2013年05月08日

◆ ハフィントン・ポストに投稿しても大丈夫か?

 ハフィントン・ポスト日本語版が始まった。ここに投稿すると、Google の検索から、自分のブログが排除される危険性がある。 ──
 
 この問題は杞憂ではない。すでに同様の出来事が起こった。次のことだ。
 「自分のブログの内容を、そのまま(大手メディアの)ガジェット通信に転載することを許可する。すると、Google は『あなたの方がガジェット通信の記事を丸パクリした』と判断して、『あなたのブログは丸パクリサイトです』と判定し、結果的に、あなたのブログは Google の検索ランキングからはずされる」


 これは、記事をガジェット通信に転載した場合だ。
 同様のことは、記事をハフィントン・ポストに転載した場合にも起こりそうだ。(断定はしない。)

 その一方で、ハフィントン・ポストは、記事の投稿をそのまま認めているわけではないようだ。「もともとブログにあった記事を転載する」というのを、原則としているようだ。
 ハフィントンポストにブロガーとして参加を希望される方は、blogs@huffingtonpost.jp までメールでお知らせ下さい。内容を確認し、場合によっては編集部よりご連絡差し上げる場合があります。
( → ハフィントンポストの案内文
 この場合は、記事をいきなり投稿するのではなく、すでにある記事のうち、良記事だけを採用するつもりのようだ。
 実際、トップページを見るといい。
  → ハフィントンポスト (トップページ)
 このページの左側には、
    注目のブログ記事
 というタイトルのもとで、いくつかのブログ記事が紹介されている。これらは、いきなり投稿されたものではなく、他のブログから転載されたものだ。

 そして、転載されたからには、元のブログに対しては、Google が「ハフィントン・ポストの記事を丸パクリしたもの」と判定する危険がある。

 この危険が現実のものとなるかどうかは、まだはっきりとしない。とはいえ、このような危険性があるということは、ここで指摘して起きたい。(あとで泣き寝入りしないように。)



 [ 付記1 ]
 このようなことが起こるという危険性についてとは、以前、何度か指摘された。
  → 拝啓、ガジェット通信 様。寄稿の件、謹んでお断りさせていただきます
  → 記事をBLOGOSやガジェット通信に「寄稿」するのはブロガーにとって百害あって一利なしか? :Heartlogic
  → Q「ガジェット通信に寄稿したらPV増えますか?」A「いいえ減ります」
  → Googleさんはオリジナル記事を認識した上であえて検索結果から吹っ飛ばしていると思われます

 [ 付記2 ]
 この危険を避ける方法は、二つある。

 (1) 大手ブログに掲載する

 もともと大手ブログに掲載すればいい。たとえば、BLOGOS のような。この場合には、大手ブログが検索対象からはずれることはあるまい。
( ※ ただし大手ブログに掲載することは容易ではない。特定の傾向に染まっているからだ。)

 (2) 別ブログに掲載する

 Google に禁止されることを見込んだ上で、(退避用の)別ブログに掲載する。そして、別のブログに掲載した記事への紹介文だけを、本体ブログに掲載する。
 例。
 Openblog2 というようなブログを別に作って、そこに記事を掲載する。それをハフィントン・ポストに転載してもらう。一方、その記事への紹介文だけを、本サイト(Openブログ)に掲載する。
 ※ Openブログ には掲載しない。
 
 これならば、Openblog2 が検索からはずれることはあっても、Openブログが検索からはずれることはない。

 [ 付記3 ]
 ただ、本当ならば、Google がちゃんとしてくれればいい。つまり、ハフィントン・ポストに転載された記事があっても、それ以前に掲載された記事があるならば、そちらの方がオリジナルだと判定すればいい。
 この程度のことは、簡単なIT技術があればできるはずだ。……ただ、現状ではそうなっていないらしいから、ガジェット通信のような問題が起こるわけだが。 
  
 [ 付記4 ]
 ハフィントン・ポストには、「科学」や「技術」や「IT」というような理系の項目はない。文系の項目ばかりだ。
 従って、本ブログと、内容がかぶることは、あまり多くはないようだ。(少しはある。「社会」の話題。)
 
 [ 付記5 ]
 「ハフィントン・ポスト」なんて、発音しにくい。そのせいか、日本では「ハフポスト」という略称を使う方針らしい。
 しかし私としては、次のを勧めたい。
 「ハルヒタン」
 これならみんな覚えてくれるよ。 (^^);



 【 追記 】
 「 canonical タグを使えば?」
 という提案があった。次の趣旨。
 「 canonical タグを使えば、検索結果で優先されるサイトを指定できる。だから、ハフィントン・ポストよりも、元のブログの方を、優先することができる」
 なるほど。これは一案だ。そこで、実際にどうなっているかを調べてみた。ソースを開くと、まさしく canonical タグを使ってあった。次のように。
 
<link rel="canonical" href="http://www.huffingtonpost.jp/***********" />

 つまり、「優先ページがあります。それはハフィントン・ポストのこのページです」という記述。(上記の ***** は、各記事のページ名。)
 ありゃりゃ。これじゃ逆効果だ。
    href="・・・・・・・・・・"

の箇所には、元のブログの URL を記すべきなのに、
    href="http://www.huffingtonpost.jp/***********"

 というふうに、ハフィントン・ポストの URL が記されている。とすれば、元のブログは、Google 検索から排除されてしまう。

 となると、「自分のブログよりも、ハフィントン・ポストの方を優先する」という方針を了解した人だけが、寄稿するしかないみたいですね。自ブログへの集客は減ってしまうと覚悟した上で、「とにかく自分の意見を読んでもらいたい」と思う人だけが使うことになる。

 ただ、対策ふうのことは、少しある。「同じ記事を投稿する」かわりに、「少し別の記事を投稿する」ことにすればいい。つまり、本家のサイトの方は、記事を大幅に増やせばいい。たとえば、本項で言えば、「付記」の情報をたくさん書いて、別記事に仕上げる。また、タイトルも別タイトルにする。
 
 ──

 ただ、これで解決するわけではない。次の問題があるからだ。
 「自ブログの該当記事へのアクセスが減るだけでなく、自ブログ全体が Google の検索でランキングが落ちてしまう」

 これは「 Google BAN 」とも呼ばれる。( BAN とは禁止の意味。)
 被害の実例は下記。
 私のブログはGoogleによる検索が全アクセスの50%前後を占めるのですが、昨年11月から12月にかけ、新しく書いた記事が一時的にGoogleの検索結果から外れるようになり(いわゆるGoogle BAN)、PVが半減するという異常事態に陥りました。その際の原因が「重複コンテンツ」でした。あの悪夢だけは繰り返したくありません。 
 今回の場合、もちろんオリジナルは私のブログにあります。しかし、Googleはどちらがオリジナルかで判断するわけではないそうです。そのため、どちらのサイトがペナルティを食らうのかは蓋を開けてみないとわかりません。せっかく抜けだしたGoogle BANに合うようなリスクは負いたくない。これが理由の一つ目です。
( → 拝啓、ガジェット通信 様。寄稿の件、謹んでお断りさせていただきます
 本サイトで言えば、「 Openブログの新規記事全体が、Google の検索対象からはずれる」ということだ。
 ひどい。やってられん。今でもそうなのかどうかは確認されていないが、少なくなくとも大丈夫だという保証はない。従来通りだという可能性は高い。……となると、とてもじゃないが、そんな危険は冒せないだろう。

( ※ ただ、次の対策は考えられる。「ハフィントン・ポストに転載されることが決まったら、自ブログの元記事は削除して、ハフィントン・ポストへのリンクだけを付ける」……これなら、Google BAN を食らう危険は減る。うまく間に合えば、という条件が付くが。)
( ※ この危険を避けるためには、もともと第2ブログに掲載しておく[ Google BANを食らっても大丈夫なようにしておく]しかないね。)
  
 [ 余談 ]
 なお、別の問題もある。それは、
 「顔写真を要求される」
 ということだ。ハフィントン・ポストへの掲載に当たっては、自分の顔写真の掲載を要求されるらしい。これはちょっとハードルが高くなる。
 たとえば、イケメン男性の場合だと、女性ストーカーに狙われる危険があるので、怖いですね。 (^^);
 さらに、顔写真だけでなく、略歴という形で、個人情報をいっぱい提供する必要がある。これは、ちょっとやばいですね。有料記事ならともかく、無償で記事を提供するだけなのに、何だって個人情報を公開する必要があるのか。
 ま、ハフィントン・ポストとしては、「身元を明確にするため」という名目なのだろうが、原稿料も払わないくせに、要求ばかり高い。
 個人情報をバラしたくない人にとっては、魅力ないですね。
 
 [ オマケ ]
 ハフィントン・ポストに掲載されたブログ記事をざっと見てみたが、現時点では、ゴミ記事ばかりだ。読むのは時間の無駄。
 本文記事(画面の中央と右側)は、著者名が The Huffington Post となっているが、ここにはまともな記事がけっこうある。(翻訳記事も多いが。)
 一方、ブログ記事(画面の左側)は、ひどいゴミ記事ばかり。まともな寄稿はないようだ。掲載条件がきつすぎるせいかもね。こんなゴミ記事を読むくらいだったら、安倍首相の投稿を読む方がよほどマシかもね。(たとえ部下による代筆だとしても。)
posted by 管理人 at 20:02 | Comment(1) | コンピュータ_03 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
改めて調査した結果、現時点では、この問題は解決されているようだ。ハフィントンポストやガジェット通信には多くのブログ記事が転載されているが、そのブログ記事のランキングが下がっているということはない。むしろトップに来ている。
 というのは、ハフィントンポストやガジェット通信の方は「ニュース記事」という扱いになって、別扱いでトップに来る。
 2番目以下が、(ニュースでない)一般の Webサイトの項目となる。そのトップに、ハフィントンポストやガジェット通信に転載された元記事が来る。
 少なくとも、タイトル(の一部を含むキーワード)で検索した結果では、そうなっている。
 
 というわけで、本項で指摘した懸念については、Google の方でうまく対処したようだ。転載を恐れる理由はもはやなくなったようだ。
Posted by 管理人 at 2014年07月12日 22:19
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