サッカー日本代表は、相変わらず何度もひどい失点をしている。オランダ戦とベルギー戦でも顕著だった。
まず、目立つのは、チョンボだ。
・ オランダ戦の内田のバックパス(ヘディング)
・ ベルギー戦の川島の飛び出し
これらは、いずれもひどい。しかし、同じような失敗が続くとは思えない。(川島の飛び出しのしすぎは何度もあるだろうが。 (^^); )
だが、サッカーというものは、一人二人のチョンボがあったとしても、誰かがカバーできるのが普通だ。そう考えると、より根本的な問題がありそうだ、と推察される。
そこで私はあらためてよく見直した。すると、問題なのは次の二点だと思う。
・ ベルギー戦の1点目の失点(酒井のカバーミス)
・ オランダ戦の2点目の失点(ロッベンのゴール)
これらについて論じよう。
──
(1) ベルギー戦の1点目の失点(酒井のカバーミス)
ベルギー戦の1点目の失点は、川島の飛び出しに原因があると見える。だが、より深刻なのは、酒井高徳のカバーミスだ。彼は後ろから近づいてくる選手に気づかなかった。そのせいで、追い抜かれて、ボールを奪われた。(0:13)
これは酒井のミスか? たしかに、そう言える。長友ならば、このミスをしなかっただろう、と思える。
しかし、それ以前に、大きなチーム戦術の問題がある。
相手のカウンター攻撃が始まった時点で、日本の最終ラインはすっかり割られてしまった。最終ラインの先に、相手の攻撃選手が二人もいる。それを守る日本の選手は、GK と、もう一人(右SB?)と、酒井高徳しかいない。(0:40)
このうち、前者の二人が左サイドの攻撃(ルカク)に寄せていたので、二人目(ミララス)に寄せることができたのは酒井だけだった。しかも、酒井はミララスよりも左前にいたので、ミララスの姿を見ることができなかった。
ここでは、ミララスに対処する最終ラインが欠けていた、というところが致命的だ。
要するに、こう言える。
「日本は、攻撃意識が高すぎるので、最終ラインを上げすぎている。そのせいで、相手のカウンターを食らうと、あっさり最終ラインの裏を取られて、相手の攻撃に追いつけない。相手のカウンターを食らった時点で失点がほぼ確実、という、非常に弱い最終ラインになっている」
これがベルギー戦の1点目の失点の理由だ。
(2) オランダ戦の2点目の失点(ロッベンのゴール)
オランダ戦の2点目の失点はどうか? これは、ロッベンの天才的な技量によるもので、どうにも防ぎようがない、と見える。ほとんど予想を超えたフェイントだ、とも思える。
しかし本当は、これは予想を越えたものではない。それどころか、十分に予想されたものだったし、予想通りだとも言える。というのは、このような攻撃は、前にもあったからだ。有名な動画がある。(4:58)
この有名な動画と、今回の「フェイント → シュート」の動画は、そっくりだ。まるで絵に描いたような感じで、同じ形の攻撃をやられている。
では、このロッベンのゴールは、阻止できたか? 一見、できそうにないと見えるが、次の動画(前出)を見るといい。
これを見ればわかるように、日本の最終ラインは3人なのに、オランダの攻撃陣は4人もいる。(敵から見て)左サイドは1対1で無関与だから、これを除くと、中央と右サイドでは、敵が3人で、日本が2人だ。しかも、ロッベンはこのあとフェイントで日本人2人を交わすから、事実上、フリーになってしまっている。
結局、ここでも、先に述べたことと同様の状況になっている。つまり、こう言える。
「日本は、攻撃意識が高すぎるので、最終ラインを上げすぎている。そのせいで、相手のカウンターを食らうと、あっさり最終ラインの裏を取られて、相手の攻撃に追いつけない。相手のカウンターを食らった時点で失点がほぼ確実、という、非常に弱い最終ラインになっている」
これがオランダ戦の2点目の失点の理由だ。(ベルギー戦の1点目の失点の理由と同じ。)
──
では、最終ラインを上げすぎることが問題なのか? いや、そうは言えない。最終ラインを上げれば、オフサイドトラップの意味があり、相手の攻撃を押し込めることができる。攻撃の開始の時点を、それだけ遅らせるこことができる。また、パス回しを相手陣地で行なうことができるので、危険度が低くなる。だから、最終ラインを上げること自体は、悪くはない。
では、問題は何か? 私見では、こうだ。
「最終ラインを上げたならば、常に相手のカウンターを意識しなくてはならない。最終ラインの3〜4人が考えるべきことは、『カウンターを食ったらすぐに自陣に高速で戻る』ということだ。つまり、守備意識だ。この高い守備意識が、いきなり生じたカウンターを抑えることができるはずだ」
「現実には、そうではない。最終ラインの4人は、いずれも攻撃に参加することばかりを考えていて、相手のカウンターを食うことを忘れている。そのせいで、ベルギー戦では、味方のパスを奪われた(今回は酒井宏樹が奪われた)とき、相手のカウンターが始まったにもかかわらず、最終ラインはただポカンとして見ているだけで、急いでゴールに戻ることをしなかった。ゴールに急いで戻ったのは、酒井高徳だけだった。他の二人はなすすべもなく見守っているだけだった。ゴール前に突進することをサボっていた。そのせいで、ゴール前に突進したミララスにボールを奪われて、シュートされた」
「オランダ戦の場合には、ぽかんとして見守っていたわけではないが、最終ラインがゴール前に戻るのが遅れた。ほんの一瞬、遅れた。そのほんの一瞬の遅れがあるだけで、ロッベンには十分だった。彼は見事にフェイントをかけて、日本の最終ラインの二人を置き去りにして、あっさりと強力シュートを食らわした」
──
以上のように、まとめることができる。
してみると、オランダ戦のときの最終ラインに比べると、ベルギー戦のときの最終ラインは、かなり見劣りしていたことになる。ベルギー戦では、長友と内田が欠場していたが、その影響が大きかったようだ。
そして、この問題は、ザックが攻撃のことばかり考えていて、守備のことをろくに考えていないからだろう。あくまで選手任せだ。そのせいで、「最終ラインは急いで自陣に戻れ」ということを教育できていなかった。長友と内田ならば欧州で理解していたことを、まったく理解できていなかった。選手が無理解ならば、ザックが教えればいいのに、ザックは教えることもできなかった。
ここが現在の日本代表チームの最大のウィークポイントだ、と私は思う。
( ※ だから私が教えて上げているんだよ。これを理解すれば、日本は馬鹿げた失点をしなくなる。)
【 追記 】
ベルギー戦では、ミララスの動きに注意するといい。
ベルギー側にボールが渡ったときに、ミララスはすぐさまゴールにダッシュした。これは FW として当然の動きだ。一方、このときの日本の DF は、最終ラインのうちの二人が動くだけで、残りの二人は動かなかった。……この時点で、失点は当然となった。
日本が守備ラインを上げるのはいいが、その場合には、「敵側にボールが渡ったときには、敵側の FW と同時にすばやくゴールに突進する」ということが必要となる。さもなくば敵側の FW がほとんどフリーでボールを受け取ることになるから、失点は不可避だ。
なのに、最終ラインを上げることばかりに熱中して、カウンターを食らうことをちっとも考えていない。最終ラインを上げて攻撃することばかり考えていて、カウンターに対して守備をすることをちっとも考えていない。……つまり、守備意識が稀薄である。これが、ザック日本の弱点だ。
[ 余談 ]
話題は変わるが、ベルギー戦の3点目は華麗だったので、これを褒める人が多いようだ。しかし私は、ベルギー戦の1点目が最も重要だと思う。
ここでは、次の二つが重要だ。
・ アシストした酒井宏樹が、精度の高いクロスを入れた。
・ ヘッディングした柿谷が、クロスに対して飛び込んだ。
この二つがとても重要だと思う。理由はこうだ。
・ 日本代表で精度の高いクロスを入れる SB は少ない。
・ 柿谷の飛び込みは、C・ロナウドにそっくりだ。
この二つは、ワールドクラスのプレーであるし、今後も同じ形の量産が可能だ。その意味で、偶発的な状況に頼るところの大きかった他のゴールに比べて、再現性が高い。この形で何度も点を取れそうだ。その意味で、とても大切だと思う。
私見では、酒井宏樹をボランチに入れてもいいと思う。SB は内田と長友で決まりだろうから、内田と長友のどちらかが欠けたときには酒井宏樹が当然だろう。一方、ボランチは、山口と遠藤が有力で、長谷部は追い出されそうだ。ただ、遠藤は年齢のこともあって、フル出場は難しそうだ。遠藤と酒井宏樹を交替で使ってもいいだろう。
長谷部は? 真っ正面からのシュートを、GKのいる ど真ん中に打って GKに止められる、というひどいプレーをした。だから、駄目。オランダ戦では大迫のゴールのアシストを決めたが、あれは平凡すぎるから、特に高評価は与えられない。長谷部は、控えに回すのがベストだろう。出場時間はごくわずかでいい。(人柄がいいので、キャプテンにはふさわしいとは思うが。)

正直プレイヤー全員が攻守の切り替えをもっと意識しないとW杯ではほぼ負ける絵しか見えません。
オランダ1点目は内田のミスですが、そのパスを出させた長谷部がマークミスしています。
このレベルの相手だと中盤の選手のミスも即失点に繋がる事を意識すべきでしょう。
2点目も長谷部にイラッとしました。
管理人様の仰る通り最終ラインに人数が足りないのですが、ロッベンがこねてる間に、
一応今野が戻ってきました。縦は長友がいるので長谷部は中をケアしてさらに遅らせるべきでした。
ベルギー1点目は、酒井宏樹が本田へ不用意に出したパスを奪われカウンターです。
サイド攻撃は日本のストロングポイントですが、相手も当然わかっているので本田を警戒します。
欧州勢は大きいので本田でも潰されます。本田にボールを預ける場合でも一旦フェイント入れるとか今からパス出すからみたいなのは避けるべきです。
逆に日本の1点目は、酒井の縦の動きに合わせて山口が並行ランしていて、一瞬DFが釣られた時に、
本田がパスを出してくれた訳です。
山口のランがなければおそらく良いクロスは上がらなかったと推測します。
さらなる守備意識向上は必須なのですが、もう一つ手があります。
GKをビルドアップに組み込むことです。西川ですね。
最終ラインに強いプレスを掛けられてアップアップしている日本代表を何度も目撃している訳ですが、
GKを経由して今野吉田遠藤山口でボールを回せばかなり楽になります。
ボールを保持したい割にはなぜ川島を使うのか私には理解できませんね^^;
川島がボールを馬鹿みたいに止めてくれるならそれで良いのですが、現状西川より圧倒的に優れているとは思えませんので。
(1)
コロンビアは世界4位で難敵だと思えるが、そうでもない。つい先日、日本はベルギーと親善試合で3−2で勝ったが、その直前にベルギーはコロンビアと親善試合して0−2で負けていた。
日本は1点差でベルギーに勝ったが、最初の凡ミスがなければ3−1で勝っていたから、
日本 3−1 ベルギー
コロ 2−0 ベルギー
となり、どちらも2点差で、日本とコロンビアは実力が伯仲していることになる。
そううまくは行かないかもしれないが、勝てない相手ではあるまい。世界4位という数字に臆することはあるまい。
実を言うと、日本は(当時は)世界ランク5位のベルギーに勝っていたのだ!
(2)
ザッケローニ監督は、次のように述べた。
「引いて守るのではなく、守りの時間があっても攻撃を仕掛けていくチームに仕上げていきたい」
→ http://j.mp/IIOzI7
→ http://www.asahi.com/articles/TKY201312070025.html
これが正しいことだと思っているようなら、日本はまた下らない失点で負けそうだ。バカ監督はクビにした方がいいだろう。
──
これは、確率論からわかる。
双方のチームの期待値が同等だとする。ここで、一方が1点を先取したとする。そのあと、攻撃型にすれば、双方に1点が入る可能性がいくらかある。一方、守備型にすれば、双方には点が入らなくなる。
したがって、先取した方が守備型に転換すれば、先取した方は勝つ可能性が高くなる。一方、先取した方が攻撃型を維持すれば、追いつかれる可能性が高くなる。
これは純然たる確率の問題だ。それが理解できないとすると、ザックは相当に頭が悪い。サッカーファンなら誰でも理解できることを理解できないわけだ。クビにした方がいいね。
ザックは、監督でなく、コーチになってもらう。(もしくは出ていってもらう。)