2013年05月10日

◆ 地球環境の変化(緑地減少)を画像で見る

 地球環境の変化(28年間)を、動画 GIF として Google が公開した。熱帯雨林の消失など。緑地減少の観点から、興味深い。 ──
 
 Google マップ には、衛星写真があるが、これは最近の数年間の分だけだ。( Google マップ のサービス開始は 2005年。)
 一方、衛星写真は、何十年も前からある。公開された分だけでも、たくさんある。そこで、この公開された衛星写真を時系列で追って、GIF アニメで見ると面白いだろう。…… そう Google は考えたらしい。そして、特に興味深い地点について、その GIF アニメを公開した。
  → 解説記事
  → Google のサイト

 特に次の二つが興味深い。
  ・ ウルミエ湖 (イラン)
  ・ アマゾン熱帯雨林
 本項では、後者に絞って論じる。
 
 ──

 Google の動画(アマゾン熱帯雨林)を転載しよう。
 

brazilforest.gif


 上図(緑色)を見ると、田んぼが何枚か増えたり減ったりした程度に見える。せいぜいヘクタール単位で済みそうに見える。しかし、そうではない。規模は はるかに大きい。
 それを知るために、Google マップ で該当部分を表示してみよう。


brazil2.gif
Google Map


 この画像の右下部分が、先の Google の GIF アニメの部分だとわかる。(階段状の部分があるのでわかる。)
 
 この画像の白っぽい部分は、開墾された土地である。(緑の部分は熱帯雨林。)
 この画像の白っぽい部分は、どのくらいの土地面積か? すぐ上の Google Map と書いてある部分をクリックすれば縮尺がわかるが、その手間を省けるように、下記に大きな画像を示しておこう。
 上の画像は、下記の画像の左の方に相当する。


クリックして拡大
brazil3.gif
Google Map


 これは、どのくらいの土地面積か? 実は、これはブラジルの東西をほぼ含んでいる。非常に広大な面積だ。対比するため、同じ縮尺の日本を示そう。


クリックして拡大
brazil4.jpg
Google Map


 対比してみるといい。先のブラジルの東西の図の、左の方の白い部分(開墾された土地)は、日本の東北地方と同じぐらいの面積がある、とわかる。
 つまり、冒頭の GIF アニメを見ると、数ヘクタールぐらいにすぎないようにも感じられたが、実際には、ものすごい面積で森林消失が起こっているのだ。その規模は、きわめて大きい。先の図を再掲しよう。


クリックして拡大
brazil3.gif
Google Map


 開墾されたのは、左側の白っぽい部分だけではない。右側の大半が開墾されているとわかる。その面積は、日本全体の何倍もの面積になる。

 具体的にどうなっているかは、地図の一部を拡大するとわかる。ひどい惨状だ。


brazil5.gif
Google Map


 ──

 では、問題なのは、これらだけなのだろうか? つまり、Google が「ひどいね」というふうに示した場所だけなのだろうか? 
 いや、それ以外にも、たくさんある。そのことを示そう。

 ────────────────────────────

 開墾による森林消失については、私は前に次の項目で示した。
  → 開墾による森林消失

 ここで示したように、全世界の規模では、8000年間に多大な森林消失が起こっている。(GFWより転載。)

   * 8000年前


   * 現在

 

 特に重要なのは、中国・アフリカ・欧州における森林消失だ。
 なかでも、欧州はひどい。かつての欧州は森林だらけだったのに、今の欧州は森林地帯がほとんど開墾されてしまっており、森林はあまり残っていない。(特に、東欧はともかく、西欧で顕著だ。)
 そのことは、Google マップを見ればわかる。


クリックして拡大
brazil3.gif
Google Map


 この画像を見ただけでも、森林がほとんど残されていないことがわかる。色の淡い部分は、緑だか茶色だかわからないような色になっていて、はっきりとしないが、上の Google Map と書いてある箇所をクリックすれば、Google のサイトに飛ぶ。そこで衛星写真を拡大すれば、具体的な状況がわかる。
 適当にドイツあたりを拡大すると、次のような画像がわかる。


german.jpg
Google Map


 つまり、森林でない箇所は、(都市部を除けば)どこもかもが耕作地になっている。逆に言えば、どこもかもが耕作地になってしまったがゆえに、森林は消えてしまった。いかにも無惨である。欧州の森林はこれほどにも破壊され尽くしたのだ。
 その一方で、現在の日本には、緑豊かな森林がたくさん残っている。( → 先の衛星写真を参照。)
 
 ──

 では、日本では森林が豊かだから、日本は「温暖化ガス削減」という点で、優遇されているだろうか? 
 否! 実は、逆である。次のようになっている。
 「森林の豊かな日本やカナダは、温暖化ガス削減のためには冷遇され、森林を破壊尽くした欧州は、温暖化ガス削減のためには優遇されている」
 比喩的に言うと、「真面目に働く人は冷遇され、泥棒は優遇される」という非道な状況である。

 ではなぜ、そういうことがあるか? 次の原則があるからだ。
 「現在の森林量については無視して、原材量からの増減だけを見る」
 つまり、次のようになる。
  ・ 森林の多い日本は、増量が困難なので、冷遇される。
  ・ 森林の少ない欧州は、増量が容易なので、優遇される。
 
 このようにして、「森林の現在量の保持」という概念は、ないがしろにされる。また、森林を破壊しようが植林しようが、そのことはあまり重視されない。(かわりに太陽光発電のようなことばかりに莫大な資金が投入される。)
 そういうおかしな状況になっているのだ。この件は、下記項目で述べた通り。
  → 温暖化ガスの排出減少と吸収

 ────

 まとめ。

 ここまでの話をまとめると、次のことがわかる。
  ・ アマゾンでは熱帯雨林が破壊されている。
  ・ それは日本全体の何倍もの面積になる。
  ・ 森林の破壊は、途上国だけの問題ではない。
  ・ アマゾンだけでなく、欧州でもひどい森林破壊があった。
  ・ 欧州人は、欧州の森林破壊を無視するが、直視するべきだ。
  ・ 炭酸ガスは、排出抑制だけでなく、吸収も大切だ。
  ・ そのためには、地球規模で緑地を回復するべきだ。
  ・ なのに欧州人は、森林破壊よりも、太陽光にばかり熱中する。
  ・ 地球規模の愚行をしているのは、途上国よりも、欧州だ。
   


 【 関連項目 】
 本項と関連する話題として、次の項目もある。
  → 開墾による森林消失 (前出)
  → 陸地温暖化説 (緑地減少説)
  → 地球の砂漠化
  → 炭酸ガスと気候変動
posted by 管理人 at 21:56| Comment(0) | エネルギー・環境2 | 更新情報をチェックする
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