この問題については、すでにいろいろと論じられている。政府としても対策を考えている。しかし……
12年の消費税増税決定にあわせて財務省内では、中里実・東京大学教授を座長とした、海外からの電子コンテンツ配信への課税に関する研究会が発足している。消費税引き上げ時に新制度導入を間に合わせるという新聞報道もあり、期待していた。海外事業者に国内の納税管理人を届け出させる申告納税や、EU諸国のように購入者に申告納税してもらうリバースチャージと呼ばれる方法などが考えられる。
(しかし)どのような手立てをとるのか、理論的検討は終わっても結論は出ないまま、財務省の動きも遅い。このままでは国内ネット事業者衰退の懸念が早晩、現実化しかねない。
( → 紀伊國屋とアマゾンで価格が違う 電子書籍の消費税「内外格差」解消を - WEBRONZA )
では、どうすればいいか?
「電子本はすべて免税にすればいい。それなら内外価格差はなくなる」という極論も出ている。
→ 「アマゾンの消費税逃れを許すな」という主張は完全に間違っている
これはこれで一案だが、極論過ぎる。
一方、上記の WEBRONZA の記事には、「消費税は出版社が納めている」という話もある。だが、これだと、将来的に出版社が「海外からの(電子本)出荷」という形で、課税を免れるようになるだろう。それはまずい。
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結局、「出版社の海外進出」というのを阻止することが必要だから、課税するなら、出版社レベルでなく、消費者レベルであることが必要だ。
では、どうやって、消費者レベルで課税するか? どうやって消費者を規定するか? 私としては、次のようにすることをお勧めしたい。
・ 電子書籍の購入者の所在地の国籍(日本)を登録させる。
・ 日本語のサイトでの客は、自動的に「日本」となる。
・ その国籍に従って、販売会社が消費税を上乗せする。
・ 以上のことは日本政府の許可を得る。
・ 販売会社は、帳簿を提出して、消費税を納入する。
・ 販売会社に虚偽申告があれば、脱税犯として処分する。
たとえば、日本在住の人が電子書籍を購入する。その場合あらかじめ自分の住所を登録しておく。「日本」という国籍も選択する。このような客に対して、Amazonは消費税を上乗せして請求する。Amazonが上乗せを拒否した場合には、政府はプロバイダに対して、Amazonへの接続を拒否させる。(脱税サイトへの接続拒否)
Amazonは消費税を上乗せして徴収する。その後、帳簿を提出して、消費税の相当額を日本政府に納入する。
日本政府は、Amazonから受け取った帳簿を、米国政府に送付して、米国の国税庁に調査を頼む。「嘘がないか」と。もし嘘が判明したら、Amazonに対して高率の課徴金を徴収して、その半額を米国の国税庁に渡す。
例。Amazonは帳簿をゴマ化して、日本政府に納入する消費税額を 100億円減らした。これに対して、日本政府は 10倍の 1000億円を罰金として徴収し、そのうち 500億円を米国政府に引き渡す。これに懲りたAmazonは、以後は正直に納税するようになりましたとさ。
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これでうまく行くと思うが、私は税の専門家じゃないので、保証はできません。一案として受け止めておいてください。
【 関連サイト 】
→ 米アマゾンに打撃、仏で無料配送禁止の新法
ま、こんな話題もある。

関税と消費税で名前が違うだけで、徴税の方法が見つからない、という問題が残る。
電子情報に課税するとなると、どうしても電子的な帳簿を見て課税することが必要となる。
ただ、これだと、消費税の趣旨と少し違ってきてしまう。日本人が外国の製品を買ったとき、納税するのは、日本人か外国企業か? 現在の消費税制度では外国企業が納税し、日本人消費者は納税しない。
国境を越えた電子事業については、国際的な取り決めが必要かもしれない。
私が本文で述べた方法は、外国企業を国内企業と同様に扱う、という方法だったが、よく考えると、一国だけでやると、外国政府から文句を言われるかも。……国際的な取り決めが必要かも。