2013年12月21日

◆ ロボットにはシッポを

 災害救助ロボットコンテストが催されている。日本チームのロボットは優秀だが、転倒してしまった。ならば、シッポをつけるといい。 ──

 災害救助ロボットコンテストが催されている。日本チームのロボットは優秀で、初日では首位だという。下記の記事に、画像や動画がある。
  → グーグル買収の東大ロボ首位:日本経済新聞
  → 災害救助ロボコン、日本が初日首位:朝日新聞
  → 災害ロボットコンテスト、日本チームが初日トップ - MSN産経
  → 米 災害対応ロボットの競技会 NHKニュース


 もっと詳しい動画は YouTube  にある。




 ──

 好調のように見えるが、問題もある。
 読売の記事によれば、トップの日本のロボットは、転倒して起き上がれなくなってしまった(そのまま時間切れになった)そうだ。

 二足歩行ロボットには、このように「転倒する」という問題がある。何とか解消しようとして、加速センサーなどで対策を取ろうという研究はあるが、現実にはあまりうまく行っていない。ASIMO もひっくり返ったりする。

 どうしてか? それは、当り前の話で、人間ですら、後ろに倒れやすいからだ。二足歩行というのは、もともとアンバランスなのである。
 「なかなか倒れないように」という目的のためには、四つ足のロボットにするしかない。具体的には、「四つ足と二本の腕」というケンタウルス型ロボットが好ましい。
  → ケンタウルス型のロボット

 ──

 ただし、今回のコンテストでは、「自動車の座席で自動車を運転する」という項目もあった。これは、ケンタウルス型では無理であり、人間型のロボットである必要がある。
 しかし、人間型だと、二足歩行であるがゆえに、倒れやすい。あちらが立てば、こちらが立たず。

 うまい方法はないか? ある。
 それは、「3本足」もしくは「1本の補助足」というタイプだ。具体的には、「シッポのある二足歩行」だ。
  ・ 後ろに倒れかけたときに、シッポで支える。
  ・ 前に倒れかけたときは、腕で体を支える。

 こういう感じで、倒れにくくすることができる。この点では、人間以上に、倒れにくい。

 たとえば、後ろに倒れかけたときは、大急ぎでシッポを地面に付けて、倒れるのを軽く防ぐ。そのあと続けて、足を後に出して、倒れるのを完全に防ぐ。
 ここでは、シッポは俊敏な動きによって、応急措置ふうの働きをなす。とりあえずはすばやく、転倒速度を遅くする。そのあとで、足の動きで体重の全体を支える。
 これでOKだろう。
 
 ──

 そもそも、人間にシッポがないことを「動物として進化した」と見なすのがおかしい。人間はシッポがないが、そのせいで他の動物以上にうまく動けるわけではない。むしろ、他の動物よりもずっと鈍い動きしかできない。地上を走るのでさえ、(四つ足で走る)日本猿よりも遅い速度でしか走れない。まして、犬に比べれば、ずっと遅くしか走れない。
 人間の肉体は、動物としてみれば、かなり低いレベルにある。なのに、その肉体を「進化した肉体だ」と思うのは、勘違いだろう。人間の肉体は、手をもつことで、多大な自由度を獲得して、道具を使えるようになった。その一方で、静止して活動することが主体となり、動くことは苦手となってしまった。
 
 そして、今回の目的は、災害救助である。そこでは、「道具を使う」とか「自由度の高さ」という点では、腕をもつことが重要だが、「移動する」という目的のためであれば、二足歩行はあまり優れた方式ではないのだ。むしろ、三本足(シッポという補助足つき)の方が、安定性の面からは優れている。
 伸び縮みのするシッポのあるロボットこそ、災害救助のためには最適だろう。



 [ 付記1 ]
 動物の尻尾は、無用の長物ではない。たとえば、下記の動画。




 チーターは、走るときはともかく、方向転換をするときは、シッポを激しく動かす。体のバランスを取るために、シッポはとても役立っているのだ。
 
 [ 付記2 ]
 恐竜の尻尾は、太くて巨大である。これは敵である恐竜をなぎ倒すぐらいの破壊力があったようだ。また、体中の一部を支える効果もあっただろう。
 恐竜の尻尾については、前項の最後でも言及した。
  → 前項
posted by 管理人 at 22:03| Comment(2) | コンピュータ_04 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ロボットの体重を支えられるようなしっぽなら、運転席には座れなくなるのではないでしょうか?
とるすと3本目が真ん中から前にのびるタイプの3本足がいいのかなと思います。
MT自動車も操作できますし。
Posted by KM at 2013年12月25日 13:02
「伸び縮みのするシッポ」と書いてあります。腰掛けるときには、体内に挿入されます。

> ロボットの体重を支えられる

 倒れるのを防ぐだけです。非常に大きな力がかかったときには、支えきれなくてもいい。
 炭素繊維なら太さ5ミリ程度で十分でしょう。

 「たとえば、後ろに倒れかけたときは」の箇所を参照。
Posted by 管理人 at 2013年12月25日 13:10
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