似ている」という人もいるとか。
【 関連商品 】
不朽の名作 めぞん一刻
【 関連サイト 】
料理ロボットというのは、絵空事じゃない。初歩的なのは、すでにある。
→ 参考記事
【 関連項目 】
→ Google は買収で何をめざすか?
※ 過去記事。特に読まなくてもいい。