2013年07月10日

◆ 自閉症と自己免疫

 自閉症と自己免疫は関係がある、という研究が出た。 ──

 記事を一部抜粋しよう。
 自閉症を研究する研究専門家らのチームは9日、胎児の発達中の脳にあるタンパク質を標的にする母親由来の抗体群を発見したと発表した。自閉症スペクトラム障害(ASD)の子どもの母親246人と、障害のない子どもの母親149人を比較し、ASDの子どもの母親のグループでは、全体の4分の1近くにこの抗体群の組み合わせがあることを突き止めたという。
 抗体は免疫系における「歩兵」で、「キラー細胞」が標的とするウイルスや微生物に印を付ける役割を担っている。だがときに、これらの抗体は自己の健康なタンパク質を標的にする原因不明の行動をとる「自己抗体」となる。この自己抗体は、ループスや関節リウマチ、多発性硬化症などの自己免疫疾患に大きくかかわっている。
 妊娠した女性は胎盤を通じて胎児に抗体を送っている。だが、正常に機能していない抗体も同時に送られ、赤ちゃんにとって必要なタンパク質を標的にすることがあるという。
( → 7月10日 AFP
 これが興味深いのは、「自己免疫」が脳に影響する、ということだ。
 自己免疫疾患とは、異物を認識し排除するための役割を持つ免疫系が、自分自身の正常な細胞や組織に対してまで過剰に反応し攻撃を加えてしまうことで症状を来す疾患の総称。
( → Wikipedia

 自己免疫が関節に影響するとリウマチになる、ということはすでに知られていた。
 これと似たことが統合失調症にも起こるのでは、と私は前に推定した。
  → 統合失調症は自己免疫?
 ところが、統合失調症とは関係のない自閉症で、自己免疫が関係しているらしいのだ。これは意表を突かれた。というのは、自閉症は別の理由だと思っていたからだ。
  → 自閉症の治療
 また、自閉症と同様のものである「発達障害」について紹介したこともある。
  → 精神疾患の新説(トーマス・R・インセル)

 こういうふうに解釈していたところへ、今回、新たな研究報告が出た。これはとても興味深いので、ここで紹介しておく。
( ※ 妥当である[正しい]かどうかは、まだはっきり断言できるレベルではないと思う。「間違い」とは言えないまでも、「真実をズバリととらえた」というには程遠い。真実にいくらか近づきかけた、というぐらいか。……これまではほとんど五里霧中に近かったのに比べれば、大きな成果だとは言えそうだ。)
posted by 管理人 at 22:51| Comment(0) | 医学・薬学 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

  ※ コメントが掲載されるまで、時間がかかることがあります。

過去ログ