「ポスティングで田中投手が球団に寄付する」と報道された。しかしこの話は嘘だろう。 ──
「ポスティングで田中投手が球団に寄付する」と報道された。(各紙報道。)
一方、この件については、私は前に似た話を提案した。「田中投手が球団に移籍金を払えばいい」と。
→ 新ポスティングの解決案
今回の「寄付」は、内容は似ているが、金の名目が「移籍金」でなく「寄付」になっている。その理由は、世間の評判だろう。
・ 球団が金を強制的に徴収すると、球団の評判が落ちる。
・ 田中投手が自発的に寄付すると、彼の評判が上がる。
この二点から、世間の評判を気にして、名目を「移籍金」から「寄付」にしたものだと思える。
ついでだが、世間の一部では、「球団が金を取るのはえげつない」という趣旨の批判がすでに上がっている。
→ マー糞「ポスティングで足りない分は『寄付』する」
さて。このとの良し悪しはさておいて、問題は、それが本当に「自発的な寄付」なのか、ということだ。
どうだろう? たぶん、違う。つまり、名目だけは「寄付」だが、実体は「強制的に徴収する移籍金」だろう。私はそう推定する。
(1) 仮に寄付だとしたら、金額が任意となる。たとえば、百万円でもいい。それで球団は納得するか? しない。とすれば、金額はある程度、すでに煮詰まっているはずだ。その意味でも、自発的な寄付ではありえない。
(2) 金額どころか、寄付の有無でさえ、自発的ではありえない。もし寄付ならば、田中投手が「やーめた」ということもできるが、球団がそれで納得するはずがない。
(3) そもそも今の時点で球団が「寄付」を口にすることが、根本的におかしい。寄付というものは、寄付の実行後に「ありがとうございました」と謝礼を述べるべきものだ。それまでは寄付の有無は、本人の随意に任される。なのに、寄付がなされていないうちに球団が「寄付」を発表することは、田中投手に引っ込みが付かない形になるので、すこぶる失礼なことだ。このような失礼なことをするのは、狂気の沙汰だ。とうていありえない。(楽天球団の社長その他が発狂したのならば別だが。)
(4) 以上のすべてを考えると、これは寄付ではない。ある種の強制性をともなう契約であったはずだ。つまり、「このくらいを渡す」という密約があったはずである。実際、その密約の契約文書は存在するはずだ、と推定する。直前に球団との会合があったことからしても、この契約はあったはずだ。(結論)
というわけで、結論は出た。
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とはいえ、この裏契約みたいなものは、賢明ではない。なぜなら、「寄付」の形にすると、税金をたくさん取られてしまって、手元に残る金が少なくなるからだ。特に、楽天に寄付する場合には、楽天に贈与税みたいな巨額の税金が課せられるはずだ。
これを避けるために、「田中投手が宮城県に寄付する」という携帯も考えられる。「県に寄付して、球場を新設する費用にする」というふうな。
しかしこの場合も、アメリカに所得税をたくさん取られてしまう。「移籍金」ならば、「必要経費」として所得控除を受けることもできるが、「寄付」ならば、「必要経費」にはならないからだ。
結局、楽天としては、世間の評判を気にして、「移籍金」を「寄付」と言い換えて、裏で密約を結んだことで、「しめしめ.世間をだましたぞ」とほくそえんでいるのだろう。しかし実際には、田中投手には巨額の所得税がアメリカから課せられるので、その残額は大幅に減少してしまう。田中投手が楽天に 30億円を渡すつもりでも、そのうち 12億円ぐらいはアメリカに徴収されてしまって、18億円ぐらいしか残るまい。その 18億円にしても、下手をすれば税金がかかって、手元には 10億円ぐらいしか残らなくなる。
「移籍金」にしておけば、30億円が手元に残ったのに、下手な裏工作をしたせいで、10億円ぐらいしか残らなくなる。
策士、策に溺れる、ということか。
【 関連項目 】
→ 新ポスティングの解決案
2013年12月26日
過去ログ
また、田中投手側は、世間的な名目は「寄付」であっても、税務申告上は経費として申告して、税務署も損金として認める可能性が高いと思います。
金額の大きさからして、裏で会計士や税理士が絡んでいるはずですので、管理人さんの主張されているようにはならないのでは?
そのためには、あらかじめ契約書で契約をきちんと明示しておくことが必要です。契約書もなしに損金だと認めるほど税務署は甘くない。
で、契約書があったのだとすれば、寄付ではなかったことになるから、タイトル通りになる。
結局、寄付ではないか(=嘘をついているか)、税金を取られるか、どっちかになる、ということ。実際に税金を取られるかどうかは、本項の主題ではない。私は税理士じゃないし。私がやっているのは、「嘘をあばくこと」「真相を明かすこと」です。私は無料税務コンサルタントじゃありません。
よく考えると、その可能性はほとんどないですね。
というのは、経費として認めるかどうかは、日本の税務署が決めることじゃなくて、米国の税務署が決めることだから。米国の税務署が日本で作った契約書なんかを認めて大幅に減税するはずがありません。米国における所得税は、そっくりそのまま、徴収されるでしょう。びた一文も免除してもらえないでしょう。(日本で寄付した分について。)
※ 米国の企業に寄付したのであれば、米国の企業から米国税務署が徴収できるが、日本の企業に寄付したのであれば、日本の企業から米国税務署が徴収できない。ゆえに、米国税務署が田中投手の税金を減免するようなことは、ありえない。
「新制度で譲渡金以外の資金が直接的にも間接的にも日本の球団に流れるのは違反」
単に楽天は旧ポスと新ポスの差額分はイメージアップ料と
判断して田中を送り出しただけのように思います。
じゃなくて、馬鹿だから金をドブに捨てただけでしょう。
> 新制度で譲渡金以外の資金が……流れるのは違反
こういう面倒なことになるから、最初から「移籍金」にしておけば問題なかったのに。そうすれば米側とは無関係に、日本国内の問題だけで片付けることができた。
小賢しい策を弄するから、イチャモンが付く。何事も正々堂々とやればいいのに。裏でゴマ化して、嘘をつくから、ろくなことはない。策士、策に溺れる。
しかし米側も馬鹿ですよね。自分には関係のないことなのに。こじつけ。
米側から文句が付くなら、楽天はポスティングを取り消してしまえばいい。全部チャラ。田中は楽天に戻る。
→ http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2013/12/30/kiji/K20131230007291750.html
これは、田中投手が金を払うという実態そのものよりも、次のことが問題になっているのだと思う。
「正規の取引の裏で、嘘のゴマ化しをやって、裏金を流している」
つまり、本項で指摘した「嘘である」ということが理由だ。
日本国内で金の取引があることが悪いのではない。嘘の取引に MLB を巻き込むことが悪い。フェアではない。そういう問題なのだろう。
なお、本項だって、「金を出すのが悪い」と述べているのではない。「嘘をつくのが悪い」と述べている。MLB としては、スポーツマンらしいフェア精神を貫きたいのだから、裏金なんかは認められないのだろう。
やはり、楽天の球団経営者が馬鹿だった、としか言いようがない。最初から私の言った通りにしておけば良かったのに。
しょうがないから、30億円はドブに捨てるんですな。愚かさの授業料だね。
※ ホリエモンと同様だ。私の奨めた「正面突破せよ」という方針を取らずに、「裏でこっそりゴマ化そう」という方針を取るから、見透かされて、大損する。
自分は利口だと自惚れている連中ほど、小賢しいことをしたあとで、見抜かれて、大失敗するものだ。世間は馬鹿ではない、ということを理解できない連中だね。
→ http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131231-00000039-spnannex-base
この記事に、次の文章がある。
「日米間選手契約に関する協定第12条 MLB球団は、選手に関連するリリース料以外のいかなる金銭又はその他の有価物を、直接、間接を問わず(当該選手又はその代理人を通じての場合も含む)、当該NPB球団に提供してはならない。」
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これを読む限りは、MLBの主張は成立しない。なぜなら、これは、「〜以外の」金を禁止したものであり、裏金の支出を禁止したものであるからだ。つまり、金の明朗化である。
一方、選手が自分の金の一部を提供する場合は、「〜以外の」金ではなく、「〜以内の」金である.その金は、明朗化されている。いったん全額が表に出たあとで、出たあとの金の使途をめぐる使途にすぎない。
結局、MLBの言っていることは、法律論的には見当違いのデタラメにすぎない。そんなデタラメに屈するというのは、情けない限りだ。相手がMLBとあれば、理屈にならない理屈にすら屈するということか。
楽天の馬鹿さ加減には、呆れるしかない。二重、三重の意味で、馬鹿ばかりやっている。30億円はドブに捨てるのは、二重、三重の馬鹿のせいということか。
主体はあくまで球団同士ですね。MLB球団が契約してほしいから、
「MLB球団と楽天」との間で密約(契約)をすることを禁止してるということですね。
たとえば楽天とヤンキースで何らかの契約をして、田中には
「ヤンキースと契約することを条件にポスティングする」
みたい契約することを禁止している。
田中が金銭を受け取ったあと、報酬をどうしようが関係無いですね。お金に色はないわけですし。
ただ、そうなると田中が楽天に寄付しても問題ないことになります。
MLBと楽天との間で密約がなければ。
で、それを察したMLBが「密約だ!」と騒ぎ立てた格好。
密約なんかするから、いけないんだけどね。騒ぎ立てる方も間違っているし。阿呆と阿呆の戦い。田中が漁夫の利を得る。
堂々と「田中から契約金の一部を移籍金としてもらいます」
と公表してもMLBが警告してたでしょう。
警告内容も「楽天さん。MLB球団のどこかと密かに繋がってねーよな?」
という内容でしょうからね。
新ポスの目的は、日本に大金が流れるのを防ぎたいMLB選手会と、
有力選手を獲得したい貧乏MLB球団に配慮したからです。
田中への総額は同じでも贅沢税の関係で金持ち球団の抑制になります。
(もし田中を取られても贅沢税分、MLBのFA選手は取りやすくなる)
田中と楽天で密約・契約があってもMLBはなんの手出しもできない。管理人さんの見解と同じです。
せいぜい警告文章を送ることくらい。MLB球団が関わってはじめて手出しできる。
協定はあくまで球団同士の不正を咎めるのみで、
協定上は田中がもらった金をどう使おうと関係ない。
上記新ポスの目的は達してるわけですから。