もしできれば、けっこう便利だ。しかし、結論から言うと、できない。これは、マイクロソフトの公式見解だ。
→ Windows XP からのアップグレードでは、 「新規インストール (カスタム) 」 のみ選択できます。
該当箇所を引用すると、こうだ。
新規インストール (カスタム) では、現在お使いのパソコンの設定などは保持されず、新規に Windows 7 がインストールされます。Windows XP では、アップグレード (上書きインストール) はできませんので、新規インストール (カスタム) を行うことになります。
インストールに要する時間はアップグレード (上書きインストール) よりも短くなりますが、ユーザーの作成したファイルや個人設定、アプリケーション ファイルなどは、Windows 7 には移行されません。これらのデータは、Windows 7 に搭載されている「Windows 転送ツール」を使用すれば新しい環境に転送することができます。また、個別にデータをバックアップ、復元する方法もあります。
「Windows 転送ツール」によって、ある程度は、データの引き継ぎができる。とはいえ、相当、面倒である。
もっとうまい方法はないか? お金がかかってもいいのであれば、次の方法がある。
- OS の移行の支援ソフト を使って、現パソコン(A)から、別途購入した新パソコン(B)に、データを移行する。
- 現パソコン(A)の OS をアップグレードする。
- 「 OS の移行の支援ソフト」を使って、新パソコン(B)のデータを、現パソコン(A)[新 OS 入り]に、移行する。
《 図示 》
(1) A(XP) → B(7,8)
(2) A(7,8)
(3) A(7,8) ← B(7,8)
(1) は データ移行
(2) は OSアップグレード
(3) は データの逆移行
結果的に、新 OS のパソコンが二つできる。スペックは、古いのと、新しいのと。他に、「 OS の移行の支援ソフト」の代金がかかる。
【 追記1 】
上の方法は、お金が2倍かかるのかも。 (^^);
というのは、「OS の移行の支援ソフト」というのは、移行元のパソコンが1台に限られるからだ。
とすると、上記のように (A)と(B)の二通りがある場合には、それぞれ、お金がかかってしまう!
しかし、である。うまい方法がある。
(A)→ (A)
というふうに移行すればいいのだ。
その具体的な方法は、ソフトのマニュアルに書いてある。(私は旧版のソフトのマニュアルをもっている。WindowsXP 版のソフト。)
それによれば、こうすればいい。
(1) 移行元パソコンの設定を保存する。
(2) ハードディスクを換装して、新 Windows をインストールする。
(3) 移行先パソコンに設定を移行する。
つまり、ハードディスクを新たに購入して、そこに新 Windows をインストールすることで、「OS の移行」が自動化されるわけだ。……でもこれ、ハードディスクを新規購入する必要があるな。6000円ぐらい。
やっぱりお金がかかる? でも2台使えるし、新しいハードディスクだから、それでもいい?
実は、ヤフオクでハードディスクを買うと、2000円前後で買える。他に運賃がかかるが。これも一案。
あるいは、手持ちのハードディスクがあれば、それを使ってもいい。
【 追記2 】
すぐ上では「2台のハードディスクが必要」と述べたが、1代でも済む方法がある。次の手順で。
(1)1台のハードディスクを、あらかじめ複数ドライブに分割しておく。
(2) Cドライブの情報をバックアップ(イメージバックアップ)しておく。
(3) 「OS の移行の支援ソフト」で、Cドライブの必要情報を保存する。
(別ドライブまたは外付けハードディスクに。)
(4) Cドライブに新OSを上書きインストールする。
(5) OS の移行の支援ソフト」で、(3) の内容をCドライブに導入する。
これでいいはずだ。
ただし、次のことが条件となる。
・ もともと複数ドライブに分割しておくか、外付けハードディスクを用意する。
・ バックアップ(イメージバックアップ)のソフトをもっている。
・ 「OS の移行の支援ソフト」を購入する。
・ このパソコン専用の新OSをもっている。(または購入する。)
かくて、それなりの出費が必要となる。決して無料でできるわけじゃない。当り前だけど。
[ 付記 ]
上書きインストールは、Windows Vista になら、できる。しかし XP には、できない。それがマイクロソフトの公式見解だ。
上記のページに、そう書いてある。
かなり重要な話。