地震・津波のときには、着替えない方がいい。そのことで迅速な退避が可能となる。 ──
先の大地震のとき、津波が来るまでには、30分以上の余裕があった。なのに、「逃げろ」と言われても、逃げないまま家にいて、ようやく逃げ出したときには、後ろから来た津波に呑み込まれてしまった……という例が多々あった。
では、なぜ? なぜそんな愚かなことをしたのか?
その理由は「着替えに時間がかかったから」である。
特に老人の場合は、着替えに時間がかかる。若い人ならあっという間に済ませてしまえることも、老人だと時間がかかる。10分後に行動を始めても、着替えに 20分がかかれば、30分。その後、退避の経路を歩くのにもいくらか時間がかかる。こうして 40分以上の時間がかかるから、津波に追いつかれてしまう。
これが先の津波で被害が大量になった理由だ。結果的に、あちこちで大量の水死体が上がった。
→ 2011年の大震災のときの腐乱した水死体
※ 衝撃的なので、なるべく見ないでください。
こういうのが報道されることは少ないが、まさしくこれが現実だったのだ。こういう死体が何千も出たのだ。写真を見る必要はないが、大量死という事実から目を逸らしてはならない。
政府や気象庁は「津波警報を出せば事足れり」と思っている人が多い。しかし津波警報で事が済むわけではない。警報のあとで、人々が実際に行動する必要がある。そして、その行動は、あまりにも遅すぎたのである。なぜ? 「着替え」のせいで。
だからこそ、「津波警報」よりも「着替えをするな」という警告の方がずっと大切なのである。
では、着替えをしないで、どうするか? 次の二点だけでいい。
・ 寒さを防げそうな上着を3枚ぐらい、ポリ袋に詰め込む。
・ コートみたいなものを適当にかぶる。
・ ポリ袋を数枚、用意する。(いろいろ便利)
最後の「ポリ袋」は何かというと、寒いときには、手袋や帽子のかわりにもなるからだ。もちろん、バッグのかわりにもなる。何かと便利だ。
で、それは、どこにある? スーパーのレジ袋を使えばいい。だから、「エコのためにレジ袋の節約を」なんて思わないで、「命を救うためにレジ袋をたくさん用意しておく」ようにするといい。いつでもどこでも、レジ袋を何枚か つかめるようにしておいて、地震のときには、それと着替えを持って、さっさと逃げ出せばいいのだ。10分以内に。……そうすれば、大量の水死体が上がることもなくなる。
たったの5グラムぐらいの石油を節約することよりも、人間の命を救うことの方がずっと大切だ。レジ袋節約運動のかわりに、「レジ袋をいっぱい用意しておく」という運動をするといいだろう。
[ 付記 ]
それで石油が無駄になるか? なる。ただしその量は、スズメの涙にすぎない。仮にレジ袋を日本中で全敗しても、日本全体の石油使用量の 0.15% だ。何らかの運動をしても、 0.1% しか減らせない。誤差の範囲内。
→ レジ袋の有料化
レジ袋節約は、エコキャップ運動(やればやるほど石油浪費)ほどひどくはないが、バカバカしさという点では、双璧なのである。
2013年08月05日
過去ログ
という警告。
→ http://www.tokuteishimasuta.com/archives/7254569.html
ま、あってもおかしくはない。超大型とは限らないが。
これは要らない堤防を作るよりも、コストはずっと低く、それでいて効果はずっと大きそうですね。